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幸福実現党の《リッチな》ビラが来た。

 ウェブ上の噂は読んでいましたが、現物を初めて見ました。
 宅配されたビラは、B5サイズ、両面カラー印刷で、表面に、大川きょう子党首のバストショット、右側に2行タテ書きゴナ書体で「北朝鮮のミサイルから、この国と国民の未来を守ります。」とあり、左側には2行タテ書きゴナ書体で「消費税・相続税を全廃します。」とあるものです。
 表面の下半分には13行横書きで「自民党は深刻な経済不況の中、~《中略》~だからこそ、第一党を目指します。」と見えます。
 裏面はぜんぶ横組みで、いろいろ具体的に自民党および民主党との違いを訴えています。
 読んで興味深く思いました。このビラで書かれている「幸福実現党」の主張について、何点か、評論しましょう。

 「危機を前に無策の自民党政権は、黒船に右往左往した幕末の江戸幕府そのものです」(裏面、ファイン活字)

 この2行はイイですね。喝采です。でも江戸幕府ってのは、今の自民党と官庁の官僚をぜんぶ合わせた政権だったんですよ。そしてまた、今無策なのは自民党だけじゃないですよね。

 「不況下に増税を予告すれば、消費は冷え込み、経済はガタガタになります。」

 消費税を12%に上げようとしている自民党への批難は正しいと思うんですが、幸福実現党の不況対策も、とりとめがないですね。「消費景気を起こし、経済を成長させます」(裏面)というのですが、贈与税、相続税、消費税の全廃、金融緩和、証券優遇税制だけで景気がよくなるとは思えません。
 兵頭ならば次のように提案します。まず財務省が問題としているのは社会保障費なんだから、「福祉力役」による国民年金保険料の納付を認める。これでヒキコモリ&プータローが介護戦力になるので一石二鳥でしょう。彼らの社会性のなさは、介護の主力をロボットにすることで解消されるでしょう。つまりロボットの運び屋をやらせるのです。消費税が5%になったときから日本経済はおかしくなりました。だから3%に戻します。そして韓国式の厳密な帳票制度を義務付け、脱税や益税を不可能にします。これにより食料品への適用を外すことも可能になる。他方で、国民総背番号制を導入して、個人所得税の累進度をキツくします。以上で税制に起因するモラルハザードは解消されるでしょう。景気刺激策は、「ハイテク軍備一点かけながし」の財政出動を採用します。目的は、無数のベンチャーに優れたロボットをつくらせることです。ロボットがすべてを解決するでしょう。そのベンチャーが日本の経済的軍事的競争力を復活させます。じつは日本は今まさに、ロボット2流国になろうとしている崖っぷちなんです。「生活互助会」化している日本の縦割り利権官僚機構には、この頽勢を挽回する構想は描けません。ロボット技術で米国に逆転勝ちするためには、「ハイテク軍備一点かけながし」しかないでしょう。防衛省以外に余計な予算を与えていたら、せっかくの税金が、天下り公務員たちの老後保障に消えてしまうだけです。(たとえばNASDAのやっていることは国民の福祉と何の関係もない遊びです。)

 「3億人に向けての人口増大策をと」る。

 これはいただけませんね。人類の歴史は、個人の自由が増進する歴史です。このごろ日本の人口が減っているのは、個人の自由が増進している事象とまさに併進の現象。基本的に良いことなのですよ。それが他方で国民の老後の不安をかきたてているとしたら、問題は人口の絶対数ではなく、人口構成の変化が早すぎることや、住宅政策、都市政策が老人本位になっていないことにあると考えるべきです。そのギャップを、ロボットや都市住宅関係法規の改革で緩和すべきなのに、その政策を考えられる政党も官庁もないのです。黄金時代の都市国家アテネの人口は30万人でした。ロボットが国民の幸福に関するすべてを解決します。おそらく10年後には自動車そのものも一種のロボットになっているでしょう。3億台のロボットを作りなさい。

 「世界中にリニアを走らせ、「交通革命」を起こします」「ユーラシア大陸一周リニア鉄道で、世界を結ぶ構想を推進します」「日本の都市もリニアで結び、一体化します」

 なんでユーラシア? まさか日韓トンネルを掘れとか言い出すんじゃないの? そういえば竹島のことも、このパンフレットには書いてないような…。

 「ロシアとの協商関係を目指す」

 めざさんでいい。宗谷海峡トンネルを掘れとか言うのですか。ほかに優先すべき事業がいくらでもありますよ。

 「日本の主要都市にミサイルを向けている中国や、核ミサイル開発を進める北朝鮮に対し、原子力潜水艦や人工衛星から防衛できる抑止力を築きます」

 モノじゃないんだよね、防衛問題は、まず。人、特に公務員に勇気がなくなっているのが根幹の問題です。その疫病の根源はマック偽憲法です。ですから、

 「憲法9条を改正し、国の防衛権を定めます」

 と主張しているのには反対じゃないんだが、その改正手続きをする前には一体どうしようっていうのかな? どこかノンビリしている。
 シナ発の間接侵略はもう猶予のできない段階に来ているという認識がこの政党にも無いようです。北鮮の核ミサイルなんて0.4キロトンですよ。抽出プルトニウム全部使っても数十個分。ちなみに0.4キロトンは、焼夷弾6トンを積んで1945-3-9夜に飛来したB-29の67機分(東京大空襲の全投下機は279機だった)。9.11にペンタゴンに突っ込んだB757は、機体自重が58トン、残燃料20.5トンで、ほぼTNT400トン相当ともいう。それで小破ですよ。湾岸戦争でスカッド×40発打ちこまれたイスラエルで、爆発で死んだのはビル直撃くらってビルが崩れて死んだ2人だけ。日本のビルは耐震構造なので崩れない。それにノドンは東京に届かない可能性すらあるのだ。1000km以上の射程で弾頭の原爆がちゃんと炸裂するかどうか、北鮮は一度も証明していません。失敗率や不発率が高いのが世界にバレるのを恐れて、試射を自制しているのだ。
 大した脅威じゃないのに大した脅威のように騒ぐのは、すでに間接侵略勢力の術中にはまってるんですよ。

 国民の国防の義務を憲法典で明文化する、と長期目標を謳っておいて、短期的には、国家叛逆罪新法をつくり、全公務員に適用する、という主張をして欲しいですな。決して間接侵略の手先(トロージャンホース)でないことをあかし立てるためにもね。

情弱損

 7月4日(米独立記念日)の花火を前に、情報を整理してみた。
 北鮮はノドンをフルレンジで発射したことはなく、フルレンジの7割で発射したこともない?
 過去には1993に1本、2006に2本しか試射を成功させていない。1993には500km先に落とした。2006は不明。
 ほんとうに東京落達に必要な1300kmのレンジがあるのか、疑問としておくのが科学的態度だ。東京に届かないのであれば、まして沖縄には届かない。どうも「対九州飛行場」スペシャルじゃないかと思える。南侵のあいだ、米軍機の離発着を妨害できれば良いと考えているのか……?

 黄海側の射場から北海道沖へ撃てば1000kmのレンジは確保できるのに、その実験をなぜかしていない。

 SSMの弾頭を軽くすれば射程は延ばせる。イラクのアルアッバスがそうだった。スカッドと同じ直径。しかし弾頭わずか190kg。1000km先に落ちたときのCEP4kmだったら、どんな使い道がある?
 しかしイラクのミサイル試射はじつに熱心だった。科学的態度だった。イランや北鮮の何倍も試射していた。領土内の北から南へ撃っていた。

 スカッドの筒体付きでは長射程ではタンブリング問題が生ずるらしく、弾頭にスピンを与えて、導爆索+バネか爆発ボルトで分離する必要がある。それがノドン。もちろん旧ソ連にスーパー・スカッドの計画があり、ゴルバチョフが廃案にしていたのを、北鮮が買ったのだ。このスピンはモーターが消える10秒前にかけるのだが、イランはノドン情報に基づいてシャハブ3をつくって試射したときにこの段階で空中分解した。つまりノドンも1000km超え射程で試射したらどんなことになるか分からない。
 だから、すくなくもマックスレンジの7割で実射してみせる必要がある。5割では何も証明できない。

 シナが核ミサイル保有を世界に認めさせたのは、東風2(そのモデルのソ連SS-3は弾頭に1・5トンを載せられることが既知であった)をフルレンジの7~8割で実射して12キロトンの炸裂をじっさいに空中で起こしてみせたからである。これでシナは米国に認められ、ソ連の支配から独立できた。
 だから北鮮が米国から認められ、シナの支配から脱したければ、北京まで届く800kmくらいの飛翔の後に空中で0・4キロトンの核爆発を起こしてみせる必要がある。黄海の射場から北海道沖を狙えば、それは可能だ。

 0.4キロトンは、パキスタンがガウリ(これはイランのシャハブと違って半国産ですらなく、まったくのノドンそのもの)に搭載するために無理矢理にプルトニウムから作ったサブキロトンの幼稚な爆縮弾頭を、コンセプトだけ真似てみて、やはりサブキロトンの出力になっているものだろう。
 パキスタンは1998に12キロトンの核爆発も起こしてみせたが、これはウラン爆縮で、東風2の古い弾頭の情報をシナから貰ったものだろう。つまり1.5トンもあるので、シナ製のM9やM11には載せられない。だからシナも、このぐらいは売っても許されると考えたのだろう。
 さてそうするとノドンの弾頭重量が気になる。V-2=スカッドAの1トンではないだろう。射程を欲すれば、スカッドBの770kgでもない可能性もある。さりとてスカッドCの500kg未満では後進国にはどんな原爆もつくれない?
 パキスタンの技術力は、インドやイラクはもちろん、イランにすら劣る。それでもサブキロトンができた。これに北鮮が元気付いて、真似してトライしてみたら、やっぱり0.4キロトンができた。

 たとえば1.2トン弾頭を1300kmとばせる弾道弾があったとすると、その弾頭の重さを800kgに減らせば射程は1700kmくらいまで伸ばせる。
 2007-2時点でイランのシャハブ3=ノドン模倣品は、760kgの弾頭を1000km投射することは可能らしい。
 パキスタンのガウリも800kgという話があるが、誰も証明したわけではない。実戦場で不発弾を回収しないかぎり、これは分からないのだ。

 1991では、液体燃料ミサイルは発射手続きが190分かかり、固体でも90分もかかっていた。

 テポドン改造宇宙ロケットの第三段はシナの「紅旗2」(ソ連のSA-2もどき)の固体ブースターもしくは液体サスティナーかもしれない。北鮮のSA-2なのかもしれない。古い兵器だが、なぜかこの固体ブースターもしくは液体サスティナーだけの重量データがインターネットでヒットしない。おおざっぱに半分として1トンか。1トンなら0.4キロトン原爆が間違いなく積める。それが3850kmkm先に落ちたとしたら、たしかにグァム島攻撃力はあることになる。米海兵隊がグァムからも逃げ腰になっているとしても不自然ではなくなる。

