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日本も海保が「洋上抑留場」となる中古客船をチャーターできる仕組みを整えておくと、次の半島有事に便利だろう。

 Traci Tong 記者による2017-11-28記事「U.S. Coast Guard operating secret floating prisons in Pacific Ocean」。
      米コーストガードが中南米の麻薬密輸業者を太平洋の公海上で捕まえたとき、沿岸警備船艇は臨時の長期留置場にされる。

 米国の司法体系の外側で米政府が外国人を抑留できる施設としてはキューバのグァンタナモ基地が知られている。
 しかしそれ以外にもあったのだ。「浮かぶグァンタナモ」が。

 NYTのすっぱ抜き。ボートごと太平洋上で抑留し、本土から護送命令が来るまで、そこで延々と数ヶ月も留置し続けることがあるという。

 テクニカルには、領海外であれば「逮捕」したことにはならないらしい。
 だから合衆国憲法が保証する、行政による私人の身柄拘束から起訴・公判までのタイムリミットは、そこでは無視できる。

 ※米当局は「麻薬に対する戦争」だと考えており、「容疑者」でも「捕虜」でもない「国際法違反の不法戦闘員」として時間無制限に訊問したい。

 米国務省はこれについて南米諸国政府と合意している。また、合衆国海上麻薬取締法(U.S. Maritime Drug Law Enforcement Act)というのもあって、それが適用されるから合法だという。

 米コーストガードは今日では、太平洋岸を南下して、コロムビア、エクアドル、中央アメリカ沿岸を見回っており、コカインがメキシコに揚陸される前に阻止しようと活動中。メキシコから、あらためて北米に持ち込まれるのだが、その段階ではもう遅いのだ。

 典型的な密輸屋。エクアドルの漁民で、カネが欲しくなり、麻薬密輸を志願する。1隻のボートに、別なエクアドル人やコロンビア人らと乗り組み、コカインを満載して、中央アメリカに近づき、さらにグァテマラに近づいたところで米コーストガード船に臨検される。
 ボートはコーストガード船に繋留され、運び屋たちは70日間、足首に鎖をつけられた状態で洋上のコーストガード船内に抑留される。90日という例もあったそうだ。

 ただし同一の船艇にずっといるのではない。複数のコーストガード船艇がリレー式に抑留場所を提供する。
 彼らはずっと起訴されない。

 じつは、抑留船となっている沿岸警備船艇が給油や需品積み込みのため陸岸に寄港することもちょくちょくある。そんな日は、捕らわれの「運び屋」たちは水線下の船室、もしくはヘリコプター格納庫内の「隠し部屋」に押し込められたまま。補給が済めば、船艇はまた沖へ戻って行く。

 運び屋どもの洋上での抑留期間は、平均すると18日だという。
 最終的には、フロリダの裁判所へ引き出される。

 この流儀は、トランプの首席補佐官であるジョン・ケリーの仕切りだ。
 ケリーは2012から16まで、「中南米コマンド」の司令官だった。その主任務は、対麻薬戦争であった。
 退役後にトランプ政権の本土防衛省の長官になった。そこが沿岸警備隊を統轄している。

 ケリーの主張。対麻薬戦争では、最前線をもっと外側へ大拡張しなくては米本土は守れやせぬ。だからコーストガードよ、敵の海岸の領海線ギリギリまで行け!

 いちおう、臨検は公海上でなされているが。
 下っ端の漁民の運び屋どもは、密輸ルートの全容なんか知らない。中米に荷渡ししたところで、彼らの請負仕事は終わりなのだ。その先は関知していない。ただし、直接北米へ向かう船がないとも言い切れない。
 ※コーストガードの警備が緩くなれば、直航するに決まっている。

 加州巡回法廷は、そのコカインの最終仕向け地が米国であると証明されぬと運び屋を有罪にできないと言っている。
 フロリダ州の法廷では、そのような面倒な立証は必要とされない。だからコーストガードは運び屋を必ずフロリダ州へ引っ立てる。

 洋上留置場で70日過ごした男は、フロリダに送致される前に、中央アメリカで上陸させられる。そして「麻薬取締局に身柄を引き渡す」と告げられる。そこからフロリダへ空輸される。

 そこから合衆国の刑法で裁かれ、裁判所で懲役十年の判決を言い渡され、NJ州の連邦監獄に入れられる、といったパターンだ。

 ところで抑留船艇の側では、「エクアドル地震で経済が不況だから麻薬密輸屋に志願した」とかぬかすこんな屑どもとの長期同居を歓迎しないのは当然である。よってトイレは使わせない。監禁部屋の中にバケツが置かれる。バケツの中身は運び屋自身が舷側から海に捨て、自分で掃除しなければならない。

 次。
 Phil Stewart 記者による2017-11-28記事「China racing for AI military edge over U.S.: report」。
   中共軍内の思想家は、「バトルフィールド・シンギュラリティ」が来ると予測している。人間の将兵が、戦闘中、マシンによる意思決定の速さについて行けなくなる時が来るというのだ。

 ※ここんところ北鮮核関係の雑誌記事註文がたてつづいたせいで『AI戦争論』(飛鳥新社)の執筆が遅れています。が、これから挽回します! 刊行は来年です。お待ちください。

 次。
 謹告。『日本史の謎は地政学で解ける』の訂正について。
 ほとんどの要訂正箇所は2刷で直っているのですが、なぜか2箇所、わたしの指示に反して直されていないところがあります。
 まずp.122のうしろから4行目、(しかも、~~ きわめて高い) とある文は編集者氏が挿入した一文で、わたしはそんなこと書いてませんので、読者の方でここを削除してお読みください。
 もうひとつは、初版のp.153のうしろから5~4行目、行長・清正の二名が~~偶然ではない。 とある一文です。これも同様で、わたしはそんなこと書いてませんので、読者の方でここを削除してお読みください。

60年前の自転車の後方ブレーキのリレーはロッドのみ。ワイヤーを使ってなかった。厳寒地用にはこの方が優れている。

  Immanuel Jotham 記者による2017-11-27記事「Declassified Cold War files reveal how the Soviets sneaked up behind enemy submarines without sonar」。
  旧ソ連の潜水艦技術は大したことないとずっと思われてきたが、まだ冷戦期の秘密の半分は世間に対して保たれていることが分かってきた。

 ソ連の潜水艦が、米国の潜水艦からまったく探知されずに、米潜を6日間も尾行したことがあった。なぜそんなことができたのか?

 航跡(ウェーキ)を探知できるSOKSというシステムを、彼らは持っていたのだ。深海でも水の撹乱という形で航跡は残される。それを感じ取れるならば、もしパッシヴソナーで失探しても、じきににまた敵潜の後ろに付くことができるのである。ウェイクはかなり長く残るからだ。
 ※これは高速の原潜に対しては有効だろうが、水中で動きの鈍い電池式潜水艦についてはどうだかね。

 1970年代、ソ連潜水艦のフィン前縁に、「針とカップ」状の突起が見られた。これもそのセンサーのひとつだったようだ。

 米軍情報部はSOKSの威力について掴んでいたが、部外には教えなかった。今回、昔の文書が秘密解除されて、それが初めて一般に知られた。

 ただし技術的な細部は依然として不明だ。レーザーによって海水密度の変化を察するのだとか、放射能の臭いを辿るのだとか、さまざまに憶測されているのみ。

 ひとつ確かなのは、SOKSは単一のデバイスではなく、複数のセンサーが複合したシステムだ。
 敵原潜のエンジンが漏らす放射性核種の活性化を嗅ぎつけたり、「ガンマ線分光計」の助けを借りたり……。

 ソ連は、自軍の原潜を探知できるかどうか、いくらでも沿岸でテストができるので、早く開発できた。※公開文書ではその海域名が抹消されている。ロシア人もびっくりな米潜の活動がバレてしまうからだろう。

 潜水艦の防蝕のために「犠牲陽極」が使われるが、その陽極からは亜鉛が出る。酸素発生器からは水素が排出される。外部海水に通じている二次冷却系のパイプ内からはニッケルの微細な剥離片が放出されるだろう。

 それらの兆候の強まるところを、犬の鼻のように追っていけばいいのだ。

 原潜は高熱源でもある。排出された二次冷却水は、周囲の水温より10度以上高い。それは赤外線分光計でトレース可能だ。

 こうした痕跡は原潜の通過後、何時間もそこに残されるものである。

 SOKSは1969年に初導入されている。今でもアクラ級やヤセン級のSSNには搭載されているのだ。

 ところで、磁探はレンジが短く、現状ではソナーで探知できた敵潜の確認にしか使えない。

 しかし中共は量子コンピュータ(ただし超伝導利用のタイプ)でMADの解析レンジを増やすとかフカしている。

 支那軍の技術宣伝のパターンは、米国で「こんなものができるかも」という科学記事が出ると、それに便乗して、「われわれはすでにそれを実用化しつつあり」とフカすもの。3日ぐらいでそういう記事を捏造してくる。暇杉内?

