TOP PAGE


« 2016年09月 | メイン | 2016年11月 »

日本の高校のキーパーソンは校長先生ではなく教頭先生。これは常識中の常識。地本のリクルーターは何を措いてもまず教頭先生にアポを取れ!

 David B. Larter 記者による2016-10-28記事「This 'life-changing' shift has made submariners much happier」。
  これまで米海軍の潜水艦乗務は、6時間当直したあとに、12時間の休憩または他の作業というパターンであった。
 しかしこれだと24時間のリズムがどんどん狂ってしまい、心身ともによくなかった。
 それで米海軍は、8時間当直のあとに16時間の休憩または他の作業という新パターンを導入した。「エイト・オン、シックスティーン・オフ」のワッチという。

 すでに実施している艦では、みんな、目の下の隈がなくなったという。

 次。
 ストラテジーペイジの2016-10-30記事。
  10-2のドローン爆死事件の真相がわかってきた。
 北イラクのISはクルド部隊に対して攻撃をかける前にはよくドローンを飛ばしてくる。

 無傷で回収されたドローンがあり、それはホビー用の軽量ラジコン機を改造したもののようだった。胴体はスタイロフォームでできていた。

 撮影画像はSIMカードに記録され、帰投後に検分されるようになっていた。この方式なら電力消費も重量も最小に抑えられる。

 そしてこのために不時着や墜落したUAVは回収される価値がある。そこでISは敵が回収したじぶんたちのドローンを精査することをさまたげてやるため、電気回路のどこかをいじれば即自爆するような仕掛けを施しているのである。

 この仕掛けのおかげで爆発が起き、10-2に2人クルド兵が死亡し、2人のフランス兵顧問が負傷した。場所はイルビルの近く。

 ※インドが1981年から82年にかけて「ミグ23BN」や「ミラージュ2000」を輸入することに決めた最大の理由は、「核武装を急いでいるパキスタンがこれから装備し始めるF-16を圧倒しなければ」という「恐怖」と「見栄」の混ざった切迫感であった。すでに核実験していたにもかかわらず、いや、それだからこそ、インドの兵器整備政策の骨幹は常に隣国に対する「ヴァニティ」なのだ。中共が今年、「US-2モドキ」をつくってさんざん宣伝してくれたおかげで、インドの見栄張りパワーが再起動し、2年もストップしていた新明和の大商談は急に前進したようだ。しかし、これからが大変だぞ。正式の契約書ができあがっても油断はできない。インド人はそこから何度でも心ゆくまでゴネてくる。キャッシュがじっさいに振り込まれるのは、何十年先になるかわからない。失礼だが新明和の企業体力ではその不安定期間を乗り切れないはずだ。日本政府が「保険」をかけてやらねばならない。日本版のFMS、FMFとその前駆ルールがまだできあがっていない。

 ※新明和は日本の兵器産業全体の恩人である。「US-1/2」は「武器ではない救難機」として、非兵器枠で普通に輸出ができるはずだ――という社内の信念から、彼らは武器輸出解禁の議論の生じるはるか前から海外でのPRに努めて来た。おかげでインドでも周知度が高く、さればこそ、最初にコンタクトしてきたのは国防相ではなくて、商工相だったのである。しかし新明和は方針を転換すべきであると思う。2014-4-1の閣議決定以降、US-2をことさらに「救難機」だとしてPRするメリットはなくなった。むしろ「特殊部隊員40名とゾディアック艇を2000km以上遠くの島へいちどに運べる長距離戦術水上輸送機」として堂々と宣伝した方がいい。

カーボンヒーターは600w超の中型よりも、300Wの小型品を2箇置いた方が諸事重宝であると気付いた。赤熱が遅いマガイ物(600w)にはご注意。

 2016-10-29記事「Lithuania issues updated Russian invasion advice booklets」。
  リトアニア政府は、露軍が侵略してきた場合にどうするか、75ページの市民防衛ガイドブックを改訂して数万部、国内に配布した。

 また、ロシアのスパイらしき者を見かけたら市民はここへすぐ通報せよという電話も開設された。

 2014のクリミア侵略直後にこのブックレットの第一版が出ている。今回のは改訂第三版。

 ロシア製の弾薬の見分け方が地雷に至るまで図説されている。さらに、野外での生存術の指南までも。

 国民に抗戦の意思が堅ければ、敵は侵略に困難を予測し、侵略行動を起こしにくくなる、とも説諭。

 リトアニアは2004にNATOに加盟した。カリニングラード飛び地領およびポーランドおよびベラルシアに接壌。

 2015にはリトアニアは19歳から26歳までの徴兵制を復活させた。

 2016-8にはドイツ政府も、ロシア軍のバルト侵攻事態に備えて市民が食料と水の備蓄を始めるように奨励している。

 ※「読書余論」でご紹介したエレン・ダンコース女史著『崩壊した帝国』を一読すれば、ロシア=ソ連の経済回生の決め手は「労働力人口獲得のための近隣侵略」しかないことが推定できる。この本はソ連大好きのエマニュアル・トッド氏がまだ学生だったときにパリで出版されていて、とっくにソ連の崩壊は予測されていたのであった。だがロシアはいまさら中央アジアやシリアあたりのイスラム圏人を取り込むわけにいかない。イスラム圏人は工業労働力として役に立たないばかりか、殺人やテロについて宗教が「ネガ・リスト」だけを用意するため、国家も社会も安定させてくれないのだ(詳しくは『宗教問題』バックナンバーの兵頭寄稿を見よ)。だからウクライナの次はバルト三国、そして東欧の再取り込みに向かうしかない。いまのところシリアでのロシア製兵器のデモンストレーションと、西方への侵略戦争しか考えてないモスクワに、安倍政権は何をオファーしたのか? 頭のおかしい者しかおらんのか? だいいち若い労働力が足りてない国に事業資金だけくれてやったらどうなるんだ。東京五輪計画が、高騰した建設労務者賃金のために次々と見直し縮小されるのと同じ現象が起こり、形としては存外に小さなものしか残らない。そして浮いた予算をモスクワはありがたく軍人給与に充当するだろう。侵略の補助金だ。東欧人の恨みを買うだけじゃないか。

「Sino-」は、ギリシャ語でシナ人のことを「Sinai」と呼んだのが語源である。

 Matthew Moss 記者による2016-10-27記事「How Churchill Paved the Way for NATO’s Standard Ammunition」。
   英国の第21軍が1945年に文書をまとめている。「WWIIのノルマンディ上陸からドイツ降伏までの西部戦線における小火器弾薬威力についての最終報告」。今では王立造兵図書館で読める。

