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「しんわの湯」は泉質が良いのはわかったが 煙いのをなんとかしてくれ。

 Matthew Cox 記者による2017-3-21記事「Army Will Need Smaller Units for Megacity Combat」。
  シンクタンクの「ニューアメリカ」が主催した未来戦カンファレンスに臨んだ米陸軍参謀総長は語った。外地の大都会で市街戦するための専門の特殊部隊をこれから創設すると。

 市街戦用の戦車はどんな寸法にするのが適切なのか。市街戦用ヘリコプターのローター直径はいかほどにすべきなのか。そんなことも考えねばならぬ。

 将来の市街戦では、兵士が同じ場所に2時間以上とどまったなら、間違いなく殺られる。なぜなら敵性住民は皆、スマホを持っているだろう。彼らのスマホカメラによって、米兵の位置などは即座に敵軍に通報されてしまうはずだからである。

 次。
 2017-3-21記事「Official Publication of the Navy League of the United States」。
  GPSとレーザーレンジファインダー、天測装置、暗視カメラをコンパクトな1個の装置内に融合し、海兵隊員はこれ1つ持っていさえすれば全天候で安んじて味方の砲撃支援要請ができるというようにしたい。

 距離と方位を示せるだけでなく、目標との垂直標高差もたちどころに掴める。
 よって、味方の支援砲撃を迅速的確に要請できる。
 この装置は重さ3ポンドにまとめる。

 次。
 ストラテジーペイジの2017-3-22記事。
   中共軍は、兵士の認識票にとりあえずQRコードを採用する。やがてはICチップを入れたい。QRコードもスマホで読み取る。とにかくスマホ連動にする。

 じつは米陸軍は2006年に「スマート・ドッグ・タグ」を試験導入してみた。サイズはクレジットカード大だった。結果は不評であり、現在は、もっと使えそうな新型が開発中である由。

 スマート認識票は、衛生兵がスキャンするとその兵士の血液型やアレルギーや持病や治療歴がすぐ判り、しかも、刻々の施術措置も追加記録させておくことができる。

 なお、社会保障番号は、他人による盗用悪用の懸念があるため、2015以降、米兵の首懸け金属札には記載されなくなっている。

 米軍がドッグタグを採用したのは1906年だ。

 第二次大戦中は多くの兵士がドッグタグのチェーンに「P38」というCレーションの缶詰を開ける金具を縛着していた。それはポケットの奥にしまっておくと、いざというときにみつからなくて面倒このうえないのだ。

 ブリキ缶のレーションが廃止された80年代以降は、この鎖にUSBサムチップが吊るされるようになった。兵士はそこに、本国の家族から来信したメールのテキスト、写真を、まとめて保存するのだ。もちろん、ついでにエロ画像なども入っている。捕虜になりそうなときはまずそれを消去しないといけない。

 ※核攻撃などの戦災が発生したとき、医療チームが民間罹災者の足首にこういうスマートタグをとりつけられるような準備をして、治療に遺憾がないように期するべきだろうね。自治体は。

蔦屋が徳間を子会社化したそうだが、函館蔦屋書店は同市在住者が書いた徳間刊の『日本の兵器が世界を救う』をプッシュしないのかい?

 ストラテジーペイジの2017-3-21記事。
  F-35が搭載する4銃身の25ミリ・ガトリング砲GAU-22Aは、優れモノだ。
 まず、軽い。ハリアーが搭載している5銃身20ミリのガトリング砲GAU-12(122kg)に比べて2割コンパクトで、重さは15%少ない。

 発射レートは低い。毎分3300発だ。GAU-12なら4200発だった。
 携行弾数は、F-35Aで182発。BやC型だと220発。

 この25ミリ弾は、3600m届く。精密に当たるのは2500m以内だが。
 実包は「25mm×137 FAP」という。FAPは破砕徹甲弾の意味。
 装甲車までなら上から貫ける。破片は付近の歩兵に対して有効。

 25mmガトリングは、通常、いちどに1秒未満しか連射をしない。それで55発弱のタマが飛び出す。これだと、6~7回引き金を引いたら、弾倉は空になる計算だ。ただし、あらかじめレートのセッティングを変えることが可能で、レートを下げれば、最大で12回、バースト発射できるようにもなる。

 米空軍は1959年に、重さ92kgのM61という6銃身の20ミリ・ガトリング砲を完成した。これが「ヴァルカン」である。1発100グラムの弾丸を毎分6000発、発射できた。
 F-16は、その実包を511発、携行した。
 照準装置の進化により、戦闘機のガトリング砲による対地銃撃が実用的になっている。

 シリアのタルトゥス港は今は100m以下の中型船舶×4隻しか利用ができない。
 露軍はそこに、2本の、浮き桟橋を架設している。長さはそれぞれ100mである。両サイドに1隻づつ、横付けできる。しかし、その桟橋以上の長さの艦船は、はみだしてしまう。

 ロシアはクルドのYPG部隊を訓練してやるための拠点をシリア内に設定した。

 シリアが化学兵器を使っていることに対する国連の制裁決議案に、ロシアと中共は拒否権を発動した。ISもマスタードガスと塩素ガスを製造して砲弾に詰めているため。

 さきごろ、イスラエルが発射した「アロー3」は1発だけだった。つまり、複数のSA-5のうち、自爆しなかったものが1発あったということ。

 なおロシアは2016年にはSA-10(S-300)もシリアに持ち込んでいる。※それは発射されなかった模様だ。

中共メディアがわたしの『日本の武器で滅びる中華人民共和国』の宣伝をしてくれているようで、とても有り難い。

 ストラテジーペイジの2017-3-20記事。
   3月17日、4機のイスラエル空軍機が、ヒズボラの入手した兵器〔おそらく地対地ミサイル〕を爆破するため、シリア東部のパルミアを空爆した。
 このイスラエル機に対してシリア政府軍は、地対空ミサイル「SA-5」を発射した。
 そしてイスラエルは、このSA-5を空中で爆破するために、ミサイル迎撃ミサイルである「アロー3」を使用せねばならなかった。

 どういうことかというと、イスラエル空軍機に向けて陸上から発射された地対空ミサイルが、飛行機には当たらずに逸れ、そのまま自由落下を始めて、イスラエルの領空・領土へ向かってきたのである。
 イスラエルとしては、この飛翔体がもしかして地対地弾道弾であるかもしれぬという万一の場合を顧慮し、イスラエル国内に着弾する前に空中で迎撃をした次第。

 イスラエル軍が領土外で作戦行動している戦闘状況下で「アロー3」が試されたのは、今回が最初のケースである。

 ※わたしが拙著で提言している、(そして中共もいよいよ無視しておけなくなってきた)ソリッド弾頭を用いた「対〈静止艦〉用」戦術弾道弾のメリットは、ABMで阻止しようと図っても無炸填の重金属弾頭は特に故障も起こさず、そのまま惰性で目標へ突っ込むだけであるという点。敵は迎撃ミサイルを発射すればするほど、単にみずから発生させた破片を降らせて自国の軍港施設に余計な損害を加えるばかりなのだ。

 SA-5は1960年代からある。最新のそのバージョンは「S-200」と称され、シリア政府軍には2010年から、ロシアによって供給されている。自重7トン、水平射程300km。
 ※それにしても、ロシア製SAMには、はずれたときに自爆する機能がついていないのか? だったらSM-3が艦隊地の核弾頭付き弾道弾だと疑うのも、無理はないわな。

 2011からエジプトにカネをめぐみ続けているサウジは「アラブの盟主」づらをしたい。しかしエジプト人には、それは不快である。

 現在、エジプト国内では、ガソリン1リットルの小売価格は36セントである。対して、イスラエル国内では、2ドル強。
 イスラエル政府は民需用の石油燃料に対して政府補助を与えないのみか、重税を課しているからだ。
 逆にエジプト政府は気前よく政府補助によってガソリン価格を押さえている。輸入価格はリッター70セントなので、異常な逆ザヤ。しかしそれを続けねば、国民が暴動を起こす。

 フランス製のスカルプという空対地ミサイルは射程560kmある。自重1.5トン、弾頭重量450kg。艦艇やビルディングに精確に命中する。

 単価が150万ドルで、1990年代後半からすでに3000発以上、註文されている。これまでに発射されている総数は100発ほど。
 フランスは600発購入。共同開発した英国は1000発近く調達。英軍は名称を独自に「ストームシャドウ」と変えた。
 この他、GCC諸国が1000発以上、買っている。
 ギリシャ、イタリア、エジプトも少数、購入。