コンビニのおにぎりはすべて冷凍で売るべきではあるまいか。さすれば廃棄物はゼロとなる也。

 Donara Barojan 記者による記事「#FakeNews: Made in China――A case of alignment between Chinese state-funded university and fringe news targeting the United States」。
  北京の清華大学のジャーナリズム大学院内から、そこの客員教授が英文でインターネットニュースを発信している「4thmedia」。
  一体この「第四メディア」とは何者か?

 ヒトラーユーゲントの支那版である中共青年団。そこが2008にCNNのチベット報道に対抗するメディアとして創始した。精華を出た修士が。中共党がスポンサーであるラップグループの「CD Rev」とコラボして。

 習が2012に権力を握ると大陸の大学の自由もみるみるなくなった。習は2016に、大学は党の堡塁とならねばいかんぞと演説している。山東大学などは国際指向でイデオロギーが弱いというので、お目付け役の配属将校党員が糾弾されている。

 中共公認のジャーナリスト養成機関として精華大学院がプロパガンダ工作術の最先鋭になるのは自然。

 2015に精華の副学長がロシアのサンクトペテルブルグに行き、メディアフォーラムに参席。ようするにこの分野でいちばん進んでいるロシアの欺瞞テクニックを教えてくれるよう頼んだ。

 そこで演説した副学長は、ニューメディアは「国家のソフトパワー」を拡大すると言い切った。

 ロシアと中共が組めば国際ニュースの「ニュー・オーダー(新秩序)」を創れる、と。※近衛文麿かよ。

 「第四メディア」の手口。米国内の雑多な傍流メディアから、工作に使えそうなニュースを集めて再掲示し、それにより特定メッセージを強調させる。たとえば「9.11は米政府の陰謀だ」という趣旨のネタを集めて特集する。

 西側自由主義にはとことん反対する。ネオリベラリズムにも反対。自由市場にも反対。規制緩和にも反対。自由な国際主義にも反対。自由な政治運動、民主主義的な選挙を通じた政治にも反対。

 かたや「第四メディア」は、北朝鮮には非常に同情する。
 最近では、北朝鮮こそ西側メディアの軍事恫喝の犠牲者だ、という趣きで特集報道している。

 「第四メディア」は北鮮にちょくちょく「見学ツアー」を送っている。その見学記事が強調すること。いちども警察につきまとわれなかった。北鮮軍はゴミ拾いや建設現場に動員されていた。兵隊は武器を手にしてはいなかった。道路にはいつも女性や子供の通行人が存在した。

 そしてかならず、「米国政府は北朝鮮政府との一対一の協議に応ずるべきだ」とよびかける。これは中共政府の立場に他ならない。

 「第四メディア」に近いものを他国で探すと、ロシアのRT、シリアのSANA、イランの国営放送が、まさにそれだ。同じ流儀で似たようなことをやっている。

 「第四メディア」はユーリ・プロコフィエフの戦略文化財団に広告を出稿している。こいつはもとソ連共産党の政治局幹部。

 お仲間は「グローバルリサーチ」。クレムリン発のネット・ディスインフォメーションは、そこが担当している。

 第四メディアは「戦略文化財団」の記事を一字一句変えずにちょくちょく紹介している。

 次。Kristen de Groot 記者による2017-11-25記事「Newly Found Painting Shows George Washington's Army Tent」。
  ネットオークションに出た水彩画が、なんと、独立戦争中のG・ワシントンの本営の天幕を描いた唯一の貴重史料だと判明。

 署名がないが1782年に描かれている。
 これをみかけたフィラデルフィアの独立戦争博物館が入手に成功した。

 オークションのライバルは一人しかあらわれず、1万2000ドルで落札できた。

 ただちに精査したところ、これはコンチネンタルアーミーがNY州のヴァープランク岬に屯営していた秋に画かれたものだと確信された。

 画家は、フランス出身の工兵、ピエール・ランファン。彼はコンチネンタルアーミーに所属していた。

 ランファンはサヴァナー攻囲戦で負傷し、チャールストンが陥落したときに捕虜になった。 ※このへんのことは拙著『アメリカ大統領戦記』のvol.2を見て欲しい。ちなみにこのシリーズは第二巻で打ち止めです。

 ランファンは将校だったのでその後、釈放され、独立戦争の残りの期間をGWの本営で共に過ごしている。

 ハドソン河流域の数百の米軍テントも描写されている。

 この絵が貴重なのは、現在伝わっている独立戦争関係の絵画のすべては当時のスケッチではなくて、米国が独立した後からの製作だということ。すなわち、リアルじゃないのである。

 まさにランファンの絵は、グーグルストリートヴューに相当するリアル史料なのだ。

 ランファンはこの水彩に自署していないが、彼が1782にウェストポイントで描いた別な水彩画が1枚あり、ランファンの死後、遺族はその絵画を連邦議会図書館に寄贈していた。そのおかげで確かな推定ができた。

グァム独り案内

  Gareth Evans 記者による2017-11-16記事「Tip of the spear: the global importance of America’s Guam base」。
      アンダーセンはグァムの北側にある。海軍基地は南にある。
 グァムの土地の三分の一は、米軍用地。

 アンダーセンの滑走路長は2マイル。
 弾薬庫が充実しており、それゆえ爆撃機の基地である。

 海軍基地には4隻のSSN。シービーズもここにいる。

 「永久空母」だと認識している。グァム島は。
 ※リアル空母は攻撃時の集中と攻撃前後の分散が自在にできて普段は敵には所在がわからないところが大メリット。座標既知の滑走路とは同日の談ではない。

 三代目が2011に登場してから北鮮は85発、ミサイルを発射している。
 2017年だけでも、二代目が発射させたミサイルより多い。

 グァム島は、長辺が30マイル。幅のいちばん広いところで、12マイル。

 しかし北鮮が使っているBM誘導技術は、旧ソ連時代のとても古いもの。だから精度が悪い。

 北鮮はいま、BM誘導に「北斗」の信号を利用しようと努力中だという。すなわち現在のところ、航法衛星信号をミサイルにまったく利用していないということ。

 三代目は臆病少年的な指揮者にすぎない。北鮮のBMにはグァムの米軍施設にダイレクトヒットする精度はとてもないので、夾叉着弾で海に落とすとか宣伝している。話は逆で、島を狙っても海に落ちてしまうレベルなので、恥をかかぬよう、あらかじめ、海を狙いますよと予防線を張っているわけなのだ。

欲しい家政婦 と 実ゾンビ

 Jonathan Tepperman 記者による2017-11-21記事「‘Quantum Computing … Changes Everything’」。
    いったい〔北米の〕人々は、ロボットに何をしてもらいたと考えているか? ビッグデータは示している。「食器洗い&かたづけ」だと。それが〔北米の〕人々の、ナンバーワンリクエストなのだ。

 ところがこれは簡単じゃない。ただの皿洗い器ではないのだ。
 ロボットはキッチンを見回し、何をしなければならないか自分で判断しなくてはならない。食器はひとつひとつ違う。そして、洗ったあとに置く場所はひとつひとつ定まっている。

 ※日本ではおそらく、再利用食器というものをなくしてしまう方向に向かうと思う。一度使ったら捨てて燃やせる素材。常備食器としてキッチンに残るのは、なんでも入る「どんぶり」のような万能食器だけになるだろう。さすれば食器洗い器そのものが、いらない。

