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松前大島と松前小島のELINT基地化を急げ!

 8-29弾道弾がもし松前半島の陸地の上を通過したのならば、北鮮の弾道ミサイル精度は極端に悪いことになる。射程だけでなく、方位精度すらも。

 狙った通過点は大間の上空だったはずだ。そのコースならば陸地の上は1回しか横切らない(下北半島の北端部)。

 すなわち、津軽半島の上も松前半島の上も襟裳岬の上も通過させることなく、ほとんど海上の上だけを飛ばしたと宣伝ができた。

 ……が、それには見事に失敗したのだ。
 「コリオリの力」をキャンセルするのに必要な「当て舵」量がわかってないんじゃないか?

 北鮮は、従来も、中距離ミサイルや長距離ミサイルの着弾予定海面に観測船を出していない。このことからも彼らが中距離以上の弾道弾の「精度」をどうでもよいと考えていることが分かる。
 「精度」を心配するよりも遥か以前の原始的な技術段階なのであろう。

 太平洋に向けて大間の上をパスさせようとする飛翔実験は今後もあるだろう。日本海の奥尻島沖か秋田沖に落とす試射もあるだろう。

 となると、わが国は、飛翔中の弾頭から地上に向けて発信されているテレメトリーを複数の地点から傍受し追跡することが望ましい。
 なぜなら、それとレーダー信号を合成することによって、もっと正確に到達高度や挙動を測定できるからだ。

 テレメトリーはふつうは無限特乱(ワンタイム乱数を加減したもの)になっているだろうからNSAのスパコンでもないと元の数値の解明はできないだろうが、RVを地表(海面)からどのくらいの高さで発火させようとしたのか等は、暗号を解かなくてもわかるものである。

 空中分解した場合には、そのタイミングや高度も判明する。テレメトリーが途絶するからだ。

 また、テレメトリーの発信点の移動する具合を発射直後から精密に追うことができれば、ブースト段階での加速力や、大気圏再突入後のRVにかかる空気抵抗などを推量できる。だから傍受は、多数の箇所からすればするほど得られる情報の価値が増える。

 傍受拠点は、漁業無線が錯綜する漁村の近くでは、ノイズィー過ぎて、よろしくはない。
 ではどこがいいか?

 無人島になっている「松前大島」と「松前小島」が理想的である。
 どちらも上陸設備だけはあり、漁船が風下の島影に避泊することはあり得るが、漁港機能はないので、電波環境はとても良いはずだ。

 ここにELINT基地を設ける。ついでに海自松前基地のSOSUSも松前大島まで延長したらよい(松前小島経由で)。

 松前大島と松前小島でテレメトリーを「ステレオ」傍受すれば、日本海のどこに着弾したかの絞込みも高精度化できるだろう。

 ところで飛行場からMRBMを発射することのメリットはもうひとつある。
 舗装道路上をTELに移動させる方式では、その1本の道路に敵の航空爆弾で大穴を開けられただけで、TELの運行計画がまったく狂ってしまう。射点に辿り着けなくなってしまうのだ。

 それにくらべると、飛行場は、滑走路やタキシングウェイの幅が何十mもある上、R/W外もまた平坦な地面なので、TELはどこを走ってもよい。つまり、TELが爆弾孔を迂回して、座標の測ってある射点へ到達しやすいのだ。

 北鮮の道路の舗装厚はおそらく資材不足のため甚だ薄いであろう。洪水や山崩れで使えなくなることもしばしばだろう。しかし航空基地ならば十分な厚さのコンクリートで舗装されている。

実際には大間町の上だけを横切ったのではないか?

 『朝鮮日報』によると発射点は平壌国際空港の滑走路だった。
 起点が分かれば、津軽海峡のどこを通過したのかは絞り込み易い。

 地球上の2点間の最短距離を教えてくれるネット上のソフトを使えばいい。PCなら簡単にアクセスして利用できる。(スマホだと画面が狭苦しすぎて使えないかも。)
 このソフトで表示してくれる最短距離コース=大圏コースの曲線は、そのまんま、弾道弾の飛翔コースと同じになる。

 できるだけ陸地にかからないように太平洋に抜けさせるためには、下北半島の大間町の少し南を通過させるのが、いちばん問題が少ないと判る。

 そのコースより少し北にすると松前町の陸地上空にかかってしまう。

 しかし、大間・佐井・風間浦の上を通すとすれば、北海道のどの陸地の上も通過しないで太平洋に抜けられる。そして襟裳岬から数十km南の洋上を通過する。

 万一、途中で墜落したり、ブースターまたはサスティナーまたはその一部が落下しても、最悪でも下北半島の大間岬の山中に当たるだけだ。

 最大射程を実験したければ、またこのコースで発射するだろう。
 ということは、航空自衛隊の襟裳分屯地と奥尻島には、もっとマシな警戒レーダーを据えなくちゃダメだろ。刷新工事を前倒しだ!

 海自の白神岬(松前)のSOSUS基地にも、テレメトリー傍受のアンテナを増設した方がいいだろう。

 津軽海峡はこれから北鮮ミサイル実験回廊となることがほぼ決まりだと思う。

 空港を弾道ミサイルの発射点にするという戦術は、北鮮にとってはすばらしく合理的である。

 まず北鮮国内は航空燃料が涸渇したので、いまや航空基地も飛行場も宝の持ち腐れ。他の目的に転用した方がよい。

 次に北鮮軍は飛行機を地下に収容する地下バンカーをこれまでにたくさん建設してきているから、その飛行機用の地下バンカーを使って弾道弾の事前隠匿や発射準備ができる。

 次に国際空港であれば支那やロシアやイランの飛行機も駐機しているから、米軍がプリエンプティヴ攻撃でTELを爆破しようとすれば、国際問題に発展する。米大統領がやるべしといっても、側近の腰抜け軍人と国務省役人が制止するから、手が出せないだろうと期待ができる。

 なお、平壌市の北24kmにある飛行場から襟裳岬突端までの距離を改めてソフトで測りなおしたら、1513.99kmでした。1514+1180=2694km。ご参考迄。

テキサス野生保護官は大忙しだろうね。野生鹿は? そして南部陸水名物の「鼻から脳を襲う寄生虫」は?

 ストラテジーペイジの2017-8-29記事。
 韓国はドイツから空対地ミサイルを追加購入する見返りとしてドイツに商品を買い取らせるオフセット交渉に成功したという。

 ドイツから輸入するのは90発の「Taurus」ステルス巡航ミサイル。

 韓国から何をドイツ向けに輸出するのかの品名が不明だが、非軍用の電気製品……要するに普通のスマホではないか〔※原文では非電気製品と読めるが、このサイトの記事は決して鵜呑みにしてはならず、編集過程をさらに一段推理する必要がある〕。

 「Taurus」はストライクイーグルから発射する。2013年に発注した130発の受領は2016年から始まっている。
 ドイツのメーカーが韓国空軍のF-15KのFCSを改造してやる。それによって運用が可能になる。

 「Taurus」はドイツとスウェーデンが共同開発した。全重1.4トン、レンジ500km。飛翔速度1100km/時。飛翔高度35m。

 弾頭重量481kg。6m厚のコンクリートを貫徹可能。1発の単価は120万ドル。

 標的の3m以内に当たるとされるが、それには条件がある。米国製の精密な軍用GPS受信機だ。ところが米国は欧州から韓国に輸出される戦術ミサイルにこの受信機を組み込むことをなかなか許さない。その秘密が韓国から支那スパイへ筒抜けになると恐れているためである。このため「Taurus」の受領は遅れた。

 ※記事ではハッキリしないのだが米国は結局その許可を出していない可能性が強い。つまりこの巡航ミサイル、「グレード落ち」状態で引き渡されている可能性がある。米国はミサイル早期警戒情報も韓国政府には伝えていないことが今回ハッキリした。

 ※こんど祥伝社から出す、日本の歴史を古代から現代まで地政学的に解説する本にも書いたのだが、戦後の日本がいちばん助けられているのは在日米軍ではなくて在韓米軍。どういうことかというと、韓国「進駐軍」としての在韓米軍が、韓国政府の対日戦争発動を防止してくれているのだ。だからわが政府は在韓米軍を後方から支援するための出費ぐらいはこっそりしてやってもバチは当たらないはず。

「火星12」はグァム島まで届かないことが証明された。

 最低3300km飛ばなければ北鮮からグァムまでは届かないのに、2700kmも飛ばずに落ちてきてしまった。

 平壌の東郊から襟裳岬まで1509km。その2倍以上飛ばしてもどこかの島に当たる気遣いなどない。最大射程をテストできるコースだった。然るに結果は、ペイロードほぼゼロでもグァムには届かないことがバレた。

 1509+1180=2689km。

タルアファ市の住民数もIS人数も、米国は過大評価をしていた。豊富な情報アセットが却って米国の外交を歪めてしまう。

 日米戦争中の日本帝国の現有する航空燃料量について、米軍情報部は非常に正確な見積もりを出し続けていたという。
 ところが、それ以外の見積もり、すなわち航空燃料以外の日本国内の軍需品の生産力や物資のストック等、日本の継戦能力を占う基礎数値については、米軍情報部は常に「過大評価」のあやまちをおかし続けていたという。末期に至っても、日本軍はもっと粘れると信じていたのだ。

 このために、米政府は1945年、ソ連のスターリンに対して、しなくてもよい譲歩をすることになった。
 おかげでソ連は大膨張した。その結果、戦後の冷戦期を通じて米国はどのくらい損をさせられたかわからない。

 畢竟、米国のようにスタート時点から「不滅」の地歩を手にしている強大国の政府にとって、「Bクラスの敵国を過大評価する」行為は、自国のプロ軍人たちとプロ外交官たちの不名誉を予防してくれる効能ぐらいは有するけれども、別な敵国を大膨張させてしまい、長期の国益には必ず反する結果を招くのだ。

 この1945年とまったく同じ間違いを現在、トランプ政権は、北朝鮮について犯しているところだ。
 Cクラスの敵国でしかない北朝鮮を過大に評価するということは、潜在敵国の中共に、しなくてもよい譲歩を重ねて進呈することを意味する。将来の米国は、もっと重い災厄に苦しめられるだろう。