 仏軍はシリアとマリでスカルプを発射し、うまくいっている。
 英軍は2003年にイラクで「ストームシャドウ」を使用した。

 ※米国からトマホーク・ミサイルを買うという話は手続き的に簡単ではない(国務省だけでなく、議会の承認が必要)。しかし英国からストーム・シャドウを買うのは、手続き上はものすごく簡単である。なにしろあちらの政府が売る気満々だから。こちらの発射母機の火器管制システムに小改修が必要となるけれども、インド人のように上手に交渉をすればその工事代を「弾薬を買ってやるかわりのサービス」として向こうにまるまる負担させることだってできる。日本は巡航ミサイル技術をとっくに持っているため、この国際取引はMTCR規制にはひっかからない。往々、兵器輸入は後年度のメンテナンスが軍事財政を圧迫する。しかし今日の弾薬は気密コンテナに封入されているので、使わないのならば十年以上でも倉庫に寝かしておけばいい。さすがに10年も経過すれば技術が古くなっているだろうからリファービッシュが望ましくなるけれども。人件費となんら連動せぬ「弾薬買い」は、軍事政策としてとても合理的なのだ。迷ったらとりあえず「弾薬」を買うのが、損しない道である。

 次。
 Kris Osborn 記者による2017-3-19記事「Army Upgrades GMLRS Warhead」。
   射程70kmかそれ以上でも精密に命中し、しかも不発弾を決して残さないというGMLRS用の新弾頭がロックマートにより開発された。その工場は、アーカンソー州カムデン市にある。

 200ポンドの単弾頭で、空中炸裂モードか、地中貫徹爆発モードにできる。
 低い空中から破片を高速で飛散させて地面を覆う技術の改善により、クラスターではないのにクラスター並のエリア制圧力がある。

 なおロックマートでは6年前に、MLRS用のクラスター弾頭の製造は止めた。
 GMLRSは、すでに2万5000発、製造されている。

 次。
 Tim Worstall 記者による2017-3-19記事「Trumps' Right About Germany And Defense But Not About The Economics Of Nato」。
   NATOの欧州メンバーは、それぞれ自国の軍事力にカネを出すことによって米国を含めた全メンバーに貢献しているのである。
 NATOとは、欧州諸国が米国にカネを出して安全保障を買う仕組みではない。米国が欧州にカネやモノを与える仕組みでもない。

 欧州諸国の国防努力はたしかに足りない。しかし、欧州の防衛努力とは、欧州から米国にカネを貢ぐことではないのだ。

 ※まったく同じことが日米安保条約にもあてはまる。

今アフリカは如何にヤバいのかを警告した『兵頭版白書2016』は昨年8月下旬に店頭に出た。そして陸幕の撤収検討開始が9月だと……!?

 Kris Osborn 記者による最近の記事「Breakthrough - Missile Defense Agency Fires 2 SM-6 Interceptors at Once - Testing New Seeker Technology」。
   迎撃テストが実施された。ミディアムレンジの模擬弾道弾標的×1に対して米駆逐艦からSM-6を矢継ぎ早に2連射し、命中させた。
 このSM-6のシーカーは、弾頭内臓のアクティヴ・レーダーである。

 続けざまに2発発射することで、もし1発目のシーカーが敵RVのコース変更によって失探させられてしまったとしても、2発目でフォローできるんである。

 SM-6はSM-3と違い、敵弾道弾をミッドコースで迎撃するものではない。ターミナルフェイズで迎撃するものである。

 ハワイ沖の実射試験で、ペリー級のフリゲート(廃船)もSM-6で破壊できることは立証済みである。つまりSM-6があれば、対弾道弾、対航空機、対巡航ミサイル、対艦艇まで不安がないのだ。

 SM-6は2013年からすでに米海軍には実戦配備されている。米海軍は今、250発ほど保有中だ。昨2016年の契約だと、レイセオン社は2017-9までに納入するSM-6の代金として海軍から2億7000万ドル貰う。
 レイセオン社は、SM-3もSM-6も、アラバマ州のハンツヴィル市にあるレッドストーン工廠で製造している。

 SM-6を最前線でフル活用するにはプラットフォームのイージス艦のシステムが「ベースライン9」にグレードアップしていなければならない。

 米海軍は、敵の巡航ミサイルを超水平線距離で探知して撃墜しようというNIFC-CAのシステムも2016から稼動させた。

 SM-6は、将来は、VLSだけではなく、上甲板に露天式に据えつけたランチャーチューブからも撃ち出せるようにする。つまり、空母からLCSまで、大小のどんな艦艇にもSM-6を搭載して運用できるようになる。NIFC-CA環境が整備されれば、プラットフォームがイージス・システムを備えていなくとも、どこからでもSM-6を発射して敵の航空機や巡航ミサイルを撃墜したり、敵艦を打撃できるようになるのだ。

 ※つまりTHAADではなくイージス・アショアを買って先島群島から稚内まで日本海向きに点々と配しておくのが経費の上でとても合理的である。中共海軍は身動きできなくなり、キチガイ国Aはわが原発建屋を巡航ミサイルで狙えなくなり、キチガイ国BはスカッドERで遊べなくなる。空自のレーダーサイトがつぶされたとしても、NIFC-CA網で穴がカバーされるのだ。

 次。
 ストラテジーペイジの2017-3-16記事。
   空軍はA-10による2つのテストを実施した。
 ひとつはイランのスウォーム・ボート攻撃を想定してそれをA-10で阻止できるかどうかというテスト。これはガンカメラだけを使った。

 もうひとつのテストでは、実際に有人ボートに仮装した無人リモコン艇を、非爆発性の訓練用の30ミリ弾でA-10から射撃させてみた。

 イランの小型高速艇は、全長が6m~21m。速力は70~90km/時。
 稀に、射程50km以上のシナ製C-802を搭載している。

 ※この任務にふさわしいのは有人のA-10ではなく、対舟艇銃撃に特化させた特注のUAVだろう。固定武装は12.7mm~25ミリの単銃身でいいはずだ。

 米空軍の上層は、CAS専用のA-10など早くぜんぶ廃棄して、自軍の任務を長距離侵攻爆撃のみに専念させたい。ところが、戦地で撃墜されるパイロットの立場からは、味方レスキューヘリが来るまでのあいだ、A-10が敵地上軍を寄せ付けないでいてくれることがとてもありがたい。下っ端パイロットは、決してアンチA-10派ではないのである。

 ※「教育勅語」とはシナ人が書いた明代の「六諭」の焼き直しにすぎず、自由主義革命であった明治維新の精神に逆行して日本人を儒教圏人化しようとした反近代化テキストに他ならぬという短いまとめ解説は、草思社文庫版の『北京が太平洋の覇権を握れない理由』(2014-4月刊)の巻末、「文庫版あとがき」の330ページから332ページをお読みください。 靖国神社をどうするのが近代国家として最善なのかについては、草思社文庫版の『日本人が知らない軍事学の常識』の第8章をごらんください。 日本が北鮮をなんとかしたければ、先に中共を滅ぼしてしまうのがいちばん安価でしかも早道となるのであるという、アジアに無知なアメリカ人には絶対にわからない話は、講談社+α新書『日本の武器で滅びる中華人民共和国』でお確かめください。

トランプ政権はアジア重視の看板をすべて下ろした。

  Hugh White 記者による2017-3-14記事「Australia’s Future Submarine: Big Boats Versus a Big Fleet」。
      豪州海軍が必要としている潜水艦のサイズは巨大であり、他国の出来合いの非核SSでこれに適合しているものは存在しない。したがって新規の設計になる。

 我らが必要条件。長大な航続力。多種の任務=ロールのための多種の装備をとっかえひっかえでそなえつけられること。

 まず米国製の「AS/BYG-1」という潜水艦用の戦闘管理システムを搭載せねばならない。米国製の魚雷や対艦ミサイルを運用するためには必須である。しかるにこれがやたらにスペースを喰うし電力も必要だときている。旧来のコリンズ型(3400トン)では搭載が不可能である(同型の航続距離だけは十分だと立証はされているが)。

 豪州の先を見ている政策立案グループの中には、わが国も将来は原潜を持つしかないと考え、そのための道を準備したいという勢力がある。巨大な非核潜はそのための階梯として、彼らにとっては魅力的なのだ。