 いまから10年少しすると、物理学者がコンピュータに向かって深遠な理論の問題を問いかけ、一眠りすると、コンピュータがその間に過去のあらゆる論文を読み込んだ上で、分析し、複数の新仮説を呈示してくれる。そんな時代になるよ。

 ※ただし最新の別な記事では、量子コンピュータの助けを借りても「核融合発電」なんて今後数十年、できるわけがない、と断言されている。

 グーグル社がてがけているプロジェクト「ルーン」。プエルトリコの上空にハイテク風船を複数飛ばし、それによって現地政府がいまだに提供できていないインターネット環境を提供してしまうというもの。

 次。
 Gareth Evans 記者による2017-11-16記事「How hypersonic flight could transform air combat」。
   マッハ5の飛行機は、地球を7時間未満で1周できる。
  秒速にすれば、1700メートルである。

 空気の摩擦だけで摂氏1500度になり、たいていの金属では溶けてしまう。
 ※戦車砲弾のAPFSDSの訓練弾は、先端の部分のコーン状金属が空気との摩擦熱によって溶けてしまうことによって、矢柄の部分が複数の筮竹状パーツにバラけ、それにより外れ弾や跳弾が決して遠達しないように工夫されている。数秒にしてそうなるのだ。

 ところが、高速物体が大気を切り裂くことにより、空気の分子が切断され、帯電イオンのプラズマとなって機体表面を包むという現象が、ある条件では期待できる。これを利用することがブレークスルーになる。

 米空軍(BAEとボーイングを含む)と豪州の軍事科学技術集団(クイーンズランド大学も含む)が南オーストラリアのウーメラ試験空域で、実験をしたらしい。
 宇宙ロケットで大気圏外まで打ち上げた超音速グライダーを回収したのだ。

 次の試験は2019年を予定。水平に離陸して固有のスクラムジェットにより1分以内にマッハ8を出すという。

 いまのターボジェットでは、マッハ3以上を出すとエンジンの熱的物理的な部品負荷が大きくなりすぎてダメ。見込みがない。

 ラムジェットの超音速版を、スクラムジェットという。

 軍用機は、かつては、速い物ほど強いと思われていた。今は、ステルス性が速さより重要という風潮。しかし、ハイパーソニックのブレイクスルーがあれば、ふたたび、速いほど優秀という時代が来る。
 ※ひとつ言えるのはそのスピードで生命をプロテクトできるイジェクションシートは考えられない。北極海にカプセル脱出されても回収しようがない。したがってそれは無人機でしかありえない。また着陸時の低速エンジンを別に抱えさせるのかと考えれば、それはけっきょく片道特攻任務にしか使えない。超音速軍用機の時代が来るのではなくて、有人機の時代が終わるのである。

 ロシアの戦術ミサイルシステム会社の社長は、マッハ7~12の対地ミサイルを考えている。

 彼はその前に2020年までにマッハ6の空対空ミサイルを実現したい。

 ロシアは『キーロフ』級の巡洋艦用として2018年以降、スクラムジェットで米空母を狙える「3K-22 ジルコン」巡航ミサイルを製造開始したい。

 ※ハイパーソニック機を迎撃するSAMやAAMは「バードストライク」現象を応用したものになるだろう。つまり対象機よりも何百倍も低速なのに、対象機の方で避けることができないというモノだ。たとえばターボプロップ単発で低速といえる練習機のT-7ですら、前方の鳥に気付いて回避操作をしてじっさいに機体が反応してくれるまでに5秒。その間200mも直進してしまう。しかし全長60センチ未満の鳥を肉眼で200m以遠で発見することはできない。ということは、レーダーに映らない鳥サイズのステルス低速ミサイルのヘッドオンを生身パイロットもマシーンも回避するすべはないのである。ハイパーソニック機は高機動ができないから、SAM側にAIがあればコース予測は高精度で可能。そこに浮遊して待ち構えていれば、衝突が起きる。

中共は「UW4」というRWS(リモコン銃塔)を単体で砂盛島に並べ始めた。ロボット守備兵だ。

 Ankit Panda and Vipin Narang 記者による2017-11-20記事「Nuclear Stability, Conventional Instability: North Korea and the Lessons from Pakistan」。
     今月前半、匿名の米政府高官が言った。北鮮が核武装する理由は、現状維持のためではない。半島を統一するためだと。

 マクマスターの見方。北鮮には古典的な抑止理論は通用しない、と。

 パキスタンは核武装したのに、カシミールの占領域拡大は全くできなかった。これが北鮮への教訓だ。

 相互確証破壊のパラドックス。
 それが成立すると、こんどは核戦争にはなるまいという確信から、非核の紛争が増える。

 1965にパキスタンがカシミールを回収しようとした作戦名は「ジブラルタル」。そこはムスリム地区だからパキに権利があると確信していた。

 インド軍は手厳しく反撃し、第二戦線も作り、パキスタン軍を撃退した。

 続いて1971にはインドの反撃工作でバングラデシュを切り離されてしまった。これで、パキスタンは核武装しなければならないと決意。

 パキスタンは1980年代の後半には、実爆試験をやらないまま、核武装していたと考えられる。

 インドは1974に核実験だけしたものの、その後、兵器化はしないでいた。しかし80年代後半にパキスタンが核武装しているという確実な情報を得た。それでラジヴ・ガディィー首相がインドの核武装を急がせた。

 インドが兵器として使える核爆弾を手にするのにはそれから数年が必要だった。

 両国は1998-5に公然と核実験をデモンストレーションした。
 自信を得たパキスタンは、カシミールの現状を変更させるために「カルギル戦争」を仕掛けた。

 しかし結果は1965と同じだった。パキスタン軍はインド軍の通常兵器で撃退された。

 しかし、パキスタンにとって核武装は無駄ではなかった。インド軍は今回は慎重に作戦内容を抑制した。1965のときのように第二戦線を開くことはせず、また、カシミールの境界線を越えた空爆も控えた。

 インドはカシミールからのテロリスト浸透を禦ぐために電気柵とパトロール強化で対策した。
 それから20年近く、パキスタンはカシミールでテロ浸透以外の作戦には出ていない。諦めたのだ。それが核武装する目的だったのに。

 核武装してみたところで、隣国から土地は奪えない。これが教訓だ。
 それからパキスタンは戦法を変え、デリーやムンバイなどの大都市で大規模なイスラムテロを起こさせるようになった。

 北鮮が核武装すれば、哨戒艇撃沈や島砲撃のような非核レベルでの挑発はもっと増えるだろう。

 北鮮の核武装のもうひとつの狙いは、米韓を政治的に切断してしまうこと。
 ※中共の最大の希望が、韓国内から米軍を総撤収させること。駐韓米軍がなくなれば、自動的に韓国は挙げて北京の軍門に降る。その大目的のために北鮮が役に立つあいだは、中共は北鮮を切れない。北鮮はそれを理解しているから、中共向けに「再統一します」と虚勢を張っている。つまり中共にとっての北鮮の温存価値を必死でアピールしているところ。BMによるグァム攻撃能力の強調も同じ。グァム無力化をいちばん望んでいるのは中共なので、それに媚びてみせている。しかし北鮮の本心はすでに再統一などにはない。インド視点を脱することができないパンダはそこが分かってない。

 ※韓国軍が北進すればソンミ村やミライ村の再現になっちまう。半島人は他地域人を同胞だなんてちっとも思ってない。自分よりも貧乏な厄介者はぜんぶ殺せばいいと思っている。すくなくとも面倒みる気はない。だから米軍は韓国空軍による北爆や、韓国陸軍による北上だけはさせたくない。米国の評判が悪くなるから。

 ※韓国から米軍の戦術核を撤収させたのが、中共&北鮮の政治的大勝利だった。いまとなっては、中共も北鮮も韓国も、つまり儒教圏三国が全員厭がる「韓国内への戦術核の再配備」というオプションこそが、米国にとってのベストの戦略である。