 北鮮の長射程ロケットの発射管制塔がシナの長征用とクリソツである。つまり北鮮ミサイルの背後にはシナがいるのであって、ロシアとはすでに縁が薄い。

 シナとウクライナはノドン1用のTELで協力している。このTELは イタリアの Iveco トラック車体を模倣しているし、クレーンは オーストリア製のようだ。

 ロシアの北鮮情報はトンチンカンなものが多い。2006-7のスターマインではミサイルの本数を3つよけいにカウント。ノドンの分離ブースターを数えてしまったのか。ロシアのOTHは当てにならないのか。2006-10のイールドも間違えている。

 2009年4月5日のロケットは、グァム島攻撃能力を実証したのか?
 地球上の2つの座標を入力すると、その直線距離を教えてくれるウェブサイトがある。

 対イカオ通告は座標1点だった? そこからのひろがりを図にすると、最も西端は164度。その南端は29度、北端は34度。射場の広がりの西端は129度62分、その北端は40度84分

A地点 緯度:164度分 経度:29度分
B地点 緯度:129度62分 経度:40度84分 と入力すると、
距離:3940km これがマックス値。

A地点 緯度:164度分 経度:34度分
B地点 緯度:129度62分 経度:40度84分 と入力すると、
距離:3837km

A地点 緯度:164度分 経度:34度分
B地点 緯度:129度62分 経度:40度60分
距離:3831km ※これがミニマム値だが間違いなくこれより短い。

A地点 緯度:164度分 経度:29度分
B地点 緯度:129度62分 経度:40度60分
距離:3930km

 ちなみに北鮮は衛星の軌道傾斜角が40.6と発表している。射場の北緯と微妙に違うのは、重力ターンの関係か。

 では北鮮とグァム島との間はどのくらいか?
A地点 緯度:39度39分 経度:124度42分 ※黄海側の新射場
B地点 緯度:13度28分 経度:144度46分 ※グアム座標
距離:3514km 

 結論は、微妙である。防衛省は、「3000km以上飛翔」としか公表していない(2009-5-15文書)。
 つまり防衛省は、北鮮がグァム攻撃力を持ったと認めたくないのか? 普天間問題がチャラになっちまうから?

 ファットマンの次のMk.4原爆が、重さ4.95トン。直径1.15mで、ファットマンより重くなった。
 1952完成のMk.7は重さ900kg、 直径78cmだが全長はかえって長くて4.7m。

 リビアは米艦(コーストガード)の存在するイタリア領土沖の海面をめがけて数発のスカッドを発射したことがある。1986に空爆されたことに対する返礼として。

 1991に港の水中に落下して不発になったスカッドがある。

 1989-12-7、イラクはスカッド5本を束にした宇宙ロケット「アルアビド」を、垂直に打ち上げ、また落下させる試射。2段目はスカッド×1、3段目は謎だが、どちらもダミー。

 1990-5にノドンがロンチパッドで爆発。6月にスカCを500kmとばしてみせる。
 それで韓国は1990からKSR-1を考え始め、1993に完成。
 1991-12-18、ノテウは韓国に核がなくなったと宣言。
 父ブッシュは、韓国から核弾頭をなくせば北鮮は核ミサイル武装の努力を止めると信じていた(シナから思い込まされていた)。次のクリントンも同じ洗脳を受けた。
 韓国が1992-8-10に最初の衛星をアリアンで打ち上げたのに刺激され、金日成は対抗して衛星をつくらせようとする。

 1993年5月29~30日 ノドン1の発射。500km先の海上ブイに向けて。同時に北鮮はNPTを守ると強調。
 韓国は1段式で直径42cmの固体ロケットKSR-1を1993年6月にオゾン観測ミッションとして打ち上げた。弾頭は150キログラム。高度7万5000mに達した。ジェーンは、韓国はこのロケットを、弾頭200kgで射程150kmのSSMに転用できるだろう、と。
 北鮮にはこれがわかっていたので、その機先を制した。面子の張り合いだ。

 1993-9に韓国2機目の衛星。これで同年末に金日成は衛星を急げと発破。もう50歳を過ぎた息子に早く箔をつけたかったのだ。

 1995-7月と8月にシナは台湾近海でミサイル発射実験。李登輝を威嚇。1995 July 21~26中共大演習。1995 August 15~ 25 実弾演習。11月には上陸演習。1995 December ミニッツが海峡通過。
  1996年の台湾総統選挙直前のMarch 8 ~ 15日 に、中共軍は大規模な軍事演習を行い、台湾近海へ東風15×4発を発射。
 この前後、〈台北よりロスが大事だろ〉とシナ将軍が脅した。つまりこのシナ将軍も、北極点中心地図が頭の中に無いのだ。困ったもんだ。

 1996年9月18日~、北鮮潜水艦鹵獲事件、&ゲリラ・チェイス。
 北鮮、1996 October にまたノドン発射準備。これも米国の圧力で中止。
 1997-2時点で、韓国が1999に三段式宇宙ロケットを完成するつもりだという意図が漏れる。

 韓国は1997年7月10日に、2段式固体ロケットKSR-2をX線天文観測のために打ち上げ。最高高度は151.5km。2トン。ペイロードは150kgだった。Jane's Strategic Weapons Systems いわく、このロケットはペイロード次第で900kmまで飛ばせると。しかし重いペイロードなら100kmまでだ。

 1998-4-6、北鮮のノドンをパキスタンは試射。Ghauri-II と称した。
 1998-5末パキスタン核実験。あきらかに輸入ノドン=ガウリ弾頭用のサブキロトン×4回を含む6回。

 1998-6-11、韓国の国産観測ロケット打ち上げ。前と同じもの。
 1998-8-31に北鮮がテポドン1発射。3段。ブースターは253km先に落ちた。そのブースターがもちあげた、2段目の重量は、もしスカッドCだったなら、弾頭コミで6.4トンとなろう。
 三段目が「紅旗2」なのか? 紅旗2は二段式で、2.3トン。弾頭は200kg。固体ブースタと液体サスティナー。
 第三段はデブリとなって4000kmくらいのところに落ちた。
 北鮮衛星の公開写真は、シナの最初の衛星の東方紅(重さ173kg)にクリソツ。あきらかにシナがバックにいるのだ。シナをこそ非難せよ。

 1998年11月に韓国は、2005年までに宇宙センターを建設すると決定。発射場の選定に入る。
 1998-12-26 の北鮮の 労働新聞 は、北鮮が将来また衛星を上げると予告。

 1999-4にパキスタンはノドン(ガウリ)の2度目の試射。15日の同国公式発表によると、弾頭1トンで射程750kmだと。※とすれば東京には届かぬ。

 1999-11に北鮮はイランに12発の中距離弾道弾を売った。ノドンのエンジンをボーイング747カーゴ機につんで平壌近くのスイナン国際空港からイランへ11-21に到着。

 2000-7-15、イランがシャハブ3を完全射程で飛翔テスト。これは国産エンジンではなく、ノドン・エンジンを使ったらしい。そして満足したらしい。弾頭は1トンで、最高速度は4,320 mph (1,931.04 M/sec.) に達したと。

 2001年1月に韓国はスペースセンター敷地の選定結果を発表した。韓国は2001-3にMTCRに加入させられた。 そして射程300kmで弾頭500kgのSSMを開発しても良いと米国から許された。 韓国は、液燃を一部だけ入れたSSMを2001-11に試射し、その射程は100kmを越えている。

 2001-4、北鮮から1年ぶりに大量のノドン・エンジンがイランへ輸送された。飛行機でシナ領上空を通過したようだ。シナは許可を与えている。

 2002年11月,「テポドン2」燃焼試験中に爆発。

  2002-November 28 に韓国のKSR-IIIが発射され、高度は42.7 kmに達し、距離は 84 kmだった。 ジェーンの見積もり。このロケットは高度350kmまで届かせるつもりであった。そして韓国は射程900kmのSSMを欲している、と。
 2002、韓国は完全国産の3段式宇宙ロケットを2007までに打ち上げると発表。
 ※つまり韓国のSLVより先にと狙ったのが2006-7-4の白頭山2だ。

 2002- December -10、スペイン軍艦がイエメン沖でスカッド15発押収。北鮮いわく、これは海賊だと。

 2003イラク占領作戦でイラクは緒戦でクウェートに向けて8発のスカッドを発射したが、フォートブリスからやってきたパトリオット部隊は、8発全部を着弾前に破壊した。

 2003-4-24 北鮮が核兵器保有を明言
 2003-8、韓国のナロ宇宙センターの起工式。
 2003-8-28、最初の6か国協議の場で北は、すでに核武装しており、実験をする、と。

 2004-6初旬、イスラエルが大規模な空軍演習。イランの核施設を意識したもの。
 2004-9-22、ノドンB=ムスダンリ? の発射訓練

 2005- September-19に米国は6か国協議の場で、たとい通常兵器でも、北鮮を攻撃しないと約束した。

 2006-6中旬、テポドン2に燃料注入。
6-14、米国はICBM実験で脅かし。ミニットマン3をVandenbergからマーシャル島へ撃ち込んだ。
 6-23、米軍、沖縄にPAC-3を配備。
6-24、ベトナム戦争以後、最大の太平洋域演習である Valiant Shield を派手にやり、シナ人武官にも観戦させ、北鮮にプレッシャーをかけた。
 テポドン発射の数日前から、GBIのサイト近くの民間機の飛行は制限された。
 2006-7-5、北鮮、モラトリアムを破り、日本海に向けて7発の弾道弾を発射。7-4の米国建国記念日を狙ったもの。イラン人が1~2人、立ち会っていたようだ。テポドン2は失敗。
 2006-7-15、国連はすごい要求決議をした。北鮮は、もうどんなミサイル関係テストもするな、というのだ。「関係」だから、ロケットや人工衛星だろうと、ダメなのだ。よって2009実験はすべてアウト。

 2008-6-9、イランは、1トン弾頭を2010km投射できると彼らじしんが説明するシャハブ3をホルムズ海峡近くで発射。ところがこのときの写真がモロバレの合成だった。フォトショップを使って、失敗したミサイルを成功したように直しているようだ。

 2008-6-26、韓国人がロシアの宇宙船に乗る。また、韓国の発射場施設は2008年末に完成するらしい、と。
 衛星10周年として平壌ラジオは、2008 August 31日に、こう放送した。すなわち北鮮は将来また衛星を打ち上げるだけでなく、2007に閉鎖したばかりの Yongbyon での プルトニウム処理を再開すると。
 2008-9-11に、黄海側に北鮮の全くあたらしい射場ができあがった。イランの射場に酷似。新射場はシナ国境から50kmしか離れていないので高速偵察機ではシナ空軍とぶつかる。グロホならば問題なし。
 イランは早ければ2008-10にも宇宙ロケット上げるつもりだった。テポドンのブースターで。

 イランの成功。2009-2-2に、 Safir SLV を使い、 Omid data-processing 衛星 を low Earth orbit に投入した。イラン衛星は寿命が50日であった。3-27再突入か。
 イランは9番目の自力衛星保有国になった。
 北鮮は、2009-2月24日に衛星を打ち上げると発表し、中止。
 イランの15人のロケット専門家が、09-3月はじめから訪朝。

 北鮮はイカオに2009-3-11に手紙を渡した。
 3月12日に宇宙条約に加入と宣言。
 燃料注入は4-2開始。
 2009年4月5日 「なんちゃって人工衛星2号」太平洋着。
 イカオには、4月4日から8日のあいだ、ロンチウィンドーは国際標準時の2時から7時だと。(プラス9時間だと11時から16時か。)
 事前通告において、第2段は3600km先に落ちると。
 ナンチャッテ1号衛星のときは、発射方位が東86度(つまり北寄り)だったが、今回は90.5度(つまり南寄り)だ。角度を変えて、悶着を防ごうとした。

 さあ、7月には何が起きるでしょうか?