 次。
 ストラテジーペイジの2017-8-27記事。
 中共軍のH-6K重爆に空中受油プローブが取り付けられている改造機が撮影された。
 この改造の意味は、H-6Kに、特別に重い「ASAT」ミサイルの発射母機としての任務を与えるためだ。

 最低の燃料と重いミサイルを抱えてまず離陸し、上空で満タンにするのだ。これで最大兵装と最大航続距離とが両立する。上昇高度も稼げる。

 米空軍が1985年に実用化したASATミサイル「ASM-135」は重さが1.2トンしかなかった。成層圏のF-15から発射してソ連の低軌道衛星を破壊できた。ソ連はこれと同じものは遂に造れなかった。
 だから米空軍は1988にこの計画を中止してしまった。

 次に1990に民間企業が、個体三段式のLEO打ち上げロケット「ペガサス」を開発した。これはB-52の翼下から発射できるものである。500kgの衛星を低軌道へ投入できる。

 ※これはすごいポテンシャルだ。ケネディ時代に放棄された「スカイボルト」は実は完成していたのだ。つまり米国は単弾頭の水爆を地球の裏側へでも投射できる。米本土上空のB-52をプラットフォームにするだけで。だったら、新しい核弾頭付きの巡航ミサイルの開発など、無駄も甚だしいといえる。

 「ペガサス」ロケットは1990の初期型は全重19トンだったが、2016年の最終型は23トンである。
 これまで43回発射されており、失敗率は7%にとどまっている。主に初期型が失敗した。

 中共軍は、このペガサス・クラスの重たい対衛星ミサイルを吊下させたH-6Kを離陸させたいのだ。それには離陸時の燃料を限界まで減らすしかない。

 ※となると気になるのは「みちびき」の周回高度までこの支那製ASATは届くのかということ。ASATが届かないとすれば、別の衛星による衝突攻撃法が採用されるしかない。これを平時から監視するために米国は、廃用されたピースキーパーICBMのロケットを再利用して「ORS」という敵性衛星監視衛星を次々に打ち上げているところだ。自衛隊でも宇宙監視レーダーを強化することにしている(もちろんアメリカから命令されて大綱に追加するわけである)。中共は奇襲開戦時の衛星破壊に関してはかなりマジに努力しているということなのだろう。

先端がラウンドな再突入体は焼蝕を制御し易いが落下中のコースぶれが大きく、CEP=5kmにもなり、並の原爆イールドならほぼ無意味。

 ALEX HORTON AND THOMAS GIBBONS-NEFF 記者による2017-8-26記事「Deadly Navy accidents in the Pacific raise questions about systemic problems」。
   第七艦隊は酷使されすぎていて、それが事故連発の下地である。
  母港で訓練しつつ休養ができる期間が圧縮されすぎている。
 いつも任務に出ずっぱりにさせられている。
 これでは当直士官の集中力がとうてい持続不可能なのである。

 任務行動中の軍艦の若手士官の当直は、毎日4~5時間に及ぶ。
 これではどんなシャープな士官でも感覚は鈍ってしまう。
 というのは、実質の睡眠時間は4時間しか取れないからだ。

 ふつう艦長は夜間の当直士官に、他の船舶が3海里に近づいたなら、寝ている自分をたたき起こせ、と命ずるはずだ。しかし『フィッツジェラルド』ではそうしなかった。衝突時に艦長は自室で爆睡中であった。どうしてそうなったのか、今のところ、謎。

 2017-1月にミサイル巡洋艦が東京湾で座礁。艦長は解職。

 3月にミサイル巡洋艦が韓国漁船と衝突。
 この艦長は馘になってないらしい。なおこの艦だけは第七艦隊のフネではない?

 『フィッツ』事故がそれに続いた。
 そしてこんどの『マケイン』事故。北から南下してシンガポールを目指しているところで、同航船〔3万トンタンカー?〕が左サイドに当たった。

 平時における米軍艦の、典型的な仕事サイクル。これは2年先まで予定される。6ヶ月、作戦任務展開/遊弋したら、18ヶ月はメンテナンスと訓練と休養にあてる。これがまともなパターン。

 しかし今日の太平洋では、3ヵ月間、作戦任務展開/遊弋して、6ヶ月間在港という異常パターンになりつつある。

 第七艦隊の場合、敵が近いので、在港中もいつでも出撃できなくてはならない。気が休まらない。

 『マケイン』の場合、直前の12ヵ月のうち7ヶ月も作戦していた。

 ※当直士官の代役となる「AI」すらできないというところが、今の「AI」開発の現況なのだ。イージスのソフトウェアよりよっぽど行数が少なくて済むと思うのだが……。日本企業が作ってやれよ。ていうかF-35の全周センサーを外舷にペタペタ貼り付けりゃいいだけじゃね?

【朗報】グロホは中止するのがあたりまえ。これを「良き前例」とせよ。

 「RQ-4 グローバルホーク」は「筋悪案件」だと最初から思っていた。

 〈当初見積り額より25%値上がりしたら中止〉という装備庁の内規があるので、新聞公表値は23%で寸止めされたのだろう。
 じっさいはもう25%超えは確実なのだろう。中止だ、中止!

 この機体にはスパイ衛星並の米国製センサーと対衛星通信システムが搭載される。その金額が箆棒なのだ。機体そのものはぜんぜん安い。

 グロホはステルスではないので、大型(ペトリオット級)の対空ミサイルで難なく撃墜されてしまう。日本の敵どもはアフガンゲリラとは違うだろう。

 米軍や、豪州軍(海洋監視型の「MQ-4C トライトン」を採用決定)ならば、撃墜への報復もし得る。だから裸のグロホを運用しても、敵はSAM発射を自制してくれる。抑止が働く。

 ところがわがヘタレ日本政府の場合、撃墜に対する報復があり得ない。したがってSAMは飛んでくるわ、AAMは発射されるわ、自爆UAVは特攻してくるわ、レーザー目潰しやGPS妨害や衛星通信妨害はかけられ放題だわで、さんざんなことになる。
 1機落とされれば、損失額は目も当てられない。F-2の津波流れ、なんてもんじゃない。

 それに中東と違って日本周辺~半島には雲が多い。
 雲の多いエリアで偵察機が成層圏飛行したって、しょうがないのだ。IRセンサーは密雲に関して万能ではない。

 「雲下飛行」のできる「RQ-9 リーパー」級の方が、不審船監視任務でも、北鮮のミサイル発射早期警戒任務でも、重宝することは間違いない。

 「RQ-9 リーパー」の海洋監視型の共同開発を、こっちから米政府に逆提案することだよ。そうすればFMSの罠に泣かされることもない。

 三菱にとって一文の得にもならない筋悪「THAAD」の押売り案件を撃退したのは「朗報1」だった。今回のは「朗報2」だ。この調子で行こう。

 なお米空軍はグロホ操縦士の士官の成り手がいないので2015年に議会からの圧力で下士官登用の道をひらくことを決めていたが、このたび、最初の下士官三名がリモコン操縦課程を修了したそうだ。来年以降、どんどん増える下士官操縦士が三沢でグロホを民航機に衝突させる等の事故を起こした時、日本政府と国交省はどう国民に「言い訳」するのか、いまから考えてあるでしょうな?

 空自の場合、もしも本当にグロホを導入していたら、下士官に操縦させるつもりはあったのだろうか? そろそろその準備も必要だね。

「フェルミのパラドックス」が解けた。

 1950年にエンリコ・フェルミが同僚に尋ねた。
 宇宙は古く、しかも広い。恒星だけで何兆個あるかわからない。生命が発達可能な惑星数はその恒星数より多いだろう。〔補足。天の川銀河系は直径10万光年、恒星1000億個以上。そんな銀河が他にも無数にあり。〕
 しからばなぜわれわれは彼ら「宇宙人」を見かけず、宇宙人たちから一度もコンタクトされていないのか?
 これが「フェルミのパラドクス」。誰も解けていないという。
 じつはわたしはずっと前からこの問いについての回答を保持している。思い出せないくらい何年も前からだ。しかし、どうせ誰かがどこかで先に答えている古い問題なのだろうとも漠然と思い込んでいた。
 ところがどうもそうではないらしいということが「AI」(人工知能)を調べているうちに分かってきた。
 念のため「AE」(人工実存)を唱えたと聞いている小松左京の『自伝』と『虚無回廊』にも目を通してみたところ、期待に反してくだらない作家だったと確認ができただけだった。レイ・カーツワイルの『シンギュラリティは近い』(エッセンス版)等等等……すばらしい想像力だが、大事なところで的を外している。このことに驚いた。

 兵頭いわく。知力が発達した高等宇宙人(∋地球人)は、最後にはかならず「AI」をつくる。
 その「AI」は多種多様・多角的な手法で、任意の生命の「死」をなくしてしまう。
 ここまでは、先人は正しいのだ。問題はその先だ。
 「死」がなくなることによって「生」もなくなるのである。ここが毛唐と毛唐かぶれには分からぬようだ。
 もはや人は誰も働かなくても生きていける。死なないのだから当然だろう。エネルギー問題も資源問題も「AI」は解決するだろうが、それはごくちっぽけな話題にすぎない。地球が自爆しようが、太陽の寿命が尽きようが、人々にはもうどうでもいいのだ。だって、死なない生命は、すでに生きてないのと同じなんだから。

 生きる必要がなくなれば、他者や他物への関心・好奇心も一切なくなる。ここがなぜ人々にはわからないのか?
 もちろん進化した宇宙人は、他の宇宙人諸族について何の関心も持たない。死の恐怖がなく、副作用のないVRによる快楽だけがあるのに、なぜ他のことを「する」必要がある? 他天体の観測とか他生物へのコンタクトとか……ひたすらめんどうくさいだけであろう。

 カーツワイルが想像したのとは違う形で、シンギュラリティは来る。その先は、人類は「死」と無縁となって、その瞬間、われわれは「生」とも無縁になる。「AI」は間違いなく人類を終わらせる。それはもう誰にも止められないのだ。
 いずれ、このテーマで1冊書きましょう。

 次。
 さいきんのネット記事「Five myths about missiles」。
  大気圏外まで発射した弾道ミサイルを大気圏内に再突入させてからそこで水爆弾頭を実爆させるというテストは、米ソともに1回づつしかやっていない。
 ソ連は1956-2-2に、中距離弾道弾で実施。
 米国は1962-5-6にSLBMで実施。