 ドイツの突撃銃が採用した「中間サイズ弾薬」の合理性を彼らは認めた。
 ちなみに戦中のドイツの突撃銃のタマは7.92×33ミリ。ソ連の新弾薬はそれを基にして7.62×39ミリとしていた。

 そこで1949に英国も0.303=7.7ミリのリーエンフィールド槓桿式ライフルを更新する自動小銃のための新弾薬を開発した。0.280インチ弾である。

 中間弾薬の模索はWWII直後からスタートし、1947には「理想口径委員会」が0.280インチを推奨していた。
 これは発射反動が0.303インチ弾薬の半分だった。

 1951の実射比較実験。セミオートで標的を狙って射撃をする場合の現実的な最大レートが判明する。.303のリーエンフィールドボルトアクションだと毎分27発が限度。.30-06のガランドだと毎分43発。そして.280のEM-2は84発。

 英国はもちろんこの0.280がNATO弾として正式採用されることを望んだ。
 ところが米国も秘密裡に独自の新弾薬を複数研究していた。そのひとつが7.62×51ミリの「T65」である。
 米国は英国よりもストッピングパワーと射程にこだわった。それで.30-06をベースに薬莢を軽量化しようとしたのだ。
 T65実包は0.280弾よりも銃口エネルギーが4割も強く、フルオートにした場合、銃身の踊りを抑えられない。

 1949から1954まで、英米は公然と競った。
 他のNATO諸国は、英米間の決着がつくまで、待たされた。

 英国スプリングフィールド造兵廠は0.280用の複数の小銃を試製している。
 そして労働党首相アトリーは1951-4に、.280を用いるブルパップ型の野心的な「EM-2」小銃の採用を宣言した。

 野党の議員となっていたチャーチルは、それはマズイと考えた。英国の小火器弾薬系統は、WWII後はもう米国に完全に一致させるべきなのだ。さもないと次の有事に無尽蔵の弾薬補給は受けられないであろう。

 チャーチルは議会で真正面からアトリー政府批判を展開した。0.280のEM-2の採用は、米国およびカナダの弾薬体系と英国を切り離してしまうではないか、と。

 そのチャーチルは1951-10から首相にカムバックした。
 英国と米国の弾薬体系が違っては、欧州防衛そのものが危うくなる。だから欧州の安全のために、コストを度外視して、いったん採用と決まったEM-2を、保守党政権では見直す、とチャーチルは決めた。

 野党労働党は、採否を決める前にチャーチル自身がEM-2を射撃してみろと迫った。

 そこで1951-11に人前で射撃したのである。
 チャーチル77歳だった。
 チャーチルはEM-2で100ヤード先を狙って20発発射し、9発を的に当てた。
 腰ダメのフルオートも試した。

 次にチャーチルはT65弾薬を発射する米国製のT25試作銃(のちのM14)を試射した。11発射ったところで、その反動のキツさに、チャーチルは射撃を中止した。

 だがチャーチルの判断は覆らない。われわれはすばらしい弾薬のためにソ連との戦争に負けるわけにはいかないのだ。0.280はすばらしい。だがわが国は7.62×51ミリを選ぶ。
 米国、カナダと弾薬のサプライチェーンを合一化しておくことは戦争に勝つために死活的に重要だからである。

 チャーチルは野党に返答した。わたしは米軍が0.280を採用するようひきつづき働きかけよう。しかし米国人がわたしに説得されなかった場合、われわれが1国だけで.280を採用することはしない。

 1952-1にチャーチルはDCへ飛び、トルーマンと会合した。
 ここでEM-2推しは終了した。

 1953後半、英国はT65弾薬を採用し、それを発射する小銃としては、ベルギー製のFN-FALを選んだ。
 じつはEM-2とFALは同時併行で開発されており、英国は、EM-2がダメならFALだと早くから考えていたのだ。

 英国がFALを採用したのは1953-12である。T65弾薬は「7.62×51ミリ」NATO弾となり、今も5.56ミリとともにNATO弾だ。

 FALは、カナダ、ドイツ、オランダ、オーストリーも採用した。が、米国だけは他国製を嫌い、M-14を採用した。

 ところが米国人たちもすぐに、M14はリコイルがキツすぎてダメだと認める。それで1964に真の「中間弾薬」である0.223インチ=5.56ミリ弾とM16自動小銃を採用したわけ。
 0.280を選ばなかったのは、やはり、見栄と意地なのであろう。

いま西方にいちばん足らないのは「弾薬庫」。北海道にうなっているタマを平時に沖縄へ運ぶ方法もない。海自の12隻の弾薬船しか使えないので。

 Julian Ku 記者による2016-10-24記事「The Latest US Freedom of Navigation Operation Opens the Legal Door to More Aggressive US Challenges to China’s Artificial Islands」。
   2016-10-21実施の最新FONOPは、中共の主権クレームを真正面から斥けた点で、それ以前のFONOPよりも踏み込んだものだった。

 ペンタゴンは、駆逐艦『ディケイター』が中共占領島嶼の12海里内には入らなかったことを認めた。
 しかし「ルーティンである」とも公式発表したので、「無害通航」とは違うこともペンタゴンは示唆した。

 これはどういう意味かというと、中共はパラセル諸島の領海に関して超過直線的な排他ベースラインを主張しているのだが、米艦はそんなものは認識していないと態度で示した。

 この、領海の超過直線ベースラインとは、個々の島から12海里計ったよりも覆域面積が広くなるものである。『ディケイター』は、個々の島の12海里よりは遠いが、超過直線ベースラインよりは内側に踏み込んだのだろう。そこを中共が領海だと主張することを認めていないと、言動によって示したのだ。

 詳しくはUNCLOSの「アーティクル7」を見よ。ふつうは海岸の低潮線を領海計測の基準線としなければならないのだが、急に深く切れ込んだ入り江だとか、本土海岸線近くに沿って点々と島嶼がある場合は、律儀に縁線を屈曲させずに短絡式に直線を引いてもよいことになっているのだ。

 過去の米艦のFONOPの多くはこうした、超過直線ベースラインのいくつかについては米国は認めていないぞと態度で表明するために、実施されている。そのターゲット国には韓国やベトナムや台湾までも含まれている。

 超過直線基線は、フィリピンとか日本のような群島国家に対して認められている権利で、中共のような大陸国家には濫用権はないのだ。

 米国はパラセルに関してはどの国が超過直線基線を主張することも認めてはいない。

 次。
 ストラテジーペイジ の2016-10-25記事。
  中共が確認。『S20』型ディーゼル潜を8隻、パキスタンに売る。
 4隻はパキスタン内で組み立てる。1艦は6億ドルの見込み。