 こんど決まった潜水艦の巨大サイズの説明は以上でついているが、なぜポンプジェット推進方式を選んだのか、ドイツ製の候補は本当に騒音が酷かったのか、等の不明点は、これから説明されるのかどうか、わからない。

 非核動力潜水艦が最大の威力を発揮する場所は、敵国の軍港の間近の海底や、枢要なチョークポイントの海底である。
 豪州から見て、それはとても遠いところにある。だから航続レンジが必要であり、そのために巨大船体が選ばれるのだ。

 非核動力潜水艦は、搭載する液体燃料に比例してレンジが延びる。そして潜水艦の場合には、船体が巨大化すればするほど、一定航続距離に要する燃料の消費のレートが良好化するのである。デカければデカいほど燃費が改善するのだ。

 豪州海軍全体の効率も問題。いくつかの特定海域に出張してできるだけ長期間そこで展開していることが〔アメリカから〕求められるのだが、それには、個艦の洋上連続作戦日数が長いことと同時に、各艦の取得費・運用費が小さくなくては困る。

 ちょっと試算をしてみよう。ここに、Aという潜水艦とBという潜水艦がある。
 Aは4000トンで、取得費40億ドル。そして遠くの監視海域にて30日間、無補給で過ごすことができる。
 かたやBは3000トンで、取得費20億ドル。そして監視海域では20日間、補給を受けずに任務を続けられるとする。

 AとBとを比較すると、Bのほうが、総コスト1ドルあたり、1.5倍長く、監視日数をこなしてくれることになるだろう。

 Bの潜水艦で艦隊を構成すると、Aより隻数を増やすことができ、戦時に喪失・損耗しても、その穴をすぐ埋めやすいというメリットがある。

 尤も、現場海域までの往復にBの方が余計に日数がかかるようならば、以上の比較の前提も狂ってしまう。

 且つまた、潜水艦のレンジ、持久作戦可能日数、コストに関する正確な数値資料は、コアなインサイダーでないとまずアクセスできない情報だ。政策立案者たちが比較するための資料は、そもそも与えられないわけである。

 しかし記者は総括してこう思う。わが国の潜水艦隊の陣容更新のための予算が500億ドルあるとしたとき、そのカネをつかって、比較的に小型の潜水艦をヨリ多数隻整備した方が、おなじ額のカネをつかって、比較的に大型の潜水艦をヨリ少数整備する場合よりも、豪州海軍のパフォーマンスを高機能化してくれるにちがいない――と。

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 ストラテジーペイジの2017-3-14記事。
  正男暗殺の2-14のニュースは、北鮮内に口コミで広がるのに1ヵ月かかった。
 正男の母は北鮮生まれだが、三代目の母は日本生まれである。

 グレイイーグルの飛行中隊は12機からなっている。韓国に搬入されるMQ-1Cは、だから、12機だろう。

 グレイイーグルは、MQ-1プレデターを改造したもので、全重1.5トン、内蔵ペイロード300ポンド(センサーや通信装置)、機外搭載量500ポンドである。

 滞空は36時間可能。速力は270km/時。
 プレデターの兵装がヘルファイア×2なのに比し、グレイイーグルは、4発。
 径70ミリのもっと小型の対人ミサイルを多数吊下することもできる。

 米陸軍は2011からアフガニスタンやイラクにグレイイーグルを持ち込んでいる。現有機数は100機ぐらい。

 北鮮は2-22に、同国の高校内に蔓延している覚醒剤を止めましょうというキャンペーンを始めた。北鮮では高校生の16%が覚醒剤をやっており、女子生徒のなかにはそのシャブ代を稼ぐために売春する者もある。

 北鮮の街頭価格で覚醒剤1グラムは250米ドルになる。ボロすぎる商売である。だから公務員たちがその製造と販売の元締めになっている。

 中共が北鮮製の覚醒剤の流入を国境で阻止しようとしているので、密輸出で稼ぎ難くなった業者が自国内で売り始めたのが、国内蔓延のきっかけのようだ。

 ロシア海軍は、北極仕様の特製ミル8ヘリ「AMTSh-VA」を受領し始めた。
 なんとマイナス摂氏60度の極低温環境下でもエンジンを始動させて飛翔できるという。

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 Joseph Trevithick 記者による2017-3-13記事「U.S. Air Force Buying Special Drone-Snagging Shotgun Shells」。
   12ゲージのショットガンで発射することのできる対ドローン用の捕獲網ショット「スカイネット Mi-5」。このたび米空軍で600発購入して試験することになった。メーカーは「AMTEC レス・リーサル・システムズ」社。略してALS社。

 もし試験結果が好評ならば、6400発が調達される。
 軍事基地などを撮影しようとするドローンをこれで撃墜したい。

 ショットガンの散弾の代りに、5個に分裂する金属塊と、その相互を結んでいる高張力コードが開傘する。
 遠心力によって捕獲網が幅5フィートに広がる。

 米空軍はこのタマを「レミントンM870」制式散弾銃から発射するつもりである。
 ただし、遠心力による開傘方式であるため、ライフリングが刻まれた「チョーク」チューブをバレル先端に接続しないといけない。

 ペンタゴンが欲しているのは、「カテゴリー1」のドローンと「カテゴリー2」のドローンへの対策である。
 前者は、全重20ポンド以下、高度1200フィート以下。
 後者は、全重20~55ポンド、高度3500フィート以下。
 どちらも速力は300マイル/時以下の無人機とされる。

 対ドローン弾にまつわる懸念は、それが失中したときに周囲の民間に予期せぬ害を与えないかということ。

 次。
 BRUCE G. BLAIR 記者による2017-3-14記事「Why Our Nuclear Weapons Can Be Hacked」。
     2010年のこと、ワイオミング州のミニットマン基地にある50基のミニットマン3が、1時間近く、発射管制室のモニター上から消えてしまった。

 発射員は、大統領から発射命令が出てもそれを実行できなくなったのだ。
 発射員は、だれかがリモコンで50基の発射カウントダウンをさせ始めたと認識した。焦った。

 その後の原因解明により、このトラブルは、ひとつの回路基盤を正しく挿入していなかったために起きたとわかった。

 1990年代のなかばには、メイン州にある海軍の対SSBN無線所のファイアウォールが何者かに突破された。大西洋のSSBNに対してSLBM発射を命ずるコマンドを中継送信する基地である。

 これ以後、SSBNは、別なソースからの無線命令を二重に確認できない限りは、SLBMを発射できないことにされている。

 米国大統領は、他国からの核ミサイルが飛来しつつあるという報告を受けてから、核反撃を決心して命令するまでに、3分から6分の時間しか与えられない。

 次。
 ジャパンタイムズの2017-3-14の無署名記事「U.S. to delay deploying Ospreys to Yokota base by up to three years」。
   理由をあきらかにしないで、空軍のCV-22オスプレイの横田配備が、FY2020に延期された。

 2015-5に米軍が発表していたところでは、特殊作戦用のCV-22が3個部隊、まず2017後半に駐留開始し、さらに7個部隊が2021年までに増派されることになっていたのだが……。

 ちなみに海兵隊用のMV-22とは機種が別である。

アイアンフィストでとうとう日本人の「爆撃誘導員」がF-18のCASを呼べるようになったようで、ひとまずめでたし。

 KIM GAMEL 記者による2017-3-13記事「US to deploy new Gray Eagle attack drone system in South Korea」。
   米陸軍が韓国のクンサン基地に、キラードローンである「グレイイーグル」を搬入開始した。配備予定の機数については情報は無し。
 運用開始は来年かららしい。インフラが未完成なのだ。

 運用部隊は、米陸軍の第二歩兵師団の第二戦闘航空旅団である。クンサン基地は米空軍の基地だが。

 ジェネラルアトミクス航空システムズ社製のプレデターを陸軍用に改良したのがグレイイーグルだ。ヘルファイアを4本抱えて滞空できる。
 現在在韓米軍は2万8500人いる。

 ※北鮮のSAMは開戦2日目には全滅しているだろうから、そのあとはこうした低速中層キラードローンが飛び放題となる。三代目は地上には二度と出てこられず、地下2000mの廃炭鉱内で誰にも知られずに年老いていくしかないだろう。尤も、VXやマスタードガスを地下処分すると、空気より重いため、どんどん縦坑の奥へ降りて行ってしまうのですけどね。

 次。
 ストラテジーペイジの2017-3-13記事。
   露軍が公式発表。2011年には露軍のUAVは180機しかなかったが、2017現在、無人機戦力は2000機を越えたと。
 「ザヴァスタ」「フォーポスト」「ザラ421」「イルクト10」「オーラン10」「エレロン3SV」などの機種あり。