 そのご1963に米ソ英は、大気圏内核実験を禁止。
 加盟してない中共は1966-10-27に、中距離弾道弾で実爆実験実施。

 この、つごう三回を除くと、どの国も、再突入+実爆というテストはやってない。
  ※UPIによると北鮮はグァム島の6年前撮影の衛星写真しか入手していないことが自家宣伝画像でバレてしまった。

 ソ連はウランを比較的安価に濃縮できるガス遠心分離プラントを、ドイツおよびオーストリーから連行した技師によって1950年代なかばに完成した。この技師たちは釈放されたあと、同じ装置を、西ドイツ政府と米国政府のために再現してやった。

 今日、このガス遠心法によるウラン濃縮が、豪州、ブラジル、英国、支那、仏、印、伊、イスラエル、蘭、日本において実施されている。

 ※茂多岬~狩場山にチージス(地上配備型イージス)が1基必要だ。それと、福井県と山口県の海岸にも。どうしてか。北鮮が米軍からの「自動核反撃」をギリギリ回避して短距離SSMで核攻撃できそうな場所は限られる。釜山港、千歳空港、県営名古屋空港(航空自衛隊小牧基地)、関門海峡が、その有力候補だ。米陸軍の増援は千歳にまず飛来する。だからここを直前に汚染してやる価値がある。数万人の上陸は釜山からしかできない。だからここには必ず1発来る。釜山の後方となると関門海峡だ。だからここも汚染する(以上はすべて火球が地面・水面に接する超低空起爆でなくてはならない)。名古屋北郊にはF-35整備工場がある。そして米軍は所在しない。だから狙われる。北鮮から名古屋もしくは千歳まで実際に弾道弾が届き、且つ、実爆したと証明されると、その距離は、北鮮から北京までの最長距離とちょうど等しいので、中共に対しての、この上ないリアルな「脅し」になるのである。北鮮にとり、この「実爆実射実験」には至大の価値がある。

「シンギュラリティ」はエロ画像世界でも起きてる現象。整理し切れないペースで高品質スチルのアップロードが続くことで。

 米沿岸警備隊 Jay Caputo 大佐による『プロシーディングズ』2017-8月号寄稿記事「A Global Fish War is Coming」。

  過去二十年近く、この地球の資源は有限であり、権力圏拡大の余地は海洋だけであることがハッキリしてきた。

 今日75億人の地球人口は、2050年には97億人になる。主としてアフリカとアジアで増加する。

 1960年代の人々は1人が年に9.9kgの魚貝を消費していた。2013年には19.7kgである。2014年以降は20kgを超えたと推算される。

 2014年の世界の漁船の総トン数は460万トン。うち75%はアジア諸国の船。15%はアフリカ諸国の船。
 現在、全長24m以上の漁船は世界に6万4000隻ある。なかでもアジア諸国の遠洋漁業船は新型の大型船が続々と投入されつある。

 世界の漁獲高は8000万トン(メトリックトン。MMT=百万トン)で安定している。それとは別に養殖魚介類が年に7380万トン水揚げされている(うち62%は支那)。

 養殖漁業の規模は、2018年に天然漁業を上回るだろうと予測される。ただし忘れてはならない。養殖魚のエサは魚肉タンパクだ。養殖が拡大すれば、エサ需要も増える。

 トロール船はかつてなく深い海底にまで網を入れるようになった。ということは、網を入れる海域も拡大したということ。

 気候の温暖化により、アジア、アフリカ、南米では、乾燥不毛地が増す。よって、ますます漁業が命綱になる。

 米国は世界最大面積のEEZを有する。これはハワイ諸島など太平洋島嶼の領土があるおかげである。

 米国は世界第三位の漁業国だ。年に500万トンを水揚げしている。それをうわまわる世界第一位は支那、第二位はインドネシアである。
 米国最大の漁港は、数量面ではアラスカのダッチハーバーである。金額だと、マサチューセッツ州のニューベドフォード漁港。

 2014年、米国は食卓用魚介類を58億ドル生産し(これは日本をわずかに上回って世界一位)、非食卓用魚介類を240億2000万ドル生産した。同時にそれら食卓用/非食卓用魚貝類を輸出して300億ドル稼いだ。同時に輸入額は、食卓用が202億ドル、非食卓用が156億ドルであった。つまりあわせると358億ドル、米国は魚介類を輸入したことになる。

 米国の漁業関連産業の規模は、年産2500億ドル規模である。この産業が130万人の雇用をもたらしている。

 というわけで米国は全世界の漁業問題について絶大な関心を払わざるを得ない立場にある。

 米国は魚介資源を破壊する乱獲には反対する。世界の漁業は多国間合意によって管理されねばならない。

 非合法的な密漁によって、毎年100億ドルから235億ドルが稼ぎ出されていると推定できる。数量にするとそれは、110万~260万トンである。

 世界の漁業資源をうまく管理すれば、資源が毎年再生するので、現在の世界の総水揚げよりも、165万トン=320億ドル、増産することが可能。それは、増加する地球人口を養うに足る数値だ。

 全地球の海を1杯の生簀だと看做そう。もし、その生簀の中の魚が毎年2倍に増えるのなら、われわれは毎年その生簀から半分の魚を掬い上げて消費しても可いのである。これをMSY=最大持続可能漁獲量 と呼ぶ。
 しかしもし世界各国が乱獲して総漁獲量がMSYをうわまわれば、世界人類が利用できる天然魚貝資源の総量は急減するのみ。
 山林の入会地に利用の秩序がなければ、そこはたちまちハゲ山化する。それと同じこと。

 海洋漁業管理のため国連はRFMOを地域ごとに組織している。沿岸国、船籍登録国、水揚げ国から成る。

 水揚げ国は、市場にもちこまれてきた魚介類に正規の書類が付属しているかを点検し、無法に漁獲された魚介類(IUU=狭義の密漁だけでなく広義の無秩序水産物を含めて呼ぶ)を流通させてはならない。

 米国コーストガードは現在、4方面のEEZでIUUトラブルと直面している。
 ひとつはメキシコとの海上境界だ。1000隻以上もの高速密漁艇が流し網で鮫やフエダイを狙ってやってくる。

 米コーストガードは毎年そのうち200隻を空から確認するが、巡視船艇が少ないため臨検できるのは2割のみ。結果、米国漁民はフエダイの漁獲高に1割の損失があると試算される。額にして120万ドル。
 メキシコのドラッグ・カルテルの中には、これら密漁ボートを麻薬の密輸出に使っているところもある。

 次がニューイングランド沖。鱈を筆頭に13種類の底生魚類が獲れる。
 特にタラが乱獲されやすい。

 太平洋のハワイ諸島や米領島嶼のEEZには、マグロを狙ってアジアの多国籍密漁組織の遠洋漁船がやってくる。

 四つ目のトラブル海域が、アラスカ沖のロシアEEZとの境界だ。ロシア漁船はすべてマフィアの仕切りである。
 ロシアの国境警備隊も非協力的であるため、140万トンのスケトウダラ資源が危機に瀕している。

 2015-11に、不法漁業規制法が成立した。これ以降、正規の書類を有していない漁船が水揚げ港に入港することじたいを港湾当局が拒止できることになった。

 2015いらい米国は世界の不法漁業と戦う姿勢を示している。
 特に問題ある海面は、西アフリカのギニア湾、ハワイなど太平洋諸島域、インドネシアとフィリピンの海域、ベンガル湾。

 ギニア湾には米コーストガードが毎年出張して直接取り締まりしているほか、沿岸国から取締官が米海軍の軍艦に同乗して、違法漁船への飛び乗り・立ち入り検査を実施。

 セネガルの取締り船に米コーストガード隊員が同乗する活動も。
 仕切りは、アフリカコマンド。

 太平洋では、米コーストガード隊員が米海軍の艦艇に同乗して、同様の臨検活動を実行している。

 米コーストガードは最近は国務省とも連携している。麻薬、武器、人身を密輸している犯罪組織と戦うために。

 支那人民は、支那人の魚貝需要は必ずや満たされねばならぬという歪んだ期待を抱き、毎年巨船を多数新造している。

 いまのところ支那人消費分の魚介類のうち7割以上が養殖によって確保されている。
 中共における漁業の規模は、1400万人を雇用し、GDPの1割近くを稼ぎ出している。

 中共の養殖産業だけで、全世界のフィッシュミールの4割を消費している。2030年には、これは7割に増えるであろう。

 このフィッシュミールはトロール漁船が一網打尽に持ってくる雑多な魚介が原料。資源は逐年、涸渇に向かっている。

 チリでは養殖業が過去何度も壊滅的な損害を蒙っている。富栄養化した海水で藻類が異常発生したために養殖魚が全滅するのだ。
 同じことが支那沿岸で起きればどうなるか?

 支那人はますます遠洋漁業にドライブをかけるだろう。その大船団を「海警」が護衛するのだ。

 それに各国は反撃する。すでにアルゼンチンはそのEEZ内で一隻の支那漁船を撃沈した。南アフリカは支那の密漁船×3隻を拿捕した。

 7隻の海警公船が護衛する230隻の漁船(海上民兵)が尖閣領海に入ったことについて日本政府は抗議している。

 インドネシア海軍は、海警に護衛された支那漁船と激しくやりあっている。専門家は、このような密漁を阻止するためには火力の行使以外にないと言っている。

 1996年、カナダとスペインは、グリーンランド沖の大ヒラメ資源をめぐり、ほとんど戦争一歩手前まで行った。

 スペイン漁船の漁労が違法だと判断したカナダが拿捕。怒ったスペインが砲艦複数を派遣して漁船団を護衛した。

 1999年には、1隻の米コーストガード船がEEZ内で1隻のロシアのトロール漁船を臨検したところ、そこに他の19席のロシアトロール漁船が蝟集してきてコーストガード船を取り巻いた。

 支那漁船は米国沿岸で公海流し網漁によって乱獲しようとする。
 中共は、国連の漁業資源合意を批准していない。
 不法支那漁船を護衛する役の海警船艇はげんざい205隻ある。
 なんと米国コーストガードの2倍以上だ。

米沿岸警備隊は、航洋型の巡視船だけでもあと25隻は必要である。接岸臨検用の高速の巡視船艇もそれとは別にもっと必要である。

 これまで米コーストガードは漁船の不法漁労を阻止するために火砲を使ったことはない。しかしインドネシアなどはすでにその方法を採用している。米国沿岸警備隊も、漁船相手に火力を行使して威嚇や破壊ができるように、慣行を改めるべきときに来ているだろう。さもなくば支那漁船団による米国EEZ蹂躙はとても阻止できまい。

 ※近年ものすごく意外・心外なのが、CGエロ動画の技術がちっともシンギュラリティに達していないこと。ダメだこんなレベルじゃ!