 中共の『41型』/『39型』の輸出型が『S20』である。
 S20にはAIPはつかない。
 AIPシステムは、それだけで2億ドルする。

 中共はすでに15隻の『41型』を就役させている。他に5隻が建造中。
 『41型』はロシアのキロ型の後期型のコピーである。
 中共は、キロより改良されていると言い張るが、ロシア人は、劣化コピーでありしかも知財泥棒だと見ている。

 しかし中共のコピー品でも、そんなにうるさいということはないようだ。
 S20は、1900トン。38人乗り。
 ロシアの潜水艦でいちばん静かなのは、キロ型だ。

 パキスタンは現在潜水艦を5隻持っている。2014の対支リクエストでは6隻調達であったが、結局、8隻調達となった。パキスタンが潜水艦を使いたい敵は、インドだけである。

 次。
 Dave Majumdar 記者による2016-10-24記事「Russia's Super Secret Spy Submarine Returns to Sea」。
  謎の特別改造原潜『ポドモスコヴィエ』。16年ぶりにセヴェロドヴィンスクを出た。

 1986建造のデルタIV級のSSBNだったが、特殊偵察任務艦に改造された。
 要するに『シーウルフ』の向こうを張れるものが必要なので、いろいろやっているわけ。
 つまり、UUVを運用したり、フロッグマンを運用したい。それもごく静かに。

 無人潜航艇だと、深度6000mまでも行ける。
 ところが有人の原子力動力の超小型潜水艦『AS-12 ロシャリク』というのもそのくらい潜れる。そのテンダーにもなるのではないか。

 ロシャリクの主任務は海底ケーブルに盗聴器を仕掛けることである。※あと、海底ケーブルの切断ね。

 原子力動力のミニサブとしては、『パルトゥス』と『カシャロット』もある。
 表向きは、科学研究用だが、狙いは同じ。

火工品の「擬砲火」を集束しただけじゃないのか? さもないと不発が心配になり、演出的自殺は不可能ではないか。

 Robert Graham記者による2016-10-23記事「How Surveillance Cameras Have Become an Internet Superweapon」。
   オンラインの監視カメラを「ハッキングされたロボットPC」に仕立てることによる新手のDDoS攻撃が米国東部で2016-10-21に起きた。
 IoT=モノのインターネットが普及すれば、いろいろなモノをロボット基地とした同様の攻撃が起こり得る。

 なぜ監視カメラはハッカーにとって好都合だったか。別なビルに設置されている監視カメラのデータは、ファイアーウォールなしで直にPCとつながることが多いから。
 これが家庭内家電のコネクトだと、デフォルトでファイアーウォールが設定されているので、なかなか外部からのハッキングによってDDoSロボットには仕立て難いのだ。

 「マススキャン」という技法がある。あり得るすべてのインターネットアドレスを試す方法だ。現時点で全世界にあるIoT用のネットアドレスを総当りで試すには、6時間あればいい。これで、衛星回線でつながったモンゴルの監視カメラにすらアクセスできる。

 キミのファイアーウォールを今日、しらべてみたまえ。「209.126.230.72」という奴がコネクトしようとした痕跡があるはずだ。それはワシ〔記者〕じゃ。

 10-21の犯人は「ミライ」というカスタムソフトを使っている。
 犯人は55万箇の機器を感染させた。そしてそのうち1割がDDoS実行ロボットに変身させられてしまった。

 ミライはインターネットをスキャンし、ターゲットをみつけると、ありがちなパスワードでバックドアからのログインを試みる。
 そして操り攻撃基地である「ボットネット」にしたてる。

 犯人は複数のボットネットを数ヶ月かけて準備し、ある日、いっせいにDDoS攻撃を開始させる。
 今回は大手のDNS(ネット世界の電話帳のようなもの)プロバイダーが狙われた。

 次。
 Matthew Moss記者による2016-10-24記事「The U.S. Army Is Testing Aim-Stabilized Weapons」。
  コロラドの零細企業がすごいものを発明し、米陸軍がその開発を引き継いだ。
 移動的に対して兵士が立ち射ちで狙撃して百発百中。エイムロックという仕組み。兵士がよろめこうが関係ない。
 機械が、「照準エラー」を検知する。

 射手は銃を構える。しかしその銃のレシーバーとバレルは、射手には従わず、メカトロニクスによって、常に正しい照準点を維持しようとする。そのような関節接合になっている。
 射手に従って動くのは、ストックやグリップや引き金部や照準器外枠だけ。それ以外の部分は、メカトロニクスが方向を決める。

 射手はバイザー内に照準画像を得る。

 「エイムロック」といい、いまはARDECがひきとって開発中。この機関は1970年代後半に陸軍の中に設立された。
 同機関では2025年の陸戦革命を目処に50の企画を同時研究中だ。

 ※島松大演習場での戦車競技会を参観してきた。わたしは衝撃を受けた。ベテランの90式から発射したHEAT弾が2発続けて標的を外すことがあり得るのだ。まあ、単車競技ではなく小隊競技だから、班で当てれば結果オーライなんだけど……。10式ではどのくらい改善されているのか、気になって仕方がない。あと、いったん装填した120ミリ弾薬筒(タマはAPFSDS)は、撃たずに抜き出そうとすれば10分以上もかかるんだと。しかも紙みたいな燃尽式薬莢だから、抜いたら二度と使用は不可能。薬莢に疵がつくので。次期の装輪式戦車で105ミリの手動装填に戻した意味がよ~く分かった。今だから断言できる。90TKのオートローダーと同軸MGは、世界には誇れないモノだった。さらに戦車道30年のベテランさんに聞き込んだ余談。61TKの同軸はキャリバー.30だった。これは噂では無故障機関銃とよばれているが、じつは不発になることもあるのだと。しかし、装填手が次発砲弾の先を一瞬左膝で支えて、左手で紐をひっぱれば、確実に不発薬莢は排出され、故障は排除されたという。そこが優れていたと。そこで兵頭の提案。いま.30-06を陸自は使っていないが、防大のドリル用にガランドがあるはずだし、戦車の同軸だけ弾薬が違ったって別にいいはずだ。英軍戦車がWWII中は7.92ミリにしていたのと同じですよ。だからキャリバー.30のライセンスを改めて買って〔ひょっとしてパテント切れ?〕、AFVの同軸はもうこれにしようじゃない。

 次。
 2016-10-24記事「Israel Refuses To Sign US Regulation Of Drone Exports Document」。
  イスラエルはアメリカ主唱のドローン規制はイスラエル兵器輸出全般を致命的にさまたげるとみて拒絶する意向。すでに40ヵ国は署名済みだが……。

