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「無人機研究システム」はファイアビーの真似か?

 12月15日に硫黄島で滑走路への自動着陸に成功したとかいう「無人機研究システム」は、母機から空中発射して空中から(衛星リンクを用いずに)見通し通信で管制する方法といい、1971年にC-130から発進させて地上標的にマヴェリックやホーボーを試験的に命中させてみた、対地攻撃型「ファイアビー」のコンセプトの模倣と思える。(ベトナムの実戦にはこの型は結局投入されず。ベトナム後には、すぐに巡航ミサイルの開発が始まっている。)

 後退翼がデルタ翼になっているが、重さもサイズも近似(やや小ぶり)。ということはパフォーマンスも「ファイアビー」の上には出ないのだろう。
 衛星を使えない日本としては、やっぱりこの管制方式しかないだろうね。
 この無人機をC-130ではなく、C-Xから運用したら何ができるようになるだろうか?

 ちなみに(パラシュート回収だった)ファイアビーが不可能だった「自動着陸」が日本でできたからといって自慢にはならない。これは精度1mの米国提供GPSが利用できる今日、そこらの中小国でもやろうと思えばできる話なのだ。
 米国は次世代GPSで、有事の際の他国のGPS利用を随意に制限できるようにするから、自前のナヴィケーション衛星を打ち上げていない日本として、そんなものを前提にシステムを組み上げてはいけないはずだ。

 ファイアビーのことは、来年の3月頃に出る次著で書いておきましょう。並木の新刊には、急いでいたのでファイアビーの話は書いていません。すいません。

年末・年始の書店で 並木書房の新刊を探そう!

 だいたい今日あたりで取継の営業が止まるんじゃないか? つまり週末から松の内にかけ、もう新刊は書店に入荷しなくなります。

 そこで何を探すべきか? 『もはやSFではない無人機とロボット兵器――エコ軍備の最前線』です!

 50cc.の「スーパーカブ」にロボット足を2本とりつけただけで、世界で最も省エネの無人輸送機械が出来上がるはずだ。

 前著の『「自衛隊」無人化計画』では、2足歩行ロボットなんかに開発資源を集中するのは愚で、「五感を備え、四肢は自在に機能するが、基本的には座ったまんま」のロボットを先に完成してしまったメーカーが、「有人→無人」遷移期の市場を支配できるんだという理屈を説いたが、今回の本でも、具体的な提案をてんこもりにしておいた。

 ヒトそっくりの2足歩行ロボットは、国際法で必ず禁止されるだろう。その理由も説明しておいた。そこに引き続き資金を注ぎ込み続ける会社は、株主を裏切ることになりはしないか?

 求めよ! 求める者は、救われるであろう。¥1,500円+税 であります。

訂正。社名を間違っとりますた。

メトロポリタン・プレスさんでした。スマソ

次はコスモポリタン・プレスさんから本を出すぜ!

 ユーチューブに12-18講演の映像をUPした人がいるそうだが、やめてくれ。
 オレの講演が3日後にタダでフル視聴できるとなったら、誰が2000円も払って会場にやってくるんだ? あの切符代はJSEEO事務局の維持費の貴重な財源なんだ(オレは大阪講演のときからギャラは貰っていない。タダ働きだ)。事務局はいま火の車で、「職員」はバイトをしながら1日交替で事務所に詰めているんだ。

 それに最初の30分のオレの喋りだけならばともかく、後半の1時間は、会場で書いてもらった質問カードに片端から答えたものだぜ。どんな関心をもった野郎どもが兵頭講演に集っているのか、モロバレじゃないか。プライバシーってことを考えろよ。

 前回の大阪講演は、音声だけ、それもやはり、後半の質疑応答部分をカットして、JSEEOのHPで12-18の直前に公開をする予定だった。編集は、例の桃太郎侍さんに頼んでいる。そう、いつも会場の右端で三脚カメラを回しているあのお兄さんだ。オレはあの人にはいつも特別にお願いをして撮影と録音をしてもらっているんだ。

 オレはJSEEOのHPすら見ているヒマもないのだが、どうせまだ大阪講演の音声がUPされていないだろう。しょうがねえんだ。JSEEO事務局にはPCのことをいろいろ分かる奴が一人もいねえんだ。だったら誰か分かる奴にボランティアを頼めばいいじゃないかとオレはいつも言っているんだが、ケツの穴の小せえことを言って、余所者の手伝いを嫌っているんだ。それじゃ運動はダメなんだが、オレも担がれ御輿だからこれ以上の指導はできない。