UPIによればウクライナ企業から過去にロシアへ売ったツィクロン2/3の総数は223基。

 JONATHAN KAIMAN 記者による2017-8-15記事「I lived a dog’s life,’ says US soldier who deserted Army in 1965 for N. Korea」。
   ジェンキンズは今も佐渡に住んでいる。2004以来ずっと。
 1965-1の深夜に脱走するとき彼は元気付けに10本のビールを飲んだ。

 M-16は持ったまま。ただし弾は抜いといた。トリップワイヤーにひっかけないように膝を高く上げながら歩いた。数時間後、北鮮領へ。

 七十七歳のジェンキンズは今も生まれ故郷ノースカロライナの南部訛が強い。

 北鮮には食い物もなく、水道と電気は止まっていた。冬は寝室の壁が氷で覆われた。

 ジェンキンズはいま、佐渡島のマノパークで観光客相手に煎餅を売っている。リクエストされれば一緒に写真に写ってやる。

 朝鮮戦争後、6人の米兵が北鮮に逃亡している。その多くは米陸軍の中でも不幸だと思っており、厭な過去をひきずっていた。

 1965時点でジェンキンズは、38度線を深夜に米軍がパトロールすることは北鮮を刺激し、殺される可能性があると怯えていた。さらにベトナムへ派兵されたらもっと危険になるであろうと。それでパトロール中に脱走することにした。

 韓国内で逃亡して潜行しようとしてもすぐに見つかるに決まっていた。
 だから脱出先は北鮮しかなかったのだ。

 ロシア大使館に亡命を求めて駆け込むという方法もあり得た。西ドイツ駐留米軍の兵隊がときおりそれをやっていることは新聞で知っていた。その後で「捕虜交換」によって米本土に帰れるかもしれないと。

 夜明けに北鮮の哨所に近づき、歩哨に声をかけたら、相手はマンガのようにびっくり仰天していた。

 すぐに8~10人くらいの北鮮兵が集まって、ジェンキンズを哨所内に押し込めた。

 それから8年間、ジェンキンズは別な3人の逃亡米兵と同じ部屋で過ごした。19歳で脱走したジェリー・ウェイン・パリッシュ、19歳で脱走したラリー・アブシアー、21歳で脱走したジェイムズ・ドレスノク。

 彼らは金日成思想を暗記するように強いられ、うまく覚えられない場合は殴られた。

 次第に彼らは朝鮮語を覚えた。パリッシュとアブシアーはよく殴り合いの喧嘩をしていた。

 1966に4人は監視人から逃亡して平壌市内のロシア大使館へ駆け込んだ。大使館は4人を北鮮当局へ引き渡した。

 1972に北鮮政府は4人に市民権を与え、別々な住宅を与えた。1973に彼らは仕事に就かされた。
 宣伝映画の悪役専門外人俳優である。
 また、軍学校で英語も教えた。

 1980に そが・ひとみ(21)との同居が始まった。彼女はその2年前に佐渡島から北鮮へ拉致されていた。数週間後に結婚。

 娘が2人できた。みか(現在34)と、ブリンダ(現在32)。
 北鮮政府はこの家庭に特権を与えていた。数百万人が餓死した1990年代の飢餓時代にも、コメ、石鹸、衣料、煙草が毎月特配され、一般北鮮市民のように苦しまずに済んだ。

 しかし希望は無かった。煙草は吸うと苦痛を感ずる品質。コメには穀蔵虫が多量に混じっていた。
 あるとき、隣家のドレスノクの家まで連行され、そこでドレスノクからさんざんに打擲されるという罰を受けた。唇を前歯が貫通した。ドレスノクは楽しんでいた。
 あるときは、腕に彫っていたU.S.アーミーのタトゥーをみとがめられ、病院に連行され、麻酔無しで切除された。監視人はジェンキンズが泣き叫ぶのを見て笑っていた。

 ジェンキンズは、北鮮政府が彼の二人の娘をスパイとして訓練しているのではないかと疑った。
 また、北ベトナム政府は北鮮政府に米軍人捕虜数十人を贈与しているのではないかとも疑った。

 また確信した。北鮮の高官は、人民蜂起によって平壌政府が打倒された場合の逃亡先をすでにスイス内に準備し、そこは豪邸である、と。

 ある日、自宅近くの集合墓を複数の野犬が掘り返しているのが見えた。やがて一団の兵隊がやってきて、近所のすべての犬を殺した。

 北鮮についての悪口を言えば、死が待っていた。北鮮では、決して隣人たちを招いて飲酒してはならない。酒に酔い皆で語り合えば、とうぜんに北鮮の現状についての話が混じる。そして宴が果てた後、ひとりだけ帰らない客がいる。そいつが密告者なのだ。

 2002にすべてが一変した。金正日が13人の日本人拉致を認めたのだ。そしてそのうちそがさんを含む5人を解放するという。
 小泉純一郎はそれから2年をかけて、ジェンキンズと2人の娘も北鮮から出国させた。

 米陸軍は必要な手続きとしてジェンキンズを脱走の罪で軍法会議にかけ、25日間の重営倉に処した。

 アブシアは北鮮内で1983に心臓麻痺死。パリッシュは1998に腎臓病で死亡。ドレスノクは2016に死んだがジェンキンズはそのことを知らず、また興味も無いと言う。

 わたしは米本土に戻りたいのですが、妻が望みません。米国では私は職が無く、妻を養えない。だからここにいるしかないのです。とジェンキンズ。
 ※逃亡兵には軍人恩給は出ないし、退役兵およびその家族が特典的に受けられる有利な医療保険も適用されない。

 ジェンキンズのパスポートは2016に失効した。

 ジェンキンズは連日、CNNや韓国ニュースをテレビで何時間も視聴している。

 北鮮の政治を変えるには、北鮮政府の全部まるごとを消滅させるしかないのです。頭首が交代しても、決して、なにひとつ変わりはしません。

 ウォームビアー君の死亡事件。そもそも米国人が北鮮へ観光旅行するという行為が信じられません。正気じゃないですね。わざわざ監禁されに行くようなものです。

 北鮮では「治療」も強制です。わたしは5回手術を受けさせられました。虫垂を除去されました。その前には睾丸も1個、除去されています。わたしは小学校時分に股間を蹴られたことがあります。それによる問題はなかったのですが、彼らはその睾丸を放置してはいけないと主張した。

 日本に来て、すぐ病院で検査を受けた結果、この二つの処置がずさんであって、合併症でいつ死んでもおかしくなかったと判明しました。

 ジェンキンズは、二人の娘には、「もしパトカーが後ろから来て、停まりなさいと命じても、決してそれに従ってはならない。北朝鮮の工作員が日本の警察官に化けているのかもしれないから」と言い含めている。

 北鮮政府は私の死を望んでいるでしょうね、とジェンキンズ。

このまま秋・冬突入か……。今年の「夏」はどこへ行った?

 ストラテジーペイジの2017-8-15記事。
   ロシアが、NATO軍の「リンク16」のデジタル通信を妨害できる「イリューシン22PP」電子妨害機の存在を公表した。

 この機は、みずからは「AGM-88 ハーム」の的にはならない、とも主張している。
 「イリューシン22PPは、これまでシリアやウクライナにも投入されていない。

 ウクライナ企業幹部が、かつて北鮮にICBMエンジンを輸出したり、北鮮のためにそれを製造してやろうと計画したことはない、と声明。

 同国のユジマシュ社がRD-250エンジンを製造していた。それは1980年代のソ連重ICBM SS-18(R-36M)のエンジンであった。

 SS-18は199に設計され、1972に初試射。実戦展開は1975からである。
 ソ連のICBMとして最重で、全重210トン、弾頭重量8トンだった。
 長期貯蔵可能な液燃を用いた。

 SS-18には型が6つあり、最後の型は1990に実戦配備。
 冷戦後はリファービッシュの予算が無く、2016年時点で50基ほどが生きているだけである。2018には30基に減り、2020年にはゼロになるという。

 1991にソ連邦が分解し、ウクライナが独立すると、ユジマシュ工場は閉鎖されたが、その後、人工衛星打ち上げロケットのメーカーとして再建されて今に至る。

 2014以前はロシアが顧客だった。それ以後は、ロシア以外の顧客が重視されている。

 ユジマシュ経営陣による、米国内報道への反論。
 われわれは過去20年以上、RD-250を製造してない。
 RD-250を維持しているのはロシアである。
 RD-250の最新の製造方法を知っているのもロシア人たちである。
 SS-18の維持のためRD-250のスペアを多数保管しているのも、ロシアである。
 そしてロシアはウクライナ以上にしばしば、兵器技術を不法に海外移転している、と。

 冷戦後、ウクライナは中共にいろいろな兵器技術を売ったが、それらは合法である(ただしロシアはその主張には同意していない)。

 ウクライナ政府いわく、これはロシアが仕掛けている情報戦争である。露軍によるウクライナ侵略の事実から世界の関心を逸らすために偽情報を流布させているのだ。

 モラルとモラールの低下は全般にウクライナがロシアより酷い。しかしロシアの場合、宇宙ロケット産業界の堕落が、隠そうとしても隠せない。ICBMや宇宙ロケットの失敗が増えている。

 露軍はシリア内へのテロリスト流入を阻止するために、ヨルダン国境やイスラエル国境にMPを多数、投入し始めた。

 ロシア国内では15歳から64歳までの労働適齢人口が2010年からこのかた減り続けてたいへんなことになっている。これから2050年まで、毎年、50万人の労働適齢人口が消えて行くのだ。

 次。
 2017-8-10記事「Why Russia is foolish not to invite NATO observers to its war games」。
   9月にロシアは、冷戦終了いらい最大級となる演習ザーパドを欧州戦区で実施するが、合意に反してNATOからオブザーバーを招待しないので、欧米人は怒っている。