見破る力

 ローエンフォーサーが読む某雑誌にこんな話が寄稿されていました。
 ジム・シュナーベル著『サイキック・スパイ』と、ジョー・マクモニーグル著『FBI超能力捜査官』〔いずれも小生は未読〕を典拠としているそうなのだが……。
 いわく。
 ――ジョー・マクモニーグルなる1946年生まれの米国人は1970にドイツ南部の電波諜報部隊にいたときソ連の手の者から毒を盛られて臨死を体験。いらい、超能力者に生まれ変わり、すぐにアメリカ陸軍の情報保安司令部に見出されて、ソ連指導者の頭の中を読んだり、最新兵器を透視することになった――。

 これ、信じる人いますかい?
 こういう仮説が成り立つと思いました。
 有能なスパイの存在や、圧倒的に敵よりも優れた新機能を備えた衛星や盗聴装備の実力を、敵に対して隠蔽しておくために、「じつはウチには超能力者がいてね。これ、ひみつですけどね、エッヘッヘ……」とディスインフォメーションかましておく。

 愚かな敵は、『そうか、敵は千里眼透視術者を擁していて、それでこの前の戦略兵器軍縮交渉では、こちらが押され気味になっちまったんだな』と勝手に妄想してくれ、『ならばこっちも超能力者を育てようや』と無益で実らない努力への投資を誘導される。我が方のエスピオナージ戦力の配置は何年もバレないで、貴重な情報を吸い上げ続ける……。

意は似せ易く、姿は似せ難し

 昨日の函館で農家の二階から不発弾が発見されたとかで騒いでいたようだ。詳報に接せぬ。

 2009-6-21の JUNG SUNG-KI 氏の寄稿記事。韓国メーカーのLIG Nex1(以前の金星?)が国産の肩撃ち式対空ミサイルのために、新IFF(敵味方識別信号装置)を完成したんですと。今までは米国製かフランス製を使っていたらしい。
 この携行SAMは、射距離7km、射高3.5kmですと。
 なんか厭な予感しかせんですなぁ……。
 また、同メーカーは、射程180kmのSSMを国産している。また、同メーカー製の巡航ミサイルは射程150kmですと。オイ、誰だよ、日本まで届くとか言ってたのは。

 飛行機は往復しなきゃならないが、巡航ミサイルなら片道で良い。だから地上発射ではなく、飛行機に吊るすASM運用を考えると、巡航ミサイルの射程ってのは、意味はぜんぜん違ってきます。短いようでも、じつは長いのです。イージーに、遠くまで弾頭を運搬できる手段。韓国はすでにそれを持っている。吊るすストライクイーグルも持っている。日本はそういうのを持たなくていいんですか、って話になる。F-2にはそのポテンシャルがものすごくあった。その必要調達が阻止された。理由はコストでしょうかね? どうも、間接侵略のてだれである北京が、米国&財務省経由で工作したように思えてなりません。M-Vもまったく同じですよ。
 F-2のコストはむしろ安い。ASM×4発運用可ってのは、他に代替が利かぬユニークな能力なんだから。沖縄から飛べば北京を攻撃できるのです。
 北鮮に対日用SSMを量産させている張本人はシナですから、北京を威嚇できぬ限りは、日本の防衛もまるっきり成り立たないんですよ。武器ヲタクにはここがちっとも見えないですね。F-22がなくとも、北京は空襲できます。
 F-22の輸出可能性で気をもたせておいて、さいごに受け身が間に合わないタイミングでバックドロップにもちこむってのも、シナが米議会を舞台にしての間接侵略工作かもしれませんから、ひっかからないように注意して欲しい。

 25日に「読書余論」が配信されます。
 いろいろ忙しいために、とうぶん折口信夫全集を紹介できそうにないのが非常に残念です。
 折口氏は日本社会の中間構造に迫っていた。朝廷と庶民、あるいは幕府と庶民の中間には伝統的に何もないかというと、大昔から昭和前期までも、それは大アリなのです。
 中間構造など無かったことにしたがる連中、中間構造に入り込んで内側から政府転覆用機関に変えてしまう連中、これがグラムシの徒なのです。今なら、北京の手先と言い換えてもいい。

 遇懐。
 浄瑠璃『仮名手本忠臣蔵』の「事件」は、そもそも「勅使東下」から始まっている。曾我物は関東ローカルの世界観だが、義経、弁慶、菅丞相は、関東よりもむしろ京都を連想させるキャラクターであった。
 当たった芝居の場面ごとの台詞をほとんど諳んじた東都の長屋の八熊が、上方の天皇の存在など知らずに過ごしていたとかいう捏造話も、いわばグラムシ戦術に沿った中間構造の破壊工作にすぎないのだろうが、デタラメも百万遍となえられれば真実めいて聞こえてくるものである。
 あたかも江戸城下には武士と長屋住みの町人の2階級の他居なかったかのように語るのもグラムシの徒。八百八町の長屋のオーナーは誰だったんだ? 町人の地主階級ってものが厳存したのだ。彼らは浄瑠璃以前の古典教養にしっかりと通じていた。
 こうした嘘百万遍を忙しい今日の個人化社会において可能にするのが、反日集団の構成する無数の新中間組織なのだ。
 自由主義のセキュリティ・ホールは、これら反日工作に自然な組織として対抗ができないことである。だから、人工の組織の必要があるだろうし、既存の中間構造をむやみに破壊させないようにも見張らねばならない。

きょうふのふうせんばくだん

 恐ろしい発見をしてしまったぞ。
 シナ製のゴム風船をふくらませ、アルコール性油性マーカーで色をぬりたくり、壁にかけてかざっておく。
 すると1~2日後に、とつぜん、パンと割れるのでおどろかされてしまう。
 フラグメンツを検分してみると、げえぇぇっ……マーカーは乾いていない!
 つまりゴム膜をゆっくり侵蝕し続けていたのか。

 で、パキスタンがえらいことになってます。
 ソ連撤退直後のアフガニスタン政府には1700発くらいもスカッドがソ連から与えられた。その残余がTELごとアフガン人に押収されて、マスードの死後は内戦で使われ、タリバン保有の最後の5発が米軍に爆破されたのが2005年だったといいます。だから連中はテロリストの分際で、液燃ミサイルの発射法をしっかり知っているわけなんですよ。
 それが、こんどは、タリバンがパキスタン内に分散隠匿されている核爆弾やらミサイルやらを押収するかもしれんという勢いだという。
 まあ、いまさら迂遠のようだが、原爆と弾道弾を野放図に拡散させたシナとロシアと北鮮には、世界は声をあげて責任を取れと迫るべきでしょうね。その咎を水に流してちゃいけないでしょ。

 米英を筆頭にイラン報道がヒートアップしています。英国は元進駐国ゆえに、いつイランの核ミサイルでお礼参りされるかわからんという遠い憂慮があるから、イラン国内が無限に混乱し続ければ好都合でしょう。米国は、カーター政権時代の大使館人質事件の恨みをスッキリ晴らせていないので、いまだにイランの宗教政権が憎くて憎くて仕方がない。それで、イラン関係ニュースへの米国民の食いつきが良いものだから、マスコミ各社もハッスルするわけです。やはり米国庶民は深層で(イランの)血に飢えているんでしょう。
 あらためて、あんときカーターがキッチリとイランと戦争してりゃあなぁ……と詮のない空想をする米国人もいるのではないでしょうか。

JSSEOの自己定義(案)

 JSEEOという団体の自己説明を決めなくちゃいけません。今わたしが考えていますのは、ざっと以下のようなものです。

◎団体の概要
○目的
 日本安全保障倫理啓発機構は、近代民主主義国家の国民は、たとい成文憲法にその明記がされておらずとも、なべて「国防の義務」を有しているとの認識に立ち、あくまで健常な自由主義の理念に基づいて、間接侵略に関する調査研究ならびに調査研究支援、間接侵略拒止の言論運動ならびに運動支援、および近代的国防倫理についての啓蒙活動等の業務を総合的に行なうことにより、わが国民の福祉そのものである総合的安全保障の増進に資することを目的とする。

◎業務内容
 日本安全保障倫理啓発機構は、叙上の目的を達成するため、以下の業務を行う。
*)間接侵略とその拒止・排除に関する調査研究。
*)間接侵略とその拒止・排除に関する調査研究を行なっている、機構外の個人や団体に対する後援。
*)間接侵略拒止の言論運動。
*)間接侵略拒止の言論運動を行なっている、機構外の個人や団体に対する後援。
*)防犯、護身術、広義の社会防衛に関係するアウトドアスポーツ等に携わっている個人や団体との勉強会の開催。
*)必要な資金の募集。
*)前各号の業務に附帯する業務。

 ……まあ、これから練って行きます。

 ところで昭和41年5月31日の国会内閣委員会で、保科善四郎代議士(元海軍中将)と松野頼三防衛庁長官とのかけあいがあったのをハケーン! この二人は仲間でしたから、世間向けの定義表明を試みているのです。

【保科委員】 「これは長官にひとつお伺いしたいのですが、この自衛隊の任務は、直接、間接の侵略に対して国の安全と平和を守る。これは自衛隊法の中にあるわけです。直接侵略に対しては、これはもう皆さんおわかりであると存じます。間接侵略に対する任務をお持ちになっていらっしゃるわけですから、これをどういうようなぐあいに自衛隊を教育し、指導し、訓練されているか。これは非常に国民に対してもわからないうちにやられる、たいへんにむずかしい問題である、こういうように思うのですが、一体どういうことを考えておやりになっているか、はっきりしたお考えを示しておいていただきたい。」

【松野国務大臣】 「直接侵略ということについては、わりに明快に答えられております。間接侵略というのは、御承知のごとく、外国からの教唆、扇動によって組織的な国内における治安の撹乱あるいは国民に対する秩序の破壊ということでありますが、現実にはどういうものを想定するかということは、国柄あるいは世界の情勢における問題を把握するにはなかなか容易ではありませんから、日本においても、そういうものが今日あるのかないのかという議論も、これは出ております。しかし、あるなしにかかわらず、常に、任務ですからわれわれはいろいろなことを想定しながらそれに対処して、ある時間をさいて、そしてこの任務に努力しております。」