 次。
 Terence Roehrig 記者による2017-11-21記事「South Korea: Nuclear Submarines Not Worth the Cost」。
     やってきたトランプに原潜を売っちくり~と韓国が申し込んだ。そのように報道されている。トランプからは一言もない。

 韓国の潜水艦は、209型が9隻と、214型が5隻。計画では214型をさらに4隻増やす。

 209型は水中に3日しかいられない。214型はAIPなので2週間以上いられる。
 SSNになると、生鮮食料品が尽きない限り、水中にいられる。

 韓国が3方面の海域で常時SSNを遊弋させたくば、9隻揃えなくてはならない。取得費は230億ドルになるだろう。
 2018年度の軍事予算要求が382億ドルという国である。どうやってひねりだすのか。

 214型の1隻のコストは3億3300万ドル。SSN×1の予算で5隻調達できる。

 最大の難関。米国は過去に原潜やそのエンジン技術を誰にも売り渡したことがない。

 もし原潜輸出を認めるなら、韓国にウラン濃縮や再処理も認めることになる。米国はそれを禁じてきた。

 ※記者は米海大に勤務。ケネディスクールにもいた。日本と韓国に対する冷戦後の米国の核の傘の歴史『Japan, South Korea, and the United States Nuclear Umbrella: Deterrence after the Cold War』も書いている。つまり真正の第一人者。

 ※米国は年に2隻のSSN建造ペースを増やす予定は今後も全くない。文左衛門は、国防に関する積極姿勢を内外に宣伝しつつ、米国が断るしかない要求をブチ上げ、それを米国に拒絶させることで、米国を悪者にしようとしている。

カトリック・ガトリング

  Pavel Felgenhauer 記者による2017-11-20記事「Russian Military Spreads Fake Intelligence」。
        シリアのユーフラテス川岸の陣地化されたブカマル市から11-9にISが大挙して逃げ出した。それをロシア機が爆撃しようとしたところ、米空軍によって阻止されてしまった。鉄板証拠があるぞ! 米国とISはつるんでいるに違いない――と、11-14にロシア国防省がSNSに投稿した。

 記事には、ロシアのドローンから撮影した沙漠とIS縦隊の写真がその「証拠」として添えられていた。

 ところがその1時間後、すくなくも写真の1枚は「AC-130ガンシップ・シミュレーター 特殊作戦飛行隊」というコンピュータゲームのCG画像であることが指摘される。

 また、2016-6にファルージャ近くでIS車両を空爆したときの画像も数枚、使われていたと判明。共産圏お得意のでっちあげのフェイクニュースだったのだ。

 ロシアはINF違反だという米国の声に対してプーチンは、ルーマニアに配備される地ージスこそがINF違反だと反論。

 インターファックスは2月にこう宣伝している。地ージスの地下サイロにSM-3の代りにこっそりとトマホークミサイルを収容しておけば、ロシアを奇襲し、指導者(プーチン)を殺せるではないかと。

 ところがダナンでプーチンはもっとむちゃくちゃないいがかりを開始した。SM-3の代りにトライデント・ミサイルだって収容できるじゃないかと。

 これはプーチンの言い間違えの可能性がある。トマホークもトライデントも同じTから始まる。彼の記憶力減退した耄碌頭が両者を混同してしまったかもしれない。

 だがひょっとするとプーチンは本当にそう信じたのかもしれない。ロシア軍がプーチンに、ひごろから米国に関するフェイクニュースばかり上げてくるので、直近に耳にしていたその大袈裟なレトリックのひとつを、そっくり受け売りしてしまったという可能性もあるのだ。

 とすると、トマホークでロシア指導者を奇襲的に殺せるというロシア軍発の宣伝レトリックに、プーチンはすっかり恐怖を感じてしまっているのかもしれない。

 トライデントの非核弾頭版を超長射程の「クイックストライク」手段にできないか――という検討は米国内でも過去にあった。それが宣伝素材としてロシア国内で増幅され、プーチンの脳裏にこびりついているのかもしれない。

 フェイクニュースでアメリカを弱められるというロシア人の信念が、いつしかロシア人指導者層の脳内に逆反響して悪作用し、クレムリンの誰ひとり正常な判断ができぬという困った事態が生じつつあるのかもしれない。恐るべし。

 次。
 KIM HJELMGAARD 記者による2017-11-20記事「No one can prevent a president from using nuclear weapons, experts say」。
    大統領は、ハイテンも更迭できるし、セクデフも更迭できる。けっきょく、核攻撃は実行されるのだ。

 戦略コマンドの長は、大統領の攻撃開始命令を拒絶し得ない。核の現場では誰もそんなことは考えたこともない。訓練ではいつも、核攻撃命令はペンタゴン(=セクデフ)から直接に来る。戦略コマンドはバイパスされている。

 2008に当時の副大統領のチェイニーも強調した。大統領は議会からも連邦最高裁判所からも核攻撃を阻止されることはない。軍人を含め、誰も止められないぞと。

 大統領がまず相談するのはアドバイザーたち。そこでターゲットリストを選ぶ。オマハの戦略コマンドの司令官も助言する。

 大統領は決心(目標セットのオプション多数の中から特定のセットを選ぶ)をすると、ペンタゴンの「ウォー・ルーム」にその実行を命ずる。

 ウォー・ルームでは、相手がホンモノの合衆国大統領かどうか、「ビスケット」と呼ばれるコードを使ってもらうことによって、確認する。

 認証が済むと、ペンタゴンは、SSBN、ICBM基地、戦略爆撃機基地に対して命令を伝達する。

 この命令が下されたことは全世界の米軍司令官にも同時に連絡される。

 ペンタゴンからの命令が真性であると実施部隊の方でもコードによって確認されてから2分以内に最初のICBMが飛び出す。最初のSLBMは、15分以内に飛び出す。

 次。
 Carl Bildt 記者による2017-11‐17記事「The Pandora’s box of the digital age」。
  ※この記者はなんと、元スウェーデン首相/外相である

        IoT=ブツのインターネット……なんていう表現はとっくに古い。IoE=一切合財インターネット、と称するべき時代に入っている。 そしてこの潮流は「第四次産業革命」ではない。工業の時代は終わり、デジタルの時代が始まるのだ。
 国家間サイバー戦争のルビコン川は2010に渡られている。スタックスネット。

 小国でもサイバー・パワーになれる。核の拡散よりずっと容易に、サイバー破壊力は拡散する。

 XPをロックしてしまえるワナクライ・ソフトは、NSAがいちはやく見出していた。が、NSAはそれをいつか自分たちで敵に対して使えると思ってマイクロソフト社には教えなかった。

 そのうちに北朝鮮がハッキングによってNSAからワナクライ・ソフトを盗み出し、ランサムウェアと組み合わせて、使用し始めてしまった。

 サイバーの攻防は「攻」が楽で「防」は苦しい。だから核の世界では成り立っている「抑止」が、成り立ちにくい。

 『ドクター・ストレンジラブ』に出てきたドゥームズデイマシンのサイバー反撃版(無差別)が、弱小国家によって作られるかもしれない。

 国連憲章は、各国に自衛権を認めている。その自衛の手段にサイバーは入っていないとは解釈できない。

 次。
 Immanuel Jotham 記者による2017-11-19記事「US Army's next-gen cruise missiles can reach targets over 480km away」。
   ATACMSをやめて新精密巡航ミサイルで置き換える。ランチャーは同じ。
 いまのATACMSは1986年からあるが、射程は165kmにとどまっている。
 この弾頭が、戦場が都市に収束しつつある今日の対ゲリラ戦争にマッチしない。

 新巡航ミサイル(これから開発する)の射程は498km=310マイルに抑制する。というのも500kmになるとINF条約にひっかかるからである。

 弾頭は、サーモバリックの単弾頭とする。ATCMSのクラスター弾頭はさすがに不評なので。

 ロシアのイスカンダルM弾道ミサイルによっては先制されにくい距離から、バルト海諸国がロシアを威圧できるようになる。それが主な狙い。

 次。
 COREY DICKSTEIN AND PHILLIP WALTER WELLMAN 記者による2017-11-20記事「Strikes on Taliban opium facilities first major use of new bombing authorities in Afghanistan」。
   B-52とF-22がタリバンのケシ畑×8箇所を猛爆した。

 同時にアフガニスタン政府軍のスーパーツカノ〔現代版P-51〕もアフガニスタン政府軍のコマンドーに直協。ゲリラ設営の牢獄を急襲した。

 トランプ政権になって米軍のアフガンでのプレゼンスは1万4000人に増えている。オバマ時代に3000人台まで減っていたが。

 タリバンは芥子と麻薬の商売で毎年2億ドルを儲けている。
 この事業規模は、未曾有。
 去年5300トンだった芥子生産量が、今年は9900トンだ。

 アフガンでは毎冬に、ゲリラは不活性化する。したがって討匪作戦も、わざと冬に仕掛けるのが定石。

 B-52は500ポンド爆弾と2000ポンド爆弾を落とした。F-22は250ポンド爆弾を落とした。
 ※そんなのを広い畑に落としてどういう効果があるんじゃ?