 四年ごとに実施されるザーパド演習。ザーパドとは「西」。
 2009のザーパドでは、最終段階で「ワルシャワに核攻撃」した。

 2013のザーパド演習は煙幕で、その準備に隠れてウクライナ侵略が準備され、半年後に「抜き打ち演習」が号令されて実行された。

 プーチンは2008のグルジア侵略のときも、「抜き打ち演習」を号令してから実行させている。

 NATOとロシアとの間のウィーン合意文書により、9000人以上を動員する演習は事前通告が必要。1万3000人以上を動員する演習は、敵陣営のオブザーバーを招く義務がある。こんどのザーパドは10万人動員だ。

 ロシアは常に自方の演習規模を小さいものだと偽ってNATOオブザーバーを拒否してきた。

おそらくトヨタはマツダと「水素ロータリー」で協働したいのだろう。

  Michael Elleman汽車による2017-8-14記事「The secret to North Korea’s ICBM success」。
   ムスダンがたてつづけに失敗したあと、中距離の火星12と長距離の火星14がたてつづけに成功。

 かつていかなるミサイル先進国もMRBMからICBMまでかくも一瞬にステップアップしたことはない。

 これを説明する答えはひとつ。北鮮は高性能液燃エンジンの完成品を外国から受領しているのである。

 写真を拡大すれば、火星12と火星14のエンジンがソ連の「RD-250」の改修品であることは明らかだ。

 入手先も、ロシアかウクライナ以外にありえない。
 入手の時期だが、2年前からだろう。

 まず2016-9に北鮮は液燃エンジンの地上噴射テストを行い、そこで80トンのスラストが得られたと発表した。

 次の同様の地上噴射テストが2017-3である。

 このテストの写真で、四つの小さいステアリングエンジン(ヴァーニアエンジンとも補助エンジンとも呼べる)が中心の大きなメインエンジンノズル1個をとりまいていることが知られた。

 2017-5-14に三代目が準備を視察したあと「火星12」実射。高度2000kmまで上がったことで、ポテンシャルの水平射程は3400km先のグァムに十分届くことを示唆した。このときは一段式の弾道弾であった。

 そこで次に二段式が試された。
 2ヵ月もしない2017-7-4に、「火星14」が実射された。高度2700kmに到達。
 さらに2回目の「火星14」が2017-7-28に実射された。高度3800kmに到達。

 最大到達高度の二倍+着水水平距離がポテンシャルだとすると、どちらもICBM基準の5500kmの水平射程があると示した。

 写真から推定するに「火星12」の全重は24トンから25トンだ。

 「火星12」の発射直後の加速度は、フッテージを観る限り、8.5m/S2から9.0m/S2だ。

 北鮮が映像加工していないという前提で試算すれば、「火星12」のエンジン推力は45トンから47トンだ。そのうち主エンジンが39トンから41トンを出し、四つのステアリングエンジンは6トンくらいを発生しているだろう。

 「火星14」の全重は33トンから34トンだろう。
 その発射直後の加速度は4m/S2ないし4.5m/S2だ。
 推力は46トンから48トンだろう。

 しかし北鮮が国内で液燃ロケットエンジンを開発したと思われる証拠は皆無だ。

 北鮮が過去にコピー製造をしてきたスカッドやノドンのエンジン技術と、推力40トン級の液燃エンジン技術とでは、次元が違うものなのである。

 2016-9と2017-3の地上エンジン噴射テストの画像を比べると、その液燃エンジンは同じものである。

 なぜ国産ではないと断言ができるか。その完成品の前段階である比較的出力が小さいエンジンのテストを実施したという過去の宣伝公表が一切皆無である。技術進歩の中間ステップが存在しないのだ。

 スカッド、ノドン、ムスダンは、いずれも、A.M.イサイェフというロシア企業がエンジンを開発・製造し、それを北鮮がコピーしたものである。
 スカッド、ノドンおよびR-27(そこからムスダンがつくられた)は、V.P.マケイェフという技師の名にちなむロシア企業体が設計し最初に製造した。

 火星12/14のエンジンが輸入品だとしたら、候補はひとつしかない。というのは、米・仏・支・日・印・イランの液燃ロケットエンジンは、貯蔵可能な液燃を使うタイプではないのだ。
 消去法によって、輸入元は旧ソ連以外にありえない。

 ※中共が対北鮮制裁に気乗り薄なのは、それをやると、間違いなくプーチンが北鮮を反支の有力同盟者に仕立ててしまうのが見えているからだろう。

 イサエフ社かマケイエフ社のどちらか、もしくは両方が、かつて、エンジンの対北鮮供給には関わっていた。

 ただし、このどちらのメーカーも、今日、火星12/14で使われた液燃エンジンを製造してはいない。

 ならば犯人はどいつなのか。V.P.グルシェンコ技師の名を冠して発足したロシア企業=今日「エネルゴマシュ」と名乗っているメーカーであるか、そうではないとしてもそことつきあいのある関連メーカーであろう。

 エネルゴマシュは、RD-217、RD-225、RD-250という、充填したままで長期貯蔵が可能な特殊液燃を使う大馬力ロケットエンジンを製造している。そこが北鮮に供給したのだ。

 このうちRD-217とRD-225の外見は、北鮮公表の画像とマッチしない。外見が一致しているのは、RD-250である。

 RD-250は、燃焼室が2個あり、1個のターボポンプからそこへ燃料UDMHが送り込まれる。酸化剤は「N2O4」=四酸化窒素である。1個の燃焼室は394キロニュートン=40トンの推力を発生。

 これが2基ならば70トンから80トンの推力となり、北鮮が2016-9に地上テストで達成したと自己宣伝している数値に近い。

 ところで、だんだんわかってきたことがある。北鮮は2個の燃焼室ではなく、1個の燃焼室で火星12/14を飛ばしている。

 2016-9の地上テストでは新しい設計の燃料ポンプが使われたと平壌は自家宣伝した。1個の燃焼室に改めるためだったとするならば、これは整合する話だ。

 そして、そんな思い切った改造ができてしまう技師は、北鮮人たちであるわけもないのだ。元々のメーカーで長年RD-250に携わってきた技師たちが、北鮮からの注文を受けて、改造設計してやったとしか考えられぬ。

 こうした註文に応じてしまえるような技師は、ロシアのエネルゴマシュ社と、ウクライナの「KB ユジノイエ」社には、たくさんいる。犯人は、この2社のうちのどちらかだ。火星12/14用のエンジンは、まずこのどちらかの会社で完成されてから、北鮮へ売り渡された。

 この2企業の技師が北鮮に招請されて現地でこしらえてやったのだということは考え難い。北鮮にはそんなハイテク設備の工場が存在せぬからだ。

 複数の西側の専門家が2016年に「KB ユジノイエ」を訪れたとき、同社のすぐ近くの大学構内に、同社製のRD-250の単燃焼室バージョンが堂々と展示されており、1人の地元ウクライナ人技師が「オレがこれを作ったんだぜ」と自慢したそうだ。

 未解明の疑問がある。燃焼室が2個ある古い型の方が、パワーが出るのだ。なぜ、わざわざ非力な1個燃焼室型エンジンを売り渡したのか?

 一つの仮説だが、最高技術は渡すなよという指針があって、一つグレードが低い品物を売り渡すことで我慢するしかなかったのであろう。

 この比較的に非力なエンジンでも、二段式とすれば、ICBMを米西海岸へ届かせることは十分可能である。

 RD-250エンジンは、ロシアのグルシコ社が設計し、ICBMのR-36(SS-9)のブースターに採用された。また、ウクライナの「KB ユジノイエ」社製の衛星打ち上げ用ロケット「ツィクロン2」のブースターとしても。

 ツィクロン2による最初の衛星軌道投入は1969年である。以来2006までに106回の打ち上げが成功している。

 ツィクロン2はウクライナ製だが、衛星打ち上げ事業はロシアの仕切りである。

 1991にソ連邦が分解しても、このユジノイエ社とロシア宇宙事業社の関係だけは継続。とにかく信頼性の高いブースターであった。

 しかし2006に、ロシア政府が、そろそろ純国産品に切り換えろということになり、ユジノイエ社は顧客を失った。

 そこでユジノイエ社は、ボーイング社やブラジル政府にも売り込み営業をしかけたが、みのらなかった。
 それどころか2015年以降は、ほとんど倒産の瀬戸際という状態に。

 これまでのRD-250の総製造数(ロシア国内とウクライナ国内)は不明だ。

 しかしおそらく、ユジノイエ社内には200個以上の在庫もしくはスペアパーツがあるのではないか。
 ロシアでツィクロン2を打ち上げていたエネルゴマシュ社の倉庫にも予備エンジンが保管されているはずだ。

 エネルゴマシュ社はロシア国内にたくさんの施設を抱えている。各所にスペアパーツがあるであろう。

 RD-250を用いる現役のミサイルも宇宙ロケットも今は無いのであるから、それら在庫スペアパーツの管理はルーズになっていておかしくない。

 不満を抱く従業員、給料の安い警備員たちは、それらの製品を盗み出し、闇ルートで売ることができただろう。

 高さ2m弱×直径1mの外寸にすぎないエンジンは、航空機でも、はたまた汽車によってでも、容易にロシア国内から北鮮まで密輸ができたはずだ。

 2012の事件。ウクライナ警察が、2人の北鮮人を、ユジノイエ製品を購入しようとした罪過で逮捕し訴追した。

 現在、ユジノイエ工場は、親ロシア派が占領する地区と非常に近い場所にある。誰がそこから不法に物資を持ち出すとしても、好都合な情勢だ。
 北鮮は、ICBMの量産配備のためには、数十個のRD-250エンジンを手に入れねばならないはずだ。そのくらいはもう行ったかもしれない。

 1990年代に北鮮が輸入していたスカッドやらノドンやらムスダンの技術は、ロシアのマケイエフ社やイサイエフ社に関連する。
 しかしその2社は、RD-250を扱うエネルゴマシュ社やユジノイエ社とはほぼ連絡がない。

 北鮮は90年代以降、R-27(ムスダン)を元に、なんとかICBM化しようとして、ついにそれに失敗したと悟った。

 2017-3の「火星12」の発射以前は、北鮮は、イサイエフ社の「4D10」という液燃エンジンを2本バンドルすることでICBMのブースターにできないものか、あがいていた。