 ……兵頭の把握はもっと広義です。いずれ、公開的に検討をしましょう。
 ちなみに紫表紙の昭和57年版『陸上自衛官服務小六法』を久々に開いてみたら、自衛隊法の第三条のでだしが、「自衛隊は、わが国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対しわが国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当るものとする」とあるのですよ。
 しかし間接侵略の公式の定義は聞いたことがないし、そもそも政府からして間接侵略からわが国を防衛しようという責任感を捨てて顧みていないじゃないか――というのが、もっかのわたしの認識です。
 たぶん昭和41年時点では、間接侵略、イコール、〈日共の武力革命&外患誘致〉でしょ。それは甘いし古すぎる。
 ソ連崩壊前のさいごのあがきとして反日勢力は「グラムシ戦術」を自己手段化したからです。共産革命とはもう関係もなしに、「グラムシ戦術」だけがゾンビとなって展開され続けている。「社会自爆テロ」だと言っていいでしょう。渾沌を好む特亜にとって、とてもおいしい情況だから、特亜は応援します。無意識的集合的にも、意識的組織的にもね。また、海外勢力から後援されているという実感があって、ゾンビたちもモチベーションをかきたてられるわけです。このへんは自爆テロリストたちと一緒。
 イタリアの共産主義者グラムシが唱えた方法論は端倪すべからざるもので、つまり歴史的にその大きな社会で自然に形成されてきている中小規模の中間的共同体を一つ一つ潰して、歴史の連続性と個人とをすっかり切り離してしまえば、社会も国家も、革命党の好きなようにオペレートできるはずだ、と見抜いたのです。
 バラバラの個人というのは自由主義の理念でもあります。自由主義の本然に由来するセキュリティ・ホールが、反近代文明とその手先によって狙い撃ちされているんです。

 これにパッチを当てるためには、人工的にでも中間的コミュニティを盛り上げる必要があります。その新顔がJSEEOです。

 この日本には、言語才芸において凡庸にすぎなくても、政治的に正しい人達、つまり間接侵略工作の胡散臭さに嗅覚が働いている正常感覚の人達は、じつはたくさんいらっしゃる。
 そのひとたちの、よこしまなき思いが、リアルの政治に反映されないのは一体なぜであるのか?
 中間機関がないからです。
 敵は破壊工作のための中間機関をたくさん持っているが、こっちには防禦のための中間機関がない。
 個人がバラバラのままでは、政治的に無力に決まっています。これがわたしの問題意識です。

 JSEEOはこのような目的意識に合意する擬似共同体ですから、そのHP掲示板では、匿名投稿は一切受け付けさせぬつもりです。
 匿名投稿環境は、組織をバックとした間接侵略工作勢力によっていとも簡単に汚染されてしまう可能性が、今年くらいよくわかったことはありますまい。
 どうぞ正式のチラシの裏をご覧下さい。そのフォーマットで正式の登録をしていただいた方々のみに、JSEEO-HP掲示板の書き込み権を進上しようと思っています。
 匿名タレコミ情報のようなものはすべて事務局でメールを受け付けます。その事務局で裏を取れない情報には取り合いません。

 ところで故・江藤淳は、AM中波ラジオ局が夜間に放送しているような、しんみりした「語り」の番組が好きだと言っていました。わたしも、関東地方に居住していた頃には、中波の米軍放送(これは長野市くらいだと、短波で聴取ができた。キャロル・ツザキさんの頃です)やら、放送大学のFM番組などを昼寝しながら聴いていた覚えがあります。『寝ながら学べるのは良いことだ』と気づいたのはその時分でした。(余談ですが北海道その他の田舎でFMの放送大学をCS/ケーブル抜きでは聴取できないというのは、フザけてますよ。全国から集めた税金で、中央と地方の情報ギャップがますます強化されてるだけじゃないか。税金を投入している放送大学の意義を、その税金を使っている連中は、まったく分かってないのです。もう、腐れ利権ですよ。あんなのは今ならインターネットで済むはずです。JSEEOでは、こういうのを他山の石にしようと決心しています。)

 密室のスタジオのマイクの前で放送原稿を読み上げる式の、内容濃度の濃い「ラジオ講演」の場合、適切な尺数はどのくらいなのだろうか? わたしは1回分が15分から20分の間でおさまっているのが、適当ではないかと愚考しているんですが、皆様にご異論あらば拝聴したいと思います。

JSEEO(日本安全保障倫理啓発機構)の設立準備状況

 すでに2009年6月17日から、日本安全保障倫理啓発機構(Japan Security Ethics Edification Organization)の設立案内のチラシ「設立に向けて」を、都内練馬区の設立準備事務局より、郵送開始しているところです。

 チラシの印刷枚数が少ないので、届いていない方もおられると思います。恐縮です。

 チラシ(裏面が、サポーター/賛同者登録票になっております)をご希望の方は、 inquiry@jseeo.com 宛てに、お申し込みください。

 ほんらいならば JSEEOのホームページで 募集宣伝をすぐに打ち出せば良いのですが、事務局が極少人数ゆえ、HP構築まで未だ手が回りません(URLは取得済み)。7月中旬にはHPを完成して欲しいものだと祈念しております。

 わが国に対する間接侵略工作と、みずから実名を晒して現に闘っている独立系言論人を力強く支援して行く「インターネット・ラジオ講演」は、このHPが正面舞台となります。聴くのはタダ。ゲスト講師にはギャラをお支払いします。

 兵頭はこの非営利の任意団体を当分は函館から指揮監督するつもりです。
 打ち合わせはすべて電子メールで行なうので、将来なにかヤバイ事件とかにまきこまれたときには、サーバーの記録が裁判の証拠になってくれるでしょう。
 なにしろカネが絡むので、会計の透明性の確保には気をつけます。

 ゲスト講師にわざわざ事務局に来てもらってマイクの前でしゃべってもらうというのも、支出の公然性のために必要なのです。
 わたしは、実名を晒してブログを公然運営中の人を、できれば頻繁に招きたいと思っていますが、その理由も、この機構の運用が果たして適宜であるか否かを、寄附者をふくめた不特定多数の人々の目と耳で存分に判断してもらい易いからです。

 JSEEOの社団格と兵頭二十八の人格はおのずから別ですので、兵頭のひごろの主張(ex.真珠湾攻撃は日本の恥、教育勅語はシナ発の間接侵略に近親、靖国神社は霊璽簿を廃棄すべし……etc.)とゲスト講師の主張が完全に一致している必要はないでしょう。というか、そんな人、(個人的なファン以外)いるわけがないっすよ。

 誰もみんな、少しづつ考え方は違うけれども、近代自由主義の根源の価値のために複数の人間が協働できれば、それが大きな社会防衛力になるわけです。自由主義の指向はとうぜんに個人主義なんだけども、バラバラな個人のままでは、反近代勢力の集合的な間接侵略工作にみすみす日本の民主主義を破壊させることになってしまうんですよ。
 そこで、多数の自由な個人の力を無理なく糾合して、有力な社会防衛力に転換する、トルクコンバーターのような中間機関が必要なのです。

 もちろん目をつぶれない一線はありますよ。他者の心の中まで統制したがる方々とは、当機構は一切、縁が無いでしょう。そういう人々は、近代に帰属していないです。
 自由と特権の区別がつかない方々も、近代に帰属していない方々です。

 ちょっと困っているのは録音スタジオです。そんなもの借りる予算はないので、10代の大昔、ティアックの4チャンネルのマルチトラック・テープレコーダーにサイマルシンクの多重録音を、炬燵の中の無反響環境でやってみた実験を、再現することになるかもしれません。わははは……。

 こういう団体でありがちなんですが、立派な印刷物の会報を定期刊行したり、高い会場費を使って講演会を頻繁に開催したりしますでしょ。
 それと同じことをするんだったら、新機構設立の意味はないと思うんですよね。既製の「つくる会」とかに任せときゃいいんじゃない?
 他の団体がそれをするのに反対はしませんよ。それが無駄だとも申しません。

 しかし、当機構はそれをしない。経費の「中抜き」を追求します。ウェブサイトを携帯電話で読めるようにしておいたなら、印刷物の郵送なんて必要ないはずですよ。余分な印刷費や切手代があるんだったら、それをもっと勇敢な個人の言論運動家の支援に投ずるべきです(具体的には、インターネット・ラジオ講演にゲスト講師として何度も呼ぶことです)。そして、そういう勇敢な個人がもっと増えるように社会を誘導すべきです。

 『諸君!』や『正論』のような雑誌のシステムでは、メジャーでない、組織的バックグラウンドのない個人の言論運動家を、その生計について後援することは、不可能なのです。頁数に上限があるし、頻繁に同じようなことを書かせるわけにもいかない。すばらしい警世の長文が1回載っても、1か月後には書店の店頭からは消えてしまいます。せいぜい1億2600万人のうちで1万人が読むか読まないかですよ。しかも雑誌システムは、原稿料が文字数と比例するでしょ。おかしいですよ。真の「警鐘」のオピニオンは、短い文章で済むのです。その価値に対して正当な報酬を支払えるシステムが、まったくなかったんですよ。だから日本はここまで間接侵略にやられてしまった。敵は集合的かつ継続的に工作してくるので、対処が後手後手で、対抗ができなかった。

 それで、おいおいと人手を借りてやりたいと念じていますのが、国会や地方議会の監視ですよ。そこにこそ間接侵略の主戦場があります。
 おかしな法案や条例案や予算案や決議案が議会に上程されてしまう前に、寸刻も早く、その動きを捉えて、世間に警告しなきゃダメでしょ。
 上程されてからじゃ、もう間に合わないことが多いんですよ。
 既製マスコミは特亜からの間接侵略計画に基本的にご賛成のようだから、間に合わないタイミングでしか、これを伝えませんよね。既存マスコミに代わる監視者が必要ですが、それに報酬を出そうという団体が、いままで存在しなかったわけです。
 資金が増えれば、それに専従する人を雇えるかもしれません。そうしたいですね。是非。しかし当分は、そんな資金の余裕はないでしょうな。

 月刊『正論』8月号(7/1売り)でも活動開始宣言を致します。
 そうそう、これからは、当機構のニセモノにもご注意くださいね。(だから早めに、ここでオープンにしました。)まずは、上記のメルアドに、正しいチラシをご請求ください。

新運動が始まります。

 一部の方々に、本日から明日にかけて、「チラシ」が郵送されます。

生き延びたくば偽善憲法は捨てろ

 日本は米国と軍事同盟を結んでいます。その米国の大統領や上院は、じぶんから先に外国を攻撃しないという言葉の約束は絶対にしません。過去にしたこともないし、これからもしません。これはリアルワールドを経営するための常識です。

 1981年にイラクのオシラク原発をその稼動前に破壊したイスラエルの言い分はこうです。「生き残る権利は国際法に優先するではないか」(レイモン・アロン著『世紀末の国際関係』柏岡富英tr.)。
 西側各国は、口先ではイスラエルを非難しましたが、内心ではイスラエルの公式説明は十分に説得的だ、と思っていました。ここが、世界のほとんどが同情をしなかった日本の真珠湾攻撃との大きな相違です。イスラエルは、嘘をついていません。NPTにも入っていないし、「原爆を持っていない」とも言ったことはありません。そして、事前にも事後にも、自国の行為をあくまで説得的に世界に説明しようとしています。これは近代人の態度です。北朝鮮も、核実験前にNPTから脱退しています。これも近代外交がよく分かっているテクノクラートの態度です。しかし米国は、日本人は肝腎なところでどんな嘘でも吐く連中だろうと疑っています。いまだに真珠湾は正しかったなんて叫んでいるんですからね。呆れて当然でしょう。

 理論的には、いつ外国に対して水爆ミサイルを発射するかわからない米軍に対して、日本は沖縄基地を貸与して、シナを脅し続けていますよね。いわば、鎖の無い放し飼いの猛犬を自宅の敷地に置いています。そうするわけは、シナの水爆ミサイルも、いつ東京に向けて発射されるか知れないからです。北京から見れば、「オレもワルだが、日本人はずいぶん偽善的な連中だよな」と思うのではないでしょうか。