 「オーラン」は滞空18時間の本格派。
 「エレロン」は滞空2時間くらい。

 「フォーポスト」はイスラエルの「サーチャー2」をロシアでライセンス生産したものである。滞空20時間可。ペイロードは120kg。
 ライセンス契約は2014に結ばれた。その前に7年間もの交渉と評価試験が続いていた。2012年には地表気温マイナス30度でも機能するかどうかテストされている。
 さらにその前の2004にはイスラエルが無人機のJV工場をロシア内に建設するという話だったが、これは米国からの圧力で潰された。イスラエルには米国の無人機技術も提供されている。それがロシアへ伝授されてしまっては困るからだ。ロシアからさらに別な悪党国家群にまで拡散してしまう。
 2016年にはロシアがライセンス契約に違反したので、イスラエルは、「サーチャー2」のライセンスを停止すると宣言して今に至る。

 「ザスタヴァ」〔ストラテジーペイジは同じ記事内にスペルの異なる、あきらかにどちらかが間違っている語や、意図的に最初からまちがっている記事を混在させる。それを誰かがそのままコピペすれば影響の確認がしやすいというわけなのか〕もイスラエルの「バードアイ400」をライセンス生産している製品だ。同機は滞空80分可。

 ロシアがイスラエルにUAVの買付け攻勢を始めたのは2007で、いきなり50機以上が売れた。「バーズアイ400」、滞空7時間可能な「アイヴューMk150」、そして「サーチャー2」だ。

 ロシアが米軍のプレデターの同格品として2015に試作したのが重さ1トンの「イノホデツ」。リーパーの同格品として試作したのが、4.5トンの「アルティウスM」である。

イランの技術が中共を凌いだってこと?

 Jeremy Binnie 記者による2017-3-10記事「Iran successfully tests radar-guided anti-ship ballistic missile」。
   「ホルムズ2」というレーダー誘導のASBM(=対艦弾道弾)ができたようだ。
 イラン革命防衛隊が実験し、250km離れた標的に当たった。

 もともと「ハリジ・ファルス」という赤外線パッシヴ・ホーミング方式のASBMがあり、そこから、パッシヴ・レーダー誘導の「ホルムズ1」と、今回のアクティヴ・レーダー誘導の「ホルムズ2」が作られたらしい。

 「ハリジ・ファルス」のベースは、地対地弾道弾の「ファター10」である。固体燃料。
 センサーに電波を使うと、雲や靄を透視できる点では有利だが、ECMで無力化されるおそれもある。痛し痒し。

 米軍も確認している。3月4日と5日に、1発づつのASBMが試射された。その初弾は250km先の海上標的に対して至近弾となり、2度目は、当たった。新しい「アクティヴ・シーカー」を取り付けた「ファター10・Mod 3」である、と。
 発射地点は、オマーン湾にあるバンダレジャスクのイラン革命防衛隊基地だ。
 ※中共は自称対艦弾道弾「東風21D」を、過去一回も、海上標的に対して発射したことがない。つまり、「口だけ兵器」に過ぎない。これに対してイランはすでに洋上標的に対する実験段階に進んでいる。それを米軍も確認している。イランの技術が中共の技術を凌いだようである。

 次。
 ストラテジーペイジの2017-3-12記事。
  ドイツはノルウェーに『202』型潜水艦×4隻を売る見返りとしてノルウェーからは対艦ミサイル「NSM」を買おうという約束をしていたが、このたび12億ドル分を発注した。
 その数量については公表されていない。
 ドイツはこの対艦ミサイルを、自国内で製造する。また、ドイツとノルウェーは、NSMの進化型について、共同で開発することも決めている。

 ドイツのGDPはノルウェーの90倍もある。だからノルウェーとしてはこうした「バーター」が有り難い。

 たまたま、ドイツ海軍の装備してする対艦ミサイルが、相当に古くなっていた。そしてノルウェーだけが「第五世代の対艦ミサイル」を開発していた。それがNSMであった。

 1972からある「ペンギン」をもとに、1996からNSMが研究されている。ステルスであることが大特徴。
 2006に試射成功。2007から量産開始。ポーランド海軍も沿岸砲兵大隊用にNSMを調達済みである。
 NSMには、艦上から発射するタイプと、陸上から発射するタイプが用意されている。

 全長4m弱、重さ400kg強。
 レンジ200km以上。
 終末誘導は赤外線。完全なパッシヴ・センサーのみである。これと筒体のステルス設計とにより、敵艦は、ミサイルで狙われていることが最後まで分らない。

 敵艦の最も弱い箇所についての画像データベースが入っており、そこに当たりそうにない角度だったときには一回フライパスして再襲来する。
 弾頭重量は125kg。いちばん痛いところに当たるので、このくらいでいいのだ。

 シリア最新情勢。
 トルコはクルドがシリアでISを殲滅するのをゆるしたくない。
 またイランがシリアに永久駐留しようとしており、トルコはこれにも反発している。

 ISはイラクから兵隊をひきあげて、ラッカ市の防衛に注力中。クルド軍に対してではなく、アサド軍に対する反撃に集中している。

 米軍は、陸軍レンジャーと、海兵隊の15榴の部隊を送った。15榴はGPS誘導砲弾で40km後方から支援できる。
 ※レンジャーが最前線で砲撃目標を指示し、海兵砲兵隊がエクスカリバーを発射するのか。

 ヒュミントによれば、ISは兵力をイラクから引き揚げてラッカに集中させている。

 ISは1年前より4割、総兵力を減らした。今は12000人規模。
 抜けた者たちは、中東から欧州へ戻ってそこでそれぞれテロを遂行しなさい、と言い含められている模様。IS内では気勢はしぼんでいるが、まだ残っている連中はコアである。

 モスル市にはまだ2000人ががんばっている。
 シリア国境線のイラク側には、交通路の確保のための少人数グループのISが転々と、布陣している。

 次。
 WYATT OLSON 記者による2017-3-12記事「Under the radar: Life is low-tech at Army missile defense base in the Pacific」。
   クェゼリンにはとても小さな米陸軍の基地がある。
 この島はブーメラン形で、長さは2マイル、幅800ヤードしかない。住民の交通手段は自転車かゴルフカート。

 軍属800人、雇員50人など、1300人が暮らしている。自称ブーマーレンジャーズ。
 ここには観光目的では誰も立ち入ることができない。居住者全員、政府命令で、有限の任期で、ここにいるのだ。

 クェゼリンは、グァムからは1600マイル、ハワイと日本からはどちらも2000マイル以上離れている。

 近海は浅く、環礁内だと150フィートから200フィートの深さしかない。しかし、その外側は深さ数千フィートに落ち込む。

 クェゼリンには日本兵〔海軍陸戦隊〕数千名の埋葬所もある。今も地中に死体は残留。
 墓碑銘のない死体集積穴の位置が6箇所、確認されている。

 緒戦でマキンで日本軍が捕虜にした9人の海兵隊員はこの島で斬首されている。

 住民は、自宅の庭を深さ6インチ以上は掘らないように規制されている。それより深く掘ると、死体もしくは不発弾に達してしまう。

 いまから約50年前、ここに、最初の「模擬ロシア製レーダーサイト」が設置された。これは、ソ連側で米国発の戦略弾道ミサイルを見張っている警戒レーダーには、宇宙の物体がどのように映るものなのか、それを知ろうとしたのである。

 冷戦後は、設備が整理されて、ABM実験支援や米軍の弾道弾性能テストや宇宙物体の監視がここの主な仕事になった。

 マーシャル諸島の土地はすべて私有地であり、米国は長期契約に従って総額180万ドルのリース料を毎年マーシャル諸島政府に支払っている。

アンコール依存症

  Ryan Maass 記者による2017-3-10記事「U.S. Army seeks larger munitions stockpile, citing 'readiness crisis'」。
  米陸軍の制服幹部が連邦下院の軍事委員会の開戦即日戦備小委員会にて、緒戦用の弾薬準備量が足りませんぜと訴えた。
 具体的には、PAC-3、ヘルファイア、GPS誘導の15榴砲弾であるエクスカリバー。

 ※政権発足から数十日。国務省からの「ご進講」もひととおり済んで、さしものトランプ氏も、中共に対しては軍事でも経済でも何もできやしねえんだよ――という己の立場の意外な無力さをかみしめているところだろう。

