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札幌講演会の場所が決定したようです。

 2010年7月17日(土曜日)夕方開催予定の兵頭講演は、「北海道立道民活動センター」(愛称「かでる2.7」)になったそうです。

 住所は 〒060-0002 札幌市 中央区 北2条 西7丁目
 電話は 011-204-5100
 JR札幌駅から歩いて10分くらいのようです。

 ……地図をみますと、これは「北大植物園」の温室の向かい側ですね。早く行きすぎた人は、この植物園内で時間を潰せば好いわけですね。
 また、道警本部の西隣でもあります。

 この、道民活動センタービルの会場を、午後6時から午後9時までとってあるとのこと。
 予約とか申し込みとかは、不要のようですね。こりゃ気楽でいいや。

 それ以外の詳しいことは、まだハッキリしません。分かり次第、続報いたします。

 兵頭は当夜の22時ちょうど発の急行で函館に戻る予定です。これが最終の汽車なんスよ。つまり講演後の懇談の時間はほとんどなさそうなのですが、開演前ならなんとか都合をつけますので、遠路いらっしゃる方は、どうぞご連絡をください。

 いまのところ、テーマは、軍事情勢の話ばっかりとするつもりでいます。国内政局の話は、特に会場からご質問なき限り、しないでしょう。

※兵頭先生より書き込みができないため、管理人が書き込みしております。

そら球最新報告。

※兵頭先生から何故か投稿できないので、管理人が書き込みしています。

 わたしが最初に「そら玉リポート」を掲載したのがいつであったか忘れてしまいましたが、2007-4頃でしょう。
 そこにも書きましたように、わたしが最初に買った、売価二千数百円也のソーラーライトが、I社の「やたらに明るそうな灯篭型(ポール付)のソーラーライト」でした。白色LEDが2ケ光るやつです。
 そして、期待をしていたこいつの発光持続時間のあまりの短さがいかにも不満であったことから、わたくしのソーラーライト・クエストの長い旅が始まってしまったのだよな~、と回顧されます。
 で、この最初に買った製品ですけれども、じつはまだ庭に固定してあるのです。しかし最近では晴天の日の夕方にも、短時間発光してすぐ消えてしまうようになりました。いよいよ充電式電池の寿命の末期に来たように思われますので、取り外してバラしてみることにしました。

 開けてみて感心致しましたのは、電池ボックスおよび回路の心臓部分には、虫も湿気も侵入していないように見えたことです。また、透明プラスチック部分は、数年間の紫外線でも透明度を劣化させていません。この2つの点は褒めなくてはならない。
 傘の張り出している庇の下面のリセスにだけ、虫の残骸がこびりついていました。この部分は、清掃し易い形態に改めるべきでしょう。
 それと、太陽電池パネルのスペース(透明プラスチック天井で蓋がされている)内に結露が認められます。完全密封ではないためでしょう。

 電池(600ミリアンペアのニッカド単三×2、メーカー名の記載が何もない黄色いもの)の1本からは緑青を吹いていまして、確かに寿命であるように見えました。ただ、これと同じスペックのニッカド電池は、いまどきヤマダ電機では売ってないのです。そこで、最寄りのヤマダでも入手可能だった、もっともアンペア数が近い単三である、ソニー製の950ミリアンペアのニッケル水素電池に充電器で充電したあと、暗い室内にて挿入テストしてみましたら、一瞬点灯したあとで消えてしまい、あとはウンともスンともいいません。これは相性が悪かったようです。
 そこでこんどはパナソニックの単四の750ミリアンペアのニッケル水素電池×2本(以前から買っておいたもので、今年もまだ売っているかどうかは不明)を、やはり充電器で充電させた後に無理やり装填してみましたら、こちらはオニ快調です。

 夕方は早々と点灯し、翌朝は朝日が昇るまで消えません。2日目までは、「こいつは『商品X』を超えたか?」と一瞬思ってしまったほどでしたが、さすがに3日目以降は、マルチカラーのソーラーボールよりも早々と、夜半に消えてしまうようになりました。

 それでも、新品で買ったときよりも1~2割は、発光時間が伸びたのではないでしょうか。この電池は優秀ですよ。

 やはりLED2灯であるために急速に電力を消耗してしまうことと、外環境の明るさを計るセンサーの調整が合理的ではなくて、夕方のあまりに早すぎる薄暮時から点灯してしまい、且つ、白明時にも充電が利かないのがネックだろう――というのが目下の観察です。

 それと、こういうことなのかもしれぬとも思いました。日本のメーカーは、家庭用ソーラー・ライトを設計するときに、「最初にまず電池がフル充電される」ことを前提としているのではありますまいか。だからほとんどの商品の説明書きにも、〈最初は夜も点灯させないでまず太陽の直射に7時間以上当てて電池をフル充電させてくれ〉とか書いてあるのでしょう。なのに、非常に安価な、おそらくはシナ製のエンプティの電池を同梱している。これが、大きな間違いなのかもしれません。

 いったい消費者の何%が、バカ正直に購入後の最初の数日間を使って太陽でフル充電するかということです。
 みんな、いきなり当夜から点灯させ始めるにきまってるではないですか。しかしそのような使い方でも、英国製の5000円のソーラーライトならば、ちゃんと二晩目からはひとばんじゅう点灯するようになるのです。これは設計段階からその使用開始流儀が想定されているからでしょう。ところが日本で設計してシナで製造した多くの商品は、そうならない。遺憾なことです。

 日本で設計したソーラーライトは、設計や開発の段階では、あらかじめ充電器でフル充電した優秀な電池を使っているから、実験室内での試作の段階では調子が良くみえるのかもしれません。しかるに市販するときには、エンプティのシナ製充電池を添付する。それを消費者は、最初にフル充電させないでいきなり夜間点灯させる。そうなるとその安物電池には、一層わるい癖がついてしまうのかもしれない――と思いました。

2010/6/23

テスト【6-24】

●テスト【6-24】

 以下は調子を見るためのテスト原稿です。

 わたしは「放送形式」にポンとアップロードしたあとで本文を読み返さないこともありますが、読み返して字句を修正することもしばしばあります。ところが最近、文章をアップロードできたのかどうか本人がぜんぜん確認できないという事態が続いております。そして昨日は、とうとう、記事のUPそのものに失敗しました。まことに困っている次第です。

 わたしも今年の11月で50歳のジイサンになりやす。もうこの頃では、PCのシステム環境の変更について行く気力が出ません。アレですよ。テレビのチャンネルは、やっぱり、つまんでひねって右へ左へとガチャガチャ回していた、ダイヤル式がよかったな~、となつかしんでいる世代です。リモコンなんてものを発明しちゃったから、足腰の立たぬ老人が増えたのかもしれませんぜ。

 それまで何の不都合もなかったシステムを、供給者側ではいろいろとあちこち改善して「便利になったでしょ」と思っているのか知らないが、じいさんの利用者にとっては、それは少しも親切じゃない。ありがた迷惑。只、元のままにしておいてくれるのが、助かるのであります。

四稜郭は北端の「支とう点」だったのだな。単独堡塁ではなく。

 Grace V. Jean 記者によるナショナルディフェンス2010-6月号記事「Can a Truck Equipped With Airbags and V-Shaped Hull Prevent Roadside Bomb Casualties? 」。
 トラックがIEDにかかると、乗員は2回、加速度を受ける。
 まず上向き加速。これは 40 ~ 50 milliseconds持続する。
 次いで、もちあげられた車両が地面に落下したときの衝撃。これは 200 milliseconds続く。
 このうち最初の 40-millisecond で、乗っている兵隊は負傷するのだ。

 座席スペースをコクーン状にして車体から浮かせることでこのショックは緩和できる。
 現在の乗用車用のエアバッグは、反応時間が比較的遅いので、40ミリセカンドには対応できない。しかしIEDショックの挙動をもっとよく調べ、それに応じた専用のエアバッグをつくることができるかもしれない。

 次。
 Sandra I. Erwin 記者による同じく2010-6月号記事「Air Force: To Save Fuel, We Must Change How We Fly 」。
   Pentagonの consumption of oilは現在、 120 million barrels per year 、すなわち nearly 2 percent of all U.S. demandである。
 これを抑制する方法は実はシンプル。「あまり飛ぶな」。

 米空軍は、2015までに燃料をいまより10%節約するという、かなり過酷な目標を立てた。
 米軍ぜんたいの燃料代の 64 percent は空軍が消費している。
 さらにそのうちのabout 84 percent は、飛行用である。
 そして飛行用の消費燃料のうちの 52 percentは、物料や人員の送達飛行である。

 2010において米空軍は $6.7 billion を航空機用燃料費として計上するであろう。これに対して地上施設や地上機器が消費する燃料代は $1.4 billion であろう。

 ようするに運輸プランを合理化して少ないフライトでたくさんの荷物や人を運ぶようにしたらよいのだ。

 いままで空輸にしていた物流を、地上/海上交通手段にきりかえただけで、米軍の Transportation Command はすでに $500 million a year を近年節約しつつある。特に U.S. Central Command’s area of operations で。

 だいたい地上を運搬するコストの10倍かかるんだよ。空輸ってやつは。
  Transportation Command は、効率的な輸送ルートを計算するソフトのために $80 million を支出してきた。※ようするに民間の石油会社が全国のガソリンスタンドに油脂を効率的に配送して輸送費低減を競っているテクノロジーと同じではないか。

 1隻の“roll-on roll-off” military cargo ship は C-17 ×300機分の荷物を運んでくれる。

 スペイン領の Rota島、インド洋の Diego Garcia、これらは海運と空運の結節点で、米軍の全世界へforce projection能力を担保している。

 世界の米軍が必要としている輸送の1割が空輸であるにすぎない。
 しかしアフガンでは事情が異なる。そこではコストよりも安全がより重視されるので、空輸依存率は2割になっている。

 グァム島の弱点は、そこに空軍用の厖大な燃料を送り届けるためのラインが細くて長いということなのだ。この弱点をシナ軍も承知だ。

 次。
 2010-6-18記事「The Rising Seas: Navy May Request Billions of Dollars to Protect Ports and Bases」。
  海面が上昇すると、Diego Garciaの米軍基地がどうなるか心配だ。そこは、a 17-square-mile atoll in the middle of the Indian Oceanである。

 国連では21世紀に海面は 2.5 feet上昇するかもしれないと報告している。
 20世紀を通じて海面は 8 inches 上昇した。
 そして21世紀になってからは、毎年、 0.12 inches づつの上昇が続いている。このペースは20世紀の倍である。

 最悪シナリオでは海面は21世紀末に今より 6 feet 高い。

 次。
 Pierre Tran記者がパナール社の社長Christian Monsにインタビューした2010-6-21記事。
 軽装甲車のメーカーとして有名な仏パナールは100年くらいの伝統があるが、2005にAuverland 社に買収されている。
 Waspという装甲車用のリモコン7.62ミリ機関銃ターレットを売っているが、さらに新型を研究中だ。
 装甲車市場における同社のライバルは、アメリカの Oshkosh 、 AM General 、イタリアの Iveco 、そしてトルコの Otokar である。

 かつてのジープ式のオープンカーを軍用車として使える時代は、かんぜんに終ってしまったね。これからは最低でも軽度の装甲車が必要だ。
 そうした車両の外に出ると、兵隊たちは殺傷されてしまう。アフガンで死んだフランス兵たちも、やはり車外で死んでいるよ。

 次世代の軍用車は、耐弾・耐破片性については NATO level 4、そして耐地雷については レベル3が要求されよう。
 わが社の Petit Vehicule Protege [PVP] は、弾丸・破片と地雷のどちらに対してもレベル2の防護力だ。

 PVP は、5m離れた地面で爆発した50 kilograms の TNT に耐えることが実験で確かめられている。IED脅威をシミュレートしたものだ。

 アフガンからの Urgent operating requirements [UORs] としては、 VAB [Vehicule de l'Avant Blinde]用の、リモコン機銃塔の受注があったね。

 仏軍には、VBL [Vehicule Blinde Leger] 用に Wasp 7.62mm remote turrets はどうスかと提案中。
 いま、アフガンにはだいたい100両の VBLs と20両の 20 PVPsが出ている。

 しつもん。仏政府はこれから3年間、国防費を据え置くと言っているが。
 こたえ。毎年1%のインフレ率を考えると、それは国防費の実質削減ということだね。

 次。
 MICHAEL PECK 記者による2010-6-21記事「Thinking Like an Insurgent
U.S. Army Training System Focuses on Bomb Makers' Tactics」。
  2004~2005にイラクのスンニ・トライアングルに駐留した第506空挺連隊第1大隊の班長であったヒデシ・ササキ曹長は、IEDのために18名が戦死し、68名が負傷したことを怒っている。
 IEDはただの爆弾じゃない。メカニカル・アンブッシュなんだ。
 そいつを仕掛ける地形は、ほんとうによく考えられているんだ。

 そこでこっちも、敵の身になって仕掛ける場所を考えるようにしたら、IEDの被害はなくなったよ。あらかじめ、見抜けるようになったのでね。

 そこでこのスキルをすべての兵隊に教え込むためのアーケード・ゲームっぽい訓練シミュレーターのソフトを大金を投じて完成した。10人の分隊が大きな筐体の中に入って90分間で4つの授業を体験したら卒業だ。

 もしアフガン人の家の机に、電気洗濯機のタイマーだけが置いてあり、電気洗濯機の本体がなかったら、その家でIEDを作っているのかもしれない。

 IEDにもいろいろある。152mm artillery roundを使ったもの、地雷を3枚重ねにしたものなど。
 赤外線で接近を探知して通電・起爆するスイッチもあるのだ。

 先にRPGを発射し、そのあとでIEDを遠隔爆破する戦術もある。

とうとうラーメンと乾麺包が切れて残るはスパゲッティだ。

 ミリテクの2010-6-17記事「New Micro-Gyro For DARPA Program Continues Development」。
 核磁気共鳴を利用した超微細ジャイロコンパスをノースロップグラマンがDARPAのために開発中。
  2005-10から着手していたもの。原子核のスピンを、ジャイロ検知に利用する。これによって従来の光ファイバー〔リング・レーザー?〕・ジャイロより軽量コンパクトで省エネな慣性航法装置となる。

 GPSが妨害されたり遮断された状況下で、その穴埋めをすることが可能になる。
 ※つまりGPS誘導砲弾の短射程版に関しては、GPSの代わりにこっちのマイクロ・ジャイロを組み込んだ方が、コスト・パフォーマンスがよくなる可能性があるのか。そして長射程SSMに関しては、両方のシステムをビルトインしておけば最善なわけだな。

 次。
 MATTHEW COX 記者による2010-6-20記事「U.S. Army Chief Of Staff Wants Lighter GCV」。
  ブラドリーを更新するGCVは計画担当者が70トンになるなんぞと言うとるが、陸軍参謀長のGen. George Casey は一喝。もっと軽うせんかい!

 ええか、MRAPが 23 tonsやぞ。70 tonsいうたらM1 Abramsと同じや。super heavyweight vehicleにはせえへんからな。

 この発言は、参謀次長の Gen. Peter Chiarelli がArmor Conference at Fort Knox(ケンタッキー州)に於いて、 GCV は 50 ~ 70 tonsになるであろうと発言してから1ヶ月以内の否定である。

 Chiarelliいわく。MRAP並の耐地雷能力をGCVに付与するためには、今日の技術では、最低50トンは必要であると。
 ※じまんじゃないが、超へヴィー級の重APC(火力重視のICVではなく、敢えて防禦的輸送専門のAPC)こそが湾岸戦争後のスタンダードになるだろう――と予言する記事を書いたのは、『戦車マガジン』現役時代のワタシでしただよ。そのご1990年代中盤にはもう無人化の流れが、有人AFV時代を終わらせましただよ。自衛隊の「10式戦車」は、最初の計画では無人砲塔を指向していたのに、妥協して有人砲塔にしてしまった時点で、時代に背を向けただよ。

 しかし Casey はバクダッドの狭い市街や、アフガンの空気が薄い高山の悪路では、ブラドリーやM1のような重厚長大なAFVは使い勝手が悪すぎるという声を聞いているのだ。
 もちろん、C-17で運べる必要もある。
 ちなみに海兵隊が欲している Expeditionary Fighting Vehicleは、開発中の現段階で 38 tonsになる見込み。 Bradley は最大 36 tonsである。

 米陸軍の GCV program は2009-4に、陸軍の Brigade Combat Team Modernization program(かつて Future Combat Systemsと称した)の一貫としてスタート。
 そのGCVに対する各メーカーからの提案は2009-5に出揃った。開発担当官は2010-9には、そのうち3社まで案を絞り込む予定。

 ゲイツ氏は、27-ton MGVsのファミリー開発計画は、今の戦場では生き残れないとして2010以降の予算措置をカット。

 Bradley はコマンダー、ガナー、ドライバーによって操縦され、加えて後部に7人の歩兵を収容できる。
 これに対して GCV は、9人からなる完全な1個歩兵分隊を収容し、かつ、クルーも3名。

 最初からIED環境を前提して設計するAFVがこのGCVである。われわれはそれを必要とする――と Casey は言う。

 陸軍は GCV の機能として、MRAP以上の底面地雷防護力、Bradley以上の側面防弾力、そして自動砲とATMの攻撃力を要求している。
 ブラドリーは20ミリ機関砲弾までは側面でも耐弾できる。最新バージョンの Stryker だと、14.5mm 機関銃弾までである。
 ※わが74式戦車に近き重さのブラドリーが、側面では20ミリ弾にまでしか抗堪できないという。武装を欲張ればますますAFVの表面積が増えるから全周防護は行き届かなくなる。限度のある重量内で乗員防護を極限まで追求するなら、歩兵戦闘車は無砲塔、TKは無人砲塔とするのが科学的解法ではないのか?

 GCVのプロトタイプは2015の完成を見込み、前線には2017に配備されるだろう。
 まあ、7年は優にかかるものだよ、とケーシー。

 次。
 『PLA Daily』2010-06-18記事のアジアンディフェンスによる紹介記事「New changes in food support for PLA submarine troops」。
  シナ海軍の潜水艦内のメシが改善されるという話。
 ※つまりシナ海軍が唯一たのみと思っている潜水艦に優秀な人材が集まらないのだな。おそらく海中で、米豪海軍からのping攻撃を浴びまくっているのだろう。それで上陸した水兵が、緘口令などものかは、その話を親戚にする。『オレは任期満了したら海軍には残らないよ』『実戦になれば誰も海中から生還できないことはもう確実だからね』と。その噂が広まり、有能な者ほど、ますます潜水艦勤務を敬遠するわけだ。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-20記事「Switching Emphasis To Defense」。
 C-RAM (Counter-Rockets And Missiles) とは、軍艦のファランクスを陸上に揚げたシステムだ。
 これは20ミリ榴弾を直撃ではなく近接爆発させ破片を散らすことで、あらゆる砲弾を空中で破壊するようになっている。その20ミリ弾の破片そのものは、地表に落下しても毀害力はミニマムだ。
 ちなみに海軍のファランクスは径20ミリの劣化ウラン弾を発射し、直撃によって対艦ミサイルを破壊する。だからソフトウェアも異なるわけだ。

 Phalanx は毎秒75発を発射する。
 C-RAMは作動時に明瞭なノイズを発するので、これが歩兵たちにとっては、敵の砲弾がまさに接近中であることの警報となるから、塹壕に飛び込む余裕を得られる。

 最初の C-RAM はバクダッドの米軍基地に 2006後半に持ち込まれた。
 そして、飛来するロケット弾と迫撃砲弾の7割は迎撃できると実証された。 過去4年間、この Centurion systems は several hundred rockets or mortar shells を撃破し、Green Zone その他の米軍基地を防衛した。

 C-RAMはたった1年で大急ぎで開発されたものなのに、大成功だ。
 C-RAM の制空圏は、巾4kilometersである。
 値段は $15 millionである。
 米軍の他には、英軍とイスラエル軍が購入している。
 トレーラー・トラクターで牽引できる移動式バージョンもある。

 イスラエルが Gazaのパレスチナ人またはレバノンのヒズボラからのロケット弾攻撃を迎撃するためにこしらえた Iron Dome システムは、小型の地対空ミサイルを連射するもの。迎撃ミサイルは1発 $40,000 である。
 主に BM-21 と Kassam (パレスチナ人のhomemade) rockets を墜とす。

 ヒズボラは2006に4,000発の rocketsを発射し、パレスチナ人は過去8年間で6000発の Kassam rocketsを発射したが、その90%以上は、無人エリアに着弾した。

 TOW級の米国製対戦車ミサイルから戦車が自衛する迎撃システムを最初につくったのはソ連で、 Drozdといい、1983に採用した。しかしシステム単価が $100,000 もしたし、このシステムでは米国のM-1戦車の砲弾はストップできないのである。

 さいきんの Hezbollah は対戦車用の Kornet missiles をイスラエルの歩兵に対して発射するようになった。

父の日イベントは中止のようだな。

 7月17日講演ですが、終了時刻は21時のようです。(となるとスーパー北斗ではなく、深夜バスで函館に帰るオプションも考えておくか……。)

 さて、『新潮45』の2010-7月号の附録CDに田中角栄が昭和59年9月10日に行なった演説が収録されているのだが、この中で凄い話をしている。
 角栄は総理時代に訪ソした時、ブレジネフに対して、蘇支国境沿いのSSM基地の配備を「こうなっているのだろう」と全部そらんじて列挙してみせたらしい。もちろん、それは訪ソの前に訪米した折、特に日本の首相の特権として要望をして、蘇支国境の戦略基地に関する米軍の偵察衛星の写真をすっかり見せてもらってブリーフィングもされた内容をちゃんと頭の中にしまっておいて、それをブレジネフの前で声で再生してハッタリをかましたわけだ。そのブレジネフ会談の場には、日本外務省の局長も同席していたという。ブレジネフが驚いたのはあたりまえだ。一国の行政の長であるから秘密は守るだろうとの前提の下にアメリカ大統領府がこっそりと教えている衛星写真について、それをクレムリンにおいて誇らしげにペラペラ再現してみせたような人物は、田中が初めてだったに違いない。さらに田中はソ連側から巧みに誘導されるままにシナ側の戦略基地配備についても知っていること(もちろん米国偵察衛星写真情報に基づく)を全部ソ連側に教えてやったようだ。米国の手の内がリポートされてしまったのだから、ホワイトハウスにとってはこんな迷惑な男もいなかっただろう。外務省の局長とやらは、どうして制止をしなかったのか?
 なお田中はじぶんのことを国家元首だったと喋っているが、当時の日本の国家元首は昭和天皇だろう。

 極東のSS-20についてはドイツのシュミット首相が日本の鈴木善幸〔だったか?〕に初めて耳打ちして教えたとかいう話がずっと流布していたのだが、この話だってディスインフォメーション臭くなってきた。事実は、日本の現役首相が要望しさえすれば、米国政府はその都度、シベリアや満州のSSM基地についての偵察衛星情報を、ホワイトハウス内の一室で、開示してくれていたのだろう。(田中の口ぶりでは、日本の外相や役人が求めたとしても、米国は教えてはくれないらしい。あくまで現役の内閣総理大臣の希望でなければダメなのだ。)だから、新就任首相のホワイトハウス初詣でには、新聞が報道しないメリットがちゃんとあるわけである。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-19記事「Speech As A Weapon」。
  米陸軍がイラクで得た戦訓。最前線部隊は必ず現地語通訳を同行せよ。
 アラブ語は欧州語と違いすぎるので米国人は覚え難い。
 アフガニスタンでは、最多言語はDari語で、ペルシャ語の近い親戚である。次がPushto語で、ペルシャ語の遠い親戚である。ペルシャ語は欧語の親戚である。ただし動詞が文章の最後にくることがよくある。
 ダリ語がアフガンで広く話されているのに比し、Pushto語はタリバン地域専用だ。
 数週間から4ヶ月で、これらの言語を米兵に教えるコースを米陸軍は用意している。
 基礎研修4ヶ月+現地従軍1年で、米兵たちはダリ語にかなり慣熟する。

 次。
 2010-6-19記事「Bombs Under Guam」。
  グァム基地を工事しているとユンボがWWII中の1000ポンド (455 kg) 爆弾にしょっちゅうヒットする。爆弾処理班はたいてい、週末まで放置して、週末に処理することを選ぶ。
 1000ポンド爆弾の中には、炸薬は295 kg (650 pounds) 充填されている。信管外しや誘爆作業のさいには、1000m以内に一般労務者がいてはいけない。だいたい彼らを1,600 meters は離しておく。
 グァムでは、処理班は週に4、5回は出動している。
 だがこれは欧州に比べればマシだ。ドイツでは毎年、2,000 tons 以上のWWIIの爆発物がいまだに掘り出される。全欧では、毎年1000発以上だ。
 出土する爆発物の多くは航空爆弾ではなく、手榴弾、迫撃砲弾、地雷の類だ。
 実戦では、航空爆弾であれ何の砲弾であれ、1割前後は不発弾となる。もちろん製造工場等によってこの値は変わるのだが。
 塹壕の中に集積していて、それが敵の砲撃などで埋められてしまったというケースもよくある。

 次。
 2010-6-19記事「Wireless TOW」。
  レイセオンは、AH-1から無線で誘導できるTOWを開発した。
 じつはこれは最初の試みではない。1990年代にいちど完成したのだが、米陸軍は買ってくれなかったのだ。
 また、イスラエルは1980'sに独自に「MAPATS」、別名 "Laser TOW"をつくっている。射程4,000 metersで重さ 29.6 kgだった。これは優先式の最終型のTOWが22.7 kgであったのより重い。レイセオンの新製品はこのMAPATSより軽い。

 1970登場のTOWは50万発も製造されている。最初期型は19 kgで弾頭は 3.9 kgであった。
 最終型のTOW 2B(BGM-71F) は 22.7 kgで弾頭が 6.2 kg、しかもERA (Explosive Reactive Armor)を突破できる。
 TOWがホンモノの戦車を破壊した最後の日付は 2003で、場所はイラクだった。最近ではイラクとアフガンで敵の堡塁にぶつけられることが多い。たぶんあと10年は使える兵器だろう。

 次。
 David Esler 記者による2010-6-7記事「How UAVs Will Change Aviation」。
  RQ-4B Global Hawkの翼巾はBoeing 757と同じだ。
 おびただしい数の軍のUAV関係の訓練と試験のためには、近い将来、安全の確保された空域がもっとたくさん要り用となろう。ひょっとしたら、アメリカでもスペースが足りなくなるかもしれない。※日本は民間の「停泊型空母」を使ってこれをやるしかないでしょう。

 多くの軍事企画者は、F-35こそが最後の新鋭有人機となる運命なのだろうと予測を立てている。The common wisdom among many military planners is that the much-troubled Lockheed Martin F-35 Lightning II will be the last new tactical manned aircraft.