「自衛隊音楽祭り」を初観賞しますた。

 いつも招待状を貰っていたんですが、今回は思い切って出掛けてみました。やたら高音を出していたあの米軍バンドのトランペッターは誰なのか? そこに興味を抱きました。

 次。
 ストラテジーペイジの2017-11-18記事。
   ロシアは、主にYouTubeを宣伝戦場にして「F-35は失敗作だ」という印象を米国本土の納税者に与えようと工作中である。ネガティヴ宣伝用の動画が多数、投稿されている。

 つまり米議会がF-35の開発予算を絞るようになれば、F-35は完成できないので、ロシア軍は助かるのである。

 ところがイスラエルのパイロットはF-35を絶賛しているし、ドイツは新規にF-35を買うと言い出した。こうした報道は、ロシアのディスインフォメーションに感化された米国大衆を混乱させる。

 西側の庶民は、嘘宣伝工作なんて冷戦の終了とともに終わった、と思い込んだ。しかしイスラエル人はロシア人をよく知っているから騙されない。ロシアは西側に屈服したわけではない。共産党の政府でこそなくなったけれども、やっていることは同じなのだ。ひきつづき、ロシアは偽情報工作で西側よりも優位に立とうと努力している。ましていわんや、共産党独裁体制が続いている中共と北鮮が、全力で偽情報工作を継続していないはずがあろうか。

 シリアで米軍機が無差別爆撃に関与した、という非難も、ロシア発のディスインフォメーション作戦である。
 ロシアのスホイ30にF-18が似ているので米軍はF-18にロシア風の塗装をして対抗空戦訓練をすることがある。ロシアの工作班はその写真をもとにして、シリア空爆したのはロシア機ではなく米軍機だという印象操作を打ち出した。
 おおぜいを騙すことはできないが、少数を騙すことは常にできる。それが励みになり、共産圏の工作員たちは生産性をうしなわない。延々と偽情報を量産し続ける。

 ロシア軍は、米軍の偵察衛星を大部隊で騙すテクニックにも練達している。数個師団という規模で、まったく真の意図とは異なる意図を米軍の情報部に刷りこませることができるのだ。※こんな解説をするということは、たぶん最近のザーパドで実際にやったんだろう。

 世論工作の決め手は、飽きもせず繰り返すことにある。ひたすら繰り返すうちに、根も葉もない話が「本当かもしれない」にまで昇格する。

 ソ連の工作局は、世界各国の現地人ジャーナリストを買収するための予算を潤沢に与えられていた。
 ソ連の場合、宣伝の目標は、米国および米国人の意図も行動も悪しきものであると人々に印象させることに集中されていた。

 また第三世界においては、親米政権や親西側政権の評判を悪くすることに努めた。それによってゲリラや反政府運動を元気付け、親ソ(従ソ)政権への交替を誘導し、あるいは革命や内戦を勃発させようとした。
 ロシアや中共はそれを今もやっているのだ。

 18世紀に登場した新聞は、米国のものを除けばすべて、党派色がついていた。しかしおもしろいのは、さいきんは米国の新聞も党派色がついている。それでも他国の新聞よりは中立的だといえる。

 これ以上カネなんか要らないというジャーナリストは稀なので、カネをくれるスポンサーにはジャーナリストも奉仕する。もともと新聞に党派性のあった非米諸国では、それについてのジャーナリスト側の道義的抵抗も少ない。まして不景気でジャーナリストが食えなくなっている地域では、某国のためにこっそりいっしょうけんめい奉仕する書き手を某国がカネで雇うのはたやすいことだ。

 ソ連の流儀では、こうしたコバートの書き手の一本釣りは、ソ連人が直接やることはない。現地人がエージェントとなって、そいつが、その一本釣りと「鵜匠」役に任ずるのだ。
 ※いまの中共が日本で展開している工作も同様だろう。

 工作の舞台となるメディアも、今日では、テレビからインターネットまで拡張されていることは無論である。

 国際世論工作のコツは、世界各地で同じトーンの話を書かせるということにある。A国人が発表した某国にとても都合のよい論文をJ国人が訳して紹介すれば、それは世界的に権威ある見解だという装いを得られる。ところが最初のA国人の書き手がそもそもカネで籠絡されている某国の代言人なのだ。もちろんそれを訳した者も某国の指令を間接的に受けていっしょうけんめいに、ただしあからさまに某国の手先だとは悟られないようにする巧みな演技の煙幕を張りながら、仕事に励んでいるのである。

 ソ連がその経験から掴んだこと。偽情報でも、一回大衆に信じられてしまえば、あとから誰もそれは訂正できない。宣伝でも、半永久に「攻勢」を取り続けることが必要なのだ。よって、後から後から果てしなく、地道にコツコツと工作テキストが製造される。新聞やテレビと違って、インターネットではこの活動持続に必要なコストはとても低いのだ。

 インフォメーションはパワーなのだ。それが偽のインフォメーションでもね。

 次。
 ようやく発見した。子供に使わせておいても安全な電気ストーブ。
 TEKNOSの「DH-450」という。型番から消費電力が450Wなのかと思ってしまうが、マックスで130Wである。このくらいだとカーボンヒーターであっても火災の危険はちいさくなる。しかもスイッチを入れてからの立ち上がりも比較的に速いので、他のパネルヒーターのようにイライラしない。
 600Wを超えるような電気暖房器具は、わたしに言わせると、もう安全ではない。タコ足配線のコンセントから発火する危険があるからだ。自分がいつも監督しているわけではないユーザーにあてがう場合、ここが大事なのだ。「タコ足はいかんよ」と言ったって、それが守られる保障はどこにもないのだから。

 人感センサースイッチと、6時間デフォルトOFFタイマーも、安心感を増す。
 あとは万万が一の火災検知の熱センサーと連動した通電遮断スイッチがパネル正面の複数箇所についていたら最高だ。そのトリガー温度をユーザーが選べるようにしてくれたらば、なおよい。
 もちろん、デフォルトの溶断ヒューズとは別にだ。

世界が近代化して150年以上経つのにいまだに民主選挙も実現できないとは、要するに支那人は臆病者の集まりにすぎない。

 Quentin Sommerville and Riam Dalati 記者による2017-11-13記事「Raqqa’s dirty secret」。
     ラッカ陥落は裏取引だった。米軍も英軍も、幹部連と外国籍IS戦士たちが大型トレーラーで白昼、全員無事に脱出するのを見逃してやったのだ。
 彼らの多くはシリアやトルコに逃れた。家族はその数倍、逃げた。

 大型トラック1台には112人も詰め込むことができる。それがコンヴォイで堂々と。

 マティスは、ラッカについて「殲滅」という表現を使った。大嘘であった。巨大なISゲリラ部隊はいまや、北アフリカや欧州その他で次の作戦を開始するための大移動を了えたのだ。

 次。
 ストラテジーペイジの2017-11-14記事。
    ブルガリア空軍が10機のミグ29のエンジンをロシア・メーカーにメンテナンスさせたところ、うち6機分のエンジン・リファービッシュはひどいレベルだったので、パイロットが飛行訓練を拒否。6機分のRD-33エンジンはロシアに返品された。4機分は新品と交換されていたので問題なし。