 こうなると彼の大脳皮質の古い記憶層が蘇る。80年代感覚の日本叩きだ。

 それには、THAADを初めとした役にも立たぬくだらぬ兵器をあれ買えこれ買えという要求も、当然に含まれてくるだろう。
 これについては日本側から対案を先制的に提示するのが、トータルで得であるし、国民の安全を真に高める由縁である。

 買って損がないのは、弾薬類である。
 バルカン半島やリビアへの干渉作戦など、いつも欧州NATOが反省させられるのは、平時の弾薬準備量が絶対的に不足していたということ。
 同じことは日本近海有事でも必ず起こる。自衛隊の弾薬はすくなすぎるのである。機雷もすくなすぎるし、クイックストライク機雷やJDAMにするためのセンサー類も、その本体となる500ポンド爆弾も足りない。それらをしこたま買っておけばいい。

 今日の弾薬は、何十年も保存が効く。買いすぎて無駄になることもない。友軍に融通してもいいのだから。ただしあたらしい保管場所が九州に必要だ。それを、この外圧を利用してついでに建設するといいだろう。

 じつは陸自の弾薬は北海道にはたくさんあるのだが、九州や沖縄方面にはまるっきり少ない。そしてたいへん困ったことに、平時に大量の弾薬を北海道から九州に運ぶ手段が、日本には無いのである。火薬輸送についての法律の縛りが強すぎるのだ。
 しかし、九州に弾薬庫を新設して、そこに米国から買い付けた弾薬を米国のフネで直接に搬入してもらえるなら、諸問題はぜんぶクリアーされる。

 戦時中みたいに、弾薬を日本国内の町工場で大量生産させるなんてことは、今はぜったいにできない。爆発的な需要に、日本の工業力は機敏に対応などできないのである。今日では、だから先進国軍隊は、弾薬を、事前に余分に製造しておいて、それを同盟国同士で融通し合うしかないのである。日本が弾薬を大量に買ってストックすることは、この点で米軍の世界経営をサポートすることにもなるだろう。誰も文句をつけようがない話だ。

 ところで朝鮮戦争中に金日成は、九州に置かれている米空軍基地がどれほどおそろしい力を持っているのか、身にしみて思い知った。

 そこで休戦いらいの北鮮軍の戦争計画の中には、開戦と同時に九州の飛行場を使えなくしてやれるハラスメント攻撃が織り込まれるようになった。この目的のために特に開発されたのが「ノドン」であった。兵頭はさいしょから、あれは日本の都市攻撃用などではないと解説してきた。

 1965-3に北鮮の大幹部が北京を訪問したとき毛沢東は「朝鮮で第二戦線をつくりアメリカを窮地に追いこめ」と金日成に伝言させた。北鮮は、日本の米軍飛行場を攻撃できるロケットを北鮮が手にすれば、北鮮から中共に対して恩を売れるのだということを知った。
 北京にとってはこれが北鮮の利用価値なのである。アジアの米軍基地を攻撃する能力の無くなった北鮮など、北京にとっては援助する価値もないのだ。

 次。
 Jim Walsh 記者による2017-3-9記事「Over and Under Estimating the North Korean Threat」。
  ※インタビューに答えた形式だが、ここ1週間の北鮮ミサイル関連の記事ではおそらくいちばんまともで秀逸な内容。MITのなかに軍事研究プログラムがあって、話者はそこの上級研究員(博士)である。核と中東と東アジアの専門家。北鮮入りしたこともあれば、脱北者からも話を聞きまくっている。

 日本海軍はミサイルの残骸を海から拾うだろう。それと米軍の衛星写真を結合させると、また何らかの情報も得られるだろう。

 韓国人は、米軍の戦術核の半島内再配備は欲してはいない。

 中共は、THAADが将来的には進化して、中共のICBMを破壊できると妄想している。
 THAAD用のXバンド・レーダーも今から15年とかしたら、どこまで進化すか知れないわけである。
 THAADのレーダーは、中共によるSLBM試射/実射を見張る道具でもあるのだ。
 ※これがいちばん問題の核芯を衝いている解説だろう。黄海内または海南島近傍から北米東部を狙って発射された中共海軍のSLBMを米軍が早期に探知追跡するためには、Xバンドレーダーを韓国内に配備しておくことが、日本の経ヶ岬や車力のレーダーよりもずっと飛翔コースに近くなり、便利なのだ。『朝鮮日報』はXバンドレーダーの警戒正面角度が北向きに限定されていることを強調していたけれども、それは将来はどうなるかはわからないわけである。ついでに言うと、西オーストラリアで運用開始したCバンド・レーダー基地は、基本的には中共の極軌道周回衛星の打ち上げを見張るものだろうが、FOBS、すなわち南極廻りで米国を攻撃しようとする中共の奇襲的ICBM攻撃も警戒することができる。中共のICBMだって、進化するからである。

 北鮮がいつ、北米を攻撃できるICBMを手にするのか。そこばかり気にする米マスコミは、北鮮の技倆を過大評価し且つ現に在る真の危険を過小評価しているのである。

 まず、とてもじゃないが北米を攻撃できるICBMなどつくれる段階ではない。北鮮は。
 ペンタゴンは、北鮮が2015までにICBMを持つと予想していたのだ。しかし2015年は何事もなく過ぎた。北鮮はいまだにRVの大気圏再突入実験すらできていない段階なのである。

 では北鮮は米国の無視できる脅威か? とんでもない。韓国に駐留する2万人の米兵に対して北鮮はいつでも核爆弾をポンと投げつけられるのだ。炸裂すれば米兵数千人は死ぬだろう。だから脅威は現にあるのである。

 ※韓国に持ち込まれるTHAADは、米国のカネで、米陸軍の半島最南部の拠点を防護するために、半島に展開される。THAADが準中距離~中距離弾道弾に対するBMDとしてぜんぜん頼りにならないことはすでに米会計検査院GAOのペーパーで指摘されている。しかし射程900km未満のスカッド級にはTHAADは有効である(これならば既存のPAC-3でも有効)。北鮮が核を使うと公言している以上、せめてTHAADぐらい追加で展開しておかないと、それこそ米大統領は、数万人の米国人の命を守る措置を講じなかった、と、あとから米国内で非難されてしまいかねない。

 米韓条約や米日条約により、北鮮が韓国や日本を攻撃したときは、米国は、それを米本土に対する攻撃と同じように看做さなければならないことになっている。

 ※韓国政府はTHAAD部隊のための土地を提供するだけ。それを買うわけでも、運用経費を分担するわけでもない。韓国軍がTHAADを運用するわけでもぜんぜんない。さて一方で、日本の岩国基地の米海兵隊を、これから米大統領はどうやって防護するのか? 海兵隊のためには、すでに米海軍のBMD対応イージス艦があるから、わざわざ米陸軍のアイテムであるTHAADで守らせる必要はない。そして日本ももしそのために一肌脱ぐとすれば、米海軍や海兵隊との連接が取りやすい「イージス・アショア」が合理的な選択だろう。THAAD押売りの片棒をかついぎ、太鼓を叩き歩いている日本側の「輸入応援団」は、頭がおかしいのではないか。もし日本がTHAADを導入すれば、韓国人はかならず、地域の対支関係が悪化したのはすべて日本のせいだと責任転嫁に励み出す。よってわれわれは韓国とはいかなる装備も共通化すべきではないのである。

正男こそが「ダミー」だったりしたりしたりして……

 ストラテジーペイジの2017-3-8記事。
  イスラエルが海外に売っている無人機はMTCR違反ではないかという米国務省からのしつこい批判をかわすため、このたび「ヘロンTP-XP」という「遵法型」無人機がつくられた。
 MTCRは、ペイロードが500kg以上ある無人機を、その国産能力のない国に対して売ってはならないとしている(そのまま大量破壊兵器になってしまうとして)。
 そこで「XP」型は、ペイロードを450kgに自粛した。

 ※この宣伝記事は面白い。同時にMTCRが求める「航続距離300km未満」を実現したとは一言も書いてない。もともとペイロード1トンの軍用型で滞空30時間が可能な機体である以上、燃料タンクをちょっと細工すれば(いや、おそらく何もしなくとも)300kmなんて簡単に超えてしまうだろう。