 桃太郎侍さんはとっくに圧縮ファイルをポッドキャストもできるように完成納入してくれているのだが、そんなような事務局の遅い対応で、いまだにUPできていないのだとしたらオレはお詫びする。まあ、ユーチューブ投稿をしてくれた人も、そんな事務局の遅すぎる対処にイライラして、やってくれたんだろう。有り難うよ。礼を言うぜ。

 そこでオレもちょっと考えたんだが、これからは適切なタイミングで(つまり、その次の講演会よりも決して後にはならぬような、さりとて講演の価値を無にするほど早すぎもしないタイミングで)、桃太郎侍さんのHP上に、編集済みの音声ファイルをUPしてもらうこととしたい。そして事務局がiTuneだとかポッドキャストの配信についていろいろと学習をして(それは何百年後のことかオレは知らない)、JSEEOのHPに正規にその音声ファイルをUPしたら、いちいち、その時点で、桃太郎侍さんのHPの方は、UPを削除して行く。こういう段取りでやっていきたいと考えている。

 つまり、オレが最初から公約をしている「インターネット・ラジオ」事業は、当分、桃太郎侍さんの場所を借りて、試験的に展開することにするよ。遺憾ながら、すべてノー・ギャラでね。今の事務局の状態では、ラジオ・セクションの運営は半永久的に無理だろう。やっとふんぎりがついたよ。

 話を12-18講演に戻すが、あの冒頭30分の喋りの内容は、来年3月初め頃にコスモポリタン・プレスさんから出す予定の新刊と、被っている。だから新刊のインパクトを弱めないために、12-18講演の音声ファイルは、来年2月まで公開させないつもりだった。というわけで、ユーチューブのUPは営業妨害になるから、やめてもらおう。

名刺をもらいそこねた沖縄の方にお願い

 皆さまご苦労様でした。
 ところで沖縄に3箇所あるという石炭火力発電所の良い写真はないでしょうか?
 次の拙著で挿絵に使いたいので、JSEEO事務局までメールを頂戴できますと幸いです。

独演会の式次第

 18日の文京シビック。今回は経費節約のため「司会」無しでやります。
 ですので、あらかじめ、式次第をお知らせしておこうと思います。

19:30  はじまりはじまり~
20:00  短い講演のおわり。「質問用紙」を回収して回答開始。
21:00  終了。

 こんな感じになります。途中休憩も無し。
 そのぶん、質疑応答の時間を、じゅうぶんに長くしてあります。
 ご近所お誘い合わせの上、ご来場ください。

見本刷り上り……だと!

 並木書房さんからの新刊『もはやSFではない無人機とロボット兵器――エコ軍備の最前線』の見本ができあがったそうです。※わたしの知る限り、今回のは並木書房さんの最速作業記録です。消費者ニーズが個人化した今日、押し売り「幕の内」形式の雑誌などが人々から顧みられなくなるのは当然のことで、今や、単一筆者のプロデュースによる濃厚な単行本書籍こそを、雑誌ペースで製作すべきではないでしょうか。その手本が示された、と自負しております。

 イラストレーターのみなさん方には、明日か明後日、届くだろうと思いますのでお待ち下さいね。ありがとうございました。

 それから井上公司先生、今回はお世話になりました! この場を借りて御礼申し上げます。

 京野一郎先生、恐縮しております。本日、空港から地元の土産を空送させていただきますので、ご笑納ください。

 ところで、わたしが見本を手にするのは、18日の文京シビックになりそうです。そう、みなさんと同時ですよ。
 とにかくインフルエンザには気をつけましょうね。ウチの子供もやられちまったよ。まあ、カトリック系幼稚園なのに「かさこじぞう」などという異教の偶像をクリスマス会の劇にするというブッ飛び企画を参観できなかったのは残念だったと言っておこうか……。
 というわけで18日にお目に掛りましょう。(閉幕するのが21時くらい? これは公園で立ち飲み決定ですかね……)

伊藤さま

 ありがとうございました。ちょうど、コンビニ安酒の月桂冠の「月」が切れてしまったところで、壺入りの高級焼酎が到来しました。今月はまた1冊仕上げねばならぬ単行本があり、酒なんか飲んでいてはいけないのですが、つい昼間から飲んでしまいました。……頑張ります。

 みなさん、お歳暮は要らないので、18日のJSEEO講演会にいらしてください。

 18日は忙しくてダメだが17日夜もしくは19日朝に商談がしたいという方、ホテルでお目にかかりますので、JSEEO事務局へご連絡ください。小生は、朝は4時からOKです。

「飛び級」が無いためせいぜい役人にしかなれぬ学制に、怒れ!