 アルジェリアでもこの問題が起きていて、同国空軍は、新たに買ったミグ29を全機、ロシアへ叩き返した。交換部品が酷い。

 ブルガリアは、全15機のミグ29をグリペンに換えようと思ったが、国内に反対意見あり、頓挫。それで今は、中古のF-16を検討中だとか。

 次。
 Patrick Tucker 記者による2017-11-13記事「China and the CIA Are Competing to Fund Silicon Valley’s AI Startups」。
   シリコンバレーではベンチャーの立ち上げに広く内外から資本を公募する。そこに支那系の投資会社が深く関与している。敵の狙いは米国AI技術の長期的な吸収にある。

 AIを使って市販の衛星画像データからなんでも分析しちゃうシリコンバレーのベンチャー。シンガポールに立ち寄る商船の分析、ネブラスカの小麦畑の色付きの分析、そんなところからビジネスの儲けにつながる情報がいくらでも得られる。

 自然言語のテキストを速読してただちにその要約も書き上げてくれるAI。これはCIAが重宝するだろう。
 世界中の裁判の記録、病院の患者のファイル、関係するニュース記事などから必要な情報を探してくれるAI。

 米政府は2015年度に、秘密ではないAI研究のために11億ドルを投下している。2016年には12億ドルだった。しかるに日本のソフトバンクは民間ながら1社で1000億ドルをAI分野に投資している。支那政府は5ヵ年計画で1500億ドルを使うつもりだ。

 中共などの潜在敵国による対米投資をチェックする委員会が、CFIUS。
 「外国人投資受け入れリスク刷新法」=FIRRMAというのもある。

 ※この記者はフューチャリストとして名が確立している。やはりAIの潜在威力は人の行動の予測にあると考えているようだ。

 次。
 Mark Munson 記者による2017-11-13記事「ONI and the Washington Naval Conference of 1921-1922」。
    1921-11~1922-2の華府会議中に、ONIが全面協力していた。

 バルフォアは元首相でありまた元外相だった。それが英代表として出てきていた。
 彼すら冒頭のヒューズ提案にショックを受けた。

 ONIは外国海軍の艦艇の能力分析が主たる仕事だった。1882創設。
 ONIは会議の米代表のために無数の図表や統計も用意している。

 ニブラック少将は元海軍情報部で、英国に駐在武官として出ていた。

 ONIは日本国内でも公開情報を全部集めていた。海軍軍人のスピーチまで。
 また個人的に酒飲み友達になって聞き出した話も本国へ伝えた。

 会議直前に原敬が暗殺されているので、加藤友三郎は本国からの大局指導無しで交渉に臨まなければならないという環境を米陸軍の情報官が日本から国務省にリポートしていた。

 ONIは当時の日本人をどう見ていたか。「〔加藤らの〕海軍代表は、日本人らしくない道徳心を持っている」「東洋人としては異例の理性を持っている」と本国に報告している。

 日本海軍の艦隊は、日本に機械工学の天才がいないこと、日本人のイニシアチブが低いこと、誰も突発状況には対処できないことからして、あまねく能力が足りない。

 ONIは分析する。日本人はうまれつき機械分野をきわめることには向いておらず、そのため飛行操縦士を育成することができない。

 成立した華府条約をフルに利用すれば米海軍は英海軍とすぐにパリティを達成できたのに、米連邦議会はその予算を拒否した。

 結果、戦間期を通じて、英国:米国:日本の新造軍艦比は、5:4:3であった。

 ONIは日本国内で日本海軍の無線の傍受もやっていた。
 しかし情報の95%は、日本語で書かれたオープンソースから得られた。

 ONIが最も見逃したことは日本艦隊の練度だった。練度については非常な下算をして報告した。日本海軍は、質の高い作戦ができれば西太平洋で優勢を確保できると考えていたのに。

 公開情報収集分析=OSINT活動を成功させるためには、他国語の訓練を受けた将校が海軍内に大量に必要である。これは1920年代も21世紀の今も変わらない真実だ。

 戦間期のONIは、秘密主義の日本海軍の軍艦の隻数やトン数ばかりに関心を集中しすぎた。肝腎の問題はそんなところじゃなかった。日本海軍のドクトリンは何なのか。次の戦争をどう勝つ気でいやがるのか。そこをつきとめてなかったために、米海軍は緒戦でやられた。

『日本史の謎は地政学で解ける』の重版が決まりました。

 日中韓会談なんてふざけるな! ……と思っている人は、この本をお買いになるともっとスッキリしますよ。

 次。
 BBCが2014年以降、11-11のWWI休戦記念日になるとネットにUpすることがある記事「The great misconceptions of the First World War」。

 第一次大戦に関しては無数の「間違った伝説」が流布している。それを正す。

 ひとつ。別に英国大衆はよろこびいさんでWWIに参戦したわけではなかった。だが、戦後にイメージが意図的につくられた。写真もそうだ。すべて戦後の政府宣伝としてセレクトされたものなのだ。

 ロシアの総動員が公式の布告(墺洪の対セルビア宣戦より3日後、ドイツの対露宣戦の前日、すなわち1914-7-31、ユリウス歴7-18)よりセベラル日早かった、というのも嘘。

 アンソニー・ヘイウッドがロシアのアルヒーフ(公文書館)を丹念に調べて、秘密動員などなかったと確認した。

 英独両兵士が1914のクリスマス休戦中に前線でサッカーしたという話は嘘。
 たがいの陣地内で同国人同士でサッカーしたことはあったけどね。
 ちなみにサッカーは労働者のスポーツだと見られていた。労働者同士で連帯するんだというアカ宣伝にとって、都合が好いネタだったわけ。

 しかし、休戦発効と同時に両方の塹壕から兵隊がわらわらと湧き出てきて、友好的な言辞を交換したこと、それは事実。

 西部戦線では、機関銃がいちばん殺した、というのも嘘。

 1915年から1918年まで、英兵の死傷者の7割は、敵の砲兵によるものであった。この統計は仏軍でもほぼ同じである。

 1914の世界の軍隊は、膠着砲兵戦になるとは思っておらず、歩兵の機動戦になると信じていた。

 1914で膠着戦線がうまれると、次に、榴霰弾から榴弾への切換えと、大量補給が起きた。ここから戦場の様相が一変。さらに迫撃砲が加わったもんだから、もうね……。

 MGが一番殺したというイメージを生んだのは、ソンム会戦の第一日目。英軍歩兵がチャージをかけて皆殺しに遭った、その体験が強烈過ぎたために定着した。栄光のイメージと、それは表裏だったから支持された。砲撃による戦死なんて、ちっとも格好よくはないだろう。

 リアルな風景は、こうだ。塹壕の中で昼飯をぱくついているときにたまたま砲弾が壕内に落下してきて、死ぬ。野戦榴弾砲の砲撃戦の時代には、前線と、安全な後方というものは、区別がなくなるのだ。ぜんぜん血湧き肉踊らない。しかも思い出したくもない。だからこんなイメージは、忘れられた。

 シェル・ショックにかかってしまった兵隊たちは、臆病の咎で銃殺されたか?
 事実は、ノーだ。

 英軍はWWI中、3080人に軍法会議で死刑判決を出している。うち346人は執行された。うち266人は脱走の罪。18人は臆病の咎。

 軍医がこの症状に着目しはじめたのは1914-9のモン会戦から。
 英国戦争省は、通達を出した。それらの症状の出ている兵を普通の「発狂」と一緒にしちゃいかんぞよ、と。

 だがじっさいには精神病院へ送られた者が多い。
 WWI中の英兵の精神疾患発症認定は8万名も記録されている。
 シェルショックや神経衰弱に罹ったことを理由とする傷痍軍人恩給が1921時点で6万5000人に支払われている。

 シェルショック患者を最前線に置いておいても、味方の士気に悪影響があるだけなので、皆、後送された。彼らとて発症する前は勇敢な戦友だったのだから、同情を集め、丁寧に取り扱われた。

 真の恐怖は、罹患した兵士たちが細民階級だった場合は、英国の救貧法にもとづいて設立されている精神病救護院に直行させられることだった。彼らは最低額の恩給を貰いながら、監獄の受刑者同然の生活を、戦後ずっとそこで送ったのだ。

 シェルショックについての研究書を読みたい人は、Dr Fiona Reid 著の『Broken Men: Shell Shock, Treatment and Recovery in Britain 1914~1930』を見よ。2010に出版されている。

 WWIでは民間人も大勢、死んでいる。
 まずドイツ国内では銃後の50万人が栄養失調で病死した。
 オスマントルコ帝国は、アルメニア人100万人を殺した。

 ドイツ軍は占領したベルギーとフランス北部で住民6500人を銃殺している。
 ロシアは国境付近の猶太人をことごとく国外追放しようとした。

 WWI中に敵軍に占領された大都市としては、ワルシャワ、ブリュッセル、ベルグラード、バグダッド、グルジアのトビリシがある。

 東ロンドンのポプラー町では小学校が爆撃を受けている。カールスルーエではサーカスのテントに爆弾1発が落ちて、やはり子供たちが死んだ。※総力戦中にサーカスやってたのかよ?