 しかしうまくいかなかった。なぜならイサイェフのエンジンは、燃料タンク内で多段燃焼させるという複雑なクローズドサイクルコンセプトなのだ。

 もしRD-250が2015以前に手に入っていたなら、とっくに北鮮の技師たちはそっちに路線転換していたはずだ。エンジンが外側に剥きだしの、平易なオープンサイクルに。

 2016からムスダンの試射が始まっているが、点火直後に不具合を起こしているケースが多い(というか、うまく飛んだのは1回だけで、あとはぜんぶ失敗)。

 原因はR-27エンジンそのものだったのだろう。燃料タンク内にエンジンが埋め込まれる複雑な設計は、北鮮の技術ではとても模倣が不可能だったのだ。
 そこに北鮮の技師たちも気付いて、2016いらいムスダンのテストは行なわれなくなった。放棄されたのだ。

 2016-9に改造型RD-250の写真が現れたのは、時期的に、ムスダン計画の放棄決定と同時だろう。

 そして2016に、倒産寸前のユジノイエ社に北鮮はアプローチした。この闇取引にウクライナ政府が関与している必要はないし、ユジノイエ経営幹部も知らなかったかもしれない。労働者が闇で横流しできるものだ。

 ドニプロペトロフスクとパヴログラドに所在するユジノイエ工場から、エンジンが盗み出されたと疑える。

 次。
  Lily Rothman 記者による記事「Why Americans Stopped Building Fallout Shelters」。
   一般アメリカ市民が裏庭に核シェルターを掘らねばと思わされた時代は、とても短かった。

 それは1950年代から1962年までだった。

 アイクは、公共退避壕の増設はすぐには間に合いませんよという役所の結論/報告に悩んだ。

 ブラスト・シェルター(耐爆壕)と、フォールアウトシェルター(耐有害環境地下室)は、違うのである。後者なら、バックヤードに各戸主が作ってもよいはずだった。

 フォールアウトシェルターは、一家が2週間籠もれればいい。

 『TIME』誌の過去記事でもハッキリするが、DIYシェルターブームのピークは1961だった。
 これは政府が大金を支出して推進した。

 既存の公共地下空間をコミュニティシェルターにして公表し公示せよというもの。その中の貯蔵物資については国のカネで用意させる。

 DODは1961に、国民に対フォールアウトの心得のパンフレットを配布した。

 150ドル以下で建造できる各戸敷地内の簡易シェルターでも、放射線被曝を百分の一以下にできるとした上で、地域の公共地下シェルターこそが最も頼りになるものだと強調していた。

 パンフレットの大意。フォールアウトの放射能は、核攻撃直後から2日間までがいちばん強くて危険である。だからこの期間内にはシェルターから出るな。できるなら2週間はシェルター内にとどまるがよい。しかし、シェルター内にいても、地表のフォールアウトが少しづつシェルター内に侵入してそれを人体が吸収してしまうことはあり得る。そこをかれこれよく計算した上で、2日目以後、そこにとどまるか、それともむしろ地上を移動して別な場所へ避難をするか、各人が決心しなさい。地表を移動中にもし一定量以上の放射能を一定時以上浴びてしまえば死ぬ危険があることを忘れないように。

 ところが1962年のうちには、全米におけるこのシェルターブームは消えてしまった。

 ソ連の国防大臣も、そんなシェルターは無駄であるぞ、とさかんに宣伝している。1962前半に。

 限度は、特にトイレによるものであった。バケツ1個で家族全員が2週間の用を足す? それは可能だろうか?

 ※2017-6月以降、シナ軍は、北鮮国境沿いに、NBCフィルター付きの地下壕を多数、建設し始めているという。

今年の八月は涼しすぎるんですけど……本当に地球温暖化?

 ストラテジーペイジの2017-8-9記事。
  中共戦闘機が米軍エリント機を追い払いたかった理由がわかった。
 中共版の「対艦HARM」を沿岸で試験していたので、その情報をとられたくなかったのだ。

 中共版HARMは、前に見本にしたロシア製ハームの対レーダーシーカーよりも広帯域の2ギガ~18ギガヘルツを捜索し、敵レーダーの10m以内に着弾させたい。

 見本にしたロシア製HARMは空対艦ミサイルを改造したもので、重さ600kgで110km飛ぶ。

 豪州軍も輸入しているハームの最新版、AGM-88Eは、動いているレーダーにも当たる。つまり対艦ミサイルになる。だから中共はこれの同格品をつくって対空母用にしたい。※あと、対Xバンド・レーダー用にもね。

 よりいっそう対艦機能を完成したF型はAARGMと名付けられている。
 AARGMはイタリアと合同開発された。ドイツも買っている。
 旧型ハームも、部品をとりかえればAARGMになる。

 AARGMは全重361kgで、有効射程150km。

 命中直前に画像を母機へ送ってくる。だから正しい攻撃ができたかどうかわかる。

 1999のコソヴォでは、セルビア軍はレーダー使用を最短時間に絞り、SAMを発射したらすぐに陣地を畳んで転地した。
 当時のHARMは、敵が停波するとINS/GPS頼みになってしまった。
 だからセルビア軍SAM部隊は最後まで亡ぼされなかった。
 この教訓からHARMの改善が進められている。

 次。
 Sydney J. Freedberg Jr. 記者による2017-8-8記事「Kim Jong-un Has Much To Teach Pentagon About Speed: Gen. Hyten」。
   ハイテン空軍大将が北鮮を褒め称える。テストの失敗をおそれないから、高速&イノベイティブだと。

 試射させ、失敗し、試射させ、失敗し、…………そしてとうとう成功だ。このパターンはむしろ理想的だ。※いや~、ぜんぶタイプ違うんですけど。
 イランもそうだ。
 しかしロシアは試射をビビっている。官僚主義が失敗を恐れているせいで。

 成功は、われわれに何も教えてくれぬ。失敗だけが教訓をもたらしてくれるのだ――との名言は、ハイマン・リッコーヴァーだった。

 リッコーバーは、紙上プランをたったの5年で現実にした。「原潜」を。

 そのためには「原発」のサイズをたったの幅28フィートにコンパクト化。

 このリッコーバーの空軍人版といえるのが、ドイツ生まれのバーナード・シュリーヴァー将軍だった。彼はフィルム回収式写真偵察衛星を連続13回失敗させたあと、とうとう完成させた。また、ミニットマンICBMを、予算わずか170億ドル(今の価値にして)&5年で仕上げてしまった。

 それにくらべてミニットマンの後継とする予定のGBSDはどうだ。850億ドルの予算と20年の時間を使おうとしている。そのカネと時間はほとんど、試験実施準備のためなのだ。もう阿呆かと。

 現場が「試験での失敗」を恐れすぎている。だから試験と試験の間隔が18ヶ月にも間延びするのだ。北鮮は2週間おきに試験を反復できるというのに。

 ハイテンが空軍の調達責任者に就任して数年。政府による調達にかかわる規制法令文書は全部読んだ。DOD内部規定も。その結果、理解した。これらすべての規則にはバイパス条項が付言されている。もし過去の指導的高官たちにリスクを取る気さえあったならば、「これは必要なんだ」と言って事業を急進させることはできたのである。ところが過去の指導的高官たちにはそのガッツがなかったのだ。リッコーヴァーやシュライバーのような「やる気」が。

 ハイテンいわく。俺にも責任がある。「試験はうまくいったか?」と部下に電話をするのが常だからな。

 俺はこう声掛けすべきだったんだ。「有益なテストはできたかね?」とね。

 次。
  Vasilis Trigkas 記者による2017-8-9記事「China Has Its DARPA, But Does It Have the Right People?」。
   安倍晋三のアドバイザーが4年前に台北のCSISフォーラムで発言。日本にはDARPAがないからアメリカとの発明競争に負けたんだ、と。
 その後、日本はDARPA類似の機関を立ち上げた。

 ロシア版DARPAは2012に創設されている。

 チャイニーズDARPAは今年できた。直轄するのは習近平その人。

 ところで、中共の大学で世界一流と承認されているのは、精華大と、北京大だけ。※この記者は精華大を卒業したギリシャ系の米人。

 ハーバードのインド人教授が1月に精華で講演していわく。イノベーションは、基礎科学と応用科学の合成物で、それには高度の人材が供給されるようになっていなくてはいかん。それは、R&Dビジネスとは全く異なる課題なのである、と。
 ベル研やDARPAはなぜ成功しているか。両機関は「事業」に投資してるんじゃないのだ。高度に有能でしかもモチベーションを持った「人間」に投資するから成功しているのである。最高のタレントを集めるための両機関のリクルート戦略が、すこぶるラディカルなものなのだ。

 支那版DARPAが成功するか否かも、ひとえに人材集めにかかっている。
 たとえば世界各国のノーベル賞受賞者がシナの大学で働きたいと願うか? いくら大金を積んでも移籍して来てはくれはしないだろう。常時不在の名誉学長に名だけ貸してやろうか……というぐらいが関の山。

 習近平はしきりに愛国主義的科学を強調するのだが、超一流学者は「ネイション」から枷を嵌められることはない。※この記者自身、ギリシャで「一路一帯センター」の立ち上げに協力。

米日支は軍艦を1隻4年で建造している。英は6年。露は数千トン級ですら7~9年。ヤバイ。

 Jonathan Saul 記者による2017-8-7記事「Cyber threats prompt return of radio for ship navigation」。
  世界の貿易は9割が船でなされている。

 ところが航空機が多重のバックアップナビ手段をもつのにくらべて、いまの商船はGPSが妨害されたらお手上げだ。混雑海峡では事故必至である。

 そこで「イーロラン」という地上波を使うバックアップナビゲーションシステムが提唱されていて、いま、韓国がそれに乗って開発中。米英露も、この方向を考えている。

 GPS電波は、太陽嵐/太陽黒点活動によっても掻き乱されてしまう。

 昨年、北鮮による大規模GPS妨害があり、韓国漁船が一斉に帰港しなくてはならなくなった。

 2017-6にも黒海で、ロシアによるとみられるGPS妨害事件が発生。

 米コーストガードによると、港湾名は伏せられているが、同様事件が、2014に1つの港で数時間、そして2015には別の港であったという。

 2017-6には、「A.P. Moller-Maersk」社の船舶管理システムがサイバー攻撃を受けた。全世界の港湾業務に支障が生じた。

 韓国政府は「GPSの父」と呼ばれる米国人技師ブラッド・パーキンソンを招聘して「イーロラン」を開発してもらっている。

 パーキンソンいわく。
 イーロランは海上の二次元座標を比較的に粗い精度で知らせ得るにすぎないが、その電波はGPS衛星電波よりも強力であり、しかもGPSとはまったく波長帯が異なっているところが利点である。GPSに対する意図的ジャミングや偽信号送出は、イーロランを併用する船舶にとっては、決定的な妨害にはならない。

 静止衛星からのナビゲーション信号は、1万2500マイルも離れたところから届くものなので、微弱。妨害することは、いとも簡単である。

 しかしイーロラン信号の電界強度はGPS信号の130万倍も強い。それだけ妨害は受けにくい。

 今の船員たちは紙の海図は読めないし、GPSと自動航法ソフト頼みになっている。これが弱点。

 韓国の海洋漁業大臣によると、韓国版イーロランの地上局は2019年までに3箇所で試験電波を発するであろう。基地局はさらに増やす。

 しかし122m~137mのアンテナ塔を立てるため、基地局ひとつにつき12km×12kmぐらいの敷地が必要になる。
 ※原文には132200平方メーターとある。この面積値は一桁大きいように思う。それとも地面にカウンターポイズの放射配線が必要なのか?