 無人機/ロボットで自衛隊が遅れを取り戻したかったら、零細ベンチャーの試作品を公募して育てることだ。「案」ではダメだ(そうなると必ず腐った制度が介入汚染する)。「実物」をもってこさせて性能審査するのだ。

 「プレデター」はもともと1986年に無名の零細企業がつくった「アンバー」という無人機がベースになってるんだ。それを1990年にジェネラルアトミクス社が買収し、細々と生産してあちこちに提案していた。ところがパイロット天国の米空軍では、誰も関心を示さん。だから代わりにCIAとDARPAが資金を用立てて、リーサル・ウェポンとして大成させたんだ。いまではF-22よりも世界の役に立ち、月産15機以上で売れまくっている。

 ゲイツもアフガン上空だけで常時50機のプレデターを飛ばせと絶叫している。F-22の1機の値段で、優に85機のプレデターを調達できるのだ。

 アジアン・ディフェンスの Syed Fazl-e-Haider 氏の記事「Pakistan moves to drone independence」によると、パキスタンは米国がプレデターを売ってくれぬものだから、イタリーの Selex Galileo 社製の「ファルコ」UAVを買い、それを参考にして国営企業がプレデターとほぼ同級品の国産UAV「ブラク」(Burraq)を作ることになった。ブラクとは「ペガサス」のイスラム名の由。
 レーザー照準装置とレーザー誘導ミサイルを装備予定というのだから鼻息は荒い。ただし衛星経由のリモコンはできない。逆に言うと、軍事通信衛星なんかに頼らずとも、ここまでやれるのだ。日本のベンチャーも見習ったらどうだ?

 パキスタンはまたこれとは別に、「ウカーブ」(Uqaab)という軽量UAVを、トルコと共同で2008に開発した。こいつはどうやら米国の「RQ-7B シャドウ2000」のパクリらしい。武装は無し。

 日本政府が大きな組織に発注する大きな事業は、猖獗をきわめる「途中カスリ盗り」のインチキに、かならずや食い荒らされてしまう運命にある。
 役人とそのOBは、何の創造もなさずに、如何に手前達が「中間ピンハネ」できる安定スキームを構築するかに、全知能を傾注している。
 すべては役人の老後の安楽のためなのだ。国民の生存のためではない。
 だから、次世代のスパコンやロケットに税金を何兆円回したって、「ものづくり」の現場の末端には、雀の涙ほども行き渡ることはない。ぜんぶ途中で役人とグルのOBとその無為徒食なぶらさがりどもが高額の給料として分け獲りし、彼らの豊かな生活の資に使ってしまってハイ終わり――なのだ。

 軍用UAV事業が、この無気力役人たちと、無気力企業幹部の、談合構造の罠にまた嵌められたら、もう日本はおしまいだ。政治主導で「アンバー」のようなベンチャーの試作品を公募してひきたてて行く戦略を立てねばならぬ。

 中堅・若手の技術者が思うままに活躍できない組織文化がすっかりできあがってしまっている既存の軍需企業たちに新しいロボット兵器を期待したって、今や目的合理的ではないだろう。

 エリート役人と役人型大企業人の不幸は、じぶんたちがどれほど人生を無駄にし、世の人をも不幸にしているのか、じぶんで気づけないことにある。
 日本の中学と高校に「飛び級」の制度があれば、彼らの過半は、役人などになっていないで、世界と勝負する研究者やクリエイターや大事業家になっていただろう。
 「飛び級」が自由自在に許されない日本の学制は、そっくりそのまま、〈最も成功しても役人にまでしかなれない〉という、情けない国家的奴隷製造機構なのだ。