 米空軍は、UAVオペレーターを、普通の搭乗勤務者を空中のリアルなコクピットから地上に降ろしたものとして同格に扱いたがっている。
 米陸軍(すでにUAVを4000機以上運用)は違う。実機搭乗の経験すらないPCゲーマーにUAVを担当させてしまうようなノリ。

 米海軍はGlobal Hawks によって P-3A の半分を代置させるが、予見し得る将来、空中からの対潜攻撃は、あくまで有人のOrion から実施させるだろう。
 このわずか2年のあいだに、米軍内のUAV担当者数は、数百人から6000人以上へと増加した。
 民間では、FY09において、20,000 UAV flights が米国の民航空域であり、その滞空時間は 2,500 hours aloftであった。

 重さ15ポンド以下の microelectromechanical systems (MEMS) の超小型無人機分野では、それは最早 optionally piloted とは考えられず、完全自動化がテーマになっている。

 7年前には考えられなかった改造も今日では可能である。すなわち、市販の「無人化改造キット」を購入し、小型機のコクピットに据え付けるだけで、それが離陸も着陸も自動でしてくれる無人機へと早変わりしてしまうのだ。
 たとえばAurora Flight Sciences社では Cessna 337 or O-2用に、また、Diamond Aircraft社は、DA-42用に、また、Proxy Aviation Systems社は、SkyRaider(これはcanard付きの light planeである)用に、そうしたキットを売っているのだ。

 こうした prepackaged avionics には回天翼機版も登場している。
 災害を上空から見るというだけの仕事なら、重さ55 pounds でシステム価格$50,000 の無人ヘリにやらせた方が、十倍もコストは節約できる。

 これからは民間用UAVオペレーターの訓練学校も、商売として成り立つだろう。

 AAI社の Aerosondeは、重さたったの 38 pounds で、1基の低速2サイクル・エンジンを搭載し、燃料が2ガロンあれば、大西洋も横断してしまえる。リモコンは、イリジウム衛星を経由して行ない、次々と新しいwaypointsをコマンドしてやれるのだ。

 ただし現行の FAA rulesでは、 UAV operators は目視誘導できる範囲内にいなくてはならない。
 lost-link capabilityは当然に要求される。多くの無人ヘリの場合は、通信が復活するまで、同一点でのホバリングを続ける。

辻政信の評伝の古本をだれかめぐんでくれ~ぃ。

 札幌の講演会場で手渡ししてくださるとありがたいです。
 あと『町尻量基追悼録』、『井上太郎伝』、楠瀬幸彦の『国民皆兵主義』、櫻井忠温の『大将白川』、佐伯平造の『宰相林銑十郎』、坂部護郎の『将軍長岡外史』、山岡重厚の『回想五十年』、中村明人の『ホトケの司令官』、田崎末松の『評伝真崎甚三郎』、林桂の『国防点描八十年』、村上啓作の『戦争要論』、高山信武『荒尾興功さんをしのぶ』、河村参郎の『英国に告ぐるの書』、それから片倉衷の諸著作など、いずれもご不要な古書をめぐんでくださるとありがたいであります。

 さて、Joe Pappalardo 記者による2010-6-17記事「First Look: Next-Gen Anti-Aircraft Missile Jammer」。
 肩射ち式のSAMからヘリが自衛するためのBAE社の新製品、「Boldstroke」がでけました。なんとBAE社は『ポピュラー・メカニクス』の編集部にその現物をサンプルとして持ち込んで説明をしたようです。※今後、こういうPRは増えるんでしょうなぁ。

 1980年代のソ連のアフガン侵攻最後の2年間強で、米国がムジャヒディンに贈与したスティンガー・ミサイルで、250機ものロシア軍ヘリが撃墜されたと見積もられている。

 イラク占領作戦以後、米英軍は、ソ連設計のSA-7肩射ちSAMに悩まされてきた。これはフレアなどで欺騙することができたのだが、赤外線だけでなく、紫外線でも標的を識別するSA-16が闇マーケットからイラク、アフガンに流入しているらしいので、米国は新たな脅威を感じている。こいつはフレアには見向きもしないのだ。

 2008に米陸軍は急に思い立ったようにしてBAE社に対し、レーザーによってSAMの赤外線シーカーを盲目化させるシステムの完成を急かした。※イラクのゲリラにSA-16が渡るという情報でも得たのか。

 2009末に BAE は最初の Advanced Threat Infrared Countermeasure (ATRICM) を米陸軍の CH-47 Chinooks用に完成した。
 この装置からは、エンピツくらいの細いレーザー・ビームを出す。その波長はマルチバンドである。
 これがイラクのチヌークに装備された1週間後に、チヌークに対するIRシーカー付きミサイルの攻撃があった。

 米陸軍は今年の末までにはこの装置をイラクとアフガンの全ヘリコプターに装着したい。
 なぜチヌークが問題になったかというと、ひとつはアフガンでは道路が悪いので輸送ヘリ頼みである。しかるにヘリの中でもチヌークの熱線輻射は格別に大きい。それだけエンジンが強力なためだ。だからIRシーカー付きの射ち放し式ミサイルの良いマトになってしまうわけなのだ。

 ヘリはその両サイドにBoldstroke をとりつけることで360度のプロテクションを得る。レーザーの指向は反射鏡による。内部の鏡だけが素早く動くのだ。

 6月前半、1機の NATO helicopterが2発の RPGで撃墜されて4人が死んだ。これは初めてのケースではない。
 そこでBAEは、地上から発射された無誘導のRPGの接近をヘリのパイロットに警告する回路も追加したいと考えている。PRGはロケットなので赤外線を出す。それを探知できるはずだと。

 次。
 Christina Mackenzie 記者による2010-6-17記事「Eurosatory Focuses On Afghanistan」。
  このごろは urgent operational requirements (UORs)が言われるようになっている。※そう、防衛省の調達慣行では今後百年経ってもできぬことだ。

 仏陸軍の武器開発計画局の Lt. Col. Gilles Randereauいわく、アフガンのゲリラがnight-vision gogglesを使うようになってきたので、こっちも夜戦能力をさらに高めねばならんと。

 ドイツの専門メーカーSesamは、T-72とT-90戦車用に、進歩したパワーパックを提案している。全自動のトランスミッションで、自動車のような円形ハンドルにより、あたかもオートマの自動車であるかのように戦車をころがせる。しかもメンテナンスは、パックごと交換してからすればよいので、戦車の実働率はやたらに向上する。
 すでに、ポーランドの工場で製造してマレーシアが買ったPT-91Mには、このパワーパックが採用されることが決まった。

 常に移動している部隊の通信小隊が、大袈裟なL字空中線(ワイヤー・ダイポール・アンテナ)を張らずとも、ちゃんと長距離通信ができるという、すばらしい新製品も登場。つまり、アンテナ展張を、かんぜんに1台のトラックの上だけで完成させることができるというもの。
 40kmから200 kmの範囲で短波の送受をするためには、これまではホイップ・アンテナでは不可能で、どうしても a wire dipole antennaを建てる必要があった。つまりトラックを止めて、通信兵がシェルターの中から出て、地面の上で数十mも線を引っ張ってどこかの樹木や高所にひっかける等の作業をする必要があった。
 だがノルウェーのComrod社は、直径150-cmの loop antenna で40~200 kmの短波の送受信ができるようにしてくれた。
 製品名を HF230L OTM という。ほぼ垂直波で、電離層で反射し、 650 km以遠に到達する。
 ただし車両の天井の上に出しっぱなしで機動できるわけではないようだ。展張には数分かかるようである。

 Thales 社は自社開発の Spy Arrowを出品予定。気泡入りプラスチック製の micro-UAVで重さは 500 grams しかない。2008 Eurosatory に出品されたものの簡略化版だ。
 この無人機の需要は、2008-8にUzbin ValleyでNATOと一緒にInternational Security Assistance Forceの作戦中だった仏兵が伏撃され10人が戦死してから、高まった。
 システムは、2機のUAVからなり、値段は$123,000以下である。
 20-kt. の風の中で運用でき、速度は 30~100 km/時、継続して5km飛行できる。ビーコンを発しているので不時着しても回収できる。最近ではジブチで外人部隊がこれを試用して、仏軍が正式採用するかどうかの資料を提供した。
 仏軍がすでに使用しているミニUAVは Trackerである。翼長3.3 meters、胴長 1.4 meters、最大離陸重量 8.2 kgでそのうち1 kgが payloadだ。
 hand-launched 式で高度 2,500 meters を2時間滞空できる。巡航速度60km/時で最大進出距離は 10 km。37 ktの風の中でも運用可能。
 SurveyCopter社の TrackerというUAVはすでに仏陸軍が60システムを購入。歩兵が2つのrucksacksにて携行し得る。システムは2機のUAVと自動追尾アンテナなどの地上管制局からなっている。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-18記事「It's America's Fault」。
  ケニヤ警察は昔からずっと腐っている。そのためソマリア国境はほぼ開放状態。これには、ソマリアの山賊の方がケニア警察よりも火力が大なるためもある。
 ケニア政府の本心は、隣国ソマリアの内部は大混乱していてくれた方が好い、というものだ。

 ソマリアのイスラム原理主義権力 Hizbul Islamは、その住民のソマリア人がワールドカップサッカーをテレビで視ることを禁じている。これに違反した数十人が逮捕され、すくなくも2人は処刑されたという。
 たくさんのテレビおよびパラボラアンテナが破壊されている。
 Hizbul Islamは国際イスラムテロへの加盟を渋っている。そこでもっとラディカルなグループが分派して al Shabaabという一団をつくった。

 イエメンのタンカーがソマリア海賊から紅海で襲撃されたが、armed security detachment がタンカーに配乗されていて、その火器で反撃して追い返した。
 タンカーによるこのような自衛が増えている。※大航海時代には商船は必ず大砲と小銃を備えていた。その時代が蘇るわけだな。民間軍事会社にとっても、これは新しいマーケットかもね。

 くわえて、36隻前後の軍艦がソマリア沖をパトロールし、上空には有人/無人の哨戒機が飛んでいる。それでも1隻のハイジャックに成功すると儲けが巨額なので、海賊稼業はやめられぬ。

 次。
 Robert Burns 記者による2010-6-16記事「CIA debuts film on secretive '52 China mission」。
  CIAが最近、プロのドキュメンタリー監督に発注して制作し、部内教育用に映写しているノンフィクション映画をAPの記者が観ることができた。
 ひとつの驚かされたエピソードは、1952-11にシナ系のスパイを満州に送り込んで失敗をしたという話。
 マークを消したC-47輸送機が満州の人員回収予定地に進入して高度を下げた。するとそこにはもう中共軍が隠れて待っていた。発砲され、輸送機は炎上してハードランディング。
 パイロットの Robert Snoddy と Norman Schwartzは死亡。2人のCIA職員John T. Downey と Richard G. Fecteauは捕虜となり、20年以上もシナの刑務所で暮らしたというのだ。

 Fecteauは1971-12に釈放された。Downeyは1973-3に釈放された。2人はいまだに詳細については語らない。
 このフィルムは何を強調しているか。この2人が中共の獄窓に20年間暮らしている間、その家族は、CIAによって完全に金銭の面倒を見られていたのだよ、ということ。

最近感心した防犯製品

 「リサイクルガラス製防犯防草石」という商品名でアイリスオーヤマが発売しているホワイトカラーの発泡石。
 砂利状なのだが、持つとやたら軽い。そして足で踏めば音がする。
 わたしは『予言 日支宗教戦争』で1章を割いて防犯グッズによる社会防衛を論じて以来、この種の新製品の登場にも期待を抱き続けてきた。

 戸建住宅への侵入盗を抑止するコツの一つは、近隣住民や通行人から目立つことのない「窓の下」をなくすこと――なのだ。
 たいがいそのような泥棒に愛される「窓の下」は、家屋の、日蔭になっている方角にあるものである。
 その日蔭面の窓の下に、真っ白な砂利を敷いておくことの視覚効果は、顕著だ。というのは、遠くから見て、白い地面をバックに、人物(侵入盗)のシルエットをくっきりとうかびあがらせてしまうからだ。泥棒は、そのような地面を見ただけで、接近するのを遠慮しようと思うだろう。
 つまり、踏んだときに大きな音がすることなどよりも、接近すれば確実に人の目を惹いてしまうと思わせるような白さの方が、抑止機能を発揮するのではないかと愚考する。
 このアイリスの新製品は人造石であるだけに、天然の石灰岩よりももっと白く脱色されている。自然石ではこの反射率はまず得難いだろう。この輝くばかりの白さのおかげで、家屋の日蔭面が、日蔭面ではなくなってしまうほどなのだ。
 家屋の外観印象からして一変してしまう。遠く離れて眺めれば、あたかも白い花畑が1年じゅうそこに整備されているかような目立ちっぷりだ。これは単純なアプローチながら大発明だ。コロンブスの卵じゃないかと思った。

 新製品宣伝のための特価なのかもしれないが、値段もえらく安かった。20リットル、すなわち大きな土嚢並のビニール袋いっぱいで800円未満。白い自然石では、いかなシナ製を輸入したとしても、ここまで安くはできそうにはない。国内製品でありながら価格でもシナ製に対抗できるのだとしたら、これまた立派な発明だと評さずにはいられない。

 注意書きによれば、強く圧すれば砕けてしまうので、自動車が踏んで通るところでは粉末状になってしまうようだ。

 次。
 アジアンディフェンスが『China Daily』の 2010-06-11記事を紹介している。
 シナ製無人機の W-50 がもうじき実戦配備されるという。W-50 droneは CCD camera搭載の偵察機。
 北京で、第三回シナUAV展示会が開催され、70の軍関連企業が52の新製品を並べた。たとえば Z-3 というものも。

 2009-10の軍パレードでは、10機のUAVが展示されていた。

 次。
 Jung Sung-ki 記者による2010-6-16記事「Korean Air Force decommissions F-4D jets」。
  韓国空軍が1969いらい41年間飛ばしていた F-4D Phantom 戦闘機の最後のスコードロンが16日に運用を終了。
 F-4D のoperational range は 1,260 kilometersであった。

 退役したファントムは。すべてボーイング製の F-15K Slam Eagle 戦闘機で代替される。※ライセンス生産ではなく完成品輸入。

 F-15Kのcombat radius は 1,800 kilometersである。
 2002にF-15を40機買うことが決まり、2007 には、より強化されたF-15K を輸入する話がまとまった。これを2020までに120機輸入する。

 2008に、second-phase deal として 20機が追加発注されている。その価額は $2.3 billionだった。

最近感心した防犯製品

 「リサイクルガラス製防犯防草石」という商品名でアイリスオーヤマが発売しているホワイトカラーの発泡石。
 砂利状なのだが、持つとやたら軽い。そして足で踏めば音がする。
 わたしは『予言 日支宗教戦争』で1章を割いて防犯グッズによる社会防衛を論じて以来、この種の新製品の登場にも期待を抱き続けてきた。

 戸建住宅への侵入盗を抑止するコツの一つは、近隣住民や通行人から目立つことのない「窓の下」をなくすこと――なのだ。
 たいがいそのような泥棒に愛される「窓の下」は、家屋の、日蔭になっている方角にあるものである。
 その日蔭面の窓の下に、真っ白な砂利を敷いておくことの視覚効果は、顕著だ。というのは、遠くから見て、白い地面をバックに、人物(侵入盗)のシルエットをくっきりとうかびあがらせてしまうからだ。泥棒は、そのような地面を見ただけで、接近するのを遠慮しようと思うだろう。
 つまり、踏んだときに大きな音がすることなどよりも、接近すれば確実に人の目を惹いてしまうと思わせるような白さの方が、抑止機能を発揮するのではないかと愚考する。
 このアイリスの新製品は人造石であるだけに、天然の石灰岩よりももっと白く脱色されている。自然石ではこの反射率はまず得難いだろう。この輝くばかりの白さのおかげで、家屋の日蔭面が、日蔭面ではなくなってしまうほどなのだ。
 家屋の外観印象からして一変してしまう。遠く離れて眺めれば、あたかも白い花畑が1年じゅうそこに整備されているかような目立ちっぷりだ。これは単純なアプローチながら大発明だ。コロンブスの卵じゃないかと思った。

 新製品宣伝のための特価なのかもしれないが、値段もえらく安かった。20リットル、すなわち大きな土嚢並のビニール袋いっぱいで800円未満。白い自然石では、いかなシナ製を輸入したとしても、ここまで安くはできそうにはない。国内製品でありながら価格でもシナ製に対抗できるのだとしたら、これまた立派な発明だと評さずにはいられない。

 注意書きによれば、強く圧すれば砕けてしまうので、自動車が踏んで通るところでは粉末状になってしまうようだ。

 次。
 アジアンディフェンスが『China Daily』の 2010-06-11記事を紹介している。
 シナ製無人機の W-50 がもうじき実戦配備されるという。W-50 droneは CCD camera搭載の偵察機。
 北京で、第三回シナUAV展示会が開催され、70の軍関連企業が52の新製品を並べた。たとえば Z-3 というものも。

 2009-10の軍パレードでは、10機のUAVが展示されていた。

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 Jung Sung-ki 記者による2010-6-16記事「Korean Air Force decommissions F-4D jets」。
  韓国空軍が1969いらい41年間飛ばしていた F-4D Phantom 戦闘機の最後のスコードロンが16日に運用を終了。
 F-4D のoperational range は 1,260 kilometersであった。

 退役したファントムは。すべてボーイング製の F-15K Slam Eagle 戦闘機で代替される。※ライセンス生産ではなく完成品輸入。

 F-15Kのcombat radius は 1,800 kilometersである。
 2002にF-15を40機買うことが決まり、2007 には、より強化されたF-15K を輸入する話がまとまった。これを2020までに120機輸入する。

 2008に、second-phase deal として 20機が追加発注されている。その価額は $2.3 billionだった。

あと 一ヶ月 に迫る! 7月17日は札幌講演会です。

 ストラテジーページの2010-6-16記事「The Hawk Turns North」。
  グローバルホーク RQ-4 が無着陸で太平洋を横断(加州から豪州まで23時間かけて)したのはわずか2年前であった。
 グロホの最新型バージョンは、滞空20時間である。着陸して給油&整備して再び離陸するまでの時間は4時間である。
 稼動成績は良好で、全機の95%はいつでも任務に投入できる。

 米空軍は年に5機のペースでグロホを調達している。単価は基本機体だけなら $35 million という計算なのだが、艤装品やら開発コストの按分も加算されるので、現実には over $120 million each となっている。

 グローバルホークの最新型= B version は、寸法が、Aモデルよりも1割大きい。すなわち wingspan が 42.3 meters、機体長が 15.5 metersある。
 そして、初期モデルより2トンも余分に器材を積める。
 発電機は5割増しパワー。

 最初期バージョンは、飛行1000時間ごとに1機が墜落するという散々な評価だったが、今は問題は修正された。墜落原因は、設計が至らなかったためであった。

 最初の3機の RQ-4B は2006に部隊配備。
 全重は 13 tonsあるから、commuter airlinerの Embraer ERJ 145と類似だ。ただし値段は2倍する。
 搭載している偵察器材は他のUAVとは別格で、ほぼ、偵察衛星に近似のシロモノ(特にAESA radar)なので、これも値段を押し上げる。
 高度60,000 feet以上を飛びながら、地表を精密に観測しようと思ったら、安い器材では役立たない。

 すでに米空軍はグァム島に、グロホの1個squadronを展開させている。このスコードロンには Global Hawkが7機ある。そして西太平洋を偵察監視中である。

 米空軍と別に、米海軍もまたGlobal Hawksを 44機調達している。
 その米海軍の運用評判が良いらしいので、オーストラリアもグロホを周辺海域監視のために買おうと考えている。

 欧州ではドイツがRQ-4を調達中。
 米国では別に NASA が2機を所有している。
 ※日本は北鮮のミサイル発射の早期警報機、すなわちDSP衛星の代用品としてグロホが使えるのではないかと一時考えていたが、いかなる赤外線センサーも雲を全く無視できるわけではなく、特にグロホの高度からでは、雲を斜めに透かし見るようになるため、雲の多い東アジアではほとんど役には立たぬと米軍では早々に悟ったように観測される。よってグロホの対BM監視バージョンも未だに存在せずしないのである。日本にとっての可能性としては、プレデター級の中高度長距離偵察機によって「雲下偵察」させる方法だけが現実的である。米国はこれから最新鋭の早期警戒衛星群を投入するので、その種の特殊偵察機を開発するモチベーションはあまり持っていない。

 次。
 2010-6-16記事「The Shrinking Streitkrafte」。
  ドイツ軍 (Streitkrafte) は兵員を16 percent削減して 210,000にする。
 そしてその性格は国防軍というよりも平和維持派遣軍になっていくだろう。
 冷戦期には西ドイツ軍は400,000を常備していた。東独軍は250,000であった。
 東欧があいついでNATO加盟を欲している中、いまやドイツには「隣の敵国」が存在しない。そのため特にPanzertruppen (mechanized troops) に、やるべきことがなくなってしまった。
 1991から20年間で、東西ドイツは常備兵員を1/3に減じたのである。

 げんざい、ドイツがpeacekeeperとして国軍から割いて派遣している兵力は 10,000 にすぎない。
 ただし、アフガンに派遣している部隊の重装備要求が増えている。独政府としては、これに応える予算を捻出するためにも、本国の常備定員を減らしたいのだ。

 現在でもドイツは徴兵制を維持しており、兵員の4割は徴兵だ。
 しかるにその現役期間は、タッタの6ヶ月である。
 どうしても軍事活動を拒否したいという主義思想がある若者は、入営後、軍服を着用したまま、より長期の社会奉仕活動を勤めれば、兵役義務を果たしたと看做すという特別な制度も用意されているのだが、そんなコースを選ぶ若者はほとんどいない。そのくらい兵役が短い。

 現実問題として、6ヶ月しか営内にいない兵隊たちの上に成立している軍隊は、アマチュア軍隊に近い。

 現政府は、徴兵制そのものを廃止してしまいたいと望んでいる。将軍たちも、軍隊を志願兵だけで構成して、そのプロフェッショナル度を高めたいと欲している。
 これは、総定員を15万人以下に抑えれば可能である。ただし徴兵よりも志願兵は俸給を高くせねばならないので、今の年間国防予算 $37 billion は増額せねばならない。それには誰も反対しないだろう。

 次。
 2010-6-16記事「Russia Seeks The Knowledge」。
  イスラエルがロシアにUAV技術をどのくらい渡すかについて交渉が難航中。ロシアに渡った技術は、ロシア製UAVの輸出を通じて、けっきょくシナや北鮮やシリアやイランに渡ることになるからだ。

 3年前、ロシアはイスラエルに無人機を売ってくれと初めてもちかけた。
 その結果、「Bird-Eye 400」「I-View MK150」「Searcher 2」を含む計15機が売られた。

 Bird-Eye 400 は、重さ 4 kgの micro-UAV で、80分飛行し、高度320mまで上昇でき、オペレーターから15 kilometers 離れた地点の映像を地上に送ってくる。

 I-View MK150 は 250 kgで7時間滞空。高度5,500 metersまで上昇でき、オペレーターから150 kilometers 離れても運用可能。ペイロード20kg。滑走路で離着陸できるほか、車両上から発進させたり、パラシュートで回収することも可能。

 The Searcher 2 は重さ500kg、滞空20 hours、高度7,500 metersでオペレーターから 300 kilometers離れられる。ペイロード120 kg。このクラスになれば師団の作戦を支援できる。

 ここまではいい。
 問題は、「Heron TP」をイスラエルがロシアに売るかどうかだ。ロシアはその国内生産まで希望している。米国のプレデターの同格機は、これしかないのだ。
 こいつは自重4.6トン、1,200 horsepowerの turbo prop engineで高度45,000 feetを36 hours 飛べる。この高度だと民航機とかぶらないから戦略偵察機としてじつに使い勝手がよい。
 だがロシアがヘロンの詳細を知れば、いずれロシアからシリアやイランへ、この偵察機の能力限界が伝えられることになる。その操縦を妨害する方法のヒントを敵に教えてしまうに等しいのだ。