 2016-6以降、インドもMTCR署名国である。インドは、急いで2015-9にイスラエルから「ヘロンTP」を10機調達し、そののちに署名した。

 インドはパキスタンが支那製のキラードローンを運用開始したというニュースに刺激されてイスラエルから1機4000万ドルでヘロンを買った次第だ。

 ヘロンは1200馬力のターボプロップエンジンで高度1万4500mを巡航できるので、民航機と高度がかぶることもない。

 次。
 Richard Tomkins 記者による2017-3-7記事「Space surveillance radar system fully operational」。
   Cバンド波で地上からスペースデブリを見張る米豪共同運営のレーダーが豪州西部で運開した。このレーダーはもともとカリブ海のアンティグァの米空軍基地にあったのだが、2014年から徐々に豪州への機能移設が進められていた。このたび、それが完了した。

 場所は、西オーストラリアのエクスマス市に近い、ハロルド・E・ホルト海軍通信基地である。低周回軌道の人工衛星を見張る南半球初の拠点となる。

 アンティグァでは、ケープカナヴェラルから打ち上げられるロケットのテレメトリーも傍受していた。たぶんこんどの基地にもその傍受能力はある。

 ※『兵頭二十八の防衛白書2016』の391~395ページで提言しておいた北鮮潰しの妙策をここで再度まとめておく。北鮮平民の主食はトウモロコシだが、特権階層はコメが主食。この2作物の「農繁期」は、3月末の水稲育苗開始から7月初旬の水稲最終成苗植(手植)までの間で複雑に重なっている。米韓が大演習するとかならず無駄に対抗大動員する平壌政府の悪癖を利用し、北鮮農村部でのクリティカルな農作業をうまく阻害してやれば、同年秋の北鮮農村の収穫はコメ・トウロモコシともにゼロとなって、体制は内側から崩壊するだろう。それには3月末から7月初旬まで、米韓が交替で間断なく大演習を連続させるだけでいい。たとえば例年「ウルチ・フリーダム」を8月に開始しているのは、まったくの演習費のムダ遣いである。北鮮農民の田畑管理には少しも悪影響が無いからだ。これを5月5日から6月10日まで前倒しで実施するようにすれば、その年の北鮮のトウモロコシの収穫は全滅し、コメも半滅する(その機序の仔細は拙著を買って読め)。さらに6月11日から7月初旬までも別な海軍演習や空軍演習を次々に接続させれば、北鮮内のコメの収穫までもゼロにしてやることができるのである。

米陸軍が「対艦弾道弾」に乗り出す。ATACMSに「パーシング2」の終末誘導を結合。

 ストラテジーペイジの2017-3-7記事。
   米陸軍のMGM140=「ATACMS」は、径610ミリの長射程ロケット弾を、MLRSの6発入りコンテナーから1発だけ発射するものである(外見で衛星から識別されぬよう、普通の6本入りMLRSでしかないように蓋のデザインは偽装されている)。
 米陸軍は、このATACMSに1970年代の「パーシング2」の終末誘導技術を組み合わせれば、短距離の「地対艦弾道弾」ができることに気が付いた。

 「パーシングII」は固定目標(ソ連の地下司令部)を攻撃するものだったが、その後のテクノロジーの進歩により、運動中の艦艇にも高速弾頭(ATACMSの落速は1000m+/秒)を命中させることは可能になっている。

 300km以内ならばこれを発射した後に敵艦は数分間しか機動移動の余地はないので、弾頭センサーが目標を失探してしまうおそれはすくない。※逆に言うと、射程2000km以上では大気圏に再突入した弾頭のセンサーが眼下に米空母を捕捉できるわけがない。30ノットでどこまで移動しているか、とうてい絞り込み得ない。

 ATACMSには普通は500ポンドのHE弾頭がついている。射程は300kmである〔弾道ミサイルの射程が1000kmを超えるとINF条約に抵触するので米軍は保有ができない。中共はINFには縛られないので1700km以上飛ぶ「東風21」を対艦弾道弾にしたと嘘宣伝することもこれまで自由自在だった〕。

 ATACMSはGPS誘導で誤差10mくらいで指定座標に落ちてくれる。いってみれば、「500ポンド爆弾のJDAM」を、最前線の陸軍部隊が空軍をたのまずに独自に運用できるに等しい。

 米軍はイラクとアフガンで700発のATACMSを発射してその性能を確かめている。
 ATACMSは80年代のなかばからこれまで4000発近くが製造され、そのうち7割がまだ使われずに残っている。これを対艦弾道弾に改造してしまおうというのだ。

 値段だが、500ポンドのJDAMが1個4万ドルであるのに対し、ATACMSは120万ドルなので、それを対艦用途に改造すればさらに高額になるのはまぬがれない。ただし、ジェット戦闘攻撃機を1回出撃させる経費は数千ドルだし、被撃墜のリスクは数十億円だし、パイロットの命はプライスレスである。

 MLRSはATACMSを最大で2発搭載できるが、総搭載量を半分に減らして、台車も装輪トラックに簡易化した「HIMARS」なら、C-130輸送機で離島の小規模飛行場にも送り込むことができる。その場合、ATACMSは1両から1発だけ発射できる。

 米陸軍は、ATACMSの射程を延伸しながら逆に寸法をコンパクト化して、コンテナ1個に2発詰め込めるような新型ロケットも、2020年代なかばまでに完成させるつもりである。

 ※近年わたしはいろいろな自著のなかで、〈MLRSや155SPのような陸自の重厚長大火器類は南西方面の離島防衛には何の貢献もできない遊兵装備〉と評してきた。が、今回の米陸軍の発明によって、すくなくもMLRSはお役立ち兵器に再生ができる見通しがついた。宮古島の西隣にある下地島から魚釣島までは190km以内である。また石垣島の北端からならば150km以内である。陸自MLRS砲兵にも対艦任務を付与し、あらためて米国からこの射程300kmの「対艦ATACMS」を調達する方が、THAADなどよりも何倍も中共軍の海洋侵略を阻止するのに役立つ実利的な戦力となってくれるであろう。沖縄本島南部に展開させれば、優に宮古島までの海峡もカバーし閉塞し得るので、おそらく米陸軍は沖縄本島にこいつを持ち込む気だ。そして長期的には、ルソン島南西部とパラワン島にもこれを展開したいはずだ。ハワイのハリス提督は2月下旬のスピーチで、彼がPACOM司令部を去る前に太平洋の米陸軍が対艦能力を獲得することを望む――と言っていた。もう動きは始まっているのだろう。

 次。
 Kris Osborn 記者による2017-3-5記事「Pentagon Arsenal Plane to Fly With F-35, F-22」。
   F-35とB-52の組み合わせが最強ではないかという話。
  ついでにミニドローンも放出させれば。

 「空飛ぶ弾薬運搬トラック」のベース機としてはC-130も有力候補だ。

 第五世代戦闘機と、アーセナル・プレーン化したB-52をネットワークで組み合わせることを考えろよ――と号令したのは、2016のアシュトン・カーター国防長官だった。

 さらにさかのぼると1980年代の冷戦の盛りに、「アーセナル・プレーン」も提案されていた。ただし当時はセンサー・プレーンとのネット分業は考えておらず、単純に多数のミサイルでなぐりこみをかける空中戦艦のような構想だった。

 カーターはB-52を名指ししていないが、古い飛行機を「空飛ぶミサイル発射台」にする、と表現しているので、B-52が念頭にあるのだろう。

 ティール社の副社長のアバラフィアは、B-52にアムラームも搭載したらいいじゃない、と提案している。

 ※日本の次期国産ステルス戦闘機は「複座のセンサー専任プレーン」とし、P-1改造のアーセナル・プレーンや既存の第四世代戦闘機(スクランブル用)とネットワーク協働させることを考えろ、という提案を、拙著最新刊の『日本の兵器が世界を救う』(徳間書店 1700円+税)で展開していますので、日本人の読者はまずこれを承知して、これからの議論を深めて欲しい。

 次。
 RICHARD R. BURGESS 記者による2017-3-6記事「U.S. Freedom of Navigation Operations Challenged 22 Nations in 2016」。
    DoD発表。昨2016年、米海軍は22ヵ国に対してFONOPを実施せり。

 ところが、「いつ、どこで、何回実施したか」という詳細情報は、何も無し。

 22ヵ国とは、中共、イラン、ヴゥネズエラ、アルバニア、ブラジル、カンボジア、クロアチア、インド、インドネシア、イタリア、日本、マレーシア、モリディヴ、マルタ、オマーン、パキスタン、フィリピン、韓国、台湾、タイ、チュニジア、ベトナムである。

 次。
 Will Edwards 記者による2017-3-7記事「Missile Defense: Targeting a Technological Solution」。
    2013年にGAOは、GMD(=GBI)のためにすでに409億ドルが投じられていると発表した。
 THAADは、1個ユニットが16億ドルである。

 次。
 ストラテジーペイジの2017-3-7記事。
   インド国産のSSBN『アリハント』5000トンは、2017-2にパトロール任務を開始した。公式には2016-8から就役しているが、その時点ではまだ公試運転も済んでいなかった。

 同艦から発射するSLBMである「K4」は、2016-3に実戦的な深度から水中発射されて成功している。

 「K4」は、2010から戦列化している陸上の弾道ミサイル「アグニ3」をSLBMにコンバートしたものである。
 どちらも射程は3500km。 ※ベンガル湾から発射しても北京まで届く。
 二段の固体ロケット。弾頭重量は1トン。
 『アリハント』はこの「K4」の垂直発射管を4基備える。
 『アリハント』はロシアの『チャーリーII』を参考にこしらえた原潜である。

 ちなみに1961年に実戦配備された世界最初のSLBM「ポラリスA1」は、重さ13トンの固体二段式で、弾頭重量は1トン、射程が2200kmであった。

なぜ日本の大学には「狩猟学科/学部」がないのか?