 それを悟りたくない役人たちは、無意識の裡に、じぶんをつまらぬ役人止まりにしてしまった日本社会に、報復をしてやろうと決意する。
 それが、日本国の競争力と日本人民の自由な競争をどちらも圧殺してかえりみぬ「役人互助会国家」造営の、果てしない努力なのだ。

 ところで18日の講演後の「懇談」だが、これはJSEEOの仕切りではなく、プライベートである。JSEEO事務局は一切関知していない。なに、忘年会シーズンでどの店も満員のはず? だったら数グループに分かれなさい。わたしが順番にそこを回ろうじゃないか。機転を利かしなさい。ほどほどの人数であれば、全員で夜の後楽園遊園地に入ろう。あそこなら21時までやってんだろ? しかも夜間割引まであったはずだ。それも厭だってんなら礫川公園で立ったまんまでカップ酒だ。そのくらいの根性もないのか。戦没者慰霊苑だから文句はねえはずだ(オレは7年間近く、文京区民だったんだ)。というわけでみんな、当日は防寒衣だけは厳重にな。

18日の会場で拙著新刊を先行販売します!

 12月18日のJSEEO東京講演の会場(後楽園球場となりの文京シビック。前にもやりましたね)で、並木書房さんの新刊『もはやSFではない無人機とロボット兵器――エコ軍備の最前線』を、いちはやく皆さんに即売できる見通しとなりました。
 最新のトレンドをおさえておきたい方は、是非、この機会にお求めください。
 いつもながらの余談の一つとして「T-34のV2エンジンに先行した各国の軽量な航空用ディーゼルエンジンにはどんなものがあったか」という探究も盛り込んでしまいました。もちろん、「ヒントになったのはコレだ!」という結論は出していません。クロノロジーを羅列してみただけです。

 今回の講演は、趣向を変えまして、司会無し、休憩無しの出ずっぱりで独演会をやらせていただこうと思ってます。
 まず最初に30分間、なぜ核武装の話が時代遅れで、これからは無人機なのか、という話をしましょう。
 その間に皆さんに質問用紙を書いていただきまして、わたしは降壇はせずに、すぐ質疑応答に突入します。時間を残り目一杯、取る予定です。休憩時間が勿体無いですからね。
 まあ、大学院の授業のようなものだと思ってください。新刊の内容についてのご質問でも歓迎であります。

 講演のあとは、場所を変え、時間のある皆さんと晩餐でもご一緒しましょう。この小宴会は事前には申し込みも何も必要ないです。ご来場の方、全員が参加できます(ただしシビアに割り勘です)。河岸は特に決めてません。皆さんで適当に考えてください。コーディネーターはわたしが会場で指名しましょう。

 ところで今、Ronald C. Arkin 氏著の2009刊の『Governing Lethal Behavior in Autonomous Robots』という、クソ真面目であんまり娯楽的じゃないペーパーバックを取り寄せて読んでるんですが、この中に半島のDMZに Samsung Techwin 社が仕掛けている、機能の割にはサイズがデカすぎじゃないかと思える、侵入者監視ロボットが、写真入りで紹介されています。
 同社では、敵の兵隊がこのロボットに対して降伏のジェスチャーをしたときには、それを機械がちゃんと投降だと認識できるようなソフトを研究しているみたいです。ちなみに現在までのところ、判断まで完全機械任せの自動射撃モードは、韓国軍では許可してはいないようです。

 P. W. Singer氏の本にも、韓国製の自動射撃ロボットがイラクに持ち込まれて韓国軍によるテストが重ねられていることが書いてありました。

 ホントにこのままじゃわが自衛隊は、「離島の飛行場を人力頼みで造成しようなんて、ニップは非合理的な軍隊だ」とシービーズに呆れられたWWIIの二の舞を、間違いなくやらかしますぜ。

「読書余論」 2009年12月25日配信号 の 内容予告

▼鹿島守之助『日本外交史第13巻』S46
 ワシントン軍縮会議の太平洋域要塞規制をめぐる日本側の交渉理論武装の劣弱さに注目してみますた。

▼西澤英和『地震とマンション』2000-12 ちくま新書
 20キロトン級の原爆ならばRC建築で確実に防禦できるのだ。その実例を仔細に広島と長崎の直後の写真付きで例示している好企画。必読です。