 イスラエルもカネは稼ぎたいし……困っている。

 次。
 Lisa M. Novak 記者による2010-6-16記事「Army awards $517M contract for high-tech surveillance blimp」。
  米陸軍は $517 millionをノースロップグラマン社に与えて、5年にわたって、新型の Long Endurance Multi-Intelligence Vehicleを納入させる。高度2万フィートを飛ぶ無人の軟式飛行船によって偵察をさせようというのだ。
 最初の1機は18ヵ月以内にアフガンの空に浮かぶであろう。
 大きさはアメフト競技場と同じくらい。
 レーダー、ビデオカメラ、センサーなど 2,500 pounds の偵察器材を搭載して、連続21日間も浮いていられる。
 無人機としても運用できるのだが、陸軍ではこれに人を乗り組ませて地上部隊とのフレキシブルな情報連携をさせようと考えている。ただし速度は80ノットしか出せぬから、間違った地域に入り込んだら生還は覚束ない。

 外殻嚢部は5年の寿命あり。
 これ1機で、12機のプレデターを代替できる見通しだ。

 次。
 JUNG SUNG-KI 記者による2010-6-14記事「S. Korea Seeks Recon Planes by 2014」。
  今年中に内外企業を指名し、2014までに北鮮監視用の電子諜報偵察機を2機、作らせる――と韓国の防衛調達計画局(DAPA)。※ここは米DARPAの機能を持つ組織で、国費を使って国内企業にモチベーションを与えて先端兵器を競作させることもする。別に、防衛開発局 Agency for Defense Development (ADD) という部局もある。

 機体はガルフストリームか、カナダのボンバルディア社となろう。そこに搭載する電子偵察器材は、韓国のLIG Nex1 か Samsung Thales のどちらかとなろう。
 システム統合は、韓国唯一の飛行機メーカーであるKorea Aerospace Industriesか、大韓航空が請け負う。

 現有の韓国産の偵察機のBaekduの機能強化版になるだろう。
 Baekdu というのは、韓国空軍が4機保有している Raytheon Hawker 800XP のことである。
 4機の Geumgangs, 800XPs は合成開口レーダー。

 2012に米国から韓国は対外戦争の指揮権〔つまりは「主権」そのもの〕を返してもらえるので、そのための準備に大忙しだ。

 国内で開発したTactical EO/IR Reconnaissance Systemは数年以内に KF-16 fighter jetsに搭載されて、それを「RF-16」と称する。それによって既存の RF-4/5 を更新する。

 「n LIG Nex1」社は、黄海沿岸の自国の港湾内への侵入監視システム、Harbor Underwater Surveillance System (HUSS)をADDと共同開発。
 底置式で、音響と磁場の変化を捉えて水中侵入物をパッシブに探知し、さらにアクティヴ・ソナーを発射して、フロッグマンの侵入も阻止。

 「n Hanwha」はやはりADDと共同で Small Unmanned Ground Vehicle (SUGV) を開発中。重さは 26-kilogram で、市街地、トンネル、下水、洞窟に潜入して偵察してくれるロボット。
 K-7 9mm submachine gun ×1で武装し、時速 9 kilometers で自走する。

 「n Hanwha」は CROW という micro UAVも提案中。
 重さ 500-gram で wingspan は 70 centimeters 、全長は 50 centimetersしかない。最高500mの高度を時速90 kilometers で飛行できるという。
 手投げ発進、落下傘回収式である

 次。
 ナショナルディフェンスの2010-6-8記事「Robots in Combat: A True Revolution or Just Techno-Hype?」。
  外交評論家のKaplan氏いわく。
 今進行中の軍事上の大変貌の本質は、ピーター・シンガー先生が強調なさるような無人機やロボットの多用そのものではない。米空軍が、いまやかんぜんに陸上戦闘の支援兵種として、任務の再認識をさせられつつあることなのだ。プレデター等のUAVは、そういう時代の要請に応える上での表面現象にすぎない。

 無人の偵察/攻撃機がスター扱いの注目テクノロジーとなっている理由は一つ。それが地上戦闘を大いに援けてくれるからなのだ。

 じつは、米空軍が60年前に米陸軍航空隊から分離独立した当初から、彼等は対地直協なんてことはしたくはなかったのだ。空戦や遠距離のインターディクション(侵攻阻止爆撃)や戦略爆撃だけをやりたかったわけで、その夢が、とうとう無人直協機の実用化のおかげで、叶いつつあるとも言える。

 1947 から 1982まで、米空軍の参謀長はぜんいん、戦略爆撃機のパイロット出身であった。82年から2009までは、戦闘機パイロット出身である。
 しかし現在の空軍参謀長は、異色にも、Air Mobility Command and the Air Force Special Operations Commandの出身。
 これは空軍に期待される任務の時代変貌をそっくり反映しているのだ。

 それに比較すると、地上軍に期待されとる任務は昔からあまり変わらん。陸上では、ロボットの出番はIED排除くらいだ。
 今日では敵は民間人の海の中に隠れておる。そこから敵ゲリラだけを弁別せにゃならん。こりゃ、ロボットには最も不得意分野じゃて。

 なぜ有史いらい、戦争の死傷者の半分は、敵との最初の接触において発生しとるか。それは、誰にも敵の戦力など正確には量れんし、まして敵の意図なんぞ判らんちゅうことなんじゃ。

 ロボットが人殺しの主役になることは将来もけっしてない。人殺しの主役はあくまで人なのじゃ。

 The Jetsons というTVシリーズを視て育った世代は、いまごろ、国じゅうに、腕時計内臓式カメラだとか、ビデオフォンだとかがありふれていると予測したじゃろう。しかし現実はそうなっとらん。それは技術的に不可能だからではない。人々がそれをそれほど便利だとは思わなかったっちゅうことなんじゃ。先端技術も、それが役立つ限りにおいて、普及するのじゃ。

 だから、地上戦闘ロボットなんてものも、普及しない。それが技術的に高度だからではなく、真の敵と中立住民と味方と敵の負傷者と敵の投降者などの自動識別が困難なために、必ずユーザーに面倒をかけることになるのがオチだともう知れているがゆえに、それを誰も欲しいと思わないからだ。

 iRobot Corp.社は生産能力を強化するし人ももっと雇うつもりだ。必ず需要があるんでね。そう言うのは、iRobot’s government and industrial robots divisionのpresidentである退役提督(Vice Adm.)のJoseph W. Dyerだ。※「兵器部門」と呼ばずに、「政府御用達部門」と言うのか。

 視覚情報の中からコンテクストを掴む――こんなタスクが、ロボットには、依然としてできないのである。

涼しい。

 『USA TODAY』のTom Vanden Brook 記者による記事「Sand drives Army to ditch Velcro on pants」。
  米陸軍歩兵の戦闘服のズボンのポケットのフラップは2004以来、Velcro(Hook-and-pile tape、バリバリひっつき虫式テープ)でシールされていた。
 ベルクロは、宇宙飛行士が無重力環境でペンなどを身体にくっつけておくために愛用され、そこから広まった。

 しかしアフガンでは、これが知らぬ間にバカになってしまい、戦闘の激動の際になど、ポケットの中味の予備弾倉が外にこぼれ落ちてしまうことがあるため、このたび廃止され、かつての、フツーの釦留めに戻されることが決まった。

 在アフガン部隊からのクレームは前々から上がっていた。陸軍では2009からベルクロ留めの代わりとなるデザインを試験中であった。新デザインの戦闘ズボンはこの8月から前線へ支給される。

 アフガンでは兵隊は目一杯に弾倉などをポケット(カーゴ・ポケット、すなわち脚部の外側サイドに取り付けられた、ゆったりしたポケット)に突っ込んで持ち歩くのだが、ヴェルクロ止めだと、その重さを支え切れないのだ。

 戎衣のファスナーも問題。そこにアフガン特有の砂塵・小石が詰まって開閉できなくなる。常に掃除をしていなければならない。銃のクリーナーとして支給されている小さな専用ブラシが、チャックの掃除にも最適であると陸軍では教育している。

 昔ながらのボタンなら、無音で外すことができ、野営中に兵隊が自分ですぐに繕うこともでき、泥で機能しなくなることもなく、埃や塵をキャッチすることもなく、すりきれたりほつれたりすることもなく、何度くりかえして洗濯しても弱まらぬ。

 ベルクロの代わりとしては、Snaps〔パチンという留め金、ホックのことか?〕にしたら、という案もあった。
 そこで陸軍は兵隊2700人にアンケート。回答は、60% がボタンを選好し、スナップ派は 29% であった。11% はVelcroのままでよいということだった。
 けっきょく、米陸軍は、戦闘ズボンのカーゴ・ポケットのベルクロを、3つの釦で取り替えることに決めた。

 ただし、戦闘服上衣の袖部のカフス、名札、そしてpatchesの部分には、ひきつづいてベルクロが使われる。
 これには素朴な疑問がある。
 insignia(所属部隊マーク)をVelcroで上着の上腕部ポケットに貼り付けるようにしているのは便利だ。が、どうして己れの名札や「U.S. Army」の札まで、ベルクロにしておく必要がある? 誰もじぶんの名前や国軍を頻繁に変えたりはしないだろうに。縫い付け方式にした方が、軍服を盗まれたり悪用される心配が減るであろう。

 次。
 Sandeep Unnithan 記者による2010-6-10記事「Indian nuclear submariners sail on US nuke sub」。
 インド国産の戦略核ミサイル発射用原子力潜水艦『Arihant』の3人の士官が、過ぐる5月前半、アラビア海にて米海軍のロサンゼルス級魚雷攻撃用原潜『Annapolis』に1週間乗組み、いろいろと勉強をした。

 Arihant は2009-7-26に進水したが、インド政府による公開写真は先週まで1枚も無かった。

 インド製の次の SSBN である『Visakhapatnam』はもう竣工している。来年に公試運転をして、2012に就役予定である。

 インド海軍が運用する最初の魚雷攻撃用の原潜となる『Chakra』(ロシア製のAkula-2)は2010後半にウラジオストックで就役し、インドに10年間リースされる。そして『Arihant』級のクルーを育成するための練習艦となる。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-15記事「Deploying Fear And Intimidation【威嚇】」。
  アフガンでは米空軍機( F-16s, A-10s, F-15Es and F-18s)は、やたらに爆弾を落とさなくなった。
 偵察ポッドで仔細に地表の様子を見極めるばかりのことが多くなった。
 ゲリラがいるらしいというだけでは誘導爆弾は落とせない。代わりに、 flares を低空から投下してやる。これで、敵も住民も逃げ走る。

 そして今や米空軍のジェット戦闘機は、超低空の偵察のついでの対地攻撃としては「機銃掃射」を愛用しているのである!
 これが始まったのはだいたい5年くらい前である。

 GPSおよび30倍望遠鏡を組み込んだあたらしい照準用ポッドとFCSが、いまでは、ジェット戦闘機パイロットに、20ミリ機関砲で地上の特定の建物の窓を狙い撃ちにすることを可能にしている。パイロットははるか遠くから機関砲の照準態勢に入ることができるからだ。
 これならば、敵の狙撃兵だけを苦しめて、住民にはコラテラル・ダメージを与えないのだ。
 発射弾数はa few dozen である。そして高速で飛び去るので、敵ゲリラは小火器で反応をする時間すら与えられない。

 F-16とF-15のパイロット達は6年前から、シミュレーターを使って地上掃射の訓練をさせられるようになった。
 航空機搭載の 20mm ガトリング砲は、照準可能な最大射距離が700mでしかない。
 サイクルレートは1秒〔毎分ではない〕間に50発~100発である。
 地上掃射のさいにF-16は、1秒間で150m前進する。高度は100mまで下がる。

 F-15 のpilot達 は、夜間にも地上銃撃をやりたいと上司にシミュレーター訓練を見せて説得中である。しかしボスは許可していない。

 じつはすでに1機のF-16が機銃掃射をやろうとして低空に降りたときに地面に激突して喪われている。1秒か2秒、操作を誤れば、こういうことになるのだ。

 低空攻撃専用機としてはそもそも30粍ガトリングを備えたA-10があるわけだが、いつでもどこでもA-10 が availableであるわけではない。そしてそんなとき、F-16, F-18 or F-15 ならば今使えますよということになったら……出番が来る。

 次。
 2010-6-15記事「The Missile Miracle In China」。
  シナは短距離弾道弾×1200発で台湾を狙っている。

 最近では、直径406ミリの新顔の短距離弾道弾を加えてきた。発射台は自走式である。 WS-2 という。
 8×8 truck に6個の canistersを積んでいる。
 その中味は、1.3 ton の WS-2 rocketである。これは無誘導である。
 最大射程は 200 kilometersで、弾頭部は 200 kilogramsあり、クラスター爆弾である。

 別に、70 kilometers range versionもある。

 WS-3 version は GPS誘導である。射程を300km以上に延ばした代わりに、弾頭を軽くしてある。この射程だと台湾の隅々まで狙える。
 最大射程に於いても、狙ったところから600m以内に着弾する。

 WS-2 は、米陸軍の、直径610mm で 1.8 ton の ATACMS rocket に似ている。これはGPS誘導で、射程300 kilometersである。
 米国では1発の ATACMS rocket は単価が a million dollarsである。

 シナは、米空軍の1980年代の空中発射式巡航ミサイルの類似品もこしらえた。
 その陸上発射型をDH-10という。飛距離は1,500~3,000 kilometers らしく、GPS誘導とデジタル地形地図照合を併用するらしい。
 この巡航ミサイルは2009-10-1に初公開されている。

 同じものの空中発射型を CJ-10という。中東かどこかで回収された不発の米国製巡航ミサイルの技術が模倣されたようだ。

札幌での勉強会(兵頭講演)は7月17日(土曜日)の夕方からです。

 会場はまだ決まっていません。
 兵頭は7月17日夜おそくの特急で函館にトンボ帰りするつもりでおります。

 さて、ANTONIE BOESSENKOOL 記者による2010-6-14記事「Small Firm, Big Player ―― Offsets Broker Seeks Banking License in U.K.」。
  ブレニム・キャピタル・パートナー社は、社員わずか16人の投資金融会社ながら、過去12年間、27社の宇宙・航空・防衛関連企業の $12 billion の offset obligations(オフセット取り引きの債務証券)をてがけてきた。

 そして最近、英国政府から、regulated〔政府が公認する代わりに勝手にダーティなことはしにくい〕 investment bank として公認された。このカテゴリーの投資金融会社としては初だ。

 「オフセット」とは、ある国が外国企業から最新兵器を購入するときに、その外国企業が、売り値の何%かに相当する額の投資を、その売り先の国内で行ないましょう、と約束するパッケージの契約のことである。
 ブレニム社は、この複雑な取り引きを斡旋仲介してやって、手数料を得たり、あるいはそのプロジェクトに必要な資金を用立てて利子を稼ぐわけだ。
 いま、全世界では、このような兵器オフセット輸出入契約は、年に $7 billion ~ $8 billion もあるのだと、同社は言っている。

 ブレニム社の斡旋するオフセット投資の対象分野は、教育機関、メディア会社、インフラ建設事業と多彩である。
 たとえば最近ブレニム社は、教育訓練のサービス会社である Georgia Institute of Technology 社を、他の12の防衛企業(ほとんどは米国企業)と組み合せて、中東に売り込んだ。つまりその某国は、この12社の武器を購入することによって、学校を作ってもらえるのだ。もちろん、ジョージアの会社にその必要資金を振り込むのは、12社である。

 ブレニム社が東南アジアに売り込んだ別な案件では、技術者教育を施すテクノロジーパークの建設開業をセット条件にして、4つの兵器企業の輸出を仲介してやった。この契約でも、テクノロジーパークの建設費用は、4社が出すわけである。

 このブレニム社、2006にSummitというジョイントベンチャーから生まれた。サミット社は、英国で20年の社歴があるオフセット仲介ファームと、大手銀行のBarclays Groupとが合弁したものだ。

 公式のインベストメント・バンクに昇格したわけだが、じつは世界にはこのような正式の offset investment bank は、ただ同社があるのみなのだ。
 つまり政府ライセンスのある投資銀行と、offset brokerが合体したものとしては。

 この種の取り引きには、腐敗や巨額の贈収賄が絡む。米国連邦司法省は、2004に「Foreign Corrupt Practices Act」が成立して以降、$1.5 billionもの罰金を、賦課してきた。英国も最近、より厳格な贈収賄禁止法を施行した。

 ブレニム社はこれから18ヵ月で社員を2倍に増やす予定である。

 同社では、腐敗を回避するために、法律家、銀行家、元武器会社社員、元軍人、ケミカルの専門家や、中東に詳しい歴史家などを動員して審査させている。

 これからの注目だが、カナダはこれから20年で $240 billion の国防費を支出するつもりであり、新規に輸入する兵器に関してはオフセットありが前提となる。
 また India, Kuwait, Oman, Taiwan, UAE、それから東南アジア諸国が大きな武器輸入を検討中。

 かつてはオフセット条件といえば、売った兵器に直接に関係する分野の事業、たとえばその兵器部品の国内生産工場を新設してくれよという話が、全契約の2/3を占めていたものだが、今では違う。
 インフラ整備事業のような、兵器とはなんら関係のない案件を組み合せるのが、契約の2/3を占めてきている。各国政府は、もっと多彩な商業的利益、ベンチャー産業に関心があるのだ。
 それとまた、各国の国内の兵器企業に対する、資本支援や業務支援を要求されることも増えた。

 米国には欧州よりも武器輸出に関して厳しい法律があり、たとえば兵器生産技術を他国に提供するようなオフセット契約は至難である。
 それに、兵器製造技術がどんどん後進国に渡されれば、世界の武器市場は、それらの国で生産されたチープな装甲車やヘリコプターばかりで満たされてしまうようにもなるだろう。
 兵器と無関係な見返り条件をつけたオフセット輸出は、その点をクリアする。だからアメリカもここに乗り出してくるだろう。

 次。
 Defense News がU.S. Army Chief of StaffのGen. George Caseyにインタビューした2010-6-14記事。
 彼はいま、ゲイツ親分の意を対して、次の数年でseveral billion dollarsの陸軍予算を節減してみせなければならない。

 ワシはそのために〔師団に代わって今日の米陸軍の基本戦略単位となっている「旅団」の指揮をとる〕少将たちを、2008-2からノースカロライナ大学のビジネス大学院課程に通学させとるんだよ。
 わが陸軍のビジネスもすっかりタコツボ(silo)化してしまっていると分かったね。

 海兵隊とも話し合っている。海兵隊とはまず MRAPs [mine-resistant, ambush-protected vehicles]を一緒にした。
 ところが次の世代の車両システムとなると話が一致しない。海兵隊は浮航性にこだわっているんでね。

 しつもん。Joint Light Tactical Vehicleは陸軍には OK でも海兵隊には重過ぎるようですね。それと、Bradley Fighting Vehicle のリプレイスはなぜそんなに重要なのか〔GCVだって当然カットの対象にすべきではないのでしょうか?〕。
 こたえ。ブラドリーは寸法、重量、出力のどれも限界なのだ。発想として1960年代なんでね。しかしこれから数年かけて設計せねばならないAFVは、21世紀後半に使われるものなのだ。ブラドリーはあと10年は役立とう。しかしそのあとはマズくなるだろう。〔つまりオレたち陸軍はどうあってもGCVを開発して調達するんだよ。おまえらマスコミは邪魔をするんじゃねえぞ。〕

 しつもん。今日すでにブラドリーの必要展開数すら減ってしまっているじゃないですか。〔どうせ50トンとか70トンにもなっちまうにきまっている〕GCV(グラウンド・コンバット・ビークル)なんてものが本当に新規に必要なのですか?
 こたえ。ブラドリーとエイブラムズをバグダッドの市街路から引っ込めたのは、サイズがデカすぎたからなのだ。
 MRAP は 23 tons。そしてM1戦車は 70 tons。GCVの重さはとうぜんにこの範囲のどこかに決まる。どちらかというとMRAP寄りとなる。つまり小さくまとめるつもりだ〔から文句つけるんじゃねえぞ〕。

 偵察機分野における空軍との競合の問題について。
 戦略偵察は空軍のUAV。戦術偵察は陸軍のUAV。そこまではいい。問題は、戦域レベルではそれが互いに交錯しちまうってことだな。

 もうひとつの深刻な問題は、在アフガンの兵隊のボディアーマーが、地形・任務にくらべて重すぎるってこと。いまや「plate carriers」が必要だというのが最前線からの声だ。

 ちなみに米陸軍の兵員はトータルで1,030,620人。うち現役兵は560,870人、予備役は207,750人、州兵は362,000人である。

 次。
 JOAN LOWY 記者による2010-6-14記事「Feds under pressure to open US skies to drones」。
  大嵐の気象観測、パイプラインの監視、自動車のナンバープレートの空中からの読み取り、逃亡犯人の追跡等に、米国内の空域で無人機を使いたいのだという要求がFAAを突き上げている。
 しかし米国の空には、有人の軽飛行機やビジネスジェットがたくさん飛んでいるため、FAAは困っている。

 国境監視を考えた場合、有人ヘリは2時間強しか飛べないのに、プレデターBは20 hours も無給油で飛んでいられる。
 だから Homeland Security は米本土の全周をこれで見張りたいし、 Coast Guard では search and rescueミッションにUAVを使いたいと希望している。

 アリゾナで2008にプレデターが墜落したあと、National Transportation Safety Board は、原因は操縦者が不注意で燃料をカットしてしまったためだと結論した。

 ※無人機と有人機が衝突事故を起こした場合は、99%無人機操縦者が悪い――ということにしておかないと、リスクと責任の釣り合いが取れないだろうね。

 テキサス州知事と、同州選出の上院議員、下院議員がFAAに、メキシコ国境を無人機で監視する許可を要求した。FAAは最近、エルパソ近くでそれを飛ばすことは認めた。しかし、 Brownsville近くのガルフ海岸で飛ばすことは、まだ許可していない。

 10年後には、すべての飛行機は、運輸省のレーダーによってではなく、GPSによって、常時、地上からその位置を監視されることになるだろう。そうなれば話は簡単なのだが、UAVを使いたいという要求はその実現を待ってくれない。

 ある専門家いわく。開放は慎重にすべきだ。1件でも大事故が起きたら、UAVの国内利用は何年も後退・足踏みを強いられてしまうことになるのだから。

 次。
 ストラテジーページ2010-6-14記事「Antonov, Ilyushin and Tupolev Fading Away」。
  Antonov は本社が Ukraineにある。ロシア政府はイリューシンにカネを出して多くをロシアに呼び戻した。

 Ilyushin は Uzbekistan にある。なぜかというと、1941にドイツ軍が攻め込んできたときに、プラントを引越しさせたからなのだ。

 ただ Tupolev だけが ソ連崩壊時点でRussiaに本社があった。

 次。
 2010-6-14記事「The Gold Plated Hanger Queen Survives」。
   B-2 bomber は調達単価も$2 billion以上と軍艦なみに高かったが維持費もとんでもない。なんと、毎月 $3.4 million の維持費がかかっている。これは全機ではない。1機ごとにである!
 B-2 はしばしば30時間以上飛ぶ。が、1機が1時間飛行するためには、 60 man hours のメンテナンスが必要なのだ。そのため、全機数の1/3は、常に整備中で、戦争に使えない。
 いつも格納庫を占領しているから "hanger queen" とまで仇名されているのである。

 B-2は、7年ごとに、それぞれ13ヶ月をかけた refurbishment も必要である。そうして30年以上も現役の予定であるが、トータルでの、アップグレードならびに運用のためのコストは、けっきょく調達価格の倍となろう。

 現在B-2は19機ある。別にR&D専門の1機がある。また 2008 には事故で1機が破壊された。

 末筆ですが小室さま、たいへんどうもありがとうございました。

数日前から……

 なぜかやたらに通信速度が遅くなり、重いHPを覘くのが億劫になった。これを機会に、毎朝覘くHPの数を半減させています。もう日本語のニュースは新聞でもHPでも読まないし、ラジオでも聴いているヒマは無いという状態。HPがサッと開くのならば読むんだが、最初の見出しが表示されるまでにあまりにも時間がかかるので、待ちきれない。
 それで目下は特に不都合はないというのもちょっとおそろしい。日本はそういう国なんだね。
 動画の再生とかができなくなったのは残念だがしょうがない。
 こういう状況になると、うまく設計されているHPとそうでないHPの差が歴然と分かりますね。「ストラテジーページ」の設計はすばらしい。そしてこの「放送形式」も、軽快さでは負けていないでしょう。管理人さんの炯眼に脱帽します。
 あと、すいません、本日から「メールマガジン」の送信者はすべて〈直接ゴミバコ行き〉の設定とさせていただきます。
 小生への急ぎの連絡がある人は、FAXが確実です。

 さて、アジアンディフェンスのLeah Averitt 記者による記事「China’s Growing Maritime HA/DR Capabilities」。
  『China Brief』という媒体の2010-6-11によれば、シナは2007に初の専用病院船『Type 920』を進水させた。
 米国流の humanitarian assistance and disaster relief (HA/DR) missions が、海外での影響力拡大にメリットがあることを知ったからだ。

 2005の津波のときに、東南アジア海域に対して何もできなかったことが、反省された……ということはない。なぜなら1万トンの『866 Daishan Dao』はすでに2004-3から起工されている。