 DAVID E. SANGER and WILLIAM J. BROAD 記者による2017-3-4記事「Trump Inherits a Secret Cyberwar Against North Korean Missiles」。
   3年前にオバマ大統領が対北鮮のサイバー工作を強化するように命じたおかげでその後しばらく北鮮のミサイル発射は失敗が続いたのだという新説。
 検証取材したところ、やっぱりそんなサイバー工作能力はアメリカには無いとわれわれは判断する。
 つまり、トランプ政権は北鮮の核とミサイルを早急になんとかしなければならんということ。他の問題を後回しにしても。

 過去二回、トランプ政権の国家安全保障関係のデピュティ(中堅高官)たちが、対北鮮の外科手術的先制攻撃や、韓国への核兵器再度持ち込みなどの全オプションを、シチュエーションルームで討議した。その二回目は2月28日だった。
 討議内容はすぐに大統領本人および安全保障関係の上位高官らに報告されるはずだ。

 オバマ政権が、ABMによる本土防衛をあきらめ、対北鮮はサイバー攻撃と電子攻撃でなんとかしろよという方針に傾いたのは、2014年の前半であった。オバマは、アイゼンハワー政権いらい3000億ドルもがABMに費やされてきたが、ABMでは北米の大都市を防禦できないことはハッキリしたのだとの結論に想到した。

 北鮮から飛来するICBMを迎撃するという名目でアラスカと加州に展開されているGBI(最新のABM)の過去の迎撃実験成績は、十分に予告されている試験であるにもかかわらず、トータルで56%の失敗率である。実戦ではこれよりもよくなることはあるまい、と関係者は私的に漏らしている。

 ペンタゴンは長年、「発射させぬ術」を研究してきた。すなわち敵の弾道ミサイル運搬車が発射地点に位置する前に、もしくは最初から発射態勢にあるミサイルが発射される前に、それを無力化してやるうまい方法。バッターがバッターボックスに入る前にアウトにしてやるのだ。
 オバマ政権も、それに期待することにした。

 マスコミ的にあまり注目されることはなかったが、その方法についての議論は公開裡に何年も積み重ねられて来ている。

 NYTでは、昨年春に北鮮のミサイル試射失敗が急増した頃から、調査を開始した。2009以降のムスダンの失敗率は88%である。これが証拠? ソ連時代にはムスダンの原型ミサイルは13%しか発射に失敗していない。

 しかし取材を通じて聞いた前の政権と今の政権の高官たちからの要望にかんがみ、NYTではこのテーマの報道は差し控えることにした。北鮮がそれに対する対策をとってしまってはよくないからだ。

 2016秋に三代目はこの米国の妨害プロットに気付いた。そして先週、複数の北鮮高官が処刑された。

 それより前、米国はイスラエルと組んでイランのウラン濃縮用の遠心分離機の回転数を微妙に狂わせてやる巧妙な邪魔ソフト「ステュクスネット」を工作員のUSB経由で地下工場のライン管理コンピュータに感染させ、イランの原爆計画を気付かれずに何年にもわたって阻害してやった。しかしイランは最終的にこれに気付き、対策を取っている。

 イランはまだ原爆を手にしていないからこれは成功だったと言えるけれども、北鮮は遠心分離機などは必要とはしないプルトニウム原料を使ってもう原爆をこしらえてしまっている。だから米国はいまさら北鮮の核工場をサイバー攻撃してもしようがなく、ロケットの方をなんとかするしかないのである。

 2002にブッシュ(子)政権は、ABMをアラスカと加州に配備したと発表した。と同時に、北鮮ミサイルのサプライチェーンを仔細に究明して、各部の欠陥を助長してやる作戦も始まった。

 オバマ政権1年目の2009に、北鮮版の「R-27」が注目された。これはロシア設計のエンジンで、洞窟陣地にふだんは隠しておき、発射のときだけ車両が洞窟の外に出てくればいいという弾道ミサイルである。米国としては、発見も破壊も難しい。
 ただしそれはまだICBMではない。

 2013-2に北鮮はまた「核実験」した。数日後、ペンタゴンは、加州とアラスカのGBIを拡大すると声明した。

 と同時に、「発射前に壊す」「発射させぬ術」への公的言及が始まった。デンプシー統合参謀本部議長は具体的に、マルウェア、指向性エネルギー兵器、電気信号妨害を例示した。

 レイセオン社も「発射させぬ術」の技術的可能性について語るようになった。発射直前にサイバー攻撃もしくは電子攻撃すればいいのだという。

 先月、国防科学評議会(オバマ時代にできた諮問機関)がサイバー脆弱度に関するリポートを出した。北鮮は米国の電力グリッドをサイバー攻撃によって機能させなくするかもしれぬという。

 2016-4に三代目が「R-27」エンジン×2の地上試験に成功したという施設に臨場した写真が公表された。そのメッセージは、「R-27」ブースターを2本バンドルした1段目をもとにしてこれから北米に届くICBMをこしらえるぞというに他ならない。

 側近によれば、オバマは北鮮が核ミサイル取得に近づくのをものすごく気にするようになっていた。
 そして任期の最後の3ヶ月くらいに、部下に命じてもっとなんとかしろと発破をかけた。
 ある会議では、オバマは、もしそれがうまくいくのなら、三代目や発射場を先制攻撃すると言った。

 だがこれは難しい。三代目の現在位置や、移動式ICBMの正確な射点を、刻々と、リアルタイムに把握することができないから。
 こちらの先制攻撃で北鮮のミサイルを全滅させられなければ、米国の都市上空で原爆が炸裂する。あるいは第二次朝鮮戦争が始まる。

 トランプは、これからサイバー戦力への投資を増やすべきか減らすべきか、決めなくてはならない。

 米国が、他国の弾道弾発射システムにサイバー攻撃を実行したとすると、ロシアや中共が同じことを米国に対してしかけてもいいだろうという論拠を与えるだろう。

 核兵器システムに対するサイバー攻撃はご法度にすべきだという論者も居る。

 核システムに対する米国発のサイバー攻撃が有効なのだと証明されれば、「だったら米国からサイバー攻撃されるまえにICBMを全弾発射してしまおう」とロシアは考えるかもしれない。

 米国は三代目一家の海外資産を凍結できないか考えている。その資産の一部は中共の銀行に預金されている。

 ※この記事はNYTの紙版では2017-3-5に掲載された。その同じ5日、2017-2-28にヴァンデンバーグでカメラマンが撮影を許された、ロックマートが90年代から開発中の「RQ-170 センチネル」の最新飛行姿が公開された。メッセージは明瞭だ。ペンタゴンは、リーパーの代りにステルスのセンチネルを北鮮上空に飛ばし、三代目が地上に出てきたならすぐに爆殺させるぞというのだ。今もトランプ政権はオバマ政権以上のペースでリーパー爆殺作戦を推進させている(たとえばイエメン)。やる気は満々だ。そしてもうひとつ。北鮮のBMは車輛機動式で、発射プロトコルのチェイン・オブ・コマンドは高度に無線に依存している。だったら高度460kmで水爆を炸裂させてやれば北鮮領内の無線はEMPにより途絶し、地下指令所の三代目からTELに対して発射指令を出すことなどできなくなる理屈ではないか。「発射前に止める」方法は、とっくに存在するのである。NYTはなにがなんでも政府に強硬措置を選ばせたくないように見える。ほとんど中共発の「工作記事」に類するものではないか?