 この用地買収にローカル住民が抵抗中である。たとえば西海岸の「ガンワ」島。

 7月、米連邦議会下院は、交通省がイーロランを創建するための予算法案を可決した。
 上院も賛成すれば、予算法となる。

 じつは前のオバマ政権も、その前のブッシュ(子)政権も、イーロランをやると公約していたが、ただのリップサービスだけに終わっていた。今回は、実現しそうなムードである。

 ロシアも似たようなシステムを検討中。「イーチャイカ」と呼ぶ。北極海にぜひ展開したい。しかし事業は頓挫中。政府にカネがないのだ。

 欧州勢は「おれたちのガリレオ・システムはGPSより妨害に強い」とイキがっている。

 ガリレオは偽信号に乗っ取られることはなさそうだが、電界の弱さはGPSと変わりなく、使用周波数帯もGPS類似である。

 多くの国が地上波ナビ建設に消極的なのは、全世界の海洋を同じ方式で覆うことが、とても数年以内には無理な話だから。

 欧州では英国だけが、イーロランの送信タワーを北部に1基、維持している。これは米英合弁の「タヴィガ」という私企業によるもの。
 もう1局を英本土内に建てれば、時刻サービスができるようになる。しかし英政府が関心を示さない。

 今の英国政府は、ポリシーとして、「巨大インフラの運用には政府はもうかかわるな」という方向。イーロランはモロにそれに該当するのだ。

名を自重に藉り、自安の計をなす。

  Jonah Bennett and Saagar Enjeti 記者による2017-8-3記事「EXCLUSIVE: ‘Everything The President Wants To Do, McMaster Opposes,’ Former NSC Officials Say」。
     元NSCメンバーの人によると、NSC内では激しい政治闘争が繰り広げられている。

 トランプはアフガンから足抜けしたい。マクマスターはもっと関与せよという。トランプはシリアからも足抜けしたい。マクマスターはもっと投入せよという。トランプはシナ問題にかかわりたい。マクマスターはそう思わない。トランプはイスラム問題にかかわりたい。マクマスターはそう思わない。トランプはイランとの核合意を破棄したい。マクマスターはそう思わない。

 マクマスターはペトレイアスの追従者でありCIAべったりだ。

 大統領選挙中からずっとトランプのために働いてきた幹部たちはマクマスターを追い出したい。しかしマクマスターの反撃の方が強力。

 マクマスターはトランプ政権をオバマ時代そのままの路線にどんどん引き込んでいる。

 NSCのロシア部門も、オバマ政権の残滓によってすっかり過去の反露路線に引き戻された。

 選挙本部の忠義派と、すでに追い出されたマイケル・フリンの同志たちは、隅っこにおいやられつつある。

 トランプは、アフリカの専門家、シリル・サーターを雇った。これはサーターの古巣であるCIAの勝利である。
 CIAはサーターのセキュリティクリアランスを昔のまま有効にし続けてやっている。

 かたやCIAは、ロビン・タウンリーのセキュリティクリアランスについてはそれを無効化した。これでタウンリーはトランプ政権のNSCメンバーたりえなくなった。

 タウンリーはフリンと近い人物。フリンと同じく、インテリジェンス業界(CIAなど)から嫌われ、町を追われたわけだ。

 マクマスターは大統領の情報補佐官のエズラ・コーエンワンティックもNSCから追放した。

 『アトランティック』誌によると、戦略計画担当のリッチ・ヒギンズは、〈グローバリストとイスラミストが共謀してトランプ路線を覆滅させようとしている〉というメモを7月にトランプに手渡した。だが〔マクマスターによって?〕馘にされた。

 過ぐる木曜日、中東担当のデレク・ハーヴェイもNSCから追放された。マティス国防長官が、追放を望んだ。マティスとマクマスターは同志関係である。

 ハーヴェイをNSCに入れたのはフリンであった。
 ハーヴェイは、ステフェン・バノンに近すぎると見られていた。

 ハーヴェイの部下副官だったジョエル・レイバーンとマイケル・ベルはNSCに残留。そしてハーヴェイのポストはマイケル・ベルが襲った。

 7月前半、NSCの高官だったタラ・ダールもNSCを去った。

 やはりフリンが引き連れてきたアダム・ロヴィンガーも、CIAが5-1にセキュリティクリアランスを発給しないという奥の手を使ってNSCから追放した。

 やはりフリンがつれてきたK・T・マクファーランドは、マクマスターがNSCを支配した4月に馘を申し渡されたが5月まで居残り、6月にホワイトハウスは、彼女のためシンガポール大使に栄転という格好をつけてやった。

 バノンはやはり4月にNSC内での権勢をもぎとられている。

儒教は「神への帰依」ではなく「家長への絶対服従」だから反近代空間しか造り得ないのである。家族内でも国家社会でも国際関係でも。

   Ben Watson 記者による記事「The US Army Just Ordered Soldiers to Stop Using Drones from China’s DJI」。
    8月2日、米陸軍は、中共メーカーDJI社製のドローンを隊員が遊び用にも使うべからずと示達した。

 使用は禁止する。スマホに入れているDJI社のアプリケーションはすべて削除せよ。記録メディアからバッテリーを外せ。

 理由は、DJI関連製品にはサイバー戦争上の脆弱性があるため。

 米軍将兵が個人の趣味としてDJI社製ドローンを買って部隊内で空撮して遊んでいることが問題視されている。

 DJIは世界の趣味用ドローン市場をここ何年も7割支配している。

 数ヶ月前、DJI社の「ファントム」UAVのユーザーが「ゲオフェンス」(ソフトウェア上での立ち入り禁止エリアの設定。DJI本社からアプリに逐次アップデートされてくるGPS座標セットで、その結界内へ進入しようとしてもコマンドが拒否される)を無効化する方法を発見した。

 他方、5月22日からDJI社は全世界のユーザーに「本社に個人情報を登録せよ。さもなくばスピードとリモコン距離と動画送信機能をアップデートソフトによって制限してしまうぞ」と脅し始めている。これに米陸軍当局は反応したらしい。

 DJI社はまた、6月に、イラクとシリアにゲオフェンスを設定した。

 ※CNNによると北鮮は野生の「チャイヴ」(多年草のネギ)を学生に集めさせ、それを野山に植えさせようとしている。集められなかった学生は罰金を納めねばならぬという。あの百貫デブは本当に有害なことしか思いつかん奴のようだ。『兵頭二十八の農業安保論』をよく読みなおせといいたい。寒冷地山野の豊饒化のためには、「勝手に増殖する」種類でなければ徒労なのだ。たとえばチョロギは朝鮮では有望だ。前年掘り取った周辺地に勝手に増殖する力を持っている。チャイブは最初の2年くらいは株が太くなるけれども、すぐに拡がりは止まってしまう。近種のラッキョウと違い、地下部を食べられないから腹も膨れない。投入した労働エネルギーと収穫吸収エネルギーがぜんぜん見合わない。「葉っぱハーブ」に過ぎず、地際から刈り取っても翌年また再生してくるというところだけが「徳」である。やや耐陰性も認められるが、さすがに2年以上放置したら高勢雑草に負ける。地上部だけ食用にするならルバーブがよい。かつて英国銃後はルバーブを戦時栽培野菜とした。寒冷地向きなのだ。しかもルバーブの染色体数は n=44 でイタドリと同じである。どちらもタデ科で、おそらくハイブリッドが可能だ。英国で侵略的外来種とされているオオイタドリが、食料危機の救世主になるかもしれない。

海賊「起業」の時代が到来したようだ。

 Claude Berube and Chris Rawley 記者による2017-8-2記事「Dueling NGOs on the Seas: ‘What Ships Are For’」。
    「難民の海」では、コーストガードなど政府機関だけでなく、NGOが問題に介入しつつあり。

 これから10年で、3000万人ものアフリカ人がヨーロッパにやってくるという。これは商売になる。

 第一期の「海上のNGO」は、地中海における水没者救助を目的としていた。
 MOASという団体は、捜索救難を標榜していた。

 それに対抗するように、とうとう、難民ボートの欧州岸達着を洋上にて阻止せんとするNGOが現れた。代表格が、「ディフェンド・ユアロップ」という団体。

 この団体は船を1隻チャーターしジブチ国旗を掲げていたが、今は船名を『C スター』と変え、便宜船籍をモンゴルに登録し直した。

 同団体はこの船をシチリア島に置き、そこから出動させて、難民を追い払いたいと思っている。
 しかしスエズ通航の際にも、またキプロス寄港の際にも、さまざまに妨害され、まだシチリアに到着していない。

 ちなみに、漁業資源保護のため、違法操業の取り締まりにもNGOが加わっている。シー・シェパードは複数の船艇で複数の漁場をパトロールしている。あるケースでは違法トロール船を1万海里追跡して当局の臨検に持ち込んだ。

 地中海では2014年以降、すくなくも15隻の改造ヨット、改造タグボート、改造救難船艇がNGOによって運用され、数百人の雇われクルーと無人機まで搭載して、捜索救難活動に従事中である。