 また、軍用のための病院船派遣は1980年代前半からやっている。
 そのシナの第一世代の病院船『Nankang』級は、『Qiongsha』級の attack transport ships をコンバートしたものだった。
 その動機は、1974と1976にあらわにした、〔シナ本土よりも外国本土の方に近く散在している〕Paracels および Spratlysに対する領土拡大の野心であった。それゆえ、2隻すべてSouth Sea Fleetに配属されている。

 ※1945の硫黄島の戦いでも、米兵たちは負傷すると、沖合いの病院船で治療された。上陸戦闘をする気なら、病院船は必須装備なのだ。

 1997-1に就役した『Shichang』は multi-role aviation training shipだという。
 第二世代のシナ軍の病院船は“national defense mobilization ship” (guofang dongyuan jian)〔国家 動員 船ヵ?〕と公称されてもいる。

 米海軍の LPDs が〔高速コンテナ船体の?〕甲板上に modular hospitals を設置できるようになっていることが影響を与えている。
 現在、カナダが同様の船を建造中。ドイツはすでに保有。

 フォークランド戦争のとき、英国はSS『Uganda』を、航海練習船から改造して病院船に仕立てた。

 人民日報の2008-11-3電子版によれば『866 Daishan Dao』は世界初の、最初から病院船として設計された病院船である。
 しかし『Jane’s Fighting Ships』の見解では、世界初の専用病院船は、ロシアの『Yensei』だ。

 『Daishan Dao』は2008-12-22に East Sea Fleet に配属された。
 Geneva Conventionのガイドラインに従い、白色塗装の上に6箇所のレッドクロスを表示。
 ヘリのハンガーが1箇所、ヘリパッドが1箇所あり、 Z-8 を運用できる。
 救命艇は6。
 medical staff × 600人、それとは別の固有のクルーが200人。
 500床と8個の手術室。連日患者40人に対して大手術が可能である。

 新華社通信は、この船の国際貢献のポテンシャルを大宣伝。

 第四世代の病院船『865』号艦は、写真だけが知られている。
 コンテナ船にmedical modular室×100箱を積んだという感じ。つまり『Shichang』のコンセプトだ。軍用輸送船にもなるし、病院船にもできる。※病院船を装ってコマンド部隊を送り込むこともね。
 3万トンもあるらしい。特設病院船としては、世界最大である。

 Renmin Haijun では現在、2隻をモジュラー病院船に艤装中である。

 次。
 2010-6-10記事「Chinese naval escort ships start regular in-port replenishment」。
 新華社電の2010-June-10 によると……
 6-8にオマーンのPort of Salalahにシナ海軍のミサイル駆逐艦『Guangzhou』が入港して補給を受けた。5日間、休養する。
 このような寄港は、シナ海軍が2010-3からアデン湾での対海賊護衛活動に加入してから3度目である。
 つまり、だいたい、月に一度のペースだ。
 1隻が入港している間、別な2艦が洋上で護衛を続ける。このローテーション。
 他の港としては、Port of Jibouti と、イエメンの Port of Adenがある。

 シナ軍艦が最初にソマリア沖にやってきたのは2008-12のこと。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-13記事「Brothers In Steam」。
  艦上機型の Rafale が米国の空母に着艦して、格納甲板にエレベーターで降ろされて、そこで仏海軍の整備員が整備し、そしてまた、米空母から射出された。
 ラファールが米空母を利用できることは2年前から確認している。
 米仏相互の空母のタッチアンドゴーは3年前からやっている。

 最初は、米空母の『John C. Stennis (CVN 74) 』と仏空母の『Charles de Gaulle (R 91)』(3万8000トン、搭載機は固定翼と回転翼あわせて40)により、パキスタン沖で。そしてアフガン爆撃を支援した。

 Super-Etendard[シュペルタンダール]機、Rafale機、そしてフランス海軍所属の E-2C Hawkeye が『Stennis』を利用する。
 毎日、6人づつの母艦員が、互いの空母に在留して、相互の運用に慣れる。
 米国軍艦は、1914いらい、艦内に酒を積んでいない〔医療用を除く〕。しかし仏艦は積んでいる。

 次。
 2010-6-13記事「Blackjacks Showcase Surprising Stamina」。
  2機の Tu-160(米国のB-1もどき) が、2度の空中給油を受けながら、滞空23時間、18,000 kilometerをぐるっと回って飛んだ。
 昨年も、21時間連続飛行をやってみせた。

 1987登場のこの機体は1994に一度生産が終わったのだが、また再開されている。今は16機あるようだ。
 1991にソ連が崩壊したとき、ロシアの国防予算は一挙に1/3以下に減った。※それでもなんとかなっちまうわけだな。

 閉鎖された工場の多くは、将来の再開のために保存されていた。それが今、役に立っている。

 Blackjackは 267 ton の aircraftで、爆弾や対地ミサイルを 40 tons 積める。いちじはB-1のように通常爆撃任務用にされていたが、最近また巡航ミサイルを発射できるように直した。

 次。
 2010-6-13記事「Dam Busters And Other Delights」。
  12日の報道によると、メキシコ北部の天然ガス田を犯罪組織が2週間ほども占拠。ガスを窃取した。
 こういうケースには、メキシコ国営の石油会社PEMEXの腐敗した社員どもが、たいてい、関わっているのである。ただし通例はパイプラインの途中から窃取するのだが。
 盗んだ天然ガスをどうするのかというと、ちゃんと液化してテキサス州に密輸出し、そこで売りさばくのだ。
 また6-2の報道によると、Los Zetas なるメキシコのギャング団が米国国境の Falcon Dam(リオグランデ渓谷にあり)を破壊するのではないかとのルーモアを米警察が捜査。
 このギャング団の頭目はメキシコ軍の脱走兵なので爆破技術があると考えられている。

 逆に米国からは、アソルトライフルがメキシコへ大量に密輸されている。

 次。
 ボルチモア・サン紙のDon Markus 記者による2010-6-12記事「Sex arrest puts JROTC program in bad light」。
 米軍のROTCは現役の一般大学生を幹部候補生(予備士官、有事にはそのまま少尉になる)として訓練してやるコースであるが、これには高校生版もあって、それをJunior ROTC program =JROTCと称する。

 米陸軍は、Junior Reserve Officer Training Corps という部隊から、instructors を学校に派遣する。このたび、その一人が、17歳の女子高校生に対するsexual abuseの咎により逮捕された。同意の上の性交だったようだが。過去5年間で、このようなケースは8件目。

 インストラクターは陸軍によって厳選されて学校に紹介され、学校側でもまた選ぶ。よってえりすぐりである。しばしば女生徒の側からこの男性教官に more personal relationship を求めることで、スキャンダルが生じる。
 ただしピッツバーグでは、13歳と14歳の少年をストーキングした男性教官がいま、裁判にかけられているところ。※13歳で高校? 中高一貫校か?

 JROTC program は、〔WWI参戦直前の〕1916年に成立した「National Defense Act」に基づいて創設された制度。現在では全米の 1,700 の高校がそれに参加しており、軍から 4,000名の教官が派遣されて、毎年30万人の高校生を教練中である。

 たとえば、2人の教官が、ある地区にある10の高校の志願生徒100人を指導するという感じ。
 米陸軍のコースもあれば、米海軍のコースもある。たとえば海軍士官学校のお膝元にある Annapolis High School には海軍のJROTCがある。

 JROTCを受講した高校生の2割弱が、じっさいに軍隊に入ることに関心を示すという。尤もJROTCは兵士育成プログラムではない。※旧幼年学校みたいなものだろうね。これは日本でも検討する価値があるよ。ただし自衛隊には旧幼年学校の教官になれるほどの教養人はもう稀だけどね。

なぜ餅がなくなった?

 Rex Roy 記者による2010-6-11記事「Why Diesels Rule the Le Mans Raceway」。
  ルマン24時間レースで優勝するには給油回数をへらせばよいと、直噴ガソリン・エンジンで勝ち続けていたアウディは気付いた。

 そこで2004年にレーサー用のディーゼル・エンジンを開発しはじめたとき、injection pressure は 1600バールであった(R10)。いまではそれが2200バールに向上した(R15)。
 このレースで獲得されたレベルは4年後にはアウディの市販車にも適用されるというパターンができている。

 プジョー社もアウディに続いてルマン耐久レースに2008からディーゼルを投入し、2009には優勝している。

 アウディの人いわく。レース・カーはうるさいものだと思っているでしょう。しかしあの騒音はじつはエネルギーを無駄に捨てている証なのです。ターボチャージャーで排気のエネルギーを回収していないから大きな音が出てしまうわけです。

 R15は静かなレーサーであるとともに、排気がクリーン。
 そのディーゼル燃料は特製品で、マレーシアのシェル石油が、天然ガスから精製・液化したものなのだ。これをGTL(gas-to-liquid diesel)油という。
 GTLでクリーンに燃焼させる方式は、将来のバイオ燃料へのツナギとなるものである。

 ディーゼル車はトルクが強力で、回転数は低いままなので、シフト操作は少なくて済む。また、コーナーを抜け出すときの操縦テクも変えなければならない。

 次。
 Simon Shuster 記者による2010-6-12記事「Is NATO to Blame for Russia's Afghan Heroin Problem?」
   2005 から2009のあいだに Afghanistanの年産の opium は4,000トンから 7,000 トンに増えている。これは世界に出回っている量の9割である。
 このようにアフガンにおける米国とNATOの対麻薬政策が脱モラルで異常であるために、ロシアに大量のヘロインが密輸出されてロシアの若年層がその害毒の犠牲になっている。もしアフガンの麻薬畑をNATOが焼き払うつもりがないのならば、在アフガンのNATO軍にロシア経由で物資を運び込むことをロシア政府は禁止するぞと警告したい。

 ケシ由来の違法なヘロインとモルヒネによって、今やロシアでは毎年3万人もの死者が出ているのである。ちなみに1980'sにアフガンで10年戦争したロシア軍の総戦死者はその1/3でしかなかった。

 いつかは米軍はアフガンから出て行く。その暁には、アフガニスタンに対する影響力を、イランとロシアは競うことになる。

 次。
 Julie Sullivan 記者による2010-6-11記事「Oregon Guard soldier's use of medical marijuana runs into Army's drug abuse policy」。
  オレゴン州兵で4児(長男は24歳)の母でもあるゴールデン技術上等兵(39)は、リューマチ性関節炎および不治の自己免疫疾患(Sjogren's syndrome)でまったく歩けなくなり、民間医から奨められるままに、病院で大麻を使った痛み止め療法(メディカル・マリワナ)を受けた。このケミカルがずっと体内に残っていて、尿検査で陽性になった。すると米陸軍は、規則であるとして、彼女を軍法会議に回し、二等兵に降等させ、保護観察処分とした。

 ※当事者は、15歳で子供を産んでしまった低学歴のかわいそうな貧乏白人兵、というキャラクターだ。写真うつりがまともなのが救いで、もしそうでなかったら、人々の同情は集っていないだろう。レア・ケース。

 米国では、14の州とコロンビア特別区において、 medical marijuana は許可される。
 かたや、国防総省は、現役兵にも予備役/州兵にも、医療用であってもマリワナを厳禁している。それを使わぬ別の治療法を提供できるから、との立場。

 次。
 WILLIAM MATTHEWS 記者による2010-6-11記事「Bipartisan Panel Offers Ways To Cut U.S. Spending」。
  海軍は57隻ばかり除籍したらどうだ。230隻ありゃ十分だろ。
 陸軍と海兵隊とあわせて、兵員20万人ばかりも減らせないか。
 V-22 Ospreyとか、Expeditionary Fighting Vehicleとか、新しい空中給油機とか、みんなもうやめちまえよ。持続可能な国防計画ってものを示してやるよ。

 次の10年で $1.1 trillion の国防費を減らすという米国の計画が超党派で進行中だ。

 米国防予算は、2011には $567 billion に達する。イラクとアフガンの戦費を加算すると $726 billion.
 米国政府の負債が大きいので国防予算を減らす必要がある。負債総額は $13 trillion もありやがる。

 連邦議会下院の予算委員長は、在欧州と在アジアの米軍を1/3に減らせ、と提言している。特に欧州に米兵を置く必要性が理解できん。欧州には3万5000人、アジアには6万5000人で十分だ。

 MD予算も減らさねばならない。毎年 $10 billion なんて冗談じゃない。迎撃ミサイルがうまく機能するんだと証明されるまで、その1/3でいい。

 米陸軍は、旅団(brigade combat teams)を5個減らしなさい。海兵隊は、歩兵大隊を4個減らせ。

 現役正規空母の定数は2隻減らしていいだろう。
 空軍のfighter wing も2個減らそう。元国防総省のLawrence Korbいわく、無人機がこれほど活躍できるようになった以上、もう有人戦闘機は減らすべきなのだ。Because UAVs are doing such a good job in Afghanistan and Pakistan, fewer manned fighters are needed

 アフガンの9年戦争で防衛支出は2倍になった。ところがここへ来て米国経済の調子が悪い。もはや国防費はカットしなくてはね。※まさに支那事変パターン。新技術の開発にカネが回されるのではなく、人件費や消耗品のために税金が消えてしまう。

 どうでもいい計画を切り捨てて、 higher-priority modernizationのために国防費を投ずるべきなのだ。

 次。
 Rebecca Boyle 記者による2010-6-11記事「Prototype Hyperspectral Satellite Fast-Tracked to Begin Official Spy Work for Military」。
  打ち上げてから1年と1ヶ月、軌道上でテストを続けていた米空軍の TacSat-3 (Tactical Satellite-3)が、 6-12からいよいよ本式の偵察任務を開始した。
 可視光線や赤外線だけでなく、あらゆるスペクトラムの電磁輻射を捉えてしまおうという最新鋭の偵察衛星だ。

 しかも、ある地域の上空を通過する10分くらいの間に、その地域について知りたい地上部隊のラップトップPCに、衛星が撮影した画像を電送してくれるという。

 この偵察衛星の前には、一切のカモフラ擬装はムダである。ある物質から輻射されるスペクトラムは、分光器にかければ、それぞれ独特、固有の「指紋」のようなパターンがあらわれる。だから、そのスペクトラムのごく一部(たとえば赤外線輻射)を変改しても、他の不可視スペクトラムはまったくそのまんまであるために、ごまかしがきかないのだ。

 この TacSat-3 はわずかに 880 pounds の重さでしかない。

 この軽さもあって、最新偵察衛星としては、企画から実用まで、おどろくべき早さで実現したのである。このトレンドは、止まらない。※携帯電話盗聴用衛星には超大型アンテナが必要だが、写真撮影衛星については、ビッグバード/KHの時代はもう終ったということか。

 なお、2006年公開の文書によれば、この衛星は、秘匿された地下トンネルの入口を探知するのが得意であるという。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-12記事「Paranoid China Seeks To Change The Rules」。
  過去2年、シナ海軍のディーゼル潜と核潜が、海自および米海軍の水上艦を公海で尾行することが増えたという。
 ※なるほど、北沢氏はこういう情報をアメリカから教えられて、青くなっているわけだな。ところでCNNによるとNYの浜に鯨がうちあげられたという。これはチェサピークで水中ロボットを使って低周波ソナーを発振したことと関係があるだろう。「黄海海戦」の予行演習を、米国東部の海岸でやっているのだ。かつては豪州のタスマニア海峡でやっていたんだが、近年、その辺までもシナ潜がうろつくようになったので、河岸を変えたのに相違ない。

 次。
 2010-6-12記事「Finding The Tiny Terrors」。
  冷戦中にSOSUSと呼んだものは、いまはADS(Advanced Deployable System) という。
 電池式〔この方が雑音が少なくなる〕で、光ファイバーの太い束で、その端から連絡ケーブルが浜に上がっている。敷設は軍艦によって簡単に行なうことができる。これからこいつが韓国沿岸に敷設されるだろう。

 北鮮のいちばんでかい潜水艦は 250 tonの Sang-O で、19人乗り。プラス、ダイバー9人、もしくは、ゴムボートで上陸するための12人が便乗可能。
 魚雷発射管は2または4。
 30隻以上つくられ、うち1隻は1996に韓国が鹵獲している。

 M100Dというミニサブは、 76 tonで 19 meter長。
 クルーは4名、ダイバーは8人便乗可。
 1980'sにユーゴスラビアから買った 25 tonの潜航艇を模倣した。
 2本の魚雷を外部にくくりつけている。

 排水量10トンで長さ40 foot の可潜モーターボートというのもある。
 8人乗り。これで、水深10フィートまで潜水しつつ航行できる。
 ディーゼル・エンジン+シュノーケル。
 1998に韓国軍がこのタイプ1隻を撃沈したことあり。

茶碗サイズの 餅搗きセット(臼+杵)があれば 売れるのではないか?

 ストラテジーページの2010-6-11記事「The Robotic Guardians Of The Gaza Coast」。
 Heron TP (別名 Eitan ) UAV は輸出用であって、イスラエル軍はたくさん買うつもりはない。
 1,200 馬力のturboprop engine、重さ 4.6 ton で高度 14,500 meters可能。
 この高度はとても重要。ほとんどの空域では、民航機と同じ高度をUAVが飛ぶことが許されないから。
 ペイロードは1トン。滞空36時間。サイズは MQ-9 Reaper と近似。

  Heron TP はフランスが3機買った。「Harfang (鷹)」と称してアフガンで使用中だ。
 3機をかわるがわる飛ばし、常時見張らせたいのだが、故障が多く、24時間体制には至っていない。
 仏はそこで4機目も発注している。

 じつは仏はプレデターを発注したのだが、非常に長いウェイティング・リストのずっと後方に位置しているために、とても納品を待ってはいられなくなり、イスラエル製に手を出したという次第なのだ。
 ※おそろしい話だ。アフガンでともに血を流している同盟国にも、米国は、高性能無人機を優先的に売ってやるような親切心は無い。無人機化の趨勢を読み切れずに開発を怠けてきた各国のツケは深刻だよ。いま、日本の自衛隊がシナ軍から戦争を仕掛けられ、米国からプレデターやリーパーを急に買いたいと申し出たところで、このフランスよりも先に調達できる可能性はゼロ。

 次。
 2010-6-11記事「Australia Doubles Submarine Force」。
  修理をしていた豪州海軍の潜水艦『HMAS Dechaineux』が作戦任務に復帰。これでまた外洋に Collins class を2隻出せるようになった。

 豪州海軍の潜水艦は6隻(すべてコリンズ級)あり、ほんらい、そのうち2隻が外洋パトロール、2隻は訓練、2隻はドックで整備というローテーション。しかしここんところ改修や整備の必要な艦が増えていて……。

 豪州はこんご10年で、現有6隻の潜水艦隊を倍の12隻に増やす。
 なんと豪州海軍の主な軍艦23隻のうち、半分を潜水艦にしてしまおうというのだ。

 豪州海軍では、潜水艦畑出身で最高ランクまで出世する提督は少なかった。人事面で冷遇されていたのだ。しかしもうそんなことは言っていられない。

 〔シナ海軍の〕将来の優勢な艦隊による豪州の洋上封鎖という事態を許してはならない。〔シナ海軍の〕水上艦と潜水艦による封鎖を破る、安価且つ最善な方法は、豪州海軍の水上艦を強化することではなく、潜水艦隊を強化することだ。

 大問題は、水兵も将校もこの潜水艦を嫌いなこと。任務は退屈であり、海に出ている期間は多すぎる(豪州が防衛すべき海岸線が長すぎるため、本土をただ一周するだけでも遠洋航海となってしまう)というので。※インドも海岸線が長いので、警備するには5隻の空母が必要だという。ところが地球儀で見ると、豪州の海岸線はインドの4倍くらいもあるのだ。

 各艦には将校8人を含む、精兵45人が必要である(この規模は米原潜の1/3くらい)。
 だが現実には、6艦のうち3艦分の人しかいない。それほど人気がない。

 苦肉の策として豪海軍は水兵に潜水艦手当をボーナスとして与えることにした。年に$38,000もだ。その結果、なんと将校よりも高給取りになっちまって、こんどは将校がヤル気をなくしかけている。しかも、長期の訓練期間が嫌われ、あいかわらず水兵のリクルート状態は改善されてもいないのだ。

 技術系の将校にとっては、海軍より民間の方が稼げる。だからサッサと辞める。※どうも豪州には失業は無く、それどころかバブル経済のようだな。

 いくら近代的な潜水艦でも、スペースの狭さ、プライバシーの無さは昔と変わらっとらん。
 解決策は、米潜のように大型化することだ。それで個室のスペースを広くとることができる。そして、米SSBNのように倍のクルーを交代で乗組ませること。これにより、訓練にも余裕をもたせられる。

 Collins class は 1996 から2003までの間に豪州で建造された。原型はスウェーデンの「Type 471」だ。
 排水量 3,000 tons 、これは米国の「Los Angeles」級攻撃型原潜の半分だが欧州軍の潜水艦の2倍はある。
 このサイズを45人で動かすために1人あたりの仕事量が多い。これも不平の原因の一つ。だから、1艦にもっとたくさん乗組ませることも、解決法になるのかもしれない。

 次期潜水艦は基本的にはコリンズ級の拡大版とし、AIPを搭載するかもしれない。そうなると1週間以上もぐりっぱなしが可能なる。就役は2024からを見込む。
 だが豪州には巨大な造船会社がないので、さらに大型の潜水艦を建造するための専門家や施設は不足である。

 次。
 Rand Simberg 記者による2010-6-10記事「Minute-by-Minute Lessons From Falcon 9's First Flight」。
  6-4に試験的に打ち上げられた SpaceX / Falcon 9 について。
 スペースシャトルの場合、イグニッション直後に打ち上げを中断すると、再打ち上げまでには最低24時間かかった。
 しかしスペースX/ファルコン9は、イグニッション後に打ち上げを中断したあと、2時間以内に再度、着火して打ち上げることができる。
 つまり、ひとつのロンチ・ウィンドーが閉じてしまう前に打ち上げてしまえる。

 9本のブースターに点火するのとクランプ(基部引き留め鈎)を開放するのとは同時である。
 打ち上げから3分後、ブースターの燃料をカットする。その4秒後に、ガス圧駆動式のラッチが開放されて、2段目が分離する。
 1段目は再突入後にパラシュートが開いて大西洋上で回収される。

 ロケットはブースター燃焼中は意図的に旋転させている。サスティナーを吹かしているときも、毎分1回転未満の、意図せざる旋転があり得るが、これは衛星放出には問題はない。
 今回の軌道傾斜角は34.5 degrees、遠地点は 165-mile であった。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-11記事「LMV Hits The Spot」。
  イタリアのIveco 社製の7トンの4×4車両であるLMV (Light Multipurpose Vehicles)が、耐地雷装甲車として売れており、一部はすでにアフガンで見ることができる。これまで、イタリア軍(1210両)の他、スペイン(120両)、ベルギー、英国、ノルウェー、ロシア等が購入してきたが、またスペインが50両を追加発注した。

 hummerと同様、通常、5名が乗る。
 無人リモコン銃塔を天井に設置することもできる。

 hummerの寸法は、5.1 meters長× 2.35 meters巾で、LMVよりやや小さい。
 LMVは最初から装甲車として設計されているので、重さはハマーの3倍以上ある。底はV-shaped である。
 単価は nearly half a million dollars each、ホイールベースは3.5 meter 也。
 ※記事を補足すると、類似のクルマを独、仏、米、日で造っており、それらの国ではイタリア製を買う必要はない(まあ日本のは耐地雷を考えてないので、アフガンに持って行けば自殺行為だろうけど)。ところで耐地雷デザインの兵員輸送車のさきがけかもしれぬイスラエルの「ラムタ」は今どうなった?

 次。
 2010-6-11記事「Why America Stores Bombs In Israel」。
  米国はイスラエル国内にJDAM誘導爆弾などの航空兵装をあらかじめストックしておくことに決めた。
 ちなみに3年前、イスラエルはJDAMの国産版のSPICE (Stand-Off Precision Guidance Munition) というキットを開発している。
 目標から60 kilometers 離れたところから投下する。爆弾頭部のカメラで目標を最後まで選ぶことができる。そのビデオ情報は母機で記録される。価格はJDAM kitsの2倍。

 イスラエルは、毎年 a billion dollars worth of military aid を米国から受けており、それには弾薬も含まれている。
 ※対イラン核攻撃を、決して早まるではないぞ――という合衆国からのメッセージでしょうか?

 次。
 Rebecca Boyle 記者による2010-6-11記事「A New Engineered Stealth Metamaterial is the Blackest Ever」。
  『New Scientist』によると、Purdue大と ヴァージニア州立Norfolk大は、新しい電波吸収材を開発した。ほとんどあらゆる波長の電波を吸収してしまうことができるという。
 非常に薄い0.4インチ四方の酸化アルミ片の上に銀のナノワイヤーが載っている。

茶碗サイズの 餅搗きセット(臼+杵)があれば 売れるのではないか?