 できもしない言葉の約束をみだりにしないという態度が、近代社会の基礎をつくっています。公人が公式の嘘をついたら、非難されるのはあたりまえです。だから、自衛権すら否定しているようにしか読むことのできない「1946KEMPHO」を、改廃もせずにいつまでも奉戴している日本人は、米国からも信用されはしないのです。日本政府や日本議会の言葉が、信用をされてないのです。閣議や国会で何をどう決議しようが、マック偽憲法が奉戴されている限り、日本人の軍事外交政策に信用などありません。それが、米国が日本にF-22を売らない根源の理由です。

 かつてF-2の機体部分の日本の国産企図を米国は強く警戒して、むりやり共同開発に割り込んできました。米国は、日本がそれを特亜や潜在核武装国へ輸出するのではないかとおそれたのでしょう。「武器輸出三原則」なんて、法律じゃないので、関係ありません。通産省の役人の「行政指導」が海外では悪名高く、とにかく日本人は一夜にして前言を翻すと思われていたのです。

 有人飛行機は、核爆弾の投射手段となるので、あまり性能が良いと、地域のバランスを決定的に崩す可能性があります。しかるに通産省の役人や日本の企業人には、グローバルな安全保障を顧慮する教養など何もなさそうでした。だから、米議会や米政府の意向でいつでも export restrictions をかけやすいように、米メーカーに一枚も二枚も噛ませたのでしょう。

 F-22を売らないという判断のもうひとつの理由は、〈日本には、すでに直接侵略の危険はなくなった〉との地域分析が、あるものと想像できるところです。
 もう、リスクを冒してF-22を日本に売る必要はないし、売った場合の米国のメリットも、リスクを下回ると計算したのでしょう。
 たとえば、もしF-22が、ロシア領やシナ領に不時着してしまったとき、米国大統領ならば、その機体をどんなことをしてでも爆砕するか回収せよ、と、参謀総長に命令できるでしょう。国際法との整合性は、説得的説明によって事後的に調整できるとの自信の下にです。
 しかし、日本政府と自衛隊に、それができるでしょうか?
 たぶんは、F-22の技術が、みすみす敵陣営に知られてしまうことになるでしょう。米国の国益にとっては、大損ですね。

 米軍は、将来は、衛星から世界のすべての飛行機を監視したいという野望も持っているようです。米軍のF-22がそれに映らないのは、かまわないでしょうけど、日本軍の飛行機が監視し難いのは、ちょっと困るでしょうね。
 おそらくF-35は、衛星から見てステルスではないために、大々的に輸出が可能なのではないでしょうか。

 ところで SAM LaGRONE 氏が2009-6-16に英文サイトに寄稿している「Air Launched Hit-to-Kill」の記事を、みなさんは読みましたかい?
  F-15/16/22/35から、弾道弾迎撃ミサイルを発射できるようにして、西欧を防衛しようという構想が浮上中のようです。
 米陸軍のABM弾頭と米空軍のAMRAAMを組み合せるらしい。
 わたしは1995年の『日本の防衛力再考』の中で、核弾頭付きの巡航ミサイルから日本列島を防空するためにはAMRAAMが重宝するだろうという話を書いたことを記憶しますが、とうとう空対空ミサイルで弾道ミサイルを迎撃する時代が来るとは……。
 日本はすでにAMRAAMの同格品を国産しているのですから、国産の「ALHK」も可能かもしれません。
 わたしとしては、GBIとの二本建てを考えて欲しいと思います。サイロ発射式のGBIは、サイズ的にも対北京報復用の中距離弾道弾に即・転用できますからね。もちろん専守防衛ですし、日本国憲法がありますし、改憲を党是としていたはずの自民党はもうじき野党になりそうですし、ヒロシマのようなことは「二度とあってはならない」ですし、北京が灰燼に帰したら甚だ遺憾の意を表明するばかりですよ。

選挙前の良いタイミングで頼むぞ。ポチッとな!

 2月のグァム島のコープノース演習で築城のF-2が米空軍のF-22と異機種対戦闘機戦闘訓練をやってきますたという体験談が最新の『朝雲』(2009-6-11号)に載っていて、「私自身、戦果はともかくF22を相手に“空自ここにあり!”の心意気を十分に示せたことは、貴重な経験とともによい自信にもなりました」などと書いてありました。

 なんてことだ! これじゃ米国指導者はF-22を英国以外のどの外国にも売るべきではないと判断するのが当然ではないか――と思いました。(もちろん英国はF-22を欲しがりません。国連安全保障理事会の常任理事国として世界に威張れるための外見的な資格のひとつとして、「自前で核武装していること」の他に、「エンジンまで純国産の主力戦闘機をもっていること」もあると英国人やフランス人は思っているからです。シナ人もこのことはしっかり分かっています。日本の政治家にこれを理解するセンスが備わらないうちは、P5入りなどとうてい無理です。外務省の温室官僚と日本の馬鹿マニアには、このセンスの受容体がどうも無いんですよね。リアルな国際政治はこういうダンディズムの意地の上に成立しているってことが……。三菱重工はたぶん分かってますが、彼らのポリシーはサイレンスです。)

 現代の航空作戦は「空中管制機」や「ジャマー専用機」と戦闘機がチームで行なうものでしょう。米軍の空中管制機や給油機等にとって、自国の虎の子のF-22と識別しづらい同盟国の飛行機が空中に存在するのは、ハタ迷惑でしょう。空自が米軍機をよそおって半島勢力その他とトラブルになったときも、米国務省は困っちゃうでしょ。
 米国が韓国に300kmSSMをもたせたり、スペインに戦術クルーズ・ミサイルを持たせるときは、「二重キー」を確保するはずです。ミサイルだと「二重キー」をかんたんにつけられる。有人飛行機だとそうはいきません。だから米国がF-16を中進国に売るときはホントに慎重ですよ。重い旧式原爆を余裕で運搬できますのでね。
 日本が米国から対地巡航ミサイルを買えば、やはり「二重キー」をつけられてしまいます。自民党議員はそれが分かっているのだろうか? イージスの場合「リンク16」が二重キーそのものです。
 だから韓国も国産SSMにこだわっている。米国はその射程が180kmを越えるのを阻止しようとしています。おそらく日本がM-Vを廃止していちばん喜んだのがシナ(と米国内の親支派)でしょう。まさかF-2の調達中止も、シナの工作だった……ってことはないでしょうね?

 ところで、AFPが、サウジアラビアが英国製のユーロファイター・タイフーンを2機、6-11に引き渡された、と 6-12に報じています。
 サウジはこれを72機注文していて、その代価の 20 billion pounds (=$32.9 billion) の中に、兵装と長期間サービスも含まれている、と。
 この正式契約が2007-9だったってんですから、2年弱で納入開始ですかい。
 この最初の24機は完成機で売り、残りの48機はサウジ内でノックダウンですと。いったいサウジは誰を相手に戦っているのかといえば、宗派が微妙に異なるイランです。イランは(また青年革命が起きたとしても関係なく)間違いなく核武装するでしょう。それをサウジに潰させようと英国は考えているのか?

 AFPによれば、サウジは米国にF-16を売れと要求中であると。タイフーンの他にF-16を求めるというのは、これは「イラン爆撃機」が欲しいからでしょう。
 ところでゲイツ氏はF-16の退役を早めるつもりだと発表していましたが、生産はまだ続くんですか? サウジが新品を買えるのなら、空自もそれを純国産無人機完成までのつなぎとして買ったらどうですか? スクランブルは戦闘機だけでやるもんじゃないし、これからは対支エアレイドもやってやるぞという強い意思表示にはなるでしょう。性能の劣ったところは、自前でできる周辺システムの増強で補うことです。タンカーしかり、ジャマーしかり、OTHレーダーしかり。
 たとえば下地島飛行場を空自(それもF-2)用に利用するという政治決定を下すだけで、F-22を買ったのと同じくらいの対支威圧効果があるんじゃないですか。ここを考えるのが政治でしょう。
 頭に孫悟空のタガの嵌った武器ヲタみたいな議論をいつまでも展開してちゃ、日本の救いはないですよ。
 北鮮が7月30日以前に大気圏内核実験をすれば、久々にEMPを計測できるでしょう。MDシステムなんて、わざとコースをずらせた超高空のEMP一発で無効化されますぜ。それと、あえて直撃を狙わない水中核爆発による対艦隊攻撃は、『長門』実験いらい、世界の海軍が検討している戦法です。主要航空基地が核攻撃を受けたとき、F-22とF-16と、どちらがよく生き残れるか。リアルワールドで真に頼りになるのは何なのか、これはよく考えるチャンスになるでしょう。

 米国籍ジャーナリストの裁判が、〔フェイクの?〕核実験と連動している様子を見れば、さいきんの動きが(日本のワンパターン・ジャーナリストが大好きな)「軍の暴走」のわけがない。外交宣伝上の言葉遣いだって絶妙でしょ。国家指導部の打つ手が立派にオーケストレイトされている。「日本の戦前政治と一緒にするな」という声が聞こえてきそうです。

四王天延孝の韓国民情リポート

 1904年2月、日露戦争の第一回動員で近衛工兵中尉として鎮南浦へわたった四王天延孝は、上陸地で配属された通訳とともに平壌へ向かった。この通訳は対馬の人で、朝鮮語はペラペラであった。おかげで、投宿した民家では、住民からどんな情報でも訊くことができたという。
 フランス留学組エリートで、1901年に北清事変直後の北支駐屯軍にも小隊長として派兵されたことがある四王天が、半島を歩いて最もいぶかしく思ったのは、全面の禿山のことだった。これは朝鮮の地質や気候が原因なのではない、と住民は教えた。
 もしも、村の裏山に、材木になりそうな松林などがあれば、かならず郡守の官吏がやってきて、〈こんど、郡役所の改築をすることになった。ついては、○月○日までに、これこれのサイズの用材を○百本、おまえらの手で伐採して、郡役所まで運搬するように〉との私物命令を出されてしまう。それを実行できなければ、叛乱を企てたとかいう口実で牢屋につながれ、親戚が大金を集めて賄賂をおくって釈放させぬかぎり、死ぬまで投獄されっ放しになる。だから朝鮮では、いやしくも役人に目をつけられるおそれのありそうな潜在的動産は、住民みずからがすぐに燃料にしたりして消尽させておくのが生活自衛策なのだ、という。これが1904年の話である。
 もちろん、家屋の造作も、あまり立派にすれば危うい。屋根を瓦で葺いたりすれば、たちまち郡役所の官吏があらわれる。そして〈役所の事業に必要だから、おまえは○万円をいつまでに納めよ〉との私物命令を勝手に出されてしまうのだ。渋れば投獄されるのは、材木のケースと同じである。
 こんな政治が何百年も続いているために、朝鮮の庶民はもはや誰もまじめに働こうとはしない。「平等にはなったが貧乏平等で産業も振わず道路も橋梁も鉄道もなく、勿論文化の向上も何もないのだと〔投宿先の朝鮮人は〕長大息を洩らし本音を吐いた」――という(みすず書房『四王天延孝回顧録』pp.15~16)。