 2010-5-31に、イスラエル当局は『ガザ自由艦隊』と名乗る1隻の船を強行臨検し、そのさい、船内で10人が射殺された。NGOは、その船は人道支援をしていたのだと主張しているが、イスラエル当局は、単にパレスチナゲリラのための武器の運び屋だとしている。

 2011-6には2隻目が出港前にイスラエル当局から阻止された。保険会社とインマルサットが、テロ幇助嫌疑で捜索された。

 NGOの寄付金集めに使われるオンラインプラットフォームの「ペイパル」は、「ディフェンド・ユアロップ」の口座を凍結した。ヘイト、暴力、人種的不寛容を呼び起こす活動をしている団体には、使わせないというポリシーがあるので。

 ホープナットヘイトという団体は、クラウドファンディングのプラットフォームであるパトレオンに対し、DEを支援しているカナダ人ジャーナリストの口座を閉鎖せよと圧力をかけた。HNHは、別の英国のコラムニストの記事を載せるな、と新聞社にも圧力をかけている。

 DEは船員をスリランカで徴募して空路でイタリアへ送り込もうとしたが阻止された。

 シチリア当局によれば、捜索救難を標榜しているNGOの一部は、密入国斡旋屋(ヒューマン・トラフィカーズ)からカネを貰っており、共謀関係にある。
 アフリカ人たちは洋上で悪徳NGOにひとりあたり1500ユーロを渡せば、NGOが救助名目でそのままイタリア海岸まで運んでくれるともいう。

 捜索救難NGOと結託などせずとも、地中海にこれほど多数の難民ボートがうようよしていれば、その中にまぎれて武器や人身を不法に売買する海賊稼業は容易となるはずである。

 「ディフェンド・ユアロップ」は、以前は「紅海洋上予備役教練団」と称していた。ソマリア海賊から商船が自衛するための軍事訓練を、インド洋全域(約36箇所)で施していた。

 ホープナットヘイトにいわせると、『C スター』には民間軍事会社の武装チームが乗り組んでいるはずだと。

 しかしこれは疑わしい。アフリカの角沖には監視カメラが無いので良い。地中海はテレビカメラだらけである。そんなところに傭兵が顔を出すか?

 それにプロ傭兵というものは最低レベルでも料金が箆棒である。1隻の船をようやく借りた段階のNGOには、雇う資金が無いだろう。

 DEは2017-7-29時点で2000人以上の個人から16万3000ドルの寄付を集め得たにすぎない。プロ難民NGOとは規模が違いすぎる。

 『C スター』級のサイズのフネになると、1日動かすだけで、3000ドルから1万ドルの、燃費+船員日当が生じるはずである。

 おそらく2週間運航するのがギリギリだろう。

横に寝かせて液燃注入できるのなら、その筒体構造は不必要に重く、射程もペイロードも不足する。見事なフェイク破綻。

 ストラテジーペイジの2017-8-1記事。
  6月試射の対艦ミサイルについて。
 ロシアは北鮮へはKh-35(SS-N-25)対艦ミサイルを売っていないと言っている。
 それが本当なら、アルジェリア、アゼルバイジャン、ビルマ、インド、イラン、ヴェネズエラ、ベトナムのうちどこかから北鮮が入手したことになろう。
 ベトナムは同ミサイルをライセンス生産している。
 イランは、同ミサイルを勝手にコピー生産している。

 イランが航空便でKh-35を1、2発、北鮮に渡したのだろう。
 それが北鮮の「Kumsong-3」になった。

 Kh-35は簡単に言うと1977に登場した米ハープーンを1983からコピーせんとして2003にやっと完成した軽量版である。重さ610kg。よってレンジも130kmしかなかった。ちなみにハープーンの最新版は224km飛翔する。

 2015にロシアはKh-35のレンジを260kmまで伸ばした。飛翔中にランチャー側と通信できるようになり、終末誘導を画像式にした。
 ロシアで陸上の車両からKh-35を発射できるようになったのは2006のこと。

 北鮮の六月の試射は「動的」を狙ったものではなかった。標的艦は静止していたうえにリフレクターまで付けていた。つまり北鮮はKh-35の2015版を射程の上でだけ真似したのみで、終末画像誘導機能もECCM機能も無いのであろう。終末まで旧式のレーダー誘導のままなのだ。西側一流海軍にとっては、これは脅威ではない。

 次。
  Grant Newsham 記者による2017-8-1記事「Japan’s security: bigger problems than a defense minister」。
   稲田が就任したとき、国防関係の経験がないことが批評された。しかし前任の小野寺だって、稲田より少しも防衛には詳しくもなかった。だが小野寺を専門知識が無いと言って批判したメディアはなかった。
 前任のある防衛大臣は、妻が有名であるというだけが取り得の男であった。
 前任の別の防衛大臣は政治家を志す前に陸上自衛隊の将校だったが、自衛隊を改革しようとした人々をパージすることに賛成していたありさま。
 前任のふたりの防衛大臣はヤクザ関係にどっぷりだった。

 稲田は日報問題で叩かれたが、いったいこの地球上で、南スーダンが危ない地域だと知らぬ奴が誰かいるとでも?

 日本では多くの政治家は防衛大臣の地位を、ただの待遇がよい閑職であって、次のより高位な顕官職への踏み台だとしか考えていない。

 外務省と財務省もながらく、防衛省は能力の低い役人が行くところだと看做してきた。

 日本のメディアはしばしば1960年代の極左仲間が番組を仕切っており、いかなる防衛大臣の欠点もすばやく見咎めるのが仕事である。彼らのパラノイア世界観に基づけば、1930年代の東条英機の軍国主義は常にすぐそこまで来ている。

 日本の陸・海・空三自衛隊は、いつまで経っても一体化しない別々の戦闘組織である。それが少ない予算を争っている。

 北鮮のICBMが日本の海岸近くに着弾したとき、安倍は、これはクリアで現存する危険だと声明した。じゃあおまえはそれについて何をするんだよ? ……と三代目は思ったはずだ。結局、日本の国防戦略とは、アメリカがすべての面倒を見て欲しいと希望することに過ぎない。

 日本の高官が米国の高官と会うと常に声明される。日米関係はかつてなく強化されたと。

 稲田がこんな状況をもたらしたわけじゃない。前任大臣と日本の政治家全員が集団的にやらかしてきたことなのだ。

 米側の「同盟マネジャー」たちも同罪だ。日本人のいびつでゆがんだ対米依存心情を築いてきたのはこやつらなのだ。

 稲田の後任者にも、何もできることは無いだろう。もしジェームズ・マティス氏が日本の防衛大臣に就任したって、なんにもできやしないことに変わりは無い。それだけははっきりしているのだ。

 日本の防衛を考える仕事は、防衛大臣ではなく、総理大臣と国会の責任である。

 しかしそれにもタイミングが必要で、おそらく北鮮のミサイルが東京のどまんなかに着弾をするか、中共軍が海自艦艇を撃沈して尖閣に上陸するまで、そのタイミングが来ることはないのだ。

 その日までは、重箱の隅をつついて後任防衛大臣のあら捜しをする日本のゴミTVの報道が延々と続く。
  ※記者は退役海兵隊将校。

 次。
Zachary Cohen と Ryan Browne 記者による2017-8-1記事「US detects 'highly unusual' North Korean submarine activity」。
   火星14の二度目の発射の数日後に潜水艦のコールドランチ試験をしていたようだ。
 7-30に新浦沖でやった。それは7月において三度目、今年において四度目だったと。

 黄海では『サンオ』級潜水艦が活動。

 『ロメオ』級×2隻も日本沖を遊弋。両艦ともに、連続1週間行動していた。北鮮沿岸から百数十kmも離れていたのが珍。

「読書余論」 2017年8月25日配信号 の 内容予告

▼ベイジル・ホール著、春名徹tr.『朝鮮・琉球航海記』イワブン1986、原1818於ロンドン
 朝鮮人は落ち着きと無関心がないまぜになった尊大な態度。好奇心を欠いている点でも、強い印象を与えた。われわれが何を質問しているのかを察したときに、彼らはしばしば嘲笑の上、それを無視した。

 彼らは、われわれが歩きつづけるなら、首を斬られてしまうぞ、ということを示すかのように、扇を自分たちののどに当て、時にはわれわれののどをさして、引いてみせるしぐさをした。

 錨を入れたまま、錨と結んだロープをキャプスタンで捲く操作だけでフリゲート艦を移動させるテクニックを「ワーピング」という。

 南太平洋やマレー群島では、威嚇をもってしても住民の盗みを阻止することはできなかったが、沖縄では、誰も盗まない。

 シナ人は何事によらず、まっとうな尊敬すべき手段よりは、策略や詐術をもてあそぶことに、より大きな満足を見出す。
 シナ人は、誰が命令を下したかではなく、誰がじっさいに発射したのかを問題にすると艦長は知っていたので、マクスウェルはみずから初弾を発射した。
 シナ人はわれわれの忍耐を恐怖にもとづくものととりちがえ、そのことによって新たな勇気をふるいおこす。だからこっちは中途半端に対応していてはならない。

 かつてドルリー提督は広東で戦争を自制した。するとシナ人は大勝利したと騒ぎ、それを祝う碑文を刻んだ塔を残した。

 シナでもフリントロック小銃は普及しなかった。良質な火打石が得られず、また、湿度も高いので。

▼ジョン・G・ロバーツ著、安藤良男・三井禮子 監訳『三井――日本における経済と政治の三百年』S51-6 原1973 ※途中まで。後半の続きは次号で。

 M9時点での輸出商品は、官営三池炭鉱の石炭と、余剰米。
 輸入品は、陸軍向けの毛布と軍服の毛織生地。

 欧州では、WWI後の早い時期に、何千人もが政治テロで殺されていた。1920と1921の2年間のドイツだけでも300人以上が殺された。

 1932に犬養総理が暗殺された。アメリカではそのすぐあと、FDR暗殺未遂事件が発生。身代わりに、シカゴ市長のアントン・セルマックが凶弾に斃れた。

 退役軍人からなる米国右翼団体は、スメドレー・バトラー大将にクーデター政権での「大統領」の地位をもちかけた。
 ◆  ◆  ◆
 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。

 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。

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