 ストラテジーページの2010-6-11記事「The Robotic Guardians Of The Gaza Coast」。
 Heron TP (別名 Eitan ) UAV は輸出用であって、イスラエル軍はたくさん買うつもりはない。
 1,200 馬力のturboprop engine、重さ 4.6 ton で高度 14,500 meters可能。
 この高度はとても重要。ほとんどの空域では、民航機と同じ高度をUAVが飛ぶことが許されないから。
 ペイロードは1トン。滞空36時間。サイズは MQ-9 Reaper と近似。

  Heron TP はフランスが3機買った。「Harfang (鷹)」と称してアフガンで使用中だ。
 3機をかわるがわる飛ばし、常時見張らせたいのだが、故障が多く、24時間体制には至っていない。
 仏はそこで4機目も発注している。

 じつは仏はプレデターを発注したのだが、非常に長いウェイティング・リストのずっと後方に位置しているために、とても納品を待ってはいられなくなり、イスラエル製に手を出したという次第なのだ。
 ※おそろしい話だ。アフガンでともに血を流している同盟国にも、米国は、高性能無人機を優先的に売ってやるような親切心は無い。無人機化の趨勢を読み切れずに開発を怠けてきた各国のツケは深刻だよ。いま、日本の自衛隊がシナ軍から戦争を仕掛けられ、米国からプレデターやリーパーを急に買いたいと申し出たところで、このフランスよりも先に調達できる可能性はゼロ。

 次。
 2010-6-11記事「Australia Doubles Submarine Force」。
  修理をしていた豪州海軍の潜水艦『HMAS Dechaineux』が作戦任務に復帰。これでまた外洋に Collins class を2隻出せるようになった。

 豪州海軍の潜水艦は6隻(すべてコリンズ級)あり、ほんらい、そのうち2隻が外洋パトロール、2隻は訓練、2隻はドックで整備というローテーション。しかしここんところ改修や整備の必要な艦が増えていて……。

 豪州はこんご10年で、現有6隻の潜水艦隊を倍の12隻に増やす。
 なんと豪州海軍の主な軍艦23隻のうち、半分を潜水艦にしてしまおうというのだ。

 豪州海軍では、潜水艦畑出身で最高ランクまで出世する提督は少なかった。人事面で冷遇されていたのだ。しかしもうそんなことは言っていられない。

 〔シナ海軍の〕将来の優勢な艦隊による豪州の洋上封鎖という事態を許してはならない。〔シナ海軍の〕水上艦と潜水艦による封鎖を破る、安価且つ最善な方法は、豪州海軍の水上艦を強化することではなく、潜水艦隊を強化することだ。

 大問題は、水兵も将校もこの潜水艦を嫌いなこと。任務は退屈であり、海に出ている期間は多すぎる(豪州が防衛すべき海岸線が長すぎるため、本土をただ一周するだけでも遠洋航海となってしまう)というので。※インドも海岸線が長いので、警備するには5隻の空母が必要だという。ところが地球儀で見ると、豪州の海岸線はインドの4倍くらいもあるのだ。

 各艦には将校8人を含む、精兵45人が必要である(この規模は米原潜の1/3くらい)。
 だが現実には、6艦のうち3艦分の人しかいない。それほど人気がない。

 苦肉の策として豪海軍は水兵に潜水艦手当をボーナスとして与えることにした。年に$38,000もだ。その結果、なんと将校よりも高給取りになっちまって、こんどは将校がヤル気をなくしかけている。しかも、長期の訓練期間が嫌われ、あいかわらず水兵のリクルート状態は改善されてもいないのだ。

 技術系の将校にとっては、海軍より民間の方が稼げる。だからサッサと辞める。※どうも豪州には失業は無く、それどころかバブル経済のようだな。

 いくら近代的な潜水艦でも、スペースの狭さ、プライバシーの無さは昔と変わらっとらん。
 解決策は、米潜のように大型化することだ。それで個室のスペースを広くとることができる。そして、米SSBNのように倍のクルーを交代で乗組ませること。これにより、訓練にも余裕をもたせられる。

 Collins class は 1996 から2003までの間に豪州で建造された。原型はスウェーデンの「Type 471」だ。
 排水量 3,000 tons 、これは米国の「Los Angeles」級攻撃型原潜の半分だが欧州軍の潜水艦の2倍はある。
 このサイズを45人で動かすために1人あたりの仕事量が多い。これも不平の原因の一つ。だから、1艦にもっとたくさん乗組ませることも、解決法になるのかもしれない。

 次期潜水艦は基本的にはコリンズ級の拡大版とし、AIPを搭載するかもしれない。そうなると1週間以上もぐりっぱなしが可能なる。就役は2024からを見込む。
 だが豪州には巨大な造船会社がないので、さらに大型の潜水艦を建造するための専門家や施設は不足である。

 次。
 Rand Simberg 記者による2010-6-10記事「Minute-by-Minute Lessons From Falcon 9's First Flight」。
  6-4に試験的に打ち上げられた SpaceX / Falcon 9 について。
 スペースシャトルの場合、イグニッション直後に打ち上げを中断すると、再打ち上げまでには最低24時間かかった。
 しかしスペースX/ファルコン9は、イグニッション後に打ち上げを中断したあと、2時間以内に再度、着火して打ち上げることができる。
 つまり、ひとつのロンチ・ウィンドーが閉じてしまう前に打ち上げてしまえる。

 9本のブースターに点火するのとクランプ(基部引き留め鈎)を開放するのとは同時である。
 打ち上げから3分後、ブースターの燃料をカットする。その4秒後に、ガス圧駆動式のラッチが開放されて、2段目が分離する。
 1段目は再突入後にパラシュートが開いて大西洋上で回収される。

 ロケットはブースター燃焼中は意図的に旋転させている。サスティナーを吹かしているときも、毎分1回転未満の、意図せざる旋転があり得るが、これは衛星放出には問題はない。
 今回の軌道傾斜角は34.5 degrees、遠地点は 165-mile であった。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-11記事「LMV Hits The Spot」。
  イタリアのIveco 社製の7トンの4×4車両であるLMV (Light Multipurpose Vehicles)が、耐地雷装甲車として売れており、一部はすでにアフガンで見ることができる。これまで、イタリア軍(1210両)の他、スペイン(120両)、ベルギー、英国、ノルウェー、ロシア等が購入してきたが、またスペインが50両を追加発注した。

 hummerと同様、通常、5名が乗る。
 無人リモコン銃塔を天井に設置することもできる。

 hummerの寸法は、5.1 meters長× 2.35 meters巾で、LMVよりやや小さい。
 LMVは最初から装甲車として設計されているので、重さはハマーの3倍以上ある。底はV-shaped である。
 単価は nearly half a million dollars each、ホイールベースは3.5 meter 也。
 ※記事を補足すると、類似のクルマを独、仏、米、日で造っており、それらの国ではイタリア製を買う必要はない(まあ日本のは耐地雷を考えてないので、アフガンに持って行けば自殺行為だろうけど)。ところで耐地雷デザインの兵員輸送車のさきがけかもしれぬイスラエルの「ラムタ」は今どうなった?

 次。
 2010-6-11記事「Why America Stores Bombs In Israel」。
  米国はイスラエル国内にJDAM誘導爆弾などの航空兵装をあらかじめストックしておくことに決めた。
 ちなみに3年前、イスラエルはJDAMの国産版のSPICE (Stand-Off Precision Guidance Munition) というキットを開発している。
 目標から60 kilometers 離れたところから投下する。爆弾頭部のカメラで目標を最後まで選ぶことができる。そのビデオ情報は母機で記録される。価格はJDAM kitsの2倍。

 イスラエルは、毎年 a billion dollars worth of military aid を米国から受けており、それには弾薬も含まれている。
 ※対イラン核攻撃を、決して早まるではないぞ――という合衆国からのメッセージでしょうか?

 次。
 Rebecca Boyle 記者による2010-6-11記事「A New Engineered Stealth Metamaterial is the Blackest Ever」。
  『New Scientist』によると、Purdue大と ヴァージニア州立Norfolk大は、新しい電波吸収材を開発した。ほとんどあらゆる波長の電波を吸収してしまうことができるという。
 非常に薄い0.4インチ四方の酸化アルミ片の上に銀のナノワイヤーが載っている。

武道通信HPに「読書余論」の専用リンクが開設されました。

 ほとんど北京の宣伝紙であるらしくみえる『Global Times』の2010-6-9記事「Yellow Sea no place for US carrier」。
   黄海で実施される韓国軍演習に、2008から横須賀を母港としている空母『George Washington』が加わるかどうかは9日現在、未定。

 ※ひさびさに興味深い記事だ。全文の調子からは、もし米空母が参加するなら、シナ国内で官製の大規模な反米デモを組織するぞという脅しまで透けて見える。そのくらい米空母を厭がっているのだという北京の支配者どもの感慨がストレートに吐露されている。今回、米海軍が敢えて浅海面に空母を入れるということは、沈底待敵戦術や商船小判鮫接敵法を採ってくるシナ潜に対するASWに絶対の自信があるということだろう。シナや北鮮の潜水艦など、本気の米軍の前には何の脅威でもないことを世界に証明してやるよという意欲満々だね。チェサピークの無人潜航ロボット訓練は、この「黄海海戦」の予行演習とも思えるね。

 次。
 Mike Orcutt 記者による2010-6-10記事「What Can Sharks Tell Us About Designing Robots?」。
   Mustelus canis〔イタチイヌ鮫?〕の鼻の孔をボストン大の生物学者が調査し、左右の孔に0.5秒差で匂いが到達すれば、鮫は先に匂った方位へ舵を切るのだということが分かった。

 水槽中のサメの両鼻腔に電子制御のチューブを直結し、時間差を加えて匂いをかがせるという実験方法にて、これをつきとめた。
 少し遅れて逆側の鼻腔に、より強烈な匂いをかがせても、そちらには反応しないようである。

 これをロボットに応用すれば、海底で油が漏れ出している箇所を自律的に探知してくれるだろう。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-10記事「Monster Boomer Returned To Service」。
  “boomers”とは戦略ミサイル原潜のことだ。
 ロシアは、残る3隻の『Akula』級 (西側ではTyphoonと呼んでいた)の SSBNを、退役させないことにした。決心変更。
 2万4,000 tonもあるこのバケモノは、1980年代に6隻建造され、すでに3隻はスクラップにされている。維持費がかかりすぎるためだ。

 アクラ級は歴史上最大の潜水艦。1発が「16m長×2.4m径」で90トンあるSLBMを20基も収納した。この「R-39」というミサイルは、全数が退役している。

 1隻のアクラは、あたらしい Bulava SLBM の実験発射台に改造されている。このミサイルは『Borei』級の次世代SSBN(1万5000トン)に16基づつ搭載する予定のもの。『Borei』級は、1990年代建造の『デルタ IV』級を更新する計画。

 他の2隻のアクラは予備艦になっていた。これを再就役させる。
 ただし、SLBM発射管は、より小型のBulava(12.1m長×2m径)用に変更する。そして2019まで就役させる。
 8~12隻くらいは揃えたい『Borei』級の建造ペースがものすごく遅くて、10年以内ではどうしようもないと予想されている一方、ロシア政府は、『デルタ IV』の更新は急ぎたいのだ。

 『Borei』級はもともとSLBMを20基搭載予定だったが、当初予定のコンパクトな寸法の新SLBMの開発に失敗。急遽、地上発射用SSMの Topol-MをSLBMへ改造して用いることとなった。これは大型のため、20基から16基に数が減らされたのである。

 アクラが163人乗りだったのに比し、Boreiは 107人である。
 半分は将校である。これはロシアの原潜では普通のこと。

 ソビエト崩壊にともない、目端が利くエンジニアたちは、儲かる商売へさっさと転身してしまった。だから、過去20年間、ロシアの軍艦建造界には、若い優秀な人材が供給されてこなかったのだ。開発部局だけでなく、現場の工場にも。それで、『Borei』級の量産も、ものすごく遅れているわけである。〔そして強襲揚陸艦もフランスの設計図頼みとなったわけだ。〕

 次。
 2010-6-10記事「The V Will Protect You」。
  米陸軍は、8輪のストライカー装甲車の底面を Double-V 断面にして地雷の爆圧を逸らしてやろうという新型を14両、発注した。単価は $2.1 million eachである。

 げんざい、1個ストライカー旅団は、332両の Stryker から編成されている。だいたい a million dollars eachである。
 典型的な歩兵運搬型のストライカーは、6.95 meters長×2.72 meters高×2.64 meters巾で、重さ 17 tonsである。
 最高時速100 kilometers、路上では range は 500 kilometersである。
 操縦員は2名、お客さんの歩兵9名。
 12.7ミリ機関銃ターレットはリモコン式。

 V底の新型Stryker II は、重さが1トン増し。
 エンジンは旧型より100馬力強化して450馬力。
 サスペンションは27 tonsまで耐えてくれる。
 タイヤも大型化。
 乗員により車外監視装置が強化され、sniper detectorも搭載。

 いま、米陸軍は3,300両の Strykers を保有し、うち2割が前線に出ている。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-10記事「The Dark Side Of The Foreign Legion」。
  フランス外人部隊は、180年近い歴史を有するのだが、脱走率が高いので仏当局は困っている。外人部隊の小火器は、常に施錠された場所に保管され、四六時中、警備員が守っていなければならない。装弾された突撃銃をもった外人部隊の脱走兵がフランスの田舎をほっつきまわってはまずいからだ。

 仏外人部隊の憲兵隊は、残虐なので悪名高い。脱走兵が捕えられたときは、おそろしいstockades【営倉】に入れられる。

 今日、フランス外人部隊は、disciplineを叩き込むための、下士官による兵隊殴打が、おおっぴらに行なわれている、数少ない軍隊である。※いや~、感覚が66年くらいタイムスリップしますね。

 次。
 Graham Warwick 記者による2010-6-10記事「FAA To Fly Insitu ScanEagle For UAV research」。
  Boeingの Insitu部門は FAA とともに、無人機を国内線空路で有人機と共存させるためのルールや運用術の研究を ScanEagle を用いてすすめる。
 場所は、ニュージャージー州兵空軍の協力を得て、Warren Grove Gunnery Rangeを使う。
 FAAでは、55ポンド以下のUAVを「small unmanned aircraft」のカテゴリーに分けている。
 Shadow をつくっているAAI社、プレデターをつくっている General Atomics社も、類似研究をする。
 ※日本にはこういう場所がないから、民間会社が「空母」をつくって太平洋上でやるしかない。そこなら電波法の制約も緩い。ボヤボヤしていれば、アメリカのソフトウェアで日本の空も、がんじがらめに縛られちゃう。

餅。

 Greg Grant 記者による2010-6-9記事「Gates and Co. to Axe Marine Corps EFV?」
  どうもこんどは海兵隊の新型上陸用戦闘車EFV(Expeditionary Fighting Vehicle)の調達撤回の線が出てきた。

 海兵隊は全力を挙げて、ゲイツ氏が何か公式発言する前にEFVの必要性を強く訴える宣伝を民間シンクタンクに打たせるつもり。さっそく軍事系のブロガーどもを集めてプログラムマネジャーの大佐が語った。

 ゲイツは海兵隊に求めている。――EFVは、大きな戦略の中にどう位置づけられるのか、わかりやすく説明したまえ。海兵隊の上陸戦闘にとどまらず、米軍全体の戦略の中にどのようにフィットするというのか、そのビジョンを表示したまえ。〔それがオレの耳に説得的に聞こえねば、EFV予算要求は切っちまうぞ。〕

 つまりゲイツは、仁川上陸作戦のようなことは、これからの時代、二度ともうあるはずもないのに、海兵隊は、そのようなありえない用途にしか役立たぬ、特殊すぎるAFVを、貴重な税金を費やして開発中なのではないか――と強く疑っている。

 米海軍内では、今日、浮航性の戦車型の上陸用舟艇など時代遅れで、LCAC(ホバークラフト型上陸艇)にホンモノの歩兵戦闘車など75トンを積んで40ノットの高速でノシ上げた方が合理的じゃないかという意見がある。※じつにご尤も、です。

 次。
 Greg Grant 記者による2010-6-8記事「If You Happen to Find One of Our Undersea Robots, Please Call Us: Navy」
 6日、ヴァージニア州ノーフォークの近くのチェサピーク湾で、米海軍は4隻の無人潜航ロボット(魚雷形)を迷子にした。同時に13隻を使って沈底機雷を探知する訓練中だったのだが。

 海軍は、機雷探知用に訓練されたイルカとアシカ(またはトド)を放って迷子ロボットを捜索中だ。
 もし、民間人が、海に浮いている魚雷形ロボットをみかけたなら、米海軍の第2艦隊司令部宛て、通報してくれぃ。

 次。
 ScienceDailyの2010-6-9記事「Fungus Among Us Could Become Non-Food Source for Biodiesel Production」。
  こんどは fungus, or mold(カビ、糸状菌)〔fungusは広義の真菌類でキノコまで含まれるが、moldにはキノコは含まれぬ〕にバイオディーゼルを生産させようというアイディアだ。

 真菌がこの用途に使えたらいいな~……とは前から思われていたが、効率的に油を製造できる種類の発見が遅れていた。
 このたび、Victoriano Garre とその研究仲間が、ありふれた Mucor circinelloides〔環状のセルロースのようなケカビ?〕がバイオディーゼルを産製してくれて、しかも面倒な「抽出工程」は不要であることを発見した、と。

 次。
 「Global Hawk to Take on the Northern Route to Southwest Asia」という記事。
  これまでRQ-4グローバルホークは、空軍のビール基地から、メリーランド州の海軍のPatuxent River航空基地へ飛び、そこからアフガンへ向かっていた。定期点検のための戻りルートはその逆順であった。
 しかし、4月以来、第12偵察Squadronは、北回り(カナダ上空通過)の短縮ルートを利用するようになった。

 グローバルホークの運用は、アフガン上空でしばらく飛ばしたら、それを米本土に戻して徹底整備し、かわりに、新品の機体をアフガン上空に送り出すようにしている。

 次。
 Kevin A. Wilson 記者による2010-6-8記事「UAVs Graduate Beyond Lawnmower Engines」。
  多くのUAVは、芝刈り機やチェンソー用のガソリン・エンジンを流用して搭載している。
 しかし、米軍は、軍用ガソリンを前線に補給していないのである。陸軍の車両すら、すべて灯油で動く軍隊となっているからだ。※つまり米軍はオートバイはもう使えないのだ。

 そのためイラクとアフガンでは、UAV用燃料を、現地でなんとか調達せねばならない。とうぜん、そのガソリンの質は保証されてはいないことになる。
 たいてい、ペットボトルに詰めたものを買ってくるのだが、何が混ざっているか知れたものではない。この粗悪ガソリンに起因する不具合が、じつはUAV喪失原因の大きな部分を占めるのではないかとすら疑われている。

 ここに需要があると眼を着けた米国の Ricardo Inc.社は、流用エンジンではない、最初からUAV専用に設計した、軍用灯油〔英語で heavy fuel という。これは重油のことではないので要注意。もちろん軽油でもない〕で動く小型軽量エンジンを5月に完成した。商品名を「Wolverine 3」という。

 3.1馬力、空冷、88cc. で2気筒、2サイクル、直噴式でスパーク点火式である。燃料として、JP-8を使用することができる。つまり、ハンビーや装甲車やヘリコプターや戦闘機用として前線へ推進されてくる、品質が保証されている燃料を、そのまま使えばよいのだ。

 「Wolverine 3」は、500-wattの発電機につなぐこともできる。空中での停止、再起動も容易なので、ハイブリッド機関に仕立てることもできる。

 大きなエンジンを小さくするのは難しいけれども、このような3馬力の小さなエンジンを将来、大きくしようとするのは、楽だ。
 最初に小さなエンジンをつくるのはチャレンジングで、いままでどのメーカーも灯油エンジンでこのサイズにはできなかったのである。

 なお、シリンダーのボアとストロークは、同社でもっとも発見に苦労した部分なので、いまのところ、その寸法は明かされていない。掃気方法についても同様。
 灯油をどうやって微細な粒にしてシリンダー内に噴射するかは特に大問題だったはずだが、開発者によると、高圧のインジェクターは使っていないという。なぜなら、それではシステムが重くなるからだ。
 ※この技術は、オートバイ用の灯油エンジンに道を啓いたのではないか。っていうか、日本の発動発電機メーカーはなにをやっておるのか。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-9記事「China Buys Cambodia」。
  シナから援助されているカンボジアは昨年、トルコ系とウィグル系、すなわち反北京系のシナ国籍人をシナへ送還した。
 これに国連と米国が反発して、2か月前、軍用トラックのカンボジアへの援助をキャンセルした。
 そこでシナはカンボジアに今月、 257 台の新品の軍用トラックと、5万人分の軍服を寄贈した。
 ※さすがに軍服まで外国から貰っている軍隊はカンボジア軍ぐらいなもんか。

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 ストラテジーページの2010-6-9記事「Defenseless Destroyers Curse The French」。
  Type 45 class destroyersの2番艦である HMS Dauntless が英海軍に就役した。
 この2艦は 8,100トン もあるのだが、防空能力が無い。

 Sea Viper という防空システムがテストに合格しないためだ。
 そのシステムのうちで、フランスが開発を担当した部分、すなわち「Aster 30」ミサイルが、ダメなのだ。
 しかもまたコンピュータが「Windows 2000」というOSに準拠しているのだが、これもうまくない。

 Aster 30 は、長さ 4.8 meter、重さ 445 kgの2段ミサイルで、高度21,000 meters、距離100 kilometers に対応できる。
 射程20 kilometersのバージョンは「Aster 15」という。
 どちらもType 45 駆逐艦の48穴の VLS (Vertical Launch Tubes)から発射できる。
 そして、超音速の対艦ミサイルを迎撃できるはずなのだが、いっこうにそのテストにすらこぎつけられない。

 2007から就役しているDaring class の駆逐艦は、最高速力 53 kilometers per hourで、備砲は 114mm (4.5 inch) gun×1、および 30mm ×2である。
 Lynx または Merlinヘリを1機。そのヘリは4発の対艦ミサイルを吊るせる。
 艦上には、4連のハープーンSSMの発射管を2セット、載せるスペースがあるが、まだ実装はされていない。
 Dクラス駆逐艦は、あと6年以内に、6隻が揃う。米海軍のBurke class の相当艦である。

 これによって更新されるのは、6隻のSheffield class (Type 42) 駆逐艦である。
 このクラスの初期の建造艦は、射程64kmのSea Dart SAMと4基の20mm autocannonを自艦防空用としてもっていたが、最後の4艦は2基のPhalanx にとりかえていた。
 乗員は312名必要だった。こんどのType 45 では 190名に減る。

 もともと英仏伊の合同プロジェクトだったのだが、設計上の3国の注文は折り合わず、けっきょく英国は独自にType 45 をこしらえることになった。

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 ストラテジーページの2010-6-9記事「The Miracle Of Military Satcomm」。
  1990年代後半、激増する衛星通信需要を安く満たすため、米国防総省は、破綻しかかっていた民間プロジェクトのIridium satellite phone networkに出資して、その回線を米軍部隊に使わせようと考えた。
 おかげで米軍は、1分間25セントでイリジウム電話を使える。

 新技術のIridium NEXTが4年以内に実現するであろう。これはインターネットをサポートできる。
 いま66機であるイリジウム衛星は72機が周回することになろう。

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 AFPのPHILIPPE MASSONNET 記者による2010-6-9記事「Putin: French Warship Deal Must Include Technology」。
  Mistral helicopter-carrying assault ship を最大3隻、ロシア国内で建造したいとプーチンが語る。
 ネームシップは 300 million Euros くらいで買うことになるだろう。
 プーチンは、この艦をグルジア攻撃には使わぬと約束した。

 ※プーチンはミストラルを千島列島向けに使うとはAFPに語らなかった。それは、参謀総長の口から語らせることにした。プーチンが語れば公的な嘘になってしまうからだ。となると、あとはどこだ?

与えると約束したものを撤回したら、細民でも怒るわな。

 Mark Thompson 記者による2010-6-8記事「Why Japan and the U.S. Can't Live Without Okinawa」。
  4万7000人の在日米軍は、沖縄からは台湾へも韓国へも3日でかけつけられる。

 2009-9にゲイツは、 Marines' continued presence on Okinawa こそはアメリカの東アジア戦略の "linchpin" だと表現した。

 これは日本人(または、沖縄の一部人)にとっては気に食わないかもしれないが、世界(または、全日本人)にとっては最善なのだ。 "This may not be the perfect alternative for anyone, とゲイツは日本国内で発言した。but it is the best alternative for everyone."

 2月、太平洋の米海兵隊を率いるKeith Stalder中将は、沖縄の海兵隊員たちは、日本の安全のために必要とあらばよろこんで死ぬつもりだ、と東京でリップサービス。"All of my Marines on Okinawa are willing to die if it is necessary for the security of Japan,"
 さらにいわく。〈日米安保は片務的条約であり、米国は日本の防衛のために戦闘する義務を負うが、日本は米国を防衛するために戦闘する義務を負わない。けれども、日本国は、この条約を結んでいることにより、米軍のために基地を提供し、その訓練環境を用意する義務が、レッキとしてあるのだ。〉"Japan does not have a reciprocal obligation to defend the United States, but it absolutely must provide the bases and training that U.S. forces need."