海上自衛隊厚木航空基地でP-1を見学してきました。

 残念ながらP-1やその操縦訓練用の巨大6軸制御シミュレータの撮影はできませんでした。日米共同の基地でなければたぶんP-1の外観についてぐらいならばOKだったんでしょうけれども、米軍がうるさいようです。
 分解整備中のSH-60Kと、消防隊の最新消防車だけ、接写してきました。これは、機会あればまた別枠でご紹介したいと思います。

 まず印象的でしたのは、前に雪で潰れた「日飛」の格納庫の中にあった米海軍用のP-3Cの残骸が2~3機分、野積みされている場所があるんですよ。これを撮影できないのはほんとうに残念でした。角度的に、近傍のマンションの高層階からは見えているはずなんですけどね。

 日飛の格納庫屋根はなぜヘシャってしまったか。私見ですが、倉庫の屋根構造がアーチ型(D型)じゃなかったからでしょう。

 降雪や寒波を甘く見ているとえらいことになります。こんどの見学の前日にわたしが函館空港へ行くために朝っぱらに乗車したタクシー(コンフォート)も、なんとわたしが最初の客だったせいなのか寒さでドアのロックが閉まらず、「お客さん、それ押さえててもらえますか。こっちも(ドア開閉レバーを)押さえてますから」というノリで、止まらずにそのまま走り続けました。……ルパン三世かよ!
 聞けば、前夜に洗車したときの水が内部で氷結しているときがあって、時にはドライヤーでドアを温める必要もあるんだそうです。

 それはともかくもP-1の操縦席、左右ともに大きなヘッドアップディスプレイがあるのには感動しました。もちろん計器もぜんぶグラスコクピットです。日本周辺の海の深さ、海底の土質などがぜんぶカラーのマップ化されているのは超便利だと感嘆しました。敵潜がどのルートを選びそうか、このマップを見ているだけで見当がつくような気がいたします。敵艦長にとっては伊豆・小笠原・硫黄諸島とつらなる帯がずっと浅海面になっているのがほんとうに邪魔でしょうね。

 「この上を飛んではいけない」と決められている原発の位置などもちゃんとディスプレイに表示されているのです。

 ジブチの細かい砂がこの機内の電子機材を故障させたりはしないのか、という質問は……し忘れました。

 P-1の機内には最大で25人乗れるそうです。しかしお客さん用の椅子は後部に6人分しかない。それ以上に増えたときは床に適当に座るそうです。

 米海軍のP-8がMADを廃してしまった理由は、海自の人にはまるでわからないそうです。
 海面がひどく荒れているときはソノブイも役に立たぬことがあるそうです。その場合でもMADなら使えるというので、海自ではMADをずいぶん買っていました。

 水温を調べる特別な投下ブイはあるが、塩分濃度を調べられる投下ブイはないそうです。
 爆弾倉内は、TVカメラでモニターされています。機外に出て、腹の下からじっさいに見せて貰いました。この広さならばミサイルキャリアーの「空中巡洋艦」に改造するのは十分に可能であると頼もしく感じました。

 海自の人が十数人勤務している南鳥島までP-1なら厚木から3時間で到達するそうです。しかしなんと、着陸は不可能。あの滑走路はC-130だけが離発着できるらしい。
 ちなみに南鳥島の飲用水は造水機で得ていますが、硫黄島は海水が火山性の不純物で満ちていてフィルターが詰まってしまうため、雨水だけを頼っているそうです。それで200人分の用が足りるかというと、3月頃は雨が少なくてさすがに困るようですね。

 それと、硫黄島は隆起が続いていて、海岸がどんどん広まっているそうです。

 P-1の操縦シミュレーターは、四階建てくらいの吹き抜け空間があるピカピカの屋内にあって、ちょうど女性パイロットが訓練を受けていました。それをわれわれに見せたかったのかもしれないが……。米海軍はF-18にも女子を乗せているという話です。

 管制塔から見渡しましたところ、E-2Dが2機所在していました。話では、米海軍は岩国にE-2Dを集め、厚木にE-2Cを持ってくるつもりらしいともいうのですが……。
 また近い将来、厚木の米海軍機は回転翼機だけになるという話もあります。米海軍の回転翼機部隊のコールサインが「ウォーローズ」(軍閥頭目たち)だということもここで承知しました。格納庫にデカデカ書いてあります。

 厚木基地内には川が貫流していて、そこはちょっとした谷になっています。終戦直後にその谷に旧海軍機をボンボン投げ捨てたものだから、今でもあちこち掘るといろいろなものが出土するという。雷電の「火星」エンジンのパーツを入れた木箱とか、あれこれ、資料館に保存されていました。
 「零戦が埋まっている」というのも、この谷に投げ捨てた残骸から尾ひれがついた伝説のようです。

 米軍基地の面白い点は、バスがゲートに入るときには、ひとりひとりについて厳正にID点検をするのに、出て行くときには壁によりかかったままリラックスして傍観しているだけ。敬礼もしない。メリハリありすぎやろ!

 転勤の多い米兵たちは、使った家具などを基地内のガレージセールで次々に新任者に転売するシステムをつくっていました。そのための保管倉庫もあるのです。

 あとまったく余談なんですが、今回初めて北海道新幹線を始発から利用して帰宅し、そのあまりの「気楽さ」に、つくづく感心をさせられました。
 羽田その他の空港にて、われわれがいつも、いかに余計なストレスにさらされていたのかということを、肉体的にも精神的にも実感できたようなわけでございます。
 北斗駅と旧函館駅をむすぶ「ライナー」も、ピカピカの新車両だし、ぜんぜんオッケーじゃない!
 これならばもう2時間以上余計にかかろうとも、新幹線を使う方が断然いいわい――というのが、偽りなき所感でござる。

 次。
 ストラテジーペイジの2017-3-1記事。
  米海軍は、ものはためしの訓練として、1隻の駆逐艦に、GPSの利用を禁じ、六分儀と天測航法だけで日本からグァムまで航海させた。道程は2500km。
 結果、なんと目標点から7kmしか外れなかったという。
 ちなみにグァム島のさしわたしは59kmである。

 ロシアの「ミル8」ヘリが公道に降りて来て、トラックドライバーに「ここはどの町の近くだ?」と訊ねて地図と照合し、すぐ離陸して行くユーチューブ動画。これは露軍もGPS/グロナス抜きの地文航法を訓練させていることを米軍に対して宣伝しているのである。

 GPS時代の前、「戦場で最も危険な男は誰か?」という軍隊ジョークがあり、その答えは「地図を持った少尉」だった。新米小隊長が、地図と地形を読み間違えて、とんでもないところへ部下を率いて行ってしまうという意味だ。

 次。
 ALEX HORTON 記者による2017-3-1記事「Questions hover over Army drone’s 630-mile odyssey across western US」。
   米陸軍がアリゾナ南部で1月31日に発射した無人機「RQ-7Bv2 シャドウ」が10日間も行方知れずになり、630マイル先のデンバー市郊外の森林でハイカーによって発見された事故が、重大視されている。
 この150万ドルの無人偵察機は、公称の航続距離が77マイルしかない。その8倍の距離を飛んだのはなぜ? そして片翼は発見されていない。

 同機は油圧カタパルトで射出された直後から無線リンクが切れたという。
 同機は重さ450ポンド、翼長20フィートである。

 シャドウのソフトウェアは、地上との直接無線リンクが切れた際には、出発点に戻るようになっているはずなのだが……。

 詳しい人によると、内部燃料だけで9時間以上滞空し、この距離を飛翔することは可能なのだという。ただし遠ざかるにつれ地上との無線リンクは確立し難くなる。

 また当日は強い風が、南西からコロラドへ吹き込んでいた。これも逸走を助けたであろう。

 2014年に1機のシャドウがペンシルベニアで墜落して車に轢かれたことがあった。
 また2011年にはアフガニスタン上空でシャドウがC-130と空中衝突している。

 シャドウは海兵隊も前から使っているが、陸軍が2014から大々的に採用している理由は、有人の「OH-58 カイオワ」偵察ヘリの仕事をこのロボットで代行させるためであった。軍隊のリストラである。

 アパッチ攻撃ヘリを装備する陸軍の10個航空旅団(陸軍師団内に1個)は2019年までに、シャドウをアパッチに先行させるコンビネーションに切り換える。