 米国はインドに高性能無人機プレデターを売るため、対インドの商売についてMTCRの適用を除外するつもりである。要するにやってることがダブスタ過ぎる。
 インドへはイスラエルが先行して無人機の売り込みに成功していた。その商売仇を排除したいのだ。

 ジェネラルアトミクス社は、イスラエルがドイツ軍にヘロンTP無人機をリースするのを阻止するため訴訟を起こしている。

 次。
 ストラテジーペイジの2016-10-24記事。
   南アの企業は、ドイツのモーターグライダーをUAV化することで、プレデターの向こうを張ろうとしている。

 アフリカ空域の特徴は、いったん飛行場のレーダー覆域を離れれば、もうATC(民間の航空管制)サービスの助けを期待できないこと。
 したがって衝突回避のためにはパイロット側がよほど気をつけないといけない。無人機ならば、トランスポンダーに対して誰何する機能と、自動衝突回避能力を載せる必要がある。

弱腰の指導者にアジア人はついていかないというマッカーサーの診断が当たった。

 Robert A. Manning記者による2016-10-20記事「The South China Sea enigma: The Fish Imperative」。
  中共の近海用漁船は20万隻ある。遠洋漁船は2460隻。
 漁民人口は1440万人。もちろん世界最多。

 水産物輸出高は2014年において200億ドルだった。
 シナ漁業の半分以上はじつは養殖。しかし水汚染でピンチに立たされつつある。

 中共政府は、漁民の持つ漁船のトン数が大きければ大きいほど、軽油燃料の政府補助を手厚くしてやるという振興行政をしている。

 沿岸天然資源は枯渇しており、5月から8月まで禁漁にしようという試みもある。

 他方で中共政府は、スプラトリー海域へ出漁する漁船には特別補助金を追加して与えている。

 この調子だと東シナ海と南シナ海の沖合い~遠洋漁業資源も10年以内に枯渇し、漁民は全員失業だろう。

 習近平は2013に海南島(海上民兵の本拠地)で演説した。海上民兵は南シナ海での漁業活動をリードするだけでなく、海洋情報を収集し、島嶼や岩礁の建設を支援しなければならない、と。

 インドネシア漁業省はナトゥナ諸島のEEZに無許可で入ったシナ漁船12隻以上を爆破している。

 2016-6月に国連農業機構FAOが主導した新漁業合意が発効した。29ヵ国とEUが署名している。シナは入っていない。

 この協定によると、すべての漁船は入港にさいして港湾から許可を得なければならず、違法操業の疑いのある漁船の入港(荷揚げ)を、署名国は拒絶できる。また署名国は臨検によって違法漁船をビシバシ取り締まらなくてはならない。違法漁船に関する情報は署名国間で透明に共有される。

 ※ドゥテルテに続いてベトナムまで北京に屈服してはまずいので、米政府は急遽、パラセル諸島で駆逐艦にFONOPを実施させた。
 それにしてもオバマ政権は手ぬるい。FONOPの頻度が少なすぎるし、米海軍高官に対しては中共批判をするなという緘口令まで出している。手ぬるいからフィリピンは見切りをつけて米国から離れた。当然のことだ。最前線なのに米国からの応援は及び腰なんだから。
 及び腰どころか、逆の攻撃も……。「裁判抜きの麻薬ギャング射殺行政はまちがいだ」と米政府関係者が公言すれば、それは旧宗主国としてドゥテルテを権力の座からひきずりおろすと宣言したにも等しい。ドゥテルテはダバオ市長時代からそれをやってきている。まさにそれで国民の人気者となり、その方針を熱烈に支持されて大統領にまでなっているのだ。とすればアイデンティティの全面否定ではないか。天安門で学生数千人を射殺するのとは事の性格が違うはずだ。
 だから次の米大統領がこの件に関して賢明に黙らぬ限り、ドゥテルテの比島と米国の関係はとうぶん修復され得ないだろう。
 比島人はもともとシナ人が好きではない。比島政府に中共を亡ぼせるだけの装備を与えれば、マニラ政府の態度もすぐに反支化する。その装備は、1個2000ドルしかしない沈底機雷を100個携行して浅海面に敷設できる1隻4億円の4人乗りミジェット潜航艇をたったの数十隻でいい。この装備は中共には致命的な打撃を与えるが、日本や豪州には致命的な打撃を与えない。日本はブーメランを気にしなくていい。
 しかしこんな援助を米国はアセアン諸国には決してしようとしない。なぜなら、米国はこれから30年間、東南アジア相手の商売で経済成長することに決めているから。中共とアセアン(または中共と日本)が戦争を始めるとその経済目論見が狂ってしまうのだ。だから日本にも絶対に尖閣にトリップワイヤーは置かせないわけ。
 このような脱モラルな経済目論見と経済最優先の外交姿勢が米国にあるため、米国政権は中共にはこれからも数十年、手ぬるいままであろうとドゥテルテにも予見できたのだ。ドゥテルテはヒラリーの当選も確信したのだろう。中共との戦争だけは死んでも避けるスーザン・ライス一派がまた4年から8年、米国の対外方針を領導するのだと。
 ちなみに1隻数億円で済むレジャー用の市販のミジェット潜航艇と沈底機雷で中共が崩壊することをわたしに教えてくれたのは台湾人だ。より正確に言うと、台湾がなぜそれを調達することを今まで意図的に避けているのかを調べているうちに、わかってしまった。台湾経済は1990年代後半以降、完全に中共市場にとりこまれてしまっている。いまでは、中共経済が崩壊しないことを念願する立場なのである。あっちの側の国なのだ。彼らは中共とは戦争はできない。それは北京もよくわかっているようだ。その関係を、中共は次は比島まで広げたいと念じている。ここは関が原である。
 したがって、いまや、マレーシア、ブルネイ、フィリピン等の対支の立場と、台湾の対支の立場は、利害が根本から対立する。マレーシア等は日本の擬似同盟国だが、台湾は、すでに敵陣営の仲間に入っている。日本がやるべきことは明らかだろう。
 日本がフィリピンに、警備艇やら哨戒機ではなくて、ミジェットサブを援助すれば、ドゥテルテは反米のままで日本の陣営に入る。それは日本に絶大なメリット(中共の滅亡)をもたらす。中共の核兵器の脅威からアジアは当分、解放される。これには予算は幾らもかからない。かつて三菱重工は『もぐりん』という40人乗りの観光用潜水船を7億円弱で建造したことがある。4人乗りなら5億円はしない。