 〈米国の軍事力の傘がさしかけられているおかげで、日本と周辺諸国は、空前の富と社会的進歩を実現できているではないか。〉とも。

 しかし日本は1978年からsome $30 billionのカネを米軍やその家族のために貢いでいるんだけどね。

 米軍幹部いわく。 3rd Marine Expeditionary Force が沖縄に本拠を置くかぎりは、航空基地が必要なのだ。
 そして Stalder いわく。ある野球チームが、外野手はA市で、キャッチャーはB市で、3塁手はC市で練習しろと言われたらどうなる? 善くはないだろう――と。

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 Jeremy Repanich 記者による2010-6-8記事「5 Fearless High-Altitude Stunts (Without Planes)」。
 まず、エンジン付きパラグライダーによる最長旅行距離は?
 炭素繊維製プロペラで時速30マイル弱を出す202cc. のエンジンを背負い、Ben Jordan はカナダ上空を太平洋岸からニューファウンドランドまで、だいたい無人地帯の上空を 6000 miles も飛行した。ただし、数時間ごとに燃料を入れるために着陸し、2009-3-15にスタートして2009-9-5までかかったのである。※無人のツンドラにどうして点々と補給処があったのだろう? それと、夏になる前の飛行開始というのもすごいね。気象が安定しているのか。

  Though Omar Alhegelan は今まで 16,000 回以上も ベース・ジャンプ(高所からの飛び降り)をやらかしている。そして2010-1-6には、ついに Burj Khalifa ビルからも飛び降りてしまった。地上から2200 feet くらいもある。これ以上高い人工建造物は地球上には無い。彼は背面ジャンプで飛び降り、10秒くらい自由落下してから、パラシュートのコードを引いた。

 Yves Rossy は 2008-9-26にフランス上空の飛行機からジェット・パックを背負って飛び出し、空中で 8-foot-long の炭素繊維製主翼を展張し、4基の超小型ジェット・エンジンを吹かして海峡を横断して英国へ。着陸には、パラシュートを使用した。

 1960-8-16に、Joe Kittinger は、与圧服を着込んでヘリウム入り気球でニューメキシコ上空 10万2,800 feetまで上がり、そこからの4分36秒のフリーフォールは時速 614 マイルに達した。それはふつうのスカイダイバーの5倍の高速であった。
 この高度も、フリーフォール時間も、スカイダイビングの世界記録である。※半世紀経っても記録を破る者は現われないのか。まあ、3万m以上じゃ、もはやスポーツじゃないしな……。

  2002-6-19にテキサス上空でハンググライダー〔パラグライダー?〕で 438 miles も飛び続けたのは Mike Barber である。地表が加熱されて上昇気流が生じていたのを利用できた。11時間滞空していた。※平均の高度が知りたいですな。それと、ハンググライダーとパラグライダーの優劣論争は、決着がついたのか?

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 ストラテジーページの2010-6-8記事「Taming Electromagnetism」。
  米海軍が次の空母に使う電磁カタパルトは、目下地上試験中で、作動そのものは好調のようであるが、それを制御するソフトウェアで苦労しているところだという。

 電磁カタパルトのメリット。加速がおだやかなので、航空機の機体にかかるストレスが蒸気カタパルトよりも小さくなる。よって、いままでは考えられなかったような小さい飛行機もカタパルト射出ができるようになる。
 より少人数でオペレートも可能。
 配管部品等が圧倒的に少ないために、メンテナンスも簡単になる。

 ※もうひとつ、大きな可能性がある。斜面を飛行場にできることだ。いままでは飛行場の造成など考えられなかった大山脈の中央や、平らな土地が少しもない小孤島が、軍用飛行場の適地となる。そこには人も住んでいないから騒音の心配もない。F-35がいくらやかましいエンジン音だとしても、関係が無くなるのだ。日本はただちに陸用電磁カタパルトを国家プロジェクト化せよ。

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 AFPの2010-6-8記事「General: Russia Needs French Ship For Pacific」。
  ロシアがフランスから Mistral-class を1隻買いたい理由は、北方領土をパトロールするためだとロシア軍の参謀総長のNikolai Makarov大将が国会上院で言明。
 千島列島に部隊をただちに送り込めるような手段が極東にないのでね。※黒海と北極海周辺諸国を黙らせるためのごまかし答弁です。しかし海上油田や海底ガス・パイプラインの防衛に使うのだろうから最終的には樺太には関係してくる。

 『Mistral』はヘリ×16機と750人の上陸部隊を積載できる。これまで、同艦は、黒海艦隊の一部にされるのだろうと、ロシアの周辺国から警戒されていた。

 プーチン首相は10日に訪仏予定である。目的は、『ミストラル』の購入契約の相談。マカロフの発言はその2日前のタイミングでなされた。
 ネームシップは完成品を輸入する。が、そのあと、ロシアが国内の造船所で同型艦を何隻か建造する権利も買いたい。※いちばん浮かべたいのはじつはカスピ海だろうね。バクーは占有できるし、トルコやイランにも睨みが利く。NATOは誰も対抗できない。他の海とつながっていないのだから。

 NATOメンバーたる国が、このような先進的な軍事技術をロシアに売ろうという商談は、これが初めてである。グルジアとバルト諸国は、この商談に関して、激しくフランスを非難中だ。※日本もいちおう非難しとけってーの。

 ロシアは場合によっては、より小型の同類艦をオランダから買うことになる可能性もあるが、4月時点でロシア指導部は政治的判断として、フランスを輸入先に決定している模様。

 北方四島のことをロシアでは英語で South Kurils という。日本では Northern Territories という。※ノーザンアイランズというと、「北アイルランド」と発言が類似してしまうため、むかし英国の某公園で「それは日本のものなのだ」と演説した日本人が激しく野次られたという。皆さん、気をつけましょう。

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 ジェネラル・アトミクス広報部発表の2010-6-8記事「General Atomics Tests Thermal Energy Storage Device for Directed Energy Weapons」。
  DEW(directed energy weapons=ビーム兵器のこと)を冷却するのに役に立つ、熱エネルギー貯蔵部品を、ジェネラルアトミクス社の先進パワーシステム部門が完成した。

 DEW(高出力レーザー兵器や、高出力マイクロ波兵器)は、兵器自体がとにかくものすごい高熱になる。その廃熱の処理が大問題である。その熱は即座に消してしまうことなどできない。まず一時的にどこかに溜め込むことを考えねばならぬ。

 DEWには、最低、3メガジュールの発生が要求される。これは 230 kilowatts の熱であって、重さ 20 pounds の氷塊を 13秒で溶かせるぐらい強烈である。
 このときに生ずる廃熱を、 35 kilogram module が蓄えられるようにした。その中味は、溶けたワックス状の物質だ。詳細は企業秘密だ。
 ※この新発明のワックスを原発の熱循環用媒体に使えるのではないか? ジェネアトなら、当然そこまで考えているだろう。

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 きのう届いた『新風』#174によると、第22回参院選へ、比例3名、選挙区7名を出馬させることを準備していたのに 5-15に最終判断して見送りと決めた原因は、「資金不足といふことに尽き」るそうである。

 ※新風はこれまで、衆院選に参戦したことがないだろう。また、都道府県知事選挙、市区町村長選挙にも、党が候補を送り込んで全力で戦ったことはないだろう。福岡市議会議員選挙に自発的に1人立つという話を聞いたけれども、党中枢としては、あらゆるレベルの地方議会議員選挙に興味はなさそうだ。
 参院戦だけにこだわっていた理由は何だったのだろう? 公式の説明を聞いたことはない。だから勝手に想像をするが、NHK-TVを通じて全国および三都(東京・大阪・京都)で意見表明ができることが、京都にルーツをもつ党中枢にとっては、3年おきに1~2千万円くらいづつを散じても惜しくないと思えるほどの、とてつもない魅力であったのだろう。
 衆議院議員選挙でも、大きな政党であるならば、NHKの映像を通じて、全国にその政見を演説するチャンスは、与えられる。が、そのエントリー条件を満たそうとするだけでも、2千万円ぐらいではとてもききはしないのだ。よって、必要資金と得られる宣伝効果とを天秤にかけて、衆院選ははじめから捨て、参院戦だけに参加をしてきたのであろう。「旦那芸」的な政治参加だったのかもしれない。
 衆議院議員選挙の「小選挙区制」は本来、無名で、しかもテレビCMを打てない貧乏候補者であっても、徹底的な辻立ち演説により、一選挙区内の全有権者にその政論を認知せしめることを可能にするような理想を狙った制度であった。だが党中枢には、全国宣伝ができない地方的選挙となるのならば、ドブ板式選挙活動には魅力がないと思えたのだろう。やはり「旦那芸」指向なのだ。
 党中枢の目的は、政見の全国的宣伝が主であって、候補者を当選させることはあくまで副次的であったのかもしれない。たとえばこれまで、1人の候補者を全党を挙げて応援して地方議会に送り込むチャンスも、幾度もあったはずである。だがやはり、それでは党の政見の全国宣伝にならないと思っていたのだろう。
 今日、じぶんの政見を全国に向けて宣伝したければ、資金などほとんど要らない。兵頭のような後期石器人を除きほぼ全有権者が私有している携帯電話を受信端末として、音声付き動画、あるいはテキストで、好きなだけ広報ができる。印刷所にチラシや新聞を外注する必要すらない。そういう善い時代になったので、党中枢はとつぜん、察してしまったのだ。じつはじぶんたち党中枢の政見そのものに全国的な大衆訴求力が乏しいのであると。インターネットに加えてNHK-TV電波を借用できたところで、党中枢の政見は今以上には広まりはせぬ、と。そう予見できるようになって、それを選挙本番で確認するのがもう厭になってしまったのだ。
 旦那が、じぶんの義太夫の声のレベルを、長屋の店子ではない第三者の目で客観的に評価してもらうことができる環境を、とつぜんに与えられてしまったとしたら怖いだろう。
 党中枢と違ってまだ活動にあきたりていない末端党員は、パーソナルな情念や信条や説得努力が、ローカルをどのくらい魅了できるものなのか、まだまだ試してみたいだろう。
 国会のハードルが高いことはもう十分に自認できただろうから、こんどは地方議会議員に挑戦してはいかがですか。
 市町村は面白いと思うんですけどねぇ。そこから党勢は生き返るだろうと思いますよ。まずは〈最前線〉の福岡に期待しています。

7月17日(金)〔または18日〕に札幌で講演します。

 場所や時刻等、詳しい情報は、おってお知らせします。この勉強会の主宰ご担当は、宮の森にあります「薬王寺」の田中清元さん(曹洞宗の住職)です。(Fax: 011-631-0004)
 この講演に合わせて観光をなさりたい方はお早めに小生までご連絡ください。1日3000円くらいで北海道と青森県全域のガイドをやらせていただきます(宿泊無しのプランの場合。交通経費のみ、別途頂戴いたします。)

 さて、ストラテジーページの2010-6-7記事「China Steals The Abandoned Su-33」。
  5年以上もシナは、ロシアのSu-27の母艦機バージョンを開発しようとして苦闘中。その名を J-15という。
 ロシアにはスホイ27を艦上機にしたSu-33が既に在るのだが、ロシアはそれをシナに売ることは拒否。2機だけ売ってくれというオファーがあったのだが、すでにSu-27のマルパクである J-11とやらをシナ企業にこしらえられた苦い経験があるので。
 そこでシナはウクライナから1機のSu-33を手に入れた。
 最初のJ-15は2年前からできかかっており、おそらく数ヶ月前に初飛行をした模様。

 他方、ロシアではSu-33に見切りをつけた。2009にロシア軍は 24機の MiG-29Kを発注した。これで空母『Kuznetsov』用の Su-33をリプレイスするのだ。
 MiG-29KはMig-29の母艦機バージョンで、2年前に初飛行。開発には15年を要した。
 インドはMig-29Kを30~40機買って、2隻の空母に載せる予定だ。そのうち16機は、もうロシアから引渡し済みである。
 Su-33なんか止めろ、というのはじつはインドからの要請であった。『クヅネツォフ』にはすでにSu-33が16機載っているのだが、老朽化している。しかも、重い。新しく2隻の空母用に64機のMiG-29Kを作ってもらった方が安いのだ。

 クズネツォフ級空母は、もともと、スチーム・カタパルト付き9万トンの「米国型」の核空母として、1990年代に計画された。
 しかしロシアにはその力はなかった。けっきょく非核動力の、満載排水量6万5000トンとして、スチーム・カタパルトも諦めたのである。そのかわりにスキージャンプ型飛行甲板をとりつけた。
 それでも、長さ322 meterの巨艦だから、12機の Su-33、14機の Ka-27PL対潜ヘリ、2機の早期警戒用ヘリコプター〔すなわちこれがE-2Cの代用品〕、2機の捜索救難ヘリを搭載し得る。
 最大限度として、Su-33を36機+ヘリ×16機まで詰め込むことも不可能ではない。

 クヅネツォフ級空母は3隻が起工された。いずれも、重さ33トンのSu-33 と、重さ21 tonの MiG-29Kのどちらでも運用できるように考えていた。
 しかし冷戦が終わり、ネームシップ1艦だけが完工できる見込みとなった。
 2番艦『Varyag』はシナに売られた。
 ちょっと小さい『Gorshkov』は作り直されてインドに売られた。インドでは、この空母には MiG-29Kの方がフィットするだろうと信じている。

 MiG-29K は arrestor gear を備える他、脚構造が陸上型よりも強化されている。翼は折り畳み可。全体に、耐塩害性を高める措置も講じてある。塗装は耐レーダー塗料。固有の燃料槽は陸上型の5割増し。対艦ミサイルなど5トンの兵装を抱えて発艦できる。

 次。
 アジアンディフェンスの2010-6-7記事「Indonesian Air Force to buy 4 UAVs」。
  インドネシア軍はこれまで1機のUAVも運用したことはなかったが、4機調達することになった。
 国土の辺陬地における違法な濫伐や密漁を監視する任務に投入する。配備される基地は、Suryadarma Air Force Base in Subang, West Java and Supadio Air Force Base in Pontianak, West Kalimantanである。※4機でローテーションかと思えば、4箇所に1機づつ。予備機無しとは……。

 なおまた同国空軍は、パプアの Meraukeにレーダー・サイト1箇所も建設し、11月に運開する。

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 Jeff Schogol 記者による2010-6-7記事「Specialist accused of providing Apache attack video to Wikileaks」。
  バグダッドの40マイル東にあるHammer基地に勤務するSPC【技術上等兵】の Bradley Manning(22)が、米陸軍の犯罪捜査部により、およそ2週間前に逮捕された。現在はクウェートに拘禁されている。

 アパッチ・ヘリがロイターの特派カメラマンの載ったワンボックスカーを30粍機関砲で攻撃している有名な映像を4月にウィキリークスにUPした容疑で。
 このビデオにCollateral Murderというタイトルをつけたのはウィキリークスである。

 米軍側の言い分。中立国のジャーナリストがゲリラのまっただなかに入り込んでいるなんて誰も想像しないだろ、と。

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 『USA TODAY』紙のJim Michaels 記者による記事「IED beam could change face of war」。
  特殊なビームで地中のIEDを誘爆させて啓開してしまおうという案が注目されている。
 ペンタゴンは詳細を秘密にしているが、どうも、地中のIEDの電気雷管に通電をさせるかしてはじけさせてしまうようなビームらしい。※ということはレーザーではなくマイクロ波だろうね。あるいは電気雷管の管体の金属を過熱させるのか? さもなくば電気雷管の中の雷汞だけに反応を起こさせる波長もしくはパルス(共振周波数)なのか。

 この技術、2005 と 2008に、イラクのチェックポイントで使われたという。自動車爆弾を遠くから自爆させてしまう目的で。開発したのは、Office of Naval Researchである。※すると考えられるのは麻薬探知用の船舶チェック用のX線装置ですね。

 ただし、難点は、装置がバカでかいこと。運ぶのに、トレーラー・トラクター1台が必要である。
 この、動かし難さ故に、地形錯雑なアフガンへは、まだこの装置は投入されていないのである。

 IEDは、アフガンで、米兵を2009年に3,736人殺し、2008には1,852人殺している。

 いま米軍が考えているのは、この誘爆ビーム発生機を航空機に搭載し、広いエリアを上から清掃すること。
 それはまだ形にすらなっていない。また、それによるコラテラル・ダメージが、早くも心配されている。
 もちろん、この新技術を回避する方法も、ゲリラはいずれ発見するだろう、という。※雷管を紙や陶器でこしらえること。電気コードではなく、導爆線(デトネーション・コード)を使うこと。生火だけで爆発するカーリットを伝爆薬orプライマーに使うこと、アンプルが割れると化学反応が起きる大昔の機雷の信管の復活……などの対抗策が、すぐにも考えられるだろう。

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 RICHARD V. ALLEN 氏による2010-6-6のNYT寄稿「Reagan’s Secure Line」。
  29年前の Osirak nuclear reactor 爆撃のときを思い出しとるよ。
 ワシはそのときレーガン大統領の国家安全保障補佐官だっただよ。

 ホワイトハウスのシチュエーション・ルームからの連絡で、盗聴防止回線ですぐに電話しろといわれた。それで最新更新の「セキュアー・チップ」を電話機に差し込んで、通信センターに繋いだね。音声はスクラッチ・ノイズまみれだった。話は、イスラエルのF-16とF-15がイラクを爆撃して帰還したようだが、どうもサウジ上空を飛んだらしいという。しかしおかしいのは、どちらの機種も、そんなにたくさんの燃料は持てないはずなのだ。イスラエル空軍には空中給油機もなかった。途中着陸しているともまず考えられない。
 次にキャンプ・デービッドの大統領へつないでもらおうとしたら、大統領はまさにホワイトハウス行きのヘリコプターの機内へ乗り込んだ直後だという。
 ワシは電話口の将校に、大統領をヘリから降ろして電話口に出せと要求。将校は渋った。ワシは将校を嚇しつけた。
 2分後に大統領が電話に出た。この事件の第一報を大統領に知らせたのは、ワシだったのだ。
 翌日、すべてのメディアが大騒ぎになった。

 大統領スタッフはことごとく、副大統領のブッシュ(父)もワインバーガーも、イスラエルの行動に怒っており、制裁したがっていた。アレグザンダー・ヘイグだけがイスラエルに同情的だったが、沈黙をこころがけていた。
 けっきょくアメリカはイスラエルの肩をもったのである。※じっさい、米空軍は、大型の増槽をイスラエル空軍に事前に売っているではないか。この寄稿には米空軍の要人が登場しない。空軍とCIA長官は事前に知っていたのではないのか。サウジのAWACSは米空軍人が乗っていて、どうして探知できなかった? アレンよ、じつはお前が蚊帳の外に居ただけかもしれんだろ。

 レーガンは、大統領になってから、外交についてものすごく勉強した。激務の間に、普通の偉い人ならそんなことはいまさらやらないというぐらいに勉強したのである。会議では、対立する意見をすべて黙って聞いていた。そして必要なときは、短く、面白い一言を投げかけた。

 ※じぶん用備忘。純銅(カッパー)と銅合金は違う。
  Brass(銅+亜鉛=真鍮)。ただしBronzeと混称されること多し。また、米軍のお偉いさんについても斯く言う。肩章がピカピカしているので。
  Bronze(銅+錫=砲金)。ただし連発すると強度が下がった。

よしっ、ラーメンはまだある。ありがたし。

 David Larter 記者による2010-6-6記事「Brass give guidance on camo paint for firearms」。
 米陸軍では、これまで、武器の作動に悪影響があるとして禁止していた、小銃に対する迷彩塗装を、ついに許可することになった。

 黒い兵器は戦場ではとても目立ってしまうのだ。
 暗視映像でみたときも、他のカモフラと黒い武器とのコントラストがキツいのですぐバレてしまう。カモフラ効果をブチ壊してしまっていたわけだ。

 ただし次の部品に色を塗ってはいけない。セフティ・セレクター。マガジン・リリース。マガジン・キャッチ。トリガー。そして〔M-16系にだけついている独特の〕フォワード・アシスト・ボタン。

 バレルとフロントサイトもよした方が善い。連射時の過熱で塗料が燃えるから。

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 ストラテジーページの2010-6-5記事「The Most Important Fleet You Never Heard Of」。
  米海軍がデンマークの海運会社 Maersk Line と契約した。
 10隻の Maritime Prepositioning Force ships をこれから5年、同社に管理してもらうのだ。
 米海軍のMSC (Military Sealift Command) はこのようなフネを総計16隻有している。いずれも海兵隊が使用する重器材と資材を搭載している。

 16隻は3分割され、インド洋、大西洋、太平洋に5隻づつ置かれている。それぞれ、1個海兵旅団の戦闘を30日間支えることができる。
 したがって米国大統領は、17,300人からなる海兵隊旅団を1週間以内に軽装備で世界のどこへでも航空機で送り込むことが可能なのだ。海兵隊旅団は、現地到着後に、これら事前集積船から、重量級の装備や大量の資材を受け取ればよい。

 事前集積船にはあらゆる装備・資材が全部ミックスされて搭載されているから、もし5隻のうち1艦が沈没しても、それによって、なくてはならぬ大事な装備・資材がすっかり失なわれて海兵隊が困ってしまう、ということにはならない。

 だいたい、1隻には、15両のM1A1 tanks、28両の AAVs (amphibious assault vehicles, armored carriers for infantry)、153両の Humvees、 100両の MTVR (路上15トン、路外7.5トンを運べる重トラック)、2つのmechanized landing craft、8門の牽引式 155mm 砲、スペアパーツや弾薬や医薬品や食糧が入った550個のコンテナを収納している。

 他方、米陸軍も、7個旅団を動かすに足る兵器資材を、欧州基地に3箇所、ペルシャ湾基地に2箇所、韓国基地に1箇所、インド洋上の船舶に1箇所、分散集積してある。
 在ペルシャ湾の事前展開旅団は、1991湾岸戦争後の残留だ。

 空軍、海軍、そして国防総省はそれぞれ3隻づつの燃料油槽船を有している。海軍はそこに病院船を混ぜている。

 米軍は、船脚の特別に速い8隻の Ro-Ro船(重車両が岸壁から船の横腹中へランプを自走して積載され、卸下もまた車両自走によるもの)を有している。この各船は、一度に1個機械化師団を運搬可能である。

 それでも Roll on 作業は、1個機械化師団を乗せるとなれば、さすがに1日がかりの仕事だ。Roll off はもっと早いが。

 この1隻の運搬物をもしもC-5輸送機で運ぼうとすれば、1000機以上は必要になる。
 米軍は高速の Ro-Ro ships をもっと持ちたい。だが、1隻が $100 millionもするので、簡単ではない。

 戦争になれば、兵隊1人につき、100ポンド以上の補給を毎日、しなければならない。
 1991 Gulf War では50万人の部隊を6ヶ月間動かすために、7million tons の物資補給が必要であった。

 次。
 ANDREW CHUTER 記者による2010-6-6記事「U.K. Joins Hunt For A Better Bullet」。
  2010末までに英軍も 5.56ミリの新弾薬を試す。
 新弾薬は長射程、高殺傷力、そして鉛不使用になる。

 NATOで SS109 bullet と呼んでいる標準5.56ミリ実包が、米国内では M855 と呼ばれている。※なるほどそうか。そしてM855A1 というのは、ナンバーは似ているけれどもまったく別モノなのだな。鋼芯も鉛も使わないという。

 英軍も、5.56mm 弾を SA80A2 アソルトライフルおよび軽機に使用中だ。
 しかしながら、英国防省は、Law Enforcement International という米国メーカーから、400梃の 7.62mm rifles を買うことになった。

 問題は、敵兵がもしボディ・アーマーを着用すると、現用スタンダードの5.56ミリ弾は覿面に効力が落ちてしまうであろうこと。※だからNATOが鋼芯弾にしているのは常識的に正しく、オープン・ティップの米新弾薬は、素肌のゲリラか野生動物に対してしか有効ではないのだ。

 BAE社はイングランドのRadway Green弾薬工場の設備を一新し、300 million 発の小火器用弾薬を年産する計画。
 げんざいの年産は200 million rounds で、うち7割が 5.56mm 、3割が 7.62mmである。

 5.56ミリの従来のタマは、「鋼尖+鉛芯+鍍金【銅外套?】」という構成であった。5.56ミリの新弾薬は、「鋼芯+鍍金【銅外套?】」になるだろう。The new technology replaces the traditional steel tip and lead core with a single steel core, while retaining the gilding metal envelope.

 もしこの新しい5.56ミリ弾が好評なら、英軍では、7.62ミリ弾もそれに類似の構成とし、鉛を追放する。

餅がなくなるのは早いものだ……。

 ミリテク記者による2010-6-2記事「New Navy crane technology passes testing」。
 搭載卸下が素早くしかも安全にできる新しい洋上補給艦用クレーンができた。 Lift-on/Lift-off (LVI Lo/Lo) crane という。
 将来は、艦隊補給もコンテナ化されるのだそうだ。

 次。
 「Taiwan Denies that it will Test Long Range Missile」。
 台湾国防相は、北京までとどく長距離巡航ミサイルのテストについての雑誌報道を否定。

 次。
 ストラテジーページの2010-6-6記事「Great Grandson Of AK-47 Is Back To The Future」。
  カラシニコフのAK-200とやらは大したことはなさそうだ。なぜならそれはAN-94の発展型ではなく、AK-74のメカに回帰しているらしいので。
 AK-74M というAK-74の改善型は 1991に出ており、いまだにロシア軍用に供されている。
 重さ 3.4 kg、長さ 94.3 cm、銃身長 41.5 cm (16.3 inch)、弾倉は30発または45発。毎分 650のサイクルレート。有効最大射距離は 600 meters。
 AK-74は1991冷戦終了までに five million 梃製作され、輸出仕様としてAK-105がある。また北鮮は Type 98 としてコピー生産。

 AK-74 を5.56ミリNATO弾仕様にしたものは AK-101 という。その輸出仕様はAK-102という。※国内で需要があるのか?