▼監軍部『一馬曳二輪車試験行軍実施報告』M26
 名古屋と静岡の間を往復してみたら……。

▼『一馬曳二輪車試験行軍実施報告 写』偕行社記事第64号附録、M24
 蹄鉄も舗装道路もない時代の実験。

▼菊池実ed.『ソ・満国境 関東軍国境要塞遺跡群の研究』2001
 わたしは本書によって、旧陸軍がソ連の「T-35」をたいへんな脅威と視ていたことを悟りました。岩畔豪雄もきっとコレを意識してたんだね。でも多砲塔にすると、表面積がやたらに増えちまうので、自重の割には肝腎の全周装甲厚がガックリ減って、弱点だらけの大型鈍重戦車にしかならなかったはずです。ホッキョクグマみたいに凸凹のない体表にしないと、表面積を節約できない。

▼菅直人『大臣』1998-5 岩波新書
 明治いらい、閣議は金曜日と火曜日であることの意味について。官僚はそのシキタリを巧妙に利用し、マスコミはその意味を報じない。いやホント、新聞の「政治部」記者にだけはなっちゃダメだよ、大志ある男ならね。

▼Stewart L. Murray少佐著『クラウゼヴヰッツ戦争要論』1937tr.
 原題は“The Reality of War”,1914ロンドン刊。

▼大久保康雄tr.『クラウゼヴィッツの戦争論』S13
 英国のT・D・ピルチャー陸軍少将が抄訳した“War according to Clausewitz”を重訳したもの。

▼林克也『日本軍事技術史』1957

▼E.F.Calthrop著『SONSHI―― THE CHINESE MILITARY CLASSIC』M38三省堂pub.、原1905

▼アレキサンダー・マッケイ著、平岡緑tr.『トーマス・グラバー伝』1997

▼高橋邦太郎『お雇い外国人――軍事』

▼小山弘健『日本軍事工業の史的分析』

▼梅渓昇『日本近代化の諸相』
 海陸軍がいつから陸海軍になったのか。

▼『漢書刑法史』

▼ケナン&ゲイツケル(Gaitskell)『ヨーロッパの苦悩』(つゞき)

▼ルイス・デイエス・デルコラール『マキアベリとローマの政治』S53

▼ノルベルト・エリアス『文明化の過程』上下、原1969

▼和辻哲郎『日本精神史研究』イワブン1992
 道元が宋にわたったとき、寺でエロ談している坊主はひとりもいなかった。

▼ジョルジュ・カステラン著、西海太郎tr.『軍隊の歴史』1955、原1948
 ポリビオスいわく、ローマ軍はその43%だけがローマ人であった。

▼江島長左衛門為信ed.『太田道灌兵法秘書 三』天和2年臘月

▼相良亨『近世日本における儒教運動の系譜』S40

▼富山県警察山岳警備隊ed.『ピッケルを持ったお巡りさん』1985
 自然界の硫化水素ガスの「効能」はこの頃からよく知られていた。

▼入江隆『アーチェリー教室』1977

▼高柳憲昭『アーチェリー』S47
 じつは象もハントできるという話。怖すぎ。

▼坂口鎮雄『スリ』大3-3

▼小野賢一郎『神像』S17-7
 埴輪の話。

▼遠藤吉三郎『西洋中毒』大5-9

▼加藤美侖『是丈は心得おくべし』大8
 南画と北画の見分け方、など。

▼農商務省商工局ed.『清国出張復命書』M29-4

▼相生政夫『都市住宅の防空防火戦術』S18-3
 中庭付き一戸建ての「防空住宅」の提案が面白い。

▼広幡忠隆『海運夜話』S7-10
 WWIまで貨物船は石炭蒸気ピストンで9ノットと相場が決まっていた。ガダルカナル輸送船団が8ノットだったというから、商船史家の自画自賛とは裏腹に、如何に日本はディーゼル化で後れを取ったかがハッキリする。

▼シャールル・カミーユ・サン・サーンス著、馬場二郎tr.『音楽の十字街に立つ』1925、原1922
 蜘蛛は音楽を理解している、…だと?