 次。
 正直、キウイを舐めていた!
 レインボーレッドという、染色体がヘイワードの半分というかわりだねのキウイをもらった。食感はイチヂク。味は、とにかく甘い。
 キウイは野生のサルナシの仲間で、サルナシはヒグマの好物である。だから熊を呼び寄せてはまずいと思い、いままでわたしは庭には植えてこなかった。
 あと、オカワカメという未知の野菜も頂戴した。味は、チコリーよりも弱い苦味がある。このレベルの苦味だと一度にたくさん摂取するのに困らない。チコリーだとこの点、少々困る。
 これで次の農業家の課題が分かった。チコリーの苦味をオカワカメ並に緩和することだ。寒冷地でも放任で連年収穫できる宿根性の野菜に仕上がるだろう。

4日連続の民間防衛訓練でロシア人の気分はもう欧州核戦争。

 ストラテジーペイジの2016-10-12記事。
   9月14日、インドネシア海軍が、同国製の『チュリト』型ミサイル艇から、中共製の「C-705」対艦ミサイルを廃船に向けて2発発射したところ、2発とも外れてしまった。インドネシア大統領と海軍軍令部長の御前で。

 C-705は、重さ325kg、弾頭重量120kg、レンジは140kmとされる。エグゾセのコピーなのだが、インドネシア軍は、エグゾセの半分の値段に魅力を感じ、過去に実戦で命中したことが一度もないシナ製C-705を選んだのが運の尽きだった。

 西側製のミサイルは一般に高い。それには理由がある。特に、ユーザーに対する使用法の訓練をつけてやるサービスがたいていパッケージされている。それもあっての信頼性でありコストなのだ。

 インドはロシアから買った「キロ」型潜水艦に搭載する3M54(Kulb)対艦ミサイルを、何年もかけて、各艦について1発づつ試射させて、命中することを確認してから、本式調達を決定している。

 1隻のインド海軍のキロ型潜水艦は、わざわざロシアに8000万ドル支払って2年がかりでアップグレード工事をさせたものであったが、2007年にKlubミサイルを6発試射したところが、全部外れた。
 そのためインドは、8000万ドルの支払いを拒否した。

 しょうがないのでロシアは無代で改修してやった。その結果、Klubは命中するようになった。

 Klubミサイルはキロ型の価値の生命だといっていい。それが当たらないならキロを買う意味もないのである。ミサイルは、全重2トン、弾頭重量200kg、レンジは300km以上。命中直前に時速3000kmに加速する。
 対地攻撃型は、この加速をしないかわりに弾頭重量が倍ある。
 ※レンジを300km以上に伸ばすとMTCRに抵触してしまうので、おいそれと輸出できない。そこでかわりに弾頭を重くしてやるわけである。しかし原発建屋を破壊する用途ならば、炸薬量よりも、むしろ超音速で突っ込ませることを優先した方がいいだろう。加圧水型炉の燃料棒貯蔵プールは半地下に位置し、壁のコンクリートは下の方ほど厚いものなので。

 インターネット時代には、兵器の不成績の情報は光速で第三世界の潜在バイヤーにまで届く。兵器のメーカーと売り手は、ユーザーからの苦情を決して放置できないという時代になっているのである。

 次。
 Joseph V. Micallef記者による2016-10-11記事「Forgotten Lessons: The Return of Mustard Gas」。
   WWI中の塩素ガスからのかんたんな自衛法としては、小便を軍服にひっかけて頭から被る方法があった。アンモニアで塩素が中和されたという。

 塩素ガスは風によって希釈されやすい。
 そこでドイツは、硫黄系の新ガスを開発し、1917-7の第三次イープル戦で使用した。
 このガスは黄色で、しかも芥子か大蒜のような匂いがした。そこでマスタードガスと呼ばれた。
 塩素ガスよりも重いので、風で飛散しにくい。同じ地面に長く滞留して、敵兵の前進を困難にしてくれるのだ。

 WWI中の毒ガス戦死者は、トータルで100万人以上。
 その後、1939にポーランド軍は、マスタードガス入りの手榴弾を使ったという。
 ヒトラーはレニングラード攻囲にマスタードガスを使おうかと検討した。

 エジプト軍は、1963から1967にかけての北イエメンの内戦に、マスタードガスで介入している。

 1984から85にかけ、タイ国境近くに潜伏するポルポト残党軍に対してベトナム軍はホスゲン・ガスを使ったと、カンボジア側から非難された。

 チェチェンやイラクのスンニ派ゲリラは、塩素ガス満載のタンクローリーをIEDとして使ったという。

 シリア政府は2013-9時点で、合計1000トンの、サリンガス、マスタードガス、VXガスを保有していた。

 ペンタゴンは、ISが2015からマスタードガスの貯蔵を始めたと見ている。
 クルド人ゲリラが、ISの発射する砲弾/迫撃砲弾にマスタードガスが混ざっていると主張。破片検査から、それは裏付けられた。

 2016-9-12に米空軍はモスルの薬品工場を爆破した。迫るモスル決戦でISは大量のマスタードガスを使うつもりである。その原材料がせっせと生産されていた。
 モスル大学内の研究施設でも、各種毒ガスが試製されているという。

 すでに米軍は、イラク政府軍やクルド民兵のために防毒装備を5万セット提供した。シーア派民兵は無防備だが、イラン政府がなんとかするであろう。

 次。
 ストラテジーペイジの2016-10-12記事。
  9月なかばに米軍機が爆破したISの薬品工場。
 その工場ではガスの原料しか製造していなかったので、空襲されてしまった。

 じつは2009以降の米軍のROEでは、毒ガス工場や毒ガス貯蔵場は、爆撃対象から外される。ISはこれを知っているはずなのである。

 1991の湾岸戦争では、まず高性能炸薬で地中爆発させたあと、焼夷弾を集中して、あたりの毒ガス成分を無毒化しようというメソッドだった。

 その後、米空軍は、「HTI-J-1000」という、毒ガス工場破壊専用の地下侵徹爆弾を完成した。高性能炸薬と焼夷剤がミックスされている他、生物兵器を無力化するための塩素や酸化物も発生するようになっている。

 他に、チタニウムのロッドを4000本も放射することで一円の貯蔵タンクを穴だらけにしてやるという、スペシャルな誘導爆弾も、米空軍は持っている。

 次。
 Hope Hodge Seck記者による2016-10-11記事「Marines Could Ditch Ammo Cans in Push to Get Lighter」。
   米海兵隊員は、総重量30ポンドある弾薬箱1個を、頭と肩よりも高く、2分間に何回持ち上げられるかというテストに、毎年、合格し続けなければならない。