 独身の将校としてWWIに参加したウィルフレッド・オーウェンは、学校の教科書にその詩がよく採用されることから、なんと、シェークスピアの次によく研究される作家になっている。似たような詩人として、ジーグフリード・サスーン。

年末に日本海北部で「実装・実射・実爆」テストを実施すれば、2018冬季五輪は自動流会。三代目は韓国の面子を潰せる。

 ストラテジーペイジの2017-11-11記事。
  英海軍に4隻あるSSBNのうちのひとつ、『ヴィジラント』で6人がコカイン濫用の咎で解職された。検査では全乗員の1割がコカインに関与していた。
 きっかけはコカインパーティが発覚したことだが、捜査過程で、艦長の大佐が2名の部下の若い士官(♀)とセックスしていたこともわかって、馘。英海軍では艦内の不義は御法度。なかんずく、佐官と尉官の間では罰が厳しくなる。

 今回の騒ぎで、SSBNの乗員になってもいいと思う水兵候補者はガックリと減るはずである。
 もともと潜水艦に女を乗せるように決めたのは、原潜の外洋遊弋期間があまりに長く、あまりに勤務が退屈でしかも不自由なので、乗組員の成り手が無いという深刻な問題を解決するためだった。女でモラールを上げようとしたのだ。しかしこれでもうおしまいだ。

 これまで英海軍はトライデントの水中発射訓練を5回しかやっていない。2000年に初回を実施。2016の第5回目は、ミサイル補給基地がある米南部の沖で発射したが、大西洋方向へ飛ばずに米本土方向へ飛ぶという大失敗。
 1基2200万ドルするのでおいそれとは実行できない。

 1960年代、ポラリスSLBMの核弾頭に欠陥があって、過去の某期間、もし実戦で発射しても爆発しなかったであろうことが、判明したことがあった。

 次。
 月刊『BAN』2017-11月号の記事。
 CISTECジャーナル 2017-3月号の資料をもとにしたというp.58の表によると、2013-3-19にシリア政府軍はアレッポで地対地ロケット弾にサリンを詰めて発射。死者20人、負傷者124人。

 同じく2013-4-13にアレッポで、投射手段不明ながらサリンが使われ、死者1人、負傷者20人。

 2013-4-29にはシリア政府軍ヘリからサリン入りのキャニスターがアレッポに投下されたが、死者も負傷者もともに無し。

 2013-8-21にはダマスカスでシリア政府軍が地対地ロケットによりサリンを撒布し、負傷者1000人以上、死者は情報無し。

 2013-8-25にはダマスカスでシリア政府軍がカタパルトでサリンを投射し、負傷者5人。

 2015-2-15にダマスカスでシリア政府軍の投射手段不明のサリンによって負傷者8人。

 2017-4-4にイドリアでシリア政府軍が砲弾などにサリンを詰めて発射し、死者80人、負傷者350人以上。

 ※このうち死者と負傷者の比率がはっきりしているケースが貴重なデータである。ロケット弾や砲弾で投射されたサリンは、住民が予期していなかった場合は負傷4~6人につき、死者1名という高率の損害だが、住民が予期していた場合には、負傷20人につき死者1名に軽減するということがわかる。ヘリから投下する方法も奇襲性が弱く、死者の比率が低くなってしまう。

 ※北朝鮮は毒ガスロケット弾の発射訓練を国内で実施することによっても、平昌五輪を流会にしてやることができるだろう。

月刊『Voice』を見よ。――如何にして余は「核武装論者」を廃業なせし哉[か]?――。大論文だよ!

 ストラテジーペイジの2017-11-9記事。
 スーダン大統領バシールと、南スーダン大統領キールは2日間会談して国境問題を解決。
 また、互いの反政府組織を後援しないという過去の同意を再確認した。

 南スーダンは、スーダン国内のパイプラインを使って原油を輸出する。パイプラインの使用料として320万ドルを払う。ただしそのうち262万ドルは原油の現物で。これは、外貨が足らないため。

 ただし、スーダンから南スーダンへの武器弾薬の闇ルートでの流入が根絶されなければ、この取引もチャラになる。

 南スーダンの財政はほぼ100%原油輸出頼み。ただし陸封国が原油を現金化するのは、楽じゃない。

 南スーダン大統領のサルヴァー・キールはディンカ族である。
 最大の国内ゲリラSOLM-IOの首領リエク・マシャールはヌエル族である。
 この2部族はもともと不仲であった。

 マシャールは前の副大統領で、ゲリラ連合組織のSPLM-IOを率いていたが、2015に政府工作により組織が分裂し、2016に南アフリカへ逃亡を余儀なくされた。いらいずっと、プレトリア郊外で軟禁状態である。

 キールは腐敗人物であり、てめえの利益しか考えておらず、ディンカ族内からも浮いている。

 マシャールもSOLM-IOを完全掌握はしてはおらず、組織内には有力ライバルが……。だから南スーダンに戻れない。

 スーダンのバシールはダルフール虐殺を命じた戦争犯罪人として国際機関から正式起訴されている身なのだが、中東イスラム諸国が強力にバシールを擁護して指一本触れさせていない。この調子だと国連は起訴を取り下げるだろう。バシールに言わせると外国からやってきたエイド達こそが難民寄生虫稼業の屑なのであり、難民の永久現状固定に私益を見出している搾取業に他ならないのである。

 コンゴ東部には、南スーダンの混乱から逃れた400人の難民がいる。

 11-7時点で200人の南スーダン政府軍兵士を率いた12人ほどのディンカ族将校が逃亡してSPLM-IOに寝返り忠誠。彼らの言い分。給与が支払われておらず、昇進人事もえこひいきであると。

 11-6にスーダン大統領は、首都ハルツームから100km南のゲズィラ州に非常事態宣言。カオスが蔓延中。

 11-5にスーダン政府発表。同国東部(南ダルフール)にて、武警団RSFは、密輸組織と銃撃戦の末、19トンのハシシュを押収した。RSFが得た内部情報によれば、ドラッグは南スーダンおよびエチオピア領から流入している。

 RSFとは何か。かつてアラブ系が黒人系を虐殺したダルフール事件で悪名をとどろかせたジャンジャウィード(アラブ系 且つ 政府寄り)が看板を変えたものである。ラピッド・サポート・フォーセス(即応支援部隊)の略。事実上、ジャンジャウィードに他ならない。
 しかし最近ではバシールの統率により、この武警団は「グッド・コップ」として機能し始めた。麻薬密輸組織を伏撃して戦果を挙げたのはその証拠。

 スーダンでは2013年頃からアラブ系の政府寄り武警団同士で武闘するようになった。というのは、原油産地の南スーダンに分離独立されてしまって政府資金が枯渇し、武警団への政府補助金もゼロになっちまって、シノギが苦しくなったので。

 2017-11-3、南スーダン政府は、前の参謀総長ポール・マロングの私兵を解散させようとして銃撃戦になり、失敗。マロング将軍はディンカ族だが、5月に部族贔屓人事が酷過ぎるとして馘にされ、自宅軟禁状態。その自宅は300人の私兵=ボディガードによって警固されているのだ。