▼兼常清佐『日本の言葉と唄の構造』S13-3

▼笠森伝繁『世界に於ける日本美術の位置』S10-7
 美術品はぎゃくに明治時代にぜんぶ流出させてしまった方がよかったのではないかという卓見。

▼板垣鷹穂『古典精神と造形文化』S17-12

▼田辺尚雄『家庭に必要な蓄音機の知識』大13
 むかしのSPレコードは落とすと割れたものだ。その製法等について。

▼上司小剣『蓄音機読本』S11-6

▼田沼征『財政学講和』S16-5

▼グンテル・ブリュッショー著、若林&広政tr.『青島を飛出して』大7-1

▼賀屋興宣・述、岡村信吉ed.『銃後の財政経済』S12-10
 非常時には円高の方が強いのだという話。資源小国の日本は、いわば常に非常時なのではなかろうか?

▼小野賢一郎『戦争と梅干』S16-3

▼帝国連合教育会『義務教育年限延長問題』大9-2

▼Antonio Uuclear著、曾我英雄tr.『戦争、テロ、拷問と国際法』1992、原1986

▼東海大学平和戦略研究所『テロリズム』1998

▼アイリーン・マクドナルド著、竹林卓tr.『テロリストと呼ばれた女たち』

▼(財)公共政策調査会『米国におけるNBCテロ対策』H11

▼(財)公共政策調査会『テロ・ゲリラ事件が社会に与える経済的損害についての調査研究』H6
 信号ケーブル破壊工作について手際よくまとめてある。

▼M.Merleau-Ponty著、森本和夫tr.『ヒューマニズムとテロル』S34

▼ウォルター・N・ラング著、落合信彦tr.『特殊部隊』原1987

▼公安調査庁『国際テロリズム要覧』2000

▼クリストファー・コーカー著、轡田隆史tr.『世界をおそうテロ活動』1987

▼野島嘉【日向】『国際テロリズムの研究』H1

▼高木正章『世界のテロ・ゲリラ』1889

▼ローラン・ジャカール著、黒木壽時tr.『国際テロ――組織・人脈と金脈』原1985
 自爆テロはいつから始まったか、振り返って確かめたい人に重宝。

▼Sjowall&Wahloo著、高見浩tr.『テロリスト』原1975

▼広井雄一『刀剣のみかた――技術と流派』S46
 いつから学問化したのかが分かる。

▼得能一男『入門 日本刀図鑑』1989

▼福永酔剣『日本刀名工伝』H8、原S33
 09-11-24に犬山城に行こうかと思ったが止めて、熱田神宮を拝観したんですよ。草薙剣を御神体とするだけあり、刀剣の寄進の多いところと聞いていました。宝物館の入り口に、ものすごい長さの大太刀が展示してありました。あれは3人がかりでも、振り回せないでしょうな。館内展示で興味深かったのは、孝明天皇の1853-11-23の綸旨です。その中に「神州不損人民國體安穏天下泰平」という表現が使われていた。「不滅」でなく「不損」ですわ。それから「宝祚悠久武運延長之御祈」という表現も。「武運長久」じゃないんですよね。それと室町時代の「軍扇」はオール鉄製ではなくてやっぱり鉄骨に紙を張ってあってちゃんと煽げるものであり、その代わりにものすごくでかいのだと知りました。かんぜん、余談です。
 しかし民活のセントレア空港は電車は遠いけど面白いとこだねぇ。飛行時間的には函館~羽田と大差ないんで気に入りました。比べて、関空はやっぱり「官製」ですわ……。だいたい函館から飛ぶのにいちいち岡山県まで迂回してアプローチしてるんじゃ、優に30分は燃料が無駄だっつの。若狭湾の原発を避けてるのかと思ったら、ありゃ騒音苦情対策なんだってね。だったら海兵隊の招致も無理無理。
 ◆  ◆  ◆
 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。(配信されるファイルはPDFスタイルです。)

 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。

 大きな図書館に毎日通えない人も、最低費用で、過去の軍事知識のマニアックな勘所に触れることが可能です。
 また、ミリタリーしか読んで来なかった人には、他分野の情報が、何ほどか有益かもしれません。

 「読書余論」は、毎月25日に「武道通信」から最新号が配信されます。1号分の購読料は200円です。
 バックナンバーも1号分が200円で、1号分のみでも講読ができます。
 2008年6月25日号以前のバックナンバーのコンテンツは、配信元の「武道通信」のウェブサイト
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 ウェブサイトでわからない詳細なお問い合わせは、(有)杉山穎男事務所
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