 現行の弾薬箱は、中身が空っぽのときの重量が3ポンドから7ポンドある。それは、中身として詰め込まれる全弾薬の重量の四分の一くらいである。

 このたび米海兵隊は、この弾薬箱を新素材で軽量化することを考え始めた。
 また、システムコマンドの弾薬担当者は、そろそろ薬莢の真鍮も、新素材化するべきだと考えている。箱以上に、これがいちばん重たいのだから。

 海兵隊が今使っている小火器弾薬は、9ミリ、5.56ミリ、7.62ミリ、0.50インチ、そして狙撃銃用の0.300インチのウィンチェスターマグナム実包である。※平均的なアメリカ人は、7.62ミリとは0.30インチのことであるという知識をもっておらず、762という数字を見ると、それが0.762インチのことだと錯覚するらしい。「ミリタリーコム」の編集者が、間違えている。蛇足説明をしておくと、0.3インチ径の弾薬は複数あるので、「300」と書いたり「7.62」と書いたりしてできるだけ混同事故を防ごうとするわけである。

大型ドローンを使えば「空中タクシー」が実現する。その前に、救難ヘリの仕事の半分は、無人の垂直離着陸機で代行可。

 Kelsey D. Atherton記者による記事「IED Drone Kills Kurdish Soldiers, French Commandos」。
  2016-10-2にISが、イラクのイルビル市において、市販のドローン〔おそらくマルチコプター型〕とIEDを組み合わせた武器を使い、地上から射撃されたが、爆発によって結果的にペシュメルガ兵士×2名を殺し、クルド部隊を支援していたフランス降下兵×2名も負傷させることに成功したと、『ルモンド』紙が伝えている。

 これは、固定翼型ではない無人機がゲリラによって操縦されて実際に敵兵を殺傷した、史上初のケースである。

 しかしクルド部隊にいわせると、この種の自爆型または爆発物投下型のドローンは2015冬からすでに散見されていたという。

 敵陣の偵察のためにクォッドコプターを飛ばすのは、ウクライナ戦線ではとっくに双方の陣営にとって普通になっている。
 そしてイラクとシリアでは、オフザシェルフのドローンから爆発物が投下されるようになった。

 次。
 2016-10-11記事「China blockades streets around military building as hundreds protest in capital」。
  北京で政府に対する群集の抗議デモ。迷彩服の退役軍人も横断幕を掲げる。

 整理解雇された軍人たちは、軍隊の最終階級に見合った民間の再就職先ポストが用意されないことに怒っているようだ。

 また1979の対越戦争に参加したような老兵たちは、軍人恩給(年金)が足りないと不平のようである。

 中共では反政府デモは犯罪である。そこで名目を「請願行動」ということにする。
 これはシナでは長い伝統である。

デフォルトでGIFファイルで記録保存されるデジカメはないのだろうか? それは「GIF編集機」にもなるだろう。

 Jim Michaels記者による2016-10-10記事「Why Trump's 'sneak attack' on Mosul against Islamic State isn't likely」。
   トランプ候補は10-9の対決ディベートで、オバマ政権は次はモスル市を目標として4週間以内に攻勢を開始するなどと、米軍が取る次の一手についてわざわざISに教え、奇襲効果を台無しにしているじゃないかと批難した。

 モスルはイラクで二番目の大都市である。

 攻撃予告には有利な働きもある。
 市民は準備できる。市内の反IS戦闘集団も準備できる。ISは心理的に疲労する。

 すでにイラク政府軍は、ラマディ、ファルージャ、ティクリットを奪回した。あと残っている大都市はモスルだけだ。隠すも何もないのである。

 次。
 ストラテジーペイジの2016-10-10記事。
  ウラジオストック港で9-15に北鮮の労務者とロシア人沖仲仕が大喧嘩。すでに動画がインターネットにUpされている。

 先のロシアの選挙の結果、ロシア経済の未来はますます暗くなった。
 ここ3年、国際油価は低い。そして2014からはウクライナ侵略の代償として国連制裁も喰らっている。
 にもかかわらずロシア人はそれに適応した。経済破滅には陥っていない。

 9月23日開始の、アレッポに対するシリア政府軍+イラン傭兵+ロシア空軍機による攻勢は、成功しつつある。
 アサドは2011の反政府反乱を粉砕しているので自信がある。

 トルコ軍は、自国国境に近いシリア北部からISもクルドも追い払った。
 そしてシリア東部のラッカ市(いまはISが占領中)への攻勢もオファーしている。シリア政府は2017年前半にラッカを奪回するつもり。

 アレッポ市に対しては露軍機が空爆を継続中。アレッポの反政府ゲリラが掃滅されれば、ダマスカスもとうぶん安泰だ。

 ロシア議会は、露空軍がシリアにこれからずっと常駐することを承認した。すぐに撤退するという初期のプーチンのアナウンスは、有言実行されなかったわけである。
 現状では、戦闘機や輸送機、回転翼機が50機以上。
 またS-400地対空ミサイルも持ち込まれている。

 イスカンダル・ミサイル(SS-26、または9M723K1)は、バージョンがいろいろあるが、少なくも射程500kmある弾道弾で、開戦奇襲時にこれによって在東欧の米軍のBMDシステムを破壊してしまおうというのが、最近の目的になっている。

 イスカンダルは、弾道弾ながらも宇宙空間に高々とは飛び出さずに、できるだけ低く、大気圏の上層部を飛翔し、デコイも放出する。したがってそれ自体、迎撃されにくい。
 イスカンダルの1個大隊はランチャー×12から成り、1個ランチャーは2発である。8×8トラックで機動する。

 イスカンダルは固体ロケットで1996に初試射。ポテンシャルとして700kmまで届く。弾頭重量は710kg=1500ポンドである。クラスターやサーモバリックや核もあり。

プーチンの今の関心事は、自身の権力の保持以外、何も無し。

 Richard Berman記者による2016-10-4記事「China's rising threat to Hollywood」。
  ハリウッドはチャリウッドになるのか。
 中共が米国映画産業の直接買収に乗り出している。現地舎弟企業は「ダリアン・ワンダ」社という。最初のターゲットは、ディック・クラーク・プロダクション(『ニューイヤーズロッキングイヴ』という作品があるという)だ。

 このDW社は2012年に、全米第二の映画館チェーンであるAMCエンターテイメント社を26億ドルで買収している。

 ついでDW社は、あのダークナイト三部作の製作会社を、2016-1に、35億ドルで買収した。つまり米映画業界の川上から川下までをセットで子会社化することになった。

 さらに、DW傘下となったAMCは今、12億ドルで「カーマイク・シネマズ」も買収しようともしている。これが成功すれば、米国で最大となる8380スクリーン(映画館建物としては六百数十箇所)の映画配給チェーンが、本年末までに中共の半支配下に置かれる。