 また、古いAK-47と同じ7.62x39mm 弾をAK-74から射てるようにしたものは AK-103 という。やはりロシアでも 5.45mm 弾は対人パワーがなさすぎるという声があったのだ。その輸出仕様はAK-104という。

 1990年代に AN-94 として開発開始された新小銃があった。タマは 5.45mm だが、弾倉が45発と60発で大型。しかもセレクターでバースト射撃にできる。
 特徴的なのは、西側小銃のバーストは3点射なのに、こいつはキッチリ2発であったこと。
 が、ソ連崩壊で制式採用の可能性がなくなった。
 じつのところは、バースト機構のために内部が複雑で、ダメ銃だったらしい。

 というわけで、こんど宣伝している AK-200 は、その60発弾倉を除くと、 AN-94をまったく踏襲していない。つまりAK-74の延長上に戻りました。
 ※だったら何がメリットなのか? 2点バーストはすぐれた着眼だ。小口径弾1発で死なないゲリラも2発なら……。それと、タマの尖端を斜めにカットしたスプーンヘッド弾はどうなった?

 Seth Robson 記者による2010-6-5記事「Army considers colored belts for different Combative levels」。
  海兵隊は格闘技教官に段位を示すカラー・ベルトを2001から許可しているが、米陸軍も導入したいらしい。

 海兵隊員は、タン色帯tan-colored belt を得るためには40~70時間の講習を受ける必要がある。
 その後、色は、grey→ green → brown →6段階の黒帯six degrees of black と、上昇して行く。これらの帯をカモフラ地の戦闘作業服とともに着用しても可いのである。

 茶帯から黒帯になるには、ヴァージニア州クァンティコ基地のMartial Arts Center of Excellenceで7週間シゴかれなければならない。
 教官たちはもちろん、ナイフ格闘、銃剣格闘も学んでいる。

 Joby Warrick 記者による2010-6-4記事「Report says Burma is taking steps toward nuclear weapons program」。
 ビルマから亡命した陸軍将校が、ビルマがひそかにウラン濃縮のための器材を調達しはじめたと、写真を示しながら、語っている。
 たとえば bomb-reduction vessel という金属ウランの製造機械。

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 David A. Fulghum 記者による2010-6-4記事「Japanese Defenses Battered By Political Storm」。
  日本の航空自衛隊は、その120機のF-15Jの探知距離が50浬しかないレーダーを、探知距離150浬に伸ばす改造を施すことによって、短距離BMのブースト段階を空中から破壊できる長距離AAMをF-15から発射できるようにしたいと思っている。このAAMは、アルゴリズムの改善次第では、BMの落下段階での迎撃にも使えるかもしれない。大気圏外にまで届くこのAAMは、低軌道衛星の撃墜にも使えるだろう。An endo/exo-atmospheric capability also opens the door to operations against low-flying satellites.
 ※すっかり海自に比べて地位を下げてしまった空自……。F-22に続いてF-35も買えそうになくなってきましたから、もう必死です。活路はアムラーム改のABMしかないでしょう。しかしそれをやるにも、先島群島に新しいⅩバンド・レーダーサイト、それから北海道にはOTHレーダーサイトが必要ですよ。

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 Bill Sweetman 記者による2010-6-4記事「Carrier Launch System Passes Initial Tests」。
  2015-9の完成を目指して核空母『Gerald R. Ford』 (CVN-78)を建造中のニュージャージーのレイクハースト。米海軍の大きな賭けは、カタパルトに蒸気を使うのを止め、電力だけでカタパルトを動かすという試みである。

 しかしこのelectromagnetic aircraft launch system (Emals) がうまくいっておらず、そのため工事が遅れている。※もし蒸気カタパルト装置に戻すのならば早い段階で低層デッキ内にビルトインする必要があるからか?

 建造段階は、いまさら蒸気式に戻そうとしても至難、且つ、コストはとんでもなくかかるだろうという段階にまでもう進んで来てしまっている。

 『Nimitz』級では、総延長10 kmもの蒸気配管が必要だった。フォード級では、その蒸気よりもパワフルな電力を配給するとしているのだ。

 このカタパルトのプロトタイプは、近くの陸上に据えつけてある。空荷で動かしてみる試験は4月に完了。巨大放電や磁場が、航空機の電子機器やミサイルの信管やエジェクションシートを不意に作動させるようなことがないかどうか、確認された。

 瞬間的に大電量を供給するのは、12基のフライホイール発電装置である。ひとつの重さは8万ポンド。この基本部品が2011-5のうちにNewport News shipyard に納品されねばならないはずなのだが……。

 F-35C を最大荷重で空母から打ち出すためには、 F/A-18E/Fよりもたくさんのエネルギーが必要。しかも『フォード』は、従来よりも飛行甲板上の風速が弱いときにも発艦を可能にしようと欲張っているのだ。

 Emals はその力を弱くしてやることも可能だ。それによって、小型軽量の無人機を、やさしく離艦させてやれる。

 ジェネラルアトミクスは、新式のアレスター・ギアーを提供する。
 従来の水圧緩衝式 Mk. 7 よりも、細かく力の加減ができるので、着艦のつど、オペレーターがあれこれ考えなくてよくなる。この新型拘束システムは、『Nimitz』級にもあとから取り付けられる。

 フォード級2番艦となる CVN-79 からは、着艦誘導用の SPN-41 と SPN-46 レーダーがなくなる。なにしろF-35はレーダーに映らないのがウリなのだから、レーダー頼みの自動着艦はできないわけだ。※ズムワルト級駆逐艦のデュアルバンド・レーダーのうちS波帯はムダだからやめちまえという声がある。ひょっとして、Xバンドでなければ映らない、とか……?
 この新システムを Jpals といい、無人機 X-47B も、これで自動着艦させられる。

 右舷艦橋前方に1箇所、そして艦尾左舷に1箇所、相対式GPS受信装置が設けられる。
 この2箇所での受信信号の刻々の差異により、艦の姿勢がリアルタイムでモニターできる。進行方向、速度、ピッチ、ロール、水平上下動【heave】も。

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 『海上保安庁新聞』#2947号。
 2010-2-3に噴火した南硫黄島近くの海底火山「福徳岡ノ場」の3-1~3-4調査に無人水上艇が使われた。海洋情報部測量船『昭洋』が搭載する「マンボウII」。長さ10m、外形は普通のプレジャーボートだが無人。プログラム航行もできる。1回に4時間稼動。揚収は、『昭洋』の風下側にラジコンで接近させてエンジンを停止させ、そこに本船の方から近づき、横付け。あらかじめ「マンボウII」上に展張されている「もやい索」ロープを、本船乗務員が四ツ目錨でからめ取り、人力で引き寄せる。
 『海上保安庁新聞』#2944によると「マンボウII」は重さ5トン、船巾2.8mで、音響測深機、採水機、水温調査機を装備する。測量船の『拓洋』にも同類の無人艇「じんべい」が搭載されている、と。
 ※ちなみにこの『昭洋』は2010-5-3に日本の排他経済水域内にて、シナ海洋局の『海監51』から追尾と妨害とを受けた。5km間隔で設置した海底地震計を錘を切って浮かび上がらせて回収する作業中であった。

米軍のタマはエグいものになっていた……。

 SOST弾とやらが気になり、調べたら、5.56ミリながら、ハーグ条約に抵触しかねぬトンデモ弾丸であることが、堂々と記載されている。マジヤバイっすよ。

 銅の shank【パイプ状の軸後半部分】が、弾頭の尖端部分を蓋っていない。
 つまり、オープン・チップ! 鉛芯が先端部分で剥き出しとなっているのだ。ただし尖っているから「ホローポイント」ではない(米軍ではココ強調中)。
 ※墓穴を掘っとるわ。米軍がダムダム弾もどきの弾を使えば、ゲリラはもっとエグい弾を投入してくるだろう。それがたとえば、毒を塗り籠めた弾だったらどうする気だい? まさか米側も同じ手段で対抗するわけにはいかぬではないか。そこまで考えているのか?

 『Marine Corps Times』によれば、海兵隊は古い M855 弾の部隊供給を止め、今後はアフガンではこのSOST弾を発射させる。

 従来、米軍の中では、オープン・チップの弾薬【open-tipped rounds】は、Special Operations Command troops にのみ使用が許認されてきた。
 特殊部隊の小銃は、M4カービンよりもさらに銃身が短く、13.8インチしかない。そこで特殊な弾丸が必要だったのだ。

 米海軍の陸戦センターでも2002から M855弾(銅ムク弾)ではパフォーマンス不足だと言っている。

 SOST弾は急速マッシュルーム化重視なので、中距離で自動車ドアを貫徹できるかどうか、つまり検問所で役に立つのか疑問がもたれてきたが、2010-1-25に米海軍はそれでよしと太鼓判を押した。

 SOST 弾は、現用の M855 弾よりはやや高価らしい。
 このタマの登録商標は Trophy Bonded Bear Claw という。略してTBBC。Jack Carter という人が設計した。
 メーカーは Federal Cartridge Co. 社で、商品シリーズ名は Vital-Shok という。つまり、5.56ミリのほかにも各種口径が揃っているのだ。

 体内(もともと大型獣猟用)で即座にマッシュルーム状になり、できるだけ貫通はしないで、運動エネルギーを急速にそのターゲットの肉体にぜんぶ贈与して停弾するように設計されている。この種のタマとしては1985の製品化以来、ハンターたちの間で確乎たる定評あり。

 貫通しちまうと運動エネルギーは殺傷エネルギーに転換され切れず、ムダになってしまう。よって即死もしない。しかし盲貫停弾すれば、タマの運動エネルギーは全部敵兵の肉体に贈与され、破壊殺傷力に変換されたことになる。高速弾の運動エネルギーは速度の二乗に比例して大だから、このエネルギーで盲貫となれば、軽量弾でも、敵はたいがい即死してくれる。

 弾頭(尖端は除く)にも薬莢にも、表面にニッケルでメッキがしてある。よって機械的な摩擦抵抗が小さいのでジャムを起こしにくい。※おそらく、錆びない。

 今年の1月後半、ペンタゴンは、このSOST弾を海兵隊がアフガンで使うことについて、法務官からのお墨付を与えた。

 open-tip match round のデザインは、barrier blind、すなわち標的内をすっぽぬけない。たとえば車両のフロントグラスを貫通しただけで変形が起きるので、その車両の反対側へはもう貫通しない。

 重さはいままでのNATO弾と同じ62グレイン。

 Since al Qaeda and the Taliban are not signatories to the Geneva Convention and because the United States never ratified Protocols I and II of 1977, a non-expansive interpretation of US obligations would permit the use of hollow point projectiles, but TBBC bullets are not actually hollow points. アルカイダとタリバンは、ジュネーブ協定に署名していない。また、合衆国は1977のプロトコルIとIIを批准していない。すなわち、拡大解釈を適用しない。よって米軍はホローポイント弾を使っても可いのだが、TBBC弾は正確にはホローポイント弾ではない。

 Bartholomew Roberts 氏は次のように説明する。これは hollow pointじゃなくて、Open-Tip Match round なのだ。

  It isn’t designed for expansion or calculated to cause unnecessary suffering, so it doesn’t violate the Hague conventions.これは爆発性の弾頭でもなく、不必要な苦痛を与える目的で設計されたものでもないので、ハーグ議定書には違反せぬのである。
 ※あくまで体内で一塊のマッシュルーム状に変形するだけで、体内で破片が細かくバラけて飛び散らないのならば、このような強弁が可能なのかもしれない(それでも、アンチモニーで固くしたムクの鉛弾を使っていた26年式拳銃弾は、決して体内でバラける弾ではなかったにもかかわらず、明治政府は律儀にハーグ条約を尊重して、対露開戦前にフルメタルジャケット弾と交換してるんだがね)。そして次の報道はどうなのよ?

 Navy Department documentsによると、SOST弾はM855弾よりも rapid fragmentation の性質あり。
 ※これじゃダムダム弾と言われても仕方ないでしょ。米軍はしょうもない小技に走らず、いますぐ7.62ミリに戻れ! 自衛隊の64式小銃を買い取れ。これがオレの提言だ。

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 Dan Lamothe 記者による2010-6-3記事「Taliban fighters turn to deadlier IEDs」。
  米海兵隊は地雷ローラーを前方にとりつけた耐爆車両M-ATVをアフガンに投入したが、こいつもまたIEDでやられちまった。
 ゲリラの取った対策は簡単。引き金用の踏み板と、地雷が埋めてある場所を、ちょっとコードを引き伸ばし、離してみただけ。だから、ローラーが踏み板に乗ったときに、地雷はちょうどM-ATVの真下で爆発した。それだけ。

 タリバンはこの他、 directional fragmentation-charge IEDs【指向性破片IED、略してDFC】や、対人地雷をも、埋めるようにもなった。

 それはたとえばどのようなものかといえば、コーヒー缶にナットやボルトやスパークプラグと10 ~ 20 pounds の手製爆薬とを詰め込み、視発装置または、トリップワイヤにて起爆させるもの。※このスパークプラグとは、電気雷管の代わりなのか? それともネジや釘並にアフガンにありふれた物資なのか??? すくなくとも対装甲用の自己鍛造弾じゃなさそうだね。

 こうした対人用IEDは樹木の上や、壁の中に仕掛けられていることもあるが、やはり小径に埋められたものが多い。海兵隊が、徒歩でのパトロールを増やしているのに、対応してきたのだ。
 ※パキスタン経由で、シナ製ボタン地雷の製造法がタリバンに知れ渡るのは時間の問題かと思っていたらそうでもなかったようです。彼らなりに、味方の被害について憚るところがあるのかもね。

 Marjah攻撃の初期には灌漑用水路にIEDを浮かべて流した試みあり、こいつは不発だった。

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 アジアンディフェンスの2010-6-4記事「Six Russian Kilo Class Submarines to Vietnam, Worth $3.2 billion」。
  ロシアの雑誌の2010-6月号によると、2009-12にロシアはベトナム首相との間で、6隻の『キロ』級ディーゼル潜水艦を輸出する契約をした。これは総額 $3.2 billion で、ロシアの海モノの輸出商談として過去最大規模。

 艦体だけなら $2.1 billion なのだが、陸上施設や兵装その他も必要なので。
 この造船所は、St. Petersburg にあり、1年に1隻竣工させる。
 ロシア全体では2015までに40隻の同格潜水艦を輸出できる能力あり。

 Kilo class は探知されにくいので仇名が "Black Holes" なのだという。

 排水量2,300 tons, 最大潜水深度 350 meters 、行動半径 6,000 miles, 乗員 57名。 533-mm 魚雷発射管×6。
 これまでシナ、インド、イラン、ポーランド、ルーマニア、アルジェリアへへ29隻輸出されている。

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 ALBRECHT MULLER 記者による2010-6-4記事「Germany Retires 6 Of Its 10 Submarines」。
   6月1日に、ドイツ海軍は、10隻ある潜水艦のうち6隻を退役させた。この6隻は、500-ton の U-206A-class diesel submarinesである。

 残った4隻は、U-212A-class である。こっちは1830トンで、燃料電池ハイブリッドなので、数週間も潜りっ放しで行動ができる。※つまり隻数は減っても、総体での港外展開数は減らぬわけか。

 4隻は2005 ~ 2007に就役した。ドイツは2012~13に、さらに2隻の改良型 U-212A-class subs を艦隊に加える。2015には作戦配備となろう。

 ドイツは 1973 ~1975に、 18隻の U-206-class submarinesを就役させた。世界最小の武装潜水艦だった。
 1990sはじめ、この18隻のうち12隻を U-206 A にした。

 退役艦の乗員は、転換訓練ののち、 U-212A subsに乗組む。
 もっか、ドイツの潜水艦は「two-crew」体制になっていないが、これからはそうする。つまり、1艦について、2セットの乗組みチームを用意しておいて、交替乗務させることで、艦の出動率を最大限にする。

 潜水艦の次は、『 F125』級 frigates でも、ドイツ海軍は「two-crew」体制を採用する。
  ※2倍乗員体制とすれば、艦の隻数が2倍になったと同じことか! なぜ戦前の帝国海軍はこの方法に気付かなかったのだろう? 海自の潜水艦隊もただちにこの方法を採用して、実質隻数を倍増すべし。

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 Rebecca Boyle 記者による2010-6-4記事「Airfish Blimp【小型軟式飛行船】 Moves Like a Trout, Uses No Engines」。
  この飛行魚は長さ 26 feetでヘリウム入り。設計者は、ニジマスの筋肉を参考にしたという。
  特殊なポリマーに炭素電極がつながっていて、通電時にポリマーが収縮、「尾ひれ」を動かすことで前進できる。ただし速力は毎秒1.5フィート。歩くに似たり。
 ※この方法で、もっと小型にしたら、ビル内無人偵察機がつくれるでしょう。つまり、天井を這い回るコバンザメです。屋内なら、このくらい低速でも何の不利にもなるまい。

来月に千歳周辺の基地見学に参加してきます。

 Seth Robson and Marcus Kloeckner 記者による2010-6-3記事「Army looking to conduct combat medic training on live animals in Germany」。
  米海兵第一師団では、いちどに大量の負傷者が発生したときに備えるとして、生きた豚を担架にくくりつけて運ぶ訓練を実施した。combat medic trainingである。

 在独の米陸軍で、弾道弾の警戒・探知・追尾のための基地に配属される予定の兵隊に、この類似の訓練を施すことが計画されている。これに独内の動物擁護団体が抗議中。

 30人の衛生兵を訓練するために10匹の豚・山羊が麻酔をかけられた上で外科用メスで切られる、と団体はウェブサイトで告発をしている。

 米陸軍の surgeon generalであるMaj. Gen. Gale S. Pollockは、2007の議会証言で、大出血を止める苦労を体験しておこうとすれば、生体を使うのにまさるものはない、と。

 しかしこの種の訓練が欧州域内で実施された前例はない。

 訓練は、プロの獣医が立ち会って監督しており、訓練の最初から最後まで動物は完全な昏睡状態である、と米陸軍。
 しかも、訓練終了後、その動物は、安楽死させる。一度も意識を取り戻すことはないのだ、と。

 2006にテキサス州のFort Sam Houstonでは、衛生隊が、生きた山羊を使って救急処置の訓練をした。
 気管にチューブを入れて気道を確保する。迫撃砲などにやられて潰れてしまった肺に空気を送り込むために胸に針を刺す。カテーテルを挿入するために血管を切開する。弾片でひきさかれた大腿部動脈からの出血を止血帯で措置する。
 そうやってじっさいに生体組織の内部を肉眼で見て覚えておけば、本番で負傷兵を前にしてうろたえることはない。
 じっさい、このリアルなトレーニングのおかげで、イラクとアフガンでの米軍の負傷兵の死亡率は著減しているのである。

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 ALBRECHT MULLER 記者による2010-6-2記事「Bundeswehr Might Be Cut By 100,000 Troops」。
  ドイツ軍はその兵数を4割減らすかもしれない。
 独政府は、いま 250,000 personnel いる将兵を 150,000人にできないか検討中だと、一媒体が報じた。

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 Nick Assinder 記者による2010-6-3記事「Shootings Reignite Gun-Control Debate in Britain」。
   タクシー運転手の Derrick Bird(52)が英国北西部のカンブリアで、ショットガンと .22口径ライフルを用いて12人を射殺し11人を負傷させて自決した。
 バードはまず双子の兄弟を朝の10時に射殺。それから3時間、村から村をドライブしながら、ゆきずりに発砲し続けた。
 住民によると、バードは良い奴であったという。

 英国では2008~2009に銃による死者は39人である。
 英国憲法は〔米国憲法にはあるような〕  right to bear arms を、特に謳っていない。※慣習法圏なので、過去の判例が無いという意味でもある。

 また英国には、拳銃の個人所持を包括的に禁止する法律がある。 there is a blanket ban on the ownership of handguns.

 ライフル銃やショットガンを所持したい人は、警察に審査され、更新制の免許を受けなくてはならない。

  England とWales〔つまり全英ということ〕 の最新統計によれば、その人口は 60 million以上なのであるが、 全国で138,728 人が火器〔拳銃でも散弾銃でもないライフル銃?〕についての所持免許を得ている。そしてその許可証によって 435,383 梃の〔ライフル〕銃が所持されている。

 また、英国全体で散弾銃所持免許は 574,946 与えられており、その免許証によって、英国全体では総計 1.4 million の散弾銃が所持されている。

 ※つまり日本のように1銃ごとの許可ではない。特に猟銃などは父祖伝来の古いものがあるだろうから、概数でしか把握できないのだろう。しかし、140万梃の発砲可能な散弾銃があの島国にはあったのかよ! よくキツネが絶滅しないで残っているもんだぜ。

 英国ではいまだに警察官は平常非武装。しかしテロ警戒のために空港や公共の建物では武装するようになってきた。

  British Association for Shooting and Conservation では、これ以上の銃規制は迷惑だ、と言っている。

 1987-8にロンドンから80キロ離れた Hungerfordで、 27歳のガンキチが軍装をまとい、拳銃×1と自動ライフル〔梃数不明〕で16人(うち1人は実の母)を射殺し、15人を負傷させて自決した事件あり。
 これを受けて法律が強化され、半自動ライフル、ポンプアクション・ライフル、銃身を切り詰めたショットガンや、自動装填ライフル〔?〕の所持が禁止された。
 semiautomatic and pump-action rifles, short-barreled shotguns and self-loading rifles ※禁止対象のこの列挙、ちょっと釈然としません。最初のセミオートマチック・ライフルと、最後のセルフローディング・ライフルは、どう違うのだ? ひょっとして、セミオート散弾銃が正しい? それともフルオート散弾銃のことか?

 農民であれ誰であれ、散弾銃を所持したいという者には、登録と、ロッカーでの保管が義務付けられた。

 にもかかわらず9年後、Thomas Hamilton(43)は、複数の拳銃を持ってスコットランドの Dunblaneの小学校へ入り込み、16人(うちひとりは教師)を射殺してから自決。ハミルトンは6梃の銃器のライセンスを得ていた。

 これによってすべての拳銃の所持が、英国では違法化された。※それまでは所持できたのか! それなのに警官が丸腰……。

 なお、Bird は1995から散弾銃許可を持ち、2007から firearms license 〔ライフル銃許可〕を持っていた。

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 WILLIAM J. BROAD 記者による2010-6-2記事「Nuclear Option on Gulf Oil Spill? No Way, U.S. Says」。
 何十年も前、ソ連が噴出の止まらない天然ガスを封じ込めるために核爆弾を地中で爆発させ、周囲の岩を溶かして成功したという。

 メキシコ湾の油田漏れを止める方法として複数の米国人が、核爆弾を埋め込んで起爆させたらどうだ、と提案し始めた。
 さすがに米政府では、「ありえん」と語っている。

 Lawrence Livermore National Laboratory の Milo D. Nordyke が 2000 年の technical paper に書いているところによれば、ソ連では 1966 から 1981まで、何回か、核爆発を利用して油田からのガス漏れを止めようとしたことがあるのだという。
 1996の核発破では、それまで3年間も消火できなかった油田火災を鎮火せしめることができたという。
 しかし1981の最後の核発破の試みは失敗に終わった、という。

 だが“Racing for the Bomb”の著者である核の歴史家 Robert S. Norris によると、ソ連の核発破はすべて陸上であり、しかも、石油に関係したものは皆無である、と。

 冷戦終了は同時に、核爆発の平和利用も禁止すべしとの合意を生んだ。米国は1992のネバダ実験を最後に止めた。それまで1000回以上、実験したのだが。
 1996に米国は Comprehensive Test-Ban Treatyを領導した。

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 Joe Pappalardo 記者による2010-6-1記事「Hands-Free Climbing at 6 Feet a Second」。
  Atlas Power Rope Ascenderというすごい製品がある。MIT卒業生が開発した。ロープをたぐりよせる小型の装置で、これを使えば腕力でロープ昇りをする必要がない。500 pounds もの重さを、1本のロープをたぐって垂直に持ち上げてくれるのだ。もちろん兵隊の体重くらい、わけもない。

 さいしょに2007に米陸軍のレンジャーに採用され、配備。発明者は、その市販品もつくった。

 ついで、 Office of Naval Research が資本参加。それを軽量に改良させた。
 この装置を活用すれば、船舶の舷側を簡単に昇降して乗り移れるし、レスキュー・ブームのついていないヘリコプターでもレスキュー活動ができる。

 最新プロトタイプは、自重15ポンドで、これは2007の陸軍向け製品より11ポンドも軽くなった。
 しかも深さ60フィートまでの防水である。ヘリで現場に投入されるレスキュー・ダイバーにも使わせることができる。

 巻き上げの速度は、毎秒6フィートである。もちろん、操作は、presses the up/down button and activates a trigger と簡単。

 この巻き上げ機の内部の仕組みは、艦船の錨鎖を巻き上げる機構とほぼ同じである。

 ONR は海兵隊にテストさせるために9月にこいつを引き渡す。
 いまのところこの最新版の市販の予定はない。

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 Leithen Francis 記者による2010-6-2記事「Taiwan wants VSTOL fighters, report claims」。
  米国の「Project 2049 Institute」とかいうシンクタンクが「 Evolving Aerospace Trends in the Asia Pacific Region」という報告書を出し、そこで、台湾軍はV/STOL機を装備した方が良い、と提言している。

 このシンクタンクの長は、以前の 米国務省の deputy assistant secretaryであった Randall Schriver である。在職当時の彼の担当は、シナ、香港、台湾。

 台湾軍はその航空機のためにt underground storage hangars を建設してきている。
 それは Hualian airbase の近くにあり、台湾空軍の半分の飛行機を地下に収容できるという。

 いまの台湾空軍機は、ミラージュ2000×56機、145 機の F-16A/Bs、 126機の国産 F-CK-1 、 60機の F-5E/Fsだが F-5は完全に寿命切れ。
 ※ミラージュもほとんど飛べないという噂も聞く。
 そこで台湾は米国に 66機の F-16C/Dを売れといっているのだが、いまだに米国は許可しない。