 「法の下の平等」がないと、下層民が真面目に働いて中産階級に成り上がることが不可能だと、端的に理解ができるでしょう。
 「近代」は「法の下の平等」とともにやってきました。
 「法の下の平等」が「租税法定主義」や「罪刑法定主義」を実現して、はじめて一人の「自由」が他者の自由と併存可能になるのです。
 たとえば堂々と蓄財して金持ちになることも可能になったわけです。役人や有力者からそれを無法にむしられる心配がないですからね。
 ところが「特権」は、このありがたい「法の下の平等」を破壊します。それは必然的に自由も破壊します。これは民主主義の基本中の基本ですが、多くの朝鮮人には「特権」と「自由」の区別がつきません。近代を知らないのです。
 日本人も、この朝鮮人を、あまり哂えません。あきらかに今日の日本国内にはまだこの基礎教養が身に着いていない者が、左右上下を問わず、多いのです。朝鮮人とそんなに区別できない。

 日本の明治元年の五箇条の御誓文は、法の下の平等と、その後の自由を謳いあげたものでした。
 これを策定した日本人たちは、近代を理解しました。
 ところがその後、近代の基礎をちっとも理解しようとしないシナ・朝鮮に親近な儒教信奉勢力が「教育勅語」で巻き返した。首相にもなった西園寺公望は、この勅語があまりに反近代的で維新精神の破壊でしかないと苦々しく思っていたので、天皇の許可を得て、実質の改訂である「第二教育勅語」の準備にかかったのでした。とうとう実現できませんでしたのは、まことに不幸でした。
 「教育勅語」のどこが問題なのか分からないという人は、朝鮮人を笑うことはできません。

 天皇制は近代とは矛盾しません。日本の天皇制は神武以前からあったという話は兵頭の旧著をお読みください。先史古代において近代に近かったのが南洋の天皇制です。

 島といえば、海上保安庁からタダで頂戴した新刊『海上保安庁進化論――海洋国家日本のポリスシーパワー』(2009-5刊)に、こんなことが書いてあります。

 シナ政府が「蘇岩礁」と呼んでいる東シナ海中の暗礁。韓国最南領土の馬羅島から西南150kmに位置し、干潮時でも水面下4.6mであって、露岩することはない。ところが韓国はこの暗礁(離於島[イオド]および波浪島[バランド]と呼称)に2001から15階相当の巨大な鉄筋建造物を築き、衛星レーダーなどを置いた。シナ政府は外交ルートで韓国政府に抗議する一方で、国内的にはこの問題を報道させていない。それに気づいた香港のネット市民が怒っている――というのです。

 衛星レーダーというのは、こんど南に向けて発射予定の宇宙ロケットの追跡用なんでしょうか?
 それはともかく、北京の遠慮の理由は何なのかが興味深い。これは韓国への配慮というより、北鮮への配慮ではないでしょうか。

 間接侵略拒止が現下の日本の最も重大な課題であると考えております兵頭は、海保の強化に諸手をあげて賛同します。
 『海上保安庁進化論』でも訴えられていますように、海自のイージス艦1隻と、人件費もぜんぶ含めた1年間の海保の予算が同じだなんて、国策の合理的なプロポーションを失しすぎていますよ。
 与那国島や石垣島が台湾人勢力(わたしは昔から、台湾は味方じゃないよと警告をしてきました。近代の孤独に堪えられぬ幼稚な阿呆ウヨ言論人たちは猛省してください)の影響でどんなことになっているかを考えたら、15兆円補正予算の1割くらいを海保に回してもバチは当たらないのではないですか?
 平成18年2月時点で、耐用年数を超過したオンボロ巡視艇が120隻、ガタピシ航空機が30機あるそうです。予算が3500億円つけば、それはすべて新品に代替整備できるそうです。

ひさびさに内局を見直す

 田村代議士のブログにこんどの自民党の案が観測気球として全文紹介されていたのを、はじめは興味がなかったが斜め読みするうちに、ペーパーワークに狩り出されていると思しい少壮内局官僚たちが籠めているテンションが伝わってきて、面白く感じました。

 そこらのブログでしか唱えられてないような案までぬかりなく投網をかけて盛り込まれていたのは「これぞ官僚作業の手本」と感心しました。戦前の陸軍大学校で連続不眠不休の図演を何度もさせて、その成績を参謀人事に反映させたのも、こういうまとめ作業を徹宵集中して15兆円補正予算の決定以前にそつなくやってのけられるほどの人材を、軍の未来のために選ぼうとしたのだよね。(オレには無理。)

 しかし、そこで新たな疑問だ。こういう馬力作業ができる官僚が内局にいるのに、どうしてF-Xではこんなグダグダなことになっちゃってるんだろう?
 やっぱり最有力アドバイザーたる空自幹部に contingency plan の発想が皆無だったのかと疑わざるを得ない。リアルワールドに暮らしてはいなかったんですよ。

 メーカーが学習機会としてF-Xを捉えていて、最先端エンジンを欲するのはあたりまえですよ。しかしメーカーには国防の第一義的責任はない。あるのは制服軍人です。
 制服軍人なら常に contingency plan を抱懐していなくてはならない。この熟語は、しっくりとくる日本語にはなっていないでしょう。記号論的に解けば、日本の伝統文化には contingency plan の発想がなじまないものだから、それを表わすコトバも自生しなかったわけでしょう。
 つまり脇目をふらずに思い込み、正面の一分画だけにしか目配りしないという、どこか朝鮮人的な視野狭窄が、まだ日本人にはあるわけ。(そういえばAFPの報道で、韓国ロケットが7月30日打ち上げだと。ところが射場の完成が6月10日で、ロシアのブースターは来週やっと届けられるんだと。オイ、ぶっつけすぎるだろw)

 某年某月までにF-22の導入の目途が立たなければ乙案、それがだめなら丙案、丁案、戊案と、数段構えのプランを腹案として決めておくのは、リアルワールドを相手にする者として、当然の心構えでなくてはならなかった。空自幹部にはそれは無かった。軍人失格です。押し切られた内局も、もう威張っちゃいけないね。

 「しんしん」(siとshiの違いはあるが、きっと米国人にとっては、有名な刑務所みたいに聞こえます)がF-4リプレイス候補のオルタナティヴとならぬことは、空自のタイムテーブルから自明でした。「しんしん」は米国メーカーからステルス技術の秘密を分けてもらうための、三菱重工としての資格証明書のつもりだったのに過ぎぬと、誰でも想像できましょう。ところが米国指導層の慮りは、ステルスやエンジンの設計図なんかじゃなかったんでしょうね。設計図にならないソフト部分が日本人に知られるのを恐れたと思います。シナへの漏洩ではなくて、日本人に競争力をつけさせるのを恐れた。
 このまえ廣宮孝信さんが〈日本の経済コメンテイターが「経営」と「経済」を同一視するので日本は損をしてきた〉とおっしゃっていたが、フツーの国である米国の指導層は、「経営」と「政治」を同一視してません。F-22のメーカーの経営者がそれを輸出して自分のボーナスを稼ぎたいと思うのは自然です。しかし米国指導者は、それは米国の損になると判断すれば、軍需産業の腰掛け経営者たちをオーバーライドするでしょう。

 ロシアもシナも、米国のトマホークの不発弾を、パキスタンその他から買い取っているはずです。何年もリバースエンジニアリングに挑んだはずだが、同格性能は再現できていません。最先端兵器の秘密は、じつは設計図などにはもう無いのです。
 おそらく仕様書にだって肝腎の秘密は(分かるようには)書かれていない。外国人には解けない秘密がどこかに埋め込まれていて、それが兵器の価値と威力の担保となっている。
 ライセンス生産を外国に許すとすれば、その埋め込み秘密の秘匿措置をいくら(相手国に費用を出させて)特別に講じておいたとしても、生産の試行錯誤の過程で、あたかも暗号解読のようにしてそれが盗まれるおそれがあるでしょう。相手が三菱重工のような高度なスキルをもった企業なら、なおさらそれが心配になるでしょう。つまり見せ金としての「しんしん」は、F-22の秘密を教えてもらうという交渉目的にとっては、逆効果にしかならなかったのかもしれませんね。

 自民党案に話を戻しますが、なんでOTHレーダーの提案が無いのか?
 先日、ブラジル沖でフランス機が行方不明になったときに、DSPとSBIRSが被雷爆発時のブラスト赤外線を記録してるんじゃないかというので仏から米政府にデータ提供が要請されたらしい。ところが2009-6-9のDavid A. Fulghum氏の記事によると、この2種類の早期警戒衛星は雲の下の赤外線探知は苦手だから、これからのMDのためには無人機にIRセンサーを積んで雲の下を飛ばすことが検討されているとあります。いま試験飛行中のロングスパン型グローバルホークでしょうね(これがU-2を代置するのは間違いないでしょう)。赤外線衛星は、下に雲があると、弾道弾が高度1万mの雲のないところへ飛び出してくるまで、ロクに探知ができんという。そんなもの10年後に保有してどうすんねん。雲の下の探知が最も早いのはOTHレーダーなんだから、日本はサッサとそれを持つべきでしょ。巡航ミサイルの移動もトラックできるしね。

 それからこれは前からの不満なんだけども、防衛白書とかでシナ軍の勢力について書くときに、内局は、SIPRIとかミリバラなんかを引用して済ましてるでしょ。大蔵省説得の最終根拠が西洋文典しかないというので日本の官僚がこういうガチガチの引用主義に陥るのは理解するんだけども、世界に対して恥ずかしくないのか? 日本自前の偵察衛星が1基も無いときならば外国文典の孫引きで許されたけども、偵察衛星を持って何年も経っているというのに、いったい何やってんだい?
 シナ軍が東京に狙いをつけている水爆搭載の中距離弾道弾が何基あるのか、そんな大事なことも衛星でつかめないらしいのに、北鮮のトンネル内のTEL/MELを把握できるとは、妄想も甚だしい。

 ついでの雑話。ディフェンスニュースへのAmy Butler氏の寄稿によると、MD実験用の標的に使われている、古いポラリスとトライデントの調子が、メチャ悪らしいね。即応性が高いといわれている固体ロケットも、貯蔵しているうちには、こうなっちゃうんだよ。つまり長期信頼性では、液燃式の方が優っているという再発見ができた。ロシアのこだわりにも、実利的な理由があったのだねえ。

都内某所に事務所を選定。計画は前進中なり。

 6-2 で語った「インターネット講演」は、動画の配信ではなく、音声配信。つまり「インターネット・ラジオ講演」です。言葉足らずですいませんでした。
 これだとスタジオの設備なども最小限にできるだろう。
 いちいち会場を借りる必要もない。
 短期間に何人でも「講演」が可能になるわけだ。

 録音媒体を再生しながら通勤・通学・自動車の運転等は可能である。テレビを視ながらではそうはいかない。理詰めの言論を広めたいなら、動画は不要でしょう。そして、じつは紙も不要なのかもしれない。
 雑誌と違い、1ヵ月後に店頭や図書館から消えてしまう――ということもありません。