 独立機関のフリーダムハウスによれば、中共の国内でのインターネット統制と検閲によるパブリックオピニンの不自由度は、イランやサウジアラビアをも優に凌ぐという。その北京発のパブリックオピニオン操縦文化が、ハリウッドに持ち込まれるだろう。

 なんと中共で本年に上映された外国製映画は、34作品しかない。
 中共で輸入映画の検閲をしている部局(SAPPRFT)は、報道、出版、ラジオ、映画、テレビを一手に取り締まっている。ここがハンコをつかない限りは、どんなハリウッド・コンテンツも中共本土内には売り込めない。

 2006年にSAPPRFTは、『ミッションインポッシブル3』から1シーンを削除させた。それは上海市で洗濯紐に下着が干されている風景だった。SAPPRFFTによると、あたかも中共が開発途上国のように見えるからそのシーンは許可できない、ということであった。

 2015年のアクションコメディ映画『ピクセルズ』の場合は「自己検閲」が発動された。万里の長城にエイリアンが穴をブチ開けるシーンが当初は含まれていたのであるが、ファイナルカットでは除去された。中共国内で上映していただくためには、そんなシーンは不都合だ、とプロデューサーたちは判断したのである。

 『レッド・ドーン』(若き勇者たち)の2012リメイク版のリテイク騒ぎについてはすでに有名だろう。もともと中共軍が米本土まで攻めてくるという内容にしていたのを、急遽、北鮮兵の制服に変えてぜんぶ撮り直したのだ。まったく中共からクレームが付けられる前の自主規制の発動であった。

 DW社の創業者にして会長の王ジャンリンは、20年ちかくも中共軍の政治将校(目付)をやっていた人物である。その野望が、米国におけるポップコーンとコーラの売り上げ増であるとは誰も思わない。

 DW社は中共政府から11億ドル以上もの補助金を受け取っている。

 王はその会社の株を親類および中共政界と財界の有力者たちに分け与えて地位の安全を図っている。

 王はまた、中共製の映画を、AMC系列のアメリカの映画館でもっと上映させたいとの希望も公言している。

 米連邦議会にはCFIUS(合衆国における外国企業投資委員会)がある。 敵性外国資本が米国企業を買収することによって米国の安全がおびやかされないかどうか、ここが、広く監視の目を光らせている。

 たとえば米軍基地のすぐ近くに立つ風力発電所をシナ人が買収しようとすれば、この委員会が止めさせている。

 CFIUSが条規を修正拡張して「ソフトパワー」買収をも規制できるようにすることはできるだろう。米国内のパブリックオピニオン形成に不可分の影響力を有するアセット(映画配給チェーン等)の、敵性外人による乗っ取りを阻止するのだ。

 CFIUSに活動権限を与えている根拠法のひとつは、1988の「エクソン-フロリオ」修正法である。米議会はこの修正法をさらに改正することで、映画産業を経由した中共による間接侵略工作を阻止すべきだ。

 「外国エージェント登録法」(FAR法)も、見直しの時だろう。同法は、外国政府が米国内でロビー活動や、公衆相手のプロパガンダを展開しようとしているときに、それが透明になるようにさせようとしたものである。

 たとえばDW社の買収リストなどはすべて公表されるべきだろう。さすればDW系の映画館に行く人は、そこが政治的に「色付き」の空間であることを、事前に承知できるからだ。

 次。
 ストラテジーペイジの2016-10-5記事。
  トルコの先の反乱さわぎで、直接反乱に加わったF-16パイロットは数人だったけれども、最終的に274名もの戦闘機パイロットが免職されるか自主退職を選んで、トルコの空軍基地から消えた。

 これにより、トルコ空軍のF-16の機数に対するパイロット人数の比率が、反乱前の1.25から、0.8に落ち込んでしまっている。

 トルコ空軍には240機ものF-16があり、これは有数である。
 しかも2016年までは、パイロット1人が年間に150時間の飛行訓練をしていた。NATOの最右翼としてまず遜色はなかったのである。

 今日の西側空軍は、パイロットの数が、機体の数よりもやや多くなければ、最高の効率は発揮できない。というのは、故障の少ない優良機体は疲れ知らずに1日に何ソーティでも飛んでくれるが、パイロットの方は体力に限りがあって疲労困憊してしまうからである。それで、理想的には1機を1.5人のパイロットで休み無く運用できるようにしたいわけだ。

 ちなみに米空母には、F-18の機体の数の1.4倍の人数のパイロットが乗り組む。どんなに少なくとも1.25よりこの比率を悪くしてはいけないと考えられている。米空母の1日の総ソーティ数は平均120ソーティだ。

 戦時には、1日に1機で何ソーティできるかが、空軍力のパフォーマンスを段違いに変えてくれる。機体の数ではなく、交替用パイロットの確保そこが問題となるのだ。
 戦時の最も激甚且つ繁忙な1日における「機体数」対「パイロット数」の比を「サージ・レート」という。

 これがロシアや中共の空軍だと、機体とエンジンに耐久信頼性がないので、パイロットよりもむしろ機体の数を平時から多くしておかないと、ここぞという1日の限界的最多ソーティ(サージ)は実行ができない。

 機付きの地上整備班は、1機を24時間運用するためには、2組が必要である(12時間交替シフト)。
 彼らは、帰投着陸した戦闘機を、たった15分で再整備する。交替パイロットが乗り込み、すぐにまた離陸する。これが「サージ」の日のあいだじゅう、繰り返される。

 1個のF-16スコードロンは12機+予備機からなる。そこには120名の地上整備部隊が所属する。整備班長は「クルー・チーフ」と呼ばれる下士官で、120人の中にはそれが37名いる。

 ある米空軍のF-16スコードロンは、機体が20、パイロットが40。それが12時間のうちに160ソーティを実行できた。これは平時の実験だったが、西側空軍の理論的な目標値として、参考にできるだろう。

 次。
 出版社を公募します。
  『兵頭二十八の防衛白書』は毎年7月もしくは8月刊行の年鑑ですが、年に1冊のペースだと、わたしのもっている軍事ニュース解説ネタのことごとくを反映できません。無理に1冊にたくさん詰め込むと、とても読みにくくなる、という反省もあります。
 そこで、「裏作」をやりたい。
 毎年1月もしくは2月に、日本の普通の新聞ではまず報道されないようなトピックスとバラエティをちりばめた、お気楽に読み流すことのできる《軍事解説本》を、世に問うようにしたいのです。
 「電子媒体だけで売る」というのもアリかもしれません。
 ご興味ある版元さま、ご連絡をお待ちします。

武漢でまたも暴動か?