 かわりに 60機の UH-60M Black Hawk と 114 発の Patriot PAC-3 missilesは売るという。
 ※つまりシナはBMで台湾空軍を全滅できなかったら、台湾征服を諦めると見られるわけだ。

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 Amy Butler 記者による2010-6-3記事「Pentagon Recertifies JSF, Cost Increases」。
  F-35の予測される単価が、$155.6 million に跳ね上がっているそうだ。

 次。
 Clay Dillow 記者による2010-6-3記事「 Fraunhofer Lab Engineers a Cycling Helmet That Raises a Stink When it Needs Replacing」。
  自転車用のヘルメットにもしも眼に見えないヒビが入っていると、転倒した肝腎なときに頭を保護する役に立たぬというおそれがある。
 そこで、ヒビが生じたらすぐにそこから強烈な悪臭が出るようにし、すでに安全機能が損なわれたことをオーナーに警告するというヘルメットが、ドイツの研究所で開発されつつある。

 ポリマーの中にマイクロカプセルがあり、そこに悪臭源の油が封じ込められているのだ。
 この悪臭をわずかに感知できるようになったら、そのヘルメットには微細な傷がついていることがオーナーに分かる。
 もし、悪臭が強烈に漂うようになったら、そのヘルメットは機能的にはもうボロボロなのであり、もう着用には適さない。オーナーが使用し続けようとしても、臭いのために不可能で、もう買い替えるしかない、と納得するわけ。

 ガス器具用のゴム管などにも、この仕組みは適用ができるかもしれない。

そろそろ子ども手当が振り込まれようというタイミングで……。

 AFPの2010-6-2記事「 Taiwan To Test Missile That Could Reach Beijing」。
 "Ching Sheng"という射程 2,000 kilometres の巡航ミサイルの初テストを3日に予定。4日にもやる。
 場所は台湾南部の厳重に防備された基地 Chiupengから。
 テストがうまくいけば、量産し、150発配備したい。
 現有の巡航ミサイルは240 発である。それに加えて。

 現有のミサイルでも、上海市や、南支のBM基地まで届かせることはできる。
 シナから台湾を照準しているBMは、2008現在で1400基である。

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 David Hambling 記者による2010-6-2記事「Israel's Arsenal of "Less Lethal" Weapons」。
 イスラエルは非殺傷性の兵器を多種開発し装備して群集鎮圧に用いてきたが、必ずしも死なないわけでないことが5-31の突入劇で理解された。

 「 Flotilla 13」というのはイスラエル版の SEALsである。
 基本装備は、ゴム銃。発射されたゴム弾は、割れて pepper dustを飛散させる。
 米軍では暴徒鎮圧用として、 FN303 launcherを買っている。こちらは初速が2倍である。

 信号手榴弾はStun Grenadesまたはflash-bangsと言われる。破片は飛び散らず、轟音と閃光で人を数秒間、麻痺させる。イスラエル空軍は、市街地のビルをミサイル攻撃する前にsound bombsを投下して住民をどかせることがあるという。

 催涙手榴弾Tear-Gas Grenadesはガスではなく微粒の粉 (刺激性 CS)を出す。これを軍隊が戦争に用いると違法になる。いちおう化学兵器に分類されているので。しかし警察が国内用に使うことは世界の慣行である。

 イスラエル軍はマスコミに、M-26 Taser stun gunを使っている事実を公開している。単発銃で、2本のワイヤーが発射され、最長35フィート先の人体に先端が刺さると、電流が通じ、人は立っていられなくなる。

 2005からイスラエル軍はThe Screamとよばれる拡声器を群集制圧に使うようになった。これは騒音が耳の奥の器官に感作して「船酔い」を生じさせるものだともいう。ところが Palestinian protesters had found they could neutralize the effects of the Scream by stuffing cotton in their ears. ※耳栓で防げるかどうかは怪しいものだ。低周波ならね。

 2008からイスラエル軍は "skunk" sprayを使うようになった。群集がある場所にはいたたまれなくなるものである。あらゆる悪臭のミックスのようなもので強烈だという。放水銃にこの成分を混ぜてやることも可能だ

 砂弾。長年、イスラエル軍が研究しているのは、普通の小銃から発射して、人体表面で細かく割れて砂のようになる、そういう弾丸。プラスチック弾は昔からあるが、それより進歩したものとして。しかし実用段階には無いようだ。
 代わりによく使われているのは鉄球をゴムで包んだ大きなゴム弾で、特殊なランチャーで発射する。これは、当たり所が悪ければ死ぬ。

 Active Denial System はpain beamともよばれ、特別に考えたマイクロ波を、数十m先の人体に照射することで、皮下に火がついたような感覚を起こさせ、2秒と我慢することのできないものである。これは、ぶ厚い衣服も難なく侵徹する。米軍はこれをトラックに搭載して試験中。
 2009年に College of Judea & Samaria は、WaveStun というこの兵器のポータブル型を開発中である旨公表したが、そのウェブサイトは削除された。

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 ストラテジーページの2010-6-2記事「Making IEDs Ineffective」。
  米兵が基地の外に出るときは、とにかく MRAP に乗れ、というのが、イラクでIED被害を抑制できた理由。これがアフガンにも適用されつつあり、効果は出ている。

 アフガンの合成爆弾は、粉状の硝酸アンモニウム系等の肥料に、 diesel or fuel oil をミックスして、工業雷管で起爆するものだ。※フュールオイルとは重油のことか。防湿のために油が必要なのだろう。鉱山発破用の「アンフォ=硝安油剤」爆薬や、桐ダイナマイトと類似成分にしているのだろう。としたら、探知のカギは「油の匂い」だろう。ロボットのスニッファーを使えるのではないか?

 この肥料ベースの地雷は、同重量のTNT炸薬の4割の power しかない。※この表現は不正確だ。爆速が4割なのである(4割でも黒色火薬よりは遥かに大だ)。つまり衝撃波で金属などを引きちぎる力はTNTより弱いのだが、発生するガスの量は、TNTやピクリン酸よりも多い。地面の下から、土砂ごと車両を持ち上げてしまうエネルギーは、TNTよりもあるかもしれないのだ。それで兵士は背骨をやられてしまう。

 しかし肥料系地雷は、いくらでも bulkier にできるし、 slurryなのである。※ドラム缶や古タイヤの中に詰めてパッケージする必要がないということか? しかし湿気には弱いはずだ。アフガンにも雨は降るだろう。スラリー爆薬(水飴状爆薬)と同じように考えることはできまい。

  fuel oil は全体にまんべんなく混和される必要があり、且つ、その量が多すぎたり少なすぎたりすれば、爆発力は弱まってしまう。
 But the biggest problem is that if you can't get the ammonium nitrate, you have no explosives. ※なんだか、パラディン・プレスみたいだぜ……。要するに、適切な素材や、その配合を知っている「加工屋」がどんどん殺されているので、アフガンのIEDが最近では満足に爆発しなくなってきているぞ、と報じたいのだな。

 今年、カルザイ政権は硝安肥料を禁止した。今では、アフガン農民は、IEDには加工できぬ、非爆発性で、しかも硝安と同じ値段の肥料を、買うことができる。賄賂が効かない白人兵による検問が厳しいので、パキスタンからの肥料密輸にタリバンは苦労しているようだ。

 そんなこんなで、アフガンのIEDは、1発の威力が、だんだんに弱まる傾向にあるのだ。めでたし、めでたし。

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 2010-6-2記事「Syrian Secrets Revealed From On High」。
  過去数ヶ月間でレバノンのヒズボラは100発以上の M600 ballistic missiles を Syriaから受け取った。
 世界の物好きなヒマ人どもは Google Earth の衛星写真の Syria と Lebanonを仔細に検索して、その疑惑を発見しつある。

 たとえば北部Syriaの Masyaf町の郊外。2003年、イラクの化学兵器がシリアの Masyaf近くの地下壕に搬入されたという報道があった。

  M600 missile は イランの Fateh のコピーである。それはシナのDF-11A (射程 400 kilometers)のコピーである。つまり孫コピーというわけ。※300km以上のミサイル技術を売ってはいけないというMTCR精神を、北京は少しも守る気は無い。
  M600 は長さ 8.86 meter、重さ 3.5 ton 、弾頭は500kg〔ということは炸薬はその半分か〕。射程は 250 kilometersらしい〔ということは燃料を減らして炸薬を増やしているのか? そうではなく、MTCRに抵触しないことをにおわせたいのだろう〕。

 2009後半、シリアはヒズボラにスカッドを渡したとイスラエルは言っている。
 ヒズボラは Fajr-5 rocketsも持っている。1トンのSSMで、旧ソ連の、より大型の無誘導ロケットを参考にしたものらしい。射程は75 kilometers で弾頭は 91 kg (200 pound) である。狙った地点から1km以上は、外れてくれるらしい。

 ソ連のフロッグをイランが参考にした Zalzal rocketsもヒズボラは持っている、とイスラエルは主張。これちらの精度は Fajr-5よりあり、重さは3トン、弾頭は 636 kg (1,400 pound) 、 range は 200 kilometersである。
 これらミサイルは、スカッドを除き、すべて固体燃料。

 2006年にヒズボラは4000発のロケットをイスラエルに対して発射。そのほとんどは、射程20 kilometersの 122mm BM-21 であった。

Any info about a Cletrac W(W12) of Danshaku-shiryokan in Hakodate?

 男爵資料館にある説明板に、オハイオ州のクリーブランド・トラクター社製で「1901年」と書いてあるので、『明治34年? それはすごいな』と、ずっと信じていたんですが、この前デジカメであらためて撮影したついでにネットで調べたら、クレトラックの最も早いモデルでも1916年製ですよ。
 それで、資料館の所蔵品は、エンジンが Weidley 製(偶然に銘鈑が写っていた。また撮影し直して今度はシリアル№ を確認しないといけません)なので、たぶんW(W12)型なんだろうと見当がつきました。
 これは早くとも1919年製、遅ければ1932年製です。まあ、日本では陸軍がルノーFT戦車を使っていたような時代ですから、12馬力の装軌式トラクターを私物として輸入した川田男爵がすごすぎる男だという評価は動きません。カタログによると1495ドルで1920年から輸出されていたみたいです。

 さて、ストラテジーページの2010-6-1記事「The War In South Africa」。
  南アフリカでは、人口10万人あたり、年に38人の殺人被害者が。
 そのうち半分は、刃物でやられる。
 そこで英国の某メーカーが、ワールドカップを観に行く人向けに、70ドルで"stab-proof vest"を発売。 商品名は「Protektorvest」で、ちゃんとサッカー・ファン向けの標語その他も印刷して納品可能だ。

 ちなみに南米では、80 million 梃の私物火器がある。全南米の人口は 550 million 人である。そして、殺人レートは、人口10万人あたり、年に 16 人である。

 欧州では3~4人。中東では5~10人である。
 アメリカ合衆国の殺人レートは、10万人あたり年に6人。意外に少ないのだ。

 イラクでは murder rate は20人といったところ。
 アフリカでは、Congo と Sudan がとんでもない。なにしろ、政府が殺人の数を把握していないくらいなのだ。

 タイ南部では、イスラム過激派によってデスレートが80人に上がってしまった。In southern Thailand, a terror campaign by Islamic radicals has caused a death rate of over 80 per 100,000.

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 2010-6-1記事「U.S. Army Does The Million」。
  飛行百万時間を達成した米陸軍UAV。その内訳。
 過去2年では、48 percent 以上が「 RQ-7B Shadow 200」の飛行である。
 その 88 percent の時間は2001以降のアフガンとイラク上空である。

 米陸軍は偵察無人機を 1996から使っている。
  2 kgしかない「 Raven」の飛行時間は、米陸軍はカウントしてこなかった。
  レイヴンはまだ5年しか運用していないが、年に50万時間は飛んでいるだろう。より大きなUAVよりも一層戦場を革新してしまったマイクロUAVだ。

 ひとつのcombat zoneにはだいたい12個の米軍旅団が同時に存在し、各旅団には1個の「 Shadow 200」小隊 がある。
 その小隊は22人からなり、4機のUAVをかわるがわる飛ばすのである。
 シャドウ200は、重さ159 kgで、コストは $500,000で、滞空 5.5 hours である。高度は 4,800 meters。

  RQ-7 は RQ-1C によってこれから数年で代置される予定だが、米軍のUAV需要は大きいので、 既に運用中の 116機の RQ-7 は戦場で消耗し尽くすまで飛ぶことになろう。

 もっと古いUAVも2機種、ひきつづいて酷使されている。
 そのひとつが MQ-5A Hunter だ。1990年代にプレデターとのcompetition に敗れてしまったのだが、陸軍は61機を保管していて、1999のコソヴォに投入。その後、イラクにも持ち込まれた。というわけでハンターの飛行時間もトータルで 60,000 hoursになっている。うち半分以上は戦闘任務時。
 ハンターも何度かアップグレードされている。

 ハンターは自重 727 kgで、センサーや兵装は 91 kgまでしか積めない。
 もともと、イスラエルの設計だ。
 あたらしいハンターのバージョンは、自重1トンで滞空40時間可能になっている。(ちなみに最初期のハンターは11時間しか滞空できなかった。)
 これは MQ-5Bといい、米陸軍は18機を発注した。
 それとは別に、9機の MQ-5Aを B versionにアップグレードした。
 B型のウリは、離着陸を自動でやるソフトウェアになっていること。

 3年前から陸軍は、1トンの「Sky Warrior Alpha」を使用中。プレデターのメーカーによる、その改型だ。
  "Alpha" はイラクで対IEDに用いられている。
 205 kgのセンサーと、 136 kgの兵装を搭載可能。 Hellfire missilesも発射できる。

 Sky Warrior Alpha は公式には「 I-Gnat ER」というのである。
 最初にプレデターを改造して「 Gnat-750」という機体をつくり、それを改善して「 I-Gnat」をつくり、こいつを 1989から使ってみた。さらにそれを改善したのがERなのだ。
 どれも Predatorと似ているが、別設計であり、「従兄弟」と呼ぶべきである。

 次。
 2010-6-1記事「Losing The Lead」。
 ※元記事は、いささか頭悪そうな文体だ。
  永年、米軍は、鉛を用いない弾丸を使ったらどうだ、と圧力をかけられてきた。
 というのは、その5.56ミリ弾の訓練射撃と実戦射撃だけでも、毎年 2,000 tons もの鉛を環境中に叩き込んでいることになるからだ。
 尤も、土中から掘り出した鉛を、土中に返しているだけなんスけどね。

 ともかく圧力にまけて米陸軍は、 M855A1 という、ちょっと低威力の銅合金の slug【ムク弾】をつくったのだが、このたびSOCOM (Special Operations Command) では、そのM855より強力な5.56ミリ弾を考案した。
 名付けて SOST (Special Operations Science and Technology) 弾という。 これは鉛を使っている。だから、M855 で問題視されていた、車両の〔防弾の?〕フロントグラスを貫通できないという欠点はない。

 米海兵隊は、 M855A1への転換を決めていた。しかし、SOST round を知って、考えが変わった。
 米陸軍は、 heavier M855A1 bulletを気に入っている。ただし、鉛のことなど眼中にはない。
 米陸軍の中では、特殊部隊だけが、 SOST roundを使用できる。

 SOSTの弾重は M855A1 slugと同じである。そして、狩猟用として人気のある Federal Trophy Bonded Bear Claw という弾丸と同じデザインにしている。

 米陸軍は目下、鉛を使わない 7.62mm 弾を開発中だ。

 ※つまりアフガンではムクの銅弾を使っているから敵ゲリラが死なないのか? そして特殊部隊には、ダムダム弾に近いような構造の弾を許可しているのか?

 次。
 APのDAN ELLIOTT 記者による2010-6-1記事「Glitch shows how much US military relies on GPS」。
  2010-1-11にGPSを地上から管制するソフトを更新したら、あちこちでトラブルが発生したそうだ。たとえば空母用無人機のX-47Bのテストも、その影響を受けてしまったそうだ。

  GPS の master control station は コロラド州の Schriever Air Force Baseにある。そこが破壊された場合は、 a backup station が加州の Vandenberg Air Force Base にあって、引き継ぐ。

 2003にイラクがGPSジャミングを試みたが、成功せず。

 GPSジャミングを強力にやろうとすると、その電波放射源が簡単に探知されてしまう。これ、敵のジレンマ。

 次。
 Seth Robbins 記者による2010-6-1記事「Military doctors developing new approach to treating pain」。

 軍医のRonald White 少佐は痛み止めのプロ。毎年数千人の負傷兵の疼痛をとりのぞいてやっているのだ。※神様だね。

 負傷兵にモルヒネが注射された最初の戦争は、南北戦争であった。
 それから150年、モルヒネだけが戦傷者の麻酔薬であった。

 ボディアーマーと衛生隊のシステムにより、今やイラクでもアフガンでも95%の負傷兵は救命されている。そのかわりペインのケアが大問題に。

 他にまったく手段がなければモルヒネは今でも有効な方法なんだが、こいつは神経を化学的に切断しちまうんでね。脳に良くない作用があって、しかも痛みは完全には除かれないのだ。

 そこでホワイト医師が実践している新療法が、 nerve-blocking treatmentsだ。 神経ブロック療法は、そもそも痛みの信号が脊髄に到達しないように、特定の神経だけを操作してやるもの。

 まず超音波によって、傷ついたり激痛を感じている神経を探し当てる。
 そこに、極小のカテーテルを接続してNovocainのような鎮痛薬で神経の膜を浸してやるようにする。すると、そもそも傷みの信号が脊髄に到達しなくなるのだ。

 この方法なら、患者の意識は常時清明に保たれ、危険な全身麻酔の必要はなく、カテーテル経由なので量を本人が加減でき、術後数週間もそのまま使えるのだ。

 小さな負傷にも、その兵隊に急に年をとらせるような効果がある。定年退職した曹長は、たいてい、身体に疼痛を抱えている。
 たとえば手足切断手術後に、どうしても疼痛がなくならない患者にはどんな療法があるか。

 電気的に痛みの神経信号をブロックする技術が試されている。
 極小のコードの先が、蛭の口のようになっており、そこに金属の熊手のようなものが並んでいる。その熊手から電気信号が送り出されて、痛みの信号を撹乱もしくはブロックしてしまうのだ。
 電池は25年もつ。腹部に装置され、患者がその強弱、ON/OFFを制御できる。

風邪はカゼ薬無しでも治るか?

 ミリテクの2010-5-31記事「Paperless Navigation」。
 軍艦の海図室から、とうとう紙の海図が消える。
 このペーパーレス化を米海軍は5年間テストしてきて、いよいよ正式に移行することにした。

 米海軍の巡洋艦『 Cape St. George』 は「Voyage Management System (VMS)」を積んでいる。最初は29枚の CDからなっていて、その内容は 12,000 枚の紙の海図に匹敵した。いまではそれが、たった1枚のDVDもしくは過般型ハードドライブに入っている。

 じつは商船の方が先行していて、1990年代からVMS化している。
 デジタル化のメリットは、海図のアップデートがたやすいこと。これはものすごく重要。
 衛星が最新の詳しい情報を次々と教えてくれているのに、海図がそれに追いつけていなかったのだ。

 5年前、米原潜『San Francisco』が、海図未記入の海嶺に衝突してしまった。この海山は1998と2004に衛星から観測されていたものなのだ。
 そこで4年前から、原潜にデジタル海図が搭載され始め、海図を即時にアップデートする体制を整えた。

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 ミリテクの2010-5-31記事「Boeing GPS IIF-1 Satellite Sends First Signals From Space」。
 新世代GPSは12機を回す。その1機めは、5-27に打ち上げられ、投入成功。最初の信号が、インド洋の Diego Garcia でモニターされた。これから数ヶ月、軌道上でいろいろテストする。

 なお、旧GPS は 30 spacecraft が on orbit 中である。
 新GPS衛星は、より正確、より強力、そして長寿命。

 軍用としては、耐妨害性に優れる。
 これから新型が上がれば上がるほど、民間用の精度もよくなるる
 のこり11機は次々にうちあげ予定。2機めは今年の末。
 「パルスライン」という流れ作業概念を導入して、滞りなく連続して打ち上げることにしている。

 ※韓国の宇宙ロケットが6-9に打ち上げ予定だそうだが、そうなるとまた北鮮の「デモンストレーション」がその直前にあるかもね。また、日本はこの夏に準天頂衛星の初号機を打ち上げるという。これで豪州と日本は電波上の軍事同盟国だね。

 次。
 Uzi Mahnaimi記者による2010-5-30記事「Israel stations nuclear missile subs off Iran」。
 ドイツから買った潜水艦『Dolphin』『 Tekuma』『 Leviathan』。
 この3隻のうち1隻を常時、ペルシャ湾で遊弋させることになった。いままでは臨時にパトロールさせたことがあるだけだったが。

 この艦隊司令官の名は、「O[オー]大佐」としか、公表できない。※さすがイスラエル。しかし少将じゃなくて可いのか?

 各艦は、乗員が35~50人。大佐が艦長で、この艦長には、核弾頭付きの巡航ミサイルを発射させる権能がある。※あやしいものだ。ロクに実験もしていないシステムが抑止になるかどうかは。

 その巡航ミサイルは射程1500kmあるので、イラン奥地のどこへでも届く。

 1艦は連続50日、航海できる。そしてすくなくとも1週間、1150フィートの深さに潜っていられる。

 国防相のEhud Barakはオバマ大統領から秘密の衛星写真をみせてもらったという。そこには、レバノンのヒズボラへBMを届けるシリアのトラック車列が写っていたという。Iran-Syria-Hezbollah alliance があるのだ。

 多数のBMの標的にされているのは、Tel Aviv 市であることは間違いない。

◎「読書余論」 2010年6月25日 配信号 の 内容予告

▼高橋三吉『南方共栄圏を語る』S16-5、講談社
 S16-9-27に三国同盟が結ばれたので、賛成派だった高橋大将に急遽発注されたのだろう。東南アジアの植民地化の歴史概説が面白いのだが、これは南方調査会の片岡貢がゴーストライターらしい。

▼Bert S. Hall著、市場泰雄tr.『火器の誕生とヨーロッパの戦争』1999-11、原1997
 数字テンコモリのぶ厚い労作だ。いまや、日本の戦国時代の鉄砲と黒色火薬について考えるためにはどうしても読まねばならぬ基礎文献にまで昇格している。

▼鈴木眞哉『鉄砲と日本人』1997-9
 今日、あの長篠で三段撃ちがあったと思っている人はいないだろう。その疑問を最初になげかけた一般向け書籍。

▼『松本清張全集 26 火の縄・他』1973
 収録されているのは、「運慶」「世阿弥」「千利久」「雪舟」「古田織部」「岩佐又兵衛」「小堀遠州」「光悦」「止利仏師」「火の縄」「私説・日本合戦譚」で、最後のは西南戦争までカバーしてくれているのが九州人の清張らしい大サービス。「火の縄」は稲富流の伝祖に着目した小説。外見の冴えないキャラクターに清張は個人的にシンパシーを覚えているとしか思えないのだが、一読していささかも爽快にはならぬ。それとどういうわけか清張は『名将言行録』の記述が嫌いらしく、その内容に言及しながらその編者の名前を決して挙げない。つまり岡谷繁実が溜め込んだ「ソース史料」をオレは未だ見ることができていないと拗ねているのだ。

▼司馬遼太郎『幕末』文春文庫1977
 敗戦後、井伊直弼は偉いやつだったという史観の小説が流行ったが(これは敗戦史観だとばかりは言えず、じつは明治期の竹越與三郎の『二千五百年』もその立場に近い)、昭和37年の司馬氏はそうした説に大反対で、日本のテロ史の中で唯一、プラスの結果をもたらした善い暗殺だったと断言して憚らない。この桜田門外の変以降、先輩小説家があまり掘り下げていない幕末暗殺劇のいくつかを、ハリス襲撃事件(後藤象二郎が返り討ちにした)までの範囲で小説化。

▼林 房男『西郷隆盛』徳間文庫版第9巻 1985
 この巻の範囲は、慶應4年から明治3年まで。明治3年で隆盛は43歳だというのだから、改めて江戸時代の人の早熟さ(というか肉体寿命の短さ)をしのぶばかりである。

▼金谷恭三『爆撃機出動』S17-11
 96式陸攻のMG-Gunner 兼電信手による小説である。シナ大陸での貴重証言に満ちている。

▼西原 勝『航空兵読本』S16-11repr. 原S16-9

▼小川太一郎『航空読本』S15repr. 原S13
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 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。(配信されるファイルはPDFスタイルです。)

 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。

 大きな図書館に毎日通えない人も、最低費用で、過去の軍事知識のマニアックな勘所に触れることが可能です。
 また、ミリタリーしか読んで来なかった人には、他分野の情報が、何ほどか有益かもしれません。

 「読書余論」は、毎月25日に「武道通信」から最新号が配信されます。1号分の購読料は500円です。
 バックナンバーも1号分が500円で、1号分のみでも講読ができます。
 2008年6月25日号以前のバックナンバーのコンテンツは、配信元の「武道通信」のウェブサイト
http://www.budotusin.net
 の「告知板」をスクロールすれば、確認ができます。

 ウェブサイトでわからない詳細なお問い合わせは、(有)杉山穎男事務所
sugiyama@budotusin.net
 へどうぞ。