 講演音声をダウンロードするのはもちろんFREE。
 講演料は、お呼び立てした「機構」がお支払いする。
 その原資は、寄付金。

 つまり旧来の「保守系論壇誌」という、やたら経費がかかって文藝春秋社ですら維持が苦しかった「言論運動家支援媒体機関」のコストを喰う部分の「中抜き」を企てているわけです。

 アンチ間接侵略の言論運動のために、小は数百円、大は数千円くらいの負担をしても良いと考える全国の個人読者(言論サポーター)と、実名を晒してリスクを取っている個人言論運動家の間の挟雑コストを最小にしてしまう。それには透明な中間機関が是非必要です。

 兵頭が監督する「中間機関」が全国の同憂者からの浄財をあつめ(もちろん団体専用の口座にです)、間接侵略と既に公的に果敢に戦っている言論運動家、それも、大学のような組織に所属してなくて、どこからも安定したサラリーなどもらえてない実名個人を筆頭に、「インターネット・ラジオ講演料」の形で手厚く配給する(もちろんわが団体専用の口座からその人個人の口座への振込みです)。「雑誌をつくって売る」などという余計な中間コストを省いてしまうのですから、この言論運動モデルは持続可能だろうと見込んでいます。
 有名雑誌や動画でなければ、売名にならんと考えている人たちや、すでに複数の雑誌で書きまくっているような人たちには、当機構は、まず無縁でしょう。

 このインターネット・ラジオの宣伝普及のために、プロモーションも考えています。戦前のシナ戦線を舞台にした、熱血ラジオ・ドラマなどはどうだろうか? ひとつ、不朽の名作『決心変更セズ』のシナリオを想起して欲しい。あの場面を、シナ大陸に設定するのだ!
 もちろん登場人物をいくぶん整理しなくてはなるまいが、三田軍曹の一〇〇式短機関銃の咆哮だけは、落とせない……かも。

 組織が公式に立ち上がったあとで、いずれ、プロのシナリオライターと声優を募集しようと思っています。悪いが、今回は、アマチュアの方は、応募ご遠慮ください。

 ただし、以下の特技を持つ人は別だ。一〇〇式短機関銃、十一年式軽機関銃、九四式拳銃、八九式重擲弾筒、九二式歩兵砲……等々の戦場SEを、口だけでうそぶける人。つまり「人間SE」が居たら、素人でも契約を結びたい。シナ兵の雑魚キャラの絶叫とかも必要になるだろう。ひとつ自薦で宜しく頼みます。

拳ギカイ

 「ディフェンス・ニュース」がAFPの報道を伝えている。また韓国政府が「7月下旬に宇宙ロケットを打ち上げる」と6月2日に発表したのだ。「またかよ」という感じだ(このコーナーを初めて見た人は、4月まで遡って関連記事を読み直すように)。

 AFPによれば、まだブースター(ロシア製)とサスティナー(韓国製)の結合作業すら始まっていない。だからまた話がお流れになる可能性もあるのだが……。

 しかし、これで北鮮が7月上旬以前にミサイル・スターマインの大イベントをやらかすことは確定した。半島人にとっては、宣伝と現実の区別はない。ソウルが発表した以上、北鮮は、対抗してやってみせねばならんのである。北鮮の最近の行動は、すべて対韓国を意識した見得っ張りならざるはない。
 ロシアが4月末に写真フィルム回収型の偵察衛星「コスモス2450号」をわざわざ打ち上げたのは何のためかと思っていたが、それをするだけの価値は確かにあったとも分かってきた。

 北鮮がその西海岸に指定した立ち入り禁止区域は、大気圏内核実験をするには範囲が狭すぎる。また、大気圏内核実験をすれば、彼らの所謂「原爆」なるものの未熟な正体がバレてしまうので、結果が恐ろしくて踏み切る勇気はないだろう。しかし夏の風はシナの方へ向かって吹いているので、やるならば冬よりもインパクトがありそうだ。もちろん、平和的国際市民の世論は600カ国協議を3000回くらい開催して、あと15年くらいは北鮮の核武装宣言を認めてはならない。

 自民党の不勉強で恥さらしな議員たちが、〈海上から巡航ミサイルを発射して北鮮の弾道弾を先制破壊しよう〉と唱えだした。防衛省のいちおうエリート官僚には、国会議員たちに事実についてレクチャー申し上げて教育してやる器量はないのだなあ、と、列強は憫笑している。

 米国は英国以外には巡航ミサイル「トマホーク」を売ったことはない。トマホークは開発時点から核兵器運搬手段とみなされてきており、それを、すでに核を保有している同盟国(英国)以外に売ることは、「核不拡散条約」違反なのだ。だから核武装していない日本がそれを買える理由はない。するとオプションは国産か、ハープーンの改良しかない。すると場合によっては弾頭に搭載できる炸薬が200kg未満になってしまう。1トン爆弾でも敵の弾道弾を破壊するのは容易でないというのに、どうする気なのだ? そもそも、ハープーン級では、日本海から発射して北鮮の西海岸や鮮満国境の山地内に届かない可能性がある。

 トマホーク級にせよハープーン級にせよ、巡航ミサイルの飛翔スピードは、ジャンボジェットと略同じである。そう、議員さんたちが海外視察で乗りまくっている、着陸までにイライラするほど時間のかかる旅客機と、同じなのだ。北鮮の東海岸に到達するまでにも1時間。そこから西海岸の「東倉里」まで低空を15分間飛行しなければならないだろう。

 いくら糸電話クラスの幼稚なレーダーしかない北鮮の防空軍と雖も、巡航ミサイルが領土上を飛んでいることくらいは、光学式早期警戒システム、すなわち倍率3倍の支那玩具公司謹製の100均双眼鏡で察知できるだろう。ノロシもしくは駅伝によって急警をうけた弾道弾発射部隊は、発射車両ごと山のトンネルに入るか、深い谷に隠れるか、橋梁や偽装網の下に潜るか、できれば着弾の前にさっさと発射する。もちろん近くには、石ころを積み重ねてつくったダミー・ミサイルも置き並べてある。

 魚雷発射管サイズの巡航ミサイルに搭載できる炸薬200kgから700kg(まあ日本の技術では無理して300kgがMaxだろうが)では、敵の発射機(TEL/MEL)の直近で炸裂しない限り、発射前の弾道弾を破壊できるかどうかは覚束ない。20m逸れたら、地形・地物の摩擦や、地中へのめり込み過ぎで、敵は無傷ということも起こり得る。
 巡航ミサイルで地上の車両を狙うとしたら(そんなことやってる国はどこにもないが)、終末弾道はホップアップ機動から急角度での落下、としなければなるまい。標的が走行中であれば、巡航ミサイルの空力制御では、とうていダイレクト・ヒットの見込みはない。200m内に落ちれば恩の字じゃないか。

 北鮮の弾道ミサイル発射部隊は、必ず山岳地に展開する。その谷間を縫うように巡航ミサイルを突っ込ませた場合、GPSの4衛星からの電波を同時には受信できなくなることが考えられる。つまり最も必要な精度が肝腎のときに得られないおそれがある。
 日本の防衛のためには、日本独自の電波航法支援手段が必要なのだ。準天頂衛星やモルニア衛星の投入、それから既存のテレビ局やラジオ局の施設の利用、さらには廃止の方向に向かいつつあるロランC局の再構成を工夫することによって、それは初めて可能になる。それとM-Vロケットの復活を考えずして「先制攻撃」論など絵に画いた餅だ。

ははの日 と ひひの日。

 先月、目が悪くなったなあと感じ、ワープロ画面の行間と字数を調節したら、総字数の計算で油断をしてしまったらしく、『正論』7月号の連載欄が、文字がギッチギチになってしもた。スミマセン。

 ついでなので『正論』7月号の全般の感想を述べよう。『諸君!』がなくなった最初の月だから、一言残しておく価値があるだろう。
 今月号の記事では島田洋一氏の記事が最も読ませた。この記事がすぐれている理由が三つある。 一、最新とれとれ速報の時事種であること。新書の書き下ろしでも新聞記事でも不可能な、雑誌ならではの付加価値だ。  二、適度に短くて、冗長さを感じさせぬこと。多くの雑誌寄稿者の文章は不必要に長すぎる。それを規正し得ぬ編集者もまさに自殺行為をやってるんだと覚るべきだ。  三、exclusive な情報と、書き手の特色ある表現が、異彩を放っている。その執筆者でなければ知り得ない情報が次々に紹介され、またその執筆者でなければまとめて表現し得ない説得力が発揮されている。主張の内容にすっかり同意できるとき、なんとも読んで得をした気になるのである。

 「一」について敷衍しよう。現代の読者が雑誌を見捨てたくなる理由の一つが、「後でまとめて単行本にする予定ミエミエの連載記事」のウザさだ。いやしくも他に収入や資産のある大物ライターなら、雑誌と単行本で二期作を働いてセコく増収を図ろうなどとは企てず、いきなり単著を書きおろして売るがよい。長い記事×数回分で新書ができるだろう。そしてその印税で若い新進の書き手を育てたらどうだ。彼ら新人こそ、生活のための原稿料を真に必要としているかもしれないのに、今日的意義の低いダラダラ連載のおかげでクラウディング・アウトされているんじゃないか。(東谷氏が、後進を育てるライターのコミュニティの機能が雑誌にあったと149頁に書いておられる趣意には賛成できるが、ネットにその機能がないとはこの兵頭は思わぬ。なければ創れば良いだけだ。今年中に、それを立証する試みを始める。)

 「二」について敷衍しよう。これは、原稿の文字数と原稿料とが単純比例するという、従前の雑誌の報酬システムの陋習が、悪のスパイラルのおおもととなってしまっているのだ。
 これあるがゆえにビッグネームは編集部に対する立場の利を用いて遠慮なく長い頁を欲する(何故か彼らは駈けだしのフリーライター以上にカネが必要であるらしい)。稀には、情報密度を高めようと努力したフリすらない、主題に切迫感もない、目に余る文字数の押し売りも混じる。これが連載だと、雑誌にとって破壊的だ。それを咎める者が、雑誌システム中のどこにもいないようだ。
 上述の「一」と「三」の要件が満たされていれば、尋常以上の枚数の記事でも面白く、商品としての市場訴求力があるかもしれないけれども、昔の大先生たちの筆でない限り、ほとんどたいてい、そんなことはない。この水割り商法が瀰漫してついに雑誌を売れなくしたのだ。いいかげん、雑誌原稿料の旧慣は廃すべし。おもしろい価値のある記事にはタッタ1頁でも10万円の稿料を支払い、エンターテイン性とサービス精神に欠けた、あるいはスカスカの内容の記事には、たとい12頁以上あっても3万円までしかお支払いしません、と決めちまったらどうだ。それでライターの方も文章工夫に血眼になるだろう。おそらく雑誌の売れ行きは、そこに興味を惹く記事(あるいは寄稿者)があるかどうかで左右されているので、記事の長短とは無関係なはずだ。