 Hope Hodge Seck記者による2016-9-29記事「Marines Conducting Tests with 3-D Printed Munitions」。

  3Dプリンターで製造した弾薬は、従来製法のものより殺傷力が高まったそうである。
 3Dプリント工法によるならば、1発づつ、特注品の弾頭を製造できる。破片の飛散距離や、破片を飛ばす方向の制御ができる可能性もある。

 ※まちがいなく「打ち上げ花火」にこれが適用できるだろう。花火職人が手作業で半年かけて二尺玉を製造する必要などなくなる。その次は、「反対斜面」陣地に潜んでいる敵を味方のロケット弾で打撃するとき、地面の無い方向へは破片を飛ばさず、地面の近い(斜面の)方向にだけ全破片を撒布させる、毀害エネルギーの節用&集中だ。弾頭内を軸線に対して非対称にレイアウトすればこれは実現する。

 従来、「特注品」はやたら高額についた。ところが3Dプリンターが普及すれば、「特注品」もマスプロ商品とコスト面で競えるのである。

 海兵隊が達した注意事項。各整備大隊において3Dプリンターで部品をこしらえるときは、一目見て識別ができるように、黄色とか緑色に仕上げること。オリジナルの部品と同じ色にしてはならない。

 オスプレイのエンジンナセルリンク(てのひらサイズ)や消火装置のステンレスレバーをプリントアウトできる3D装置は90万ドルくらいする。

 次。
 Geoff Fein記者による2016-9-29記事「USN shows the art of the possible with its concept for an advanced 81 mm mortar」。

  誘導尾翼だけでなく、滑空主翼まで展張する、新型の81ミリ迫撃砲弾。
 81ミリ迫撃砲なのに、射程が22.6kmにも延ばせる。

 すでに2015年のテストで、19.1km先の標的に誤差10mで着弾させている。

 ロケットアシストするよりも、主翼を展張して滑空させた方が射距離をかせげるということをやっとつきとめた。

 高性能のロケットは高額だし、その割には動作が不安定。

 弾頭シーカーは、セミアクティヴレーザーホーミングにも対応する。
 しかもそのシーカーのコストはぐんと下がった。

 ※最近感心したのが「ステンレスミラー」だ。
 厚さ1ミリのステンレススチールの薄板の表面をハイテク仕上げすると、ガラス鏡面に匹敵するまでになる。
 とにかくガラスを使っていないから、衝撃が加わってもパリンと割れることがない。軍用車のバックミラーはこれにするべきだろう。
 それだけじゃない。こいつを応用すれば、敵の照準用のレーザー光を散乱させずに1方向へ反射させてしまうことができるはずだ。
 ステンレスだから熱にもパルス振動にも強い。
 となると、ゲリラのロケット弾の表面をこの「ステンレスミラー」にしたら、レーザー砲では迎撃はできなくなるわけだ。
 大都会の建物の屋根に使ったらどうなるか。夏の陽射しをぜんぶ反射してしまう。クーラー代の節約になるだろう。

 次。
 ストラテジーペイジの2016-9-30記事。
  9-9テストへの制裁として中共は、朝鮮国境を3日間閉鎖した。しかし交通はすぐ再開された。制裁のヤル気なしなしである。
 北鮮の合法輸出の半額はシナ向けである。シナからは北鮮に毎年30億ドル分の商品が輸出されている。食糧や医薬品等は国連制裁禁輸の対象外なので。

 武漢市が暴動寸前。報道は完全に遮断されていて、インターネットも片端から削除されている。
 じつは2011年以来、武漢では人民大衆による反腐敗抗議行動が頻発している。中共中央はこれを絶対にメディアでは取り上げさせない。

 要するに地方の高級党員がビジネスに手を広げて腐敗している。中共が事業家を党の高位に進出させることを認めたのは1980年代だった。

 武漢や南部の省とか大都市の行政トップはしばしば、全国の共産党幹部に対するみせしめ粛清の対象にされてきた。
 しかしそういうところに誰が中央から落下傘降下しても、一段下の地方行政単位レベルでは腐敗は続くという。

 ヴェネズエラの社会主義政権による経済破綻はとめどがないので、中共も財政の梃子入れはしないことにした。
 国家の負債額は、もし社会主義政権が別の政権になっても、とうてい返せない量。

 2015の中共借款は、たんに油田を維持させるための費用分。
 中共はかれこれ450億ドルをヴェネズエラに貸し込んでいる。

 シナ人労務者は2014からヴェネズエラに入り込み始め、いまでは3万人。

 9-26に韓国沖でシナの違法操業トロール漁船が公海へ逃げようとし、しかも無線でシナ海軍を呼んだ。すぐさま韓国海上警察がスピードボートで乗り移ったところ、17名のクルーが一区画に立て籠もったので、2発のフラッシュグレネードを投げ入れた。そしたら船火事になった。機関室に立て籠もったシナ人3人が煙で窒息死。残り14人は留置場にぶちこまれている。

「読書余論」 2016年10月25日配信号 の 内容予告

▼マックスウェル著『中印国境紛争』1972-1、原1970 つゞき
 ※最後まで。

▼エレン・C・ダンコース著、高橋武智tr.『崩壊した帝国――ソ連における諸民族の反乱』新評論 1981-2pub. 原1978
 ※イスラムテロリズムの淵源を知りたい人は必読の文献。イスラム伝統主義の復古にモスクワ共産党が最初から手を貸していた。チェチェン騒動はそのブーメランだと分かる。

▼『海軍中攻史話集』つゞき
 ※最後まで。とにかくものすごいボリュームで、割愛できない証言がてんこもりの1冊。空襲作戦や対艦攻撃任務のリアリズムを承知したい人は、必ず目を通しておくべき好史料。

▼土肥一夫監修『海軍 第一三巻 海軍航空 航空隊 航空機』S56-9
 ◆  ◆  ◆
 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。

 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。

 大きな図書館に毎日通えない人も、最低費用で、過去の軍事知識のマニアックな勘所に触れることが可能です。
 また、ミリタリーしか読んで来なかった人には、他分野の情報が、何ほどか有益かもしれません。

 「読書余論」は、毎月25日に「武道通信」から最新号が配信されます。1号分の購読料は500円です。
 バックナンバーも1号分が500円で、1号分のみでも講読ができます。
 過去のコンテンツは、配信元の「武道通信」のウェブサイト
http://www.budotusin.net/yoron.html
 で、タイトルが確認できます。

 電子書籍ソフト対応の「一括集成版」もできました。詳細は「武道通信」で。

 ウェブサイトでわからない詳細なお問い合わせは、(有)杉山穎男事務所
sugiyama@budotusin.net
 へどうぞ。