 「三」のような文章が書ける人は、その著者の名前に固定ファンがつくだろうから、単著を書いて売った方が、著者にも儲けとなり、また、読者も出費先が絞り込めて嬉しいであろう。文藝春秋社はこんご、新書に力を入れる気なんだろうとわたしは勝手に想像しています。『正論』の7月号が『諸君!』から小堀さんの連載を引き継いでいるけれども、この連載の一回分の文字量が、読者に対して不親切なまでに多すぎるとは思わんのかなあ、両編集部は。落ち着きが悪すぎる。これこそ典型的な「先生、これはひとつハードカバーの書き下ろしでお願いします」と挨拶すべき企画でしょ。この一回の量で、しかも短期でなく長期連載でも読者から許してもらえる、また雑誌の売り上げにもプラスになる、それほどのサービス精神ある文体とテーマの持ち主は、故・山本七平氏くらいだったでしょう。

 短くてもすばらしい意義のある文章を公けのために提供している人たちが、ネット空間には居るということを、わたしは知っています。短さに、今日的な価値がある。わたしは、この人たちが、シナ・朝鮮からの対日間接侵略に日本国民が抵抗して行くための言語的防波堤の重要な機能を担っているとも思います。
 彼らの価値ある公的な仕事に「酬い」が伴っていないであろうことを、わたしは心配しています。誰かが「実利」をペイしてやるべきだろうと、思うようになりました。さもないと、間接侵略の厭がらせ工作が、彼ら少数のブロガーを一人一人、沈黙させ、転向させてしまうかもしれない。あるいは彼らがリアルな生活苦に負けてしまって退場してしまうかもしれない。
 できればそんなことにならぬように、彼らのモチベーションを強化し、彼らに続く勇敢な言論人がもっとネット上に登場することを促さなければなりません。
 また、できたら彼らの晩年の展望にまでも幾分かの安心を付け加えてやりたいものだ。勇敢な個人が間接侵略に反対して公的な勇気を発揮するときは孤独なものですからね。

 そのためには、どうしたらいいのか?
 無名個人が、公的個人(ここではブロガーを想定)に対して、ごく気軽に寄付行為ができる、という仕組みが、まだ日本では、存在しません。
 「中間機関」が必要でしょう。わたしは、その「機関」を創ることを決心しました。(ためしてみて、ダメだったら、お慰みだ。)
 「機関」のHPで、兵頭が着目するブロガーを招き、「インターネット講演」をしてもらって、その講演料を「機関」が単発でお支払いするという形で、彼らを金銭的に後援できるかもしれない。「機関」の一件一件の後援行為が適宜であるか否かは、その講演内容等がインターネットでパブリックに即日に晒されることによってオープンに公正にチェックされ、寄付者(出資者)等に対する収支の透明性をも担保できるでしょう。……とりあえずそんなことを考えています。

◎読書余論 2009-6-25 配信予定の内容

▼ジョージ・ケナン『ロシア・原子・西方』長谷川才次tr.
 1957年BBCラジオ連続講演の原稿。間接侵略について考える場合の面白い資料であるので、エッセンスをご紹介しよう。

▼メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』森下弓子tr.
 まだ1831年の想像では、人造人間は死体のパーツを寄せ集めてつくるものであった。しかし細かいところの再生がむずかしいので巨人につくる、とする。

▼カレル・チャペック『ロボット(R.U.R.)』千野栄一tr.
 1920'sになると、等身大でゼロからこねあげる有機物の人造人間が考えられた。しかし作者生前に、ロボットという造語のイメージが、金属のヒト型無生物に変わってしまう。このオリジナル劇の演出担当者が戦前に聖路加病院も設計したのだという。それが占領軍の「米軍病院」として接収された。

▼テア・フォン・ハルボウ『メトロポリス』前川道介tr.
 映画『マトリックス』のキャラ「エージェント・スミス」の原型は、最初に1920'sに登場しているのだ。「痩せた男」として。

▼ハインライン『動乱2100』矢野徹tr.、原1967
 未来の米国は、狡猾な宗教団体が専制統治していた! この炯眼。インサイダー叛乱兵の心得を説くくだりは、スパイと憲兵の初歩参考書と言っていい。閉鎖組織から信用されるには、日頃から風紀犯罪を犯しておけ! 著者が『メトロポリス』から影響を受けていることもハッキリします。

▼H・G・ウェルズ『解放された世界』浜野輝tr. 原1913
 なんと第一次大戦前からリアルに「原爆」後の政治をイメージしている。これを読んでいたシラードがロンドンの街頭で連鎖反応のアイディアに想到し、マンハッタン計画の原爆を設計できたという。恐るべし! SFを甘く見ている国家は亡びるはずだ。

▼Arthur C. クラーク著『幼年期の終わり』池田真紀子tr.
 この世の終わりと死者の蘇りの意味とは何なのか。全世界のキリスト教徒の普通の疑問に答えようとしたトンでも解釈。

▼アイザック・アシモフ『聖者の行進』池央耿tr.

▼アシモフ『ロボットの時代[決定版]』小尾美佐tr.
 金属製ロボットをフィクションで定着させたパイオニアは誰なのか、アシモフ先生にも分からないらしい。

▼アシモフ『夜来たる』美濃透tr.
 すごいといわれているが、新約聖書と無縁の文化圏でこれを評価するのはおかしすぎるでしょ。

▼アシモフ『われはロボット[決定版]』小尾芙佐tr.

▼スタニスワフ・レム『ロボット物語』深見弾tr.

▼S・レム『すばらしきレムの世界1』深見弾tr.

▼レム『エデン』小原雅俊tr.

▼スティルウェル(Joseph W. Stilwell)著『中国日記』みすず書房
 シナ軍の性格をリアルに知りたい者には必読の一級資料。四星大将(つまりパットンより上)のスチルウェルは、〈蒋介石はヒトラーだ〉〈抗日により熱心な中共軍へ米国の武器を渡そう〉と主張してローズヴェルトによって解任された。「コミンテルン陰謀史観」に癒されたい単細胞ニワカ保守たちにとって、この書はとうてい飲み下せない苦い薬だろう。

▼○○大尉記『眞珠灣潜航』S18-5、読売新聞社
 昔の呂号潜水艦には、艦内に厠がなかった? あと、機関長の○○って、どなた?

▼尾崎士郎『日蓮』S17-2
 この教徒も愛国的なんすよという戦時中の国内宣伝。尾崎士郎は法華信者の『石田三成』も小説化しているから、単なる商売ではない?

▼W・フォークナー『兵士の貰った報酬』S31-4
 つまらぬ小説は数行の摘録でじゅうぶんだ。

▼中薗英助『在日朝鮮人』S45-3-25、財界展望新社
 書き下ろしが半分、『世界』などの雑誌に発表したものが半分。対馬について考えたい人はコレ必読。祖国防衛の兵役から逃亡し、さりとて他国に帰化もせず楽をしようとする連中に、自由主義的寛容を適用しちゃうのは、シンプルに民主主義の自殺だろうね。存在そのものが間接侵略。

▼フランシス・フクシマ『人間の終わり――バイオテクノロジーはなぜ危険か』2002-9
 あなたのその性格は変えられます。……クスリで。

▼『ホフマン全集 第四巻I』深田甫tr. S57
 ロボットを考えるにはホフマン作品も一覧すべし。

▼『ホフマン全集 第四巻 II』「自動人形」

▼梅内幸信『悪魔の霊液』1997
 これもホフマン諭。

▼『鴎外全集1』「玉を懐いて罪あり」
 鴎外はM22にホフマンを訳していた。

▼『ドイツ・ロマン派全集 第三巻 ホフマン』1983

▼ベルゲングリューン『E・T・A・ホフマン』1971

▼吉田六郎『「我輩は猫である」論――漱石の「猫」とホフマンの「猫」』S43
 絶対にインスパイアされてた筈。しかしそれをうまく隠せるのもプロ。

▼『化学工業』1992-10月号
 明礬山について。つまりボーキサイト以前のアルミ資源。

▼『初動要員のための 生物化学兵器ハンドブック』2000-9
 トリアージの実際。ちなみにアシモフの『聖者の行進』を読んだら、1975にすでに米国雑誌でトリアージュが紹介されていたと書いてある。すごいね、あの国は。

▼厚川正和『模型で再現する 軍用鉄道の世界』平10増補改訂版
 まったく余談ですが英文サイトで初期のディーゼル機関車を検索してみると、カナダがWWII中に装甲列車をつくっていたことが分かるよ。アラスカから日本軍がやって来ると警戒したらしい。

▼『日立兵器史――一軍需会社の運命』H4-9
 1式重機のことなど。それにしても銅金義一の大佐以前の経歴がネットでヒットせんのはなぜ? 謎が多すぎるぜ。

▼昭和金属工業(株)『50年のあゆみ』1993

▼『旭精機工業40年史』H5
 戦前戦後を通じての小火器弾薬メーカーです。

▼戒能通孝『国と家』S30-1
 平和は悪魔にふさわしく、戦いはキリスト者にふさわしい。

▼東京学芸大 哲研『自我』S57

▼菊田芳治『近代の自我をめぐって』1992

▼我妻洋『自我の社会心理学』S39

▼宮内豊『反近代の彼方へ』1986
 19世紀、出稼ぎしているスイス人に、ある精神病が流行した。それが「ノスタルジー」。

▼大島通義『総力戦時代のドイツ再軍備』H8
 ドイツには機密文書を燃やしてしまうという文化あり。試作兵器類の写真は全部残しながら、収容所関係はヤバイと判断していただろうね。

▼大田黒元雄『歌劇大観』S26
 SPレコードしかない時代にオペラの評論家になるという壮挙が可能だった豊饒な戦前……。

▼二村忠臣『健康増進 競歩研究 歩行と体育』大14-6
 江戸時代、速く遠く歩くには、菅笠の被り方にすら気をつける必要があった。「ナンバ」は嘘だということを確信できる。

▼『文部省推薦認定レコード目録 第六輯』S14-8
 爆笑モンの「童謡」タイトル集。今日では政治的に正しくなさすぎて絶対にリリース不可。

▼山県昌夫『戦争と造船』S18-5

▼三島海雲『日本の水』S9-10
 西洋では水は不潔なものに決まっていたから宗教儀式で香油を使う……というが、だいたいバプティズムというのがインド宗教の西漸だったんじゃないの?

▼水の江瀧子『白銀のダリア』S11-6
 芸名の由来が人麻呂。

▼安積幸二『火薬』S17-12

▼前田一『サラリーマン物語』S3-3
 帝大と慶大卒ではいかに待遇に格差があったか。当時の小学校教師は国家公務員と互角の初任給。などなど。

▼南條初五郎ed.『航空発動機』S12repr.、初版S10-10
 航空用ディーゼルの情報多し。

▼A.W.Judge著『高速ヂーゼル機関』S20-3、原1933
 タイトルが、二十数年前、渋谷のヂーゼル機器さんから就職内定をもらったことを思い出させる。それをすっぽかして神保町の戦車マガジン社へ……。嗚呼、人生は分からんぜよ!

 ◆   ◆   ◆
 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。(配信されるファイルはPDFスタイルです。)

 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。

 大きな図書館に毎日通えない人も、最低費用で、過去の軍事知識のマニアックな勘所に触れることが可能です。
 また、ミリタリーしか読んで来なかった人には、他分野の情報が、何ほどか有益かもしれません。

 「読書余論」は、毎月25日に「武道通信」から最新号が配信されます。1号分の購読料は200円です。
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 2008年6月25日号以前のバックナンバーのコンテンツは、配信元の「武道通信」のウェブサイト
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