 11-2、南スーダンのイェイ川州にて、国軍とSPLM-IOが、オムバチパヤン町の支配をめぐって交戦。同日、政府は国庫が破産していること、そのため将兵に給与を支払えなくなっていることを認めた。

 11-1、南スーダンの北リーシュ州の国連難民キャンプの周辺で、ゲリラと政府軍が交戦。ゲリラは難民キャンプを事実上の補給基地 兼 野戦病院として悪用している。負傷兵が出ると、ちゃっかり難民キャンプに運び込んで国連のカネで面倒を見て貰うのだ。政府軍はその運び込みを阻止しようとしてアクセス道路をすべて塞いでいる。そこをゲリラが突破しようとしたが、さらに負傷者が増えてしまったので、ジャングル内に撤退した。

 2017-10-25に南スーダン政府は命令布告。南部のジュべク州、イェイ川州、イマトン州、マリディ州、アマディ州の遊牧民たちは、家畜群を各州境を越えて遊牧させてはならぬと。これは家畜群が他州で農民の畑と作物を荒らすため。
 ※州境すなわち有力部族境界である。

 南スーダンでは高校生もアサルトライフルやRGPで武装している。先日は、ケニヤの高校生が気に喰わないというので、10-14にトポサ族の高校生が越境してケニアの高校を襲撃。教師1名、生徒6名を射殺した。トポサ族は遊牧民であるため、国内外のあらゆる部族から憎まれている。

ケーキ バイ ケース。

  Robert E. Kelly 記者による2017-11-7記事「The Implications of a North Korean Open-air Nuclear Test」。
        トランプは三代目の方から戦争を開始して事態を簡単にしてくれるよう、意図的に言葉のゲームでいざなっている。

 炎と怒りだの、北鮮の完全破壊だのの表現は、外交で使う必要が無いものだからだ。
 トランプは北鮮と外交する気なんてこれっぽっちもない。

 大気圏内核実験を最後にやらかしたのは中共で、1980のことだった。

 北鮮は1968に韓国大統領を暗殺しようとした。
  ※この記者は釜山大学勤務者だが、アウンサン廟爆破事件のことを書いていない。なんかヌケてるのである。
 2010には韓国哨戒艇を撃沈した。
 2017に大気圏内核実験をやってもおかしくはない。

 ※やるとしたなら場所は沿海州のロシアEEZギリギリだと思う。方法はもちろん、ノドン級のBMの弾頭部に搭載しての「実装・実射・実爆」だ。その海域なら、もし不発におわって水没しても米国の潜水艦が拾うことはできない。冬のうちなら風は陸から海へ吹くので、灰で迷惑するのは北日本の住民だけだ。ロシア住民は怒るが、ロシア政府は怒らない。北鮮のような秘密主義の共産国家が「核武装」を米国に認めてもらうためには、逆説的ながら、ミサイルに実装し、それを相当の射程で実射し、大気圏内で実爆させて、塵成分をアメリカさんに分析してもらうしかない。ソ連は1956年2月2日に、それをやった。開発に成功したばかりの乾式水爆を中距離弾道ミサイルに実装して発射し爆発させた。軽量水爆技術ではアメリカを一瞬追い抜いたんだという事実も立証した。その上で56年11月に「スエズから手を引かなければ水爆で英国を滅ぼす」と脅した。英国はその迫力に負けた。中共は文革たけなわの66年10月27日に「東風2」に原爆弾頭を搭載し、実射&実爆させた。これでアメリカもソ連も「中共が核ミサイルを持った」と信じるほかになくなった。それ以後、ソ連も米国も、中国を滅ぼす戦争を仕掛けることはできない次第である。

 北鮮が大気圏内核実験しても、米国が開戦の錦の御旗を得られるわけではないにしろ、ホワイトハウス内では非タカ派は沈黙するだろう。

 副大統領と、国連大使は、タカ派グループである。
 マティスは紛争を望んでいない。※そう見えるだけだ。マティスが大統領と一心同体でないわけがあろうか。マティスは大統領に先行して韓国へ飛び、大統領が日本に飛んだときにはフィンランドに居た。ロシア牽制のためだ。かたや、サウジはフーシ=ヒズボラが首都に向けてイラン製BMを発射したものだから、イランとの戦争に傾いている。イランもサウジも核武装努力を隠さなくなった。これに市場も反応しつつある。イスラエルはサウジが早く決心するよう工作しているはずだ。イランを滅ぼしたくてたまらないからだ。

 次。
  KIM GAMEL 記者による2017-11-7記事「Trump joins US, S. Korean troops for Taco Tuesday at Camp Humphreys」。
    トランプは、オサン空軍基地に着陸し、そこからヘリでキャンプハンフリーへ。

 キャンプハンフリーでは、文左衛門と、20人の韓国兵と、108人の米兵がトランプとともに昼食。
 メニューは基地の火曜日の決まりでメキシコ料理であった。タコス、ブリトー、その他。
 これはトランプの希望で、兵士が日常食べているものと同じものにしろというので。

 ただし集められた兵隊はハンフリーの勤務者以外も多い。トランプの隣に座った軍曹は、ヨンサン基地からかきあつめられた一人だ。

 108名は半島全域からまんべんなく集められた。
 一水兵は、釜山〔の西隣の鎮海軍港?〕からやってきた。

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 ストラテジーペイジの2017-11-7記事。
 ロシアがインドを疑っている。インドは契約に違反して、米軍人に、こっそりと、ロシア製原潜を見学させているのではないか?

 この原潜はアクラII級の『ネルパ』。2010年から10年間の予定でインドにリースされている。
 露軍に就役したのが2009であった。インドは2008から乗員をロシアに送って訓練させていた。
 インドは『ネルパ』を『チャクラ』と改名。7000トン。乗員73名。
 インドは、リース1日あたり、ロシアに17万8000米ドルを支払っている。

 ところが、8月に、南部のヴィザグ海軍基地に向かう途中の狭水道で、どこかにぶつけて、ソナー・ドームに穴が開いてしまった。
 この故障箇所をインド側はロシア人技師に調べさせようとしていない。

 じつはリース契約では、同原潜に常時、ロシアの将校が1名常駐して、禁止事項破りを見張ることになっている。

 ※英文SNSに常駐するロシアのAIボットによる反日世論工作に気をつけろ。英国でそれは始まっているぞ。そして英政府は、こういう記事によって、露印間の離反を誘っているのではないか? AI戦争はこんな形でもう始まっている。

十年以上住んでいながらその存在を知らずにいた24時間OPENの函館健康センター・ゆとり湯。近杉 ワロタ。10点満点でした。

 ストラテジーペイジの2017-11-5記事。
   偽の軍人IDを売っていた犯罪組織を支那政府が一斉摘発。

 大佐相当の高位階級の軍人のフェイクIDだと、1枚が220万ドルで売れるのだという。

 低位の軍人IDだと売価はもっと安くなるが、偽造防止技工の上を行かないと無意味であるため原価が高く、最低でも数十万ドルだと。

 また、逮捕されると10年以上の懲役になるため、これもコストに反映される。

 中共内で利用できるインターネット上に、堂々と、模造品である軍隊/警察の制服や、警察の武器までもが、通販用に展示されている。

 軍人の側が腐敗しているからこそ、こうした商売も成り立つ。腐敗は、少しも廓清されていないのである。

 中共では、警察組織は、容疑者が軍人の場合には、及び腰になる。捜査をためらうのである。だから偽軍人IDや、偽軍用車両ナンバープレート、もしくは盗み出されたホンモノの軍用車両ナンバープレートが、犯罪組織にとっては黄門の印籠になる。

 軍用車両そのものを盗み出すグループ(もちろんインサイダーと結託)も現れるため、過去に数度、大々的な全国一斉検問摘発が実施されている。

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 Sri Jegarajah 記者による2017-10-29記事「OPEC who?  US oil producers are moving into the Asian market」。

   インドは10月2日に、戦後初めて、米国産の原油を入荷した。1600万バレル。その前の6月に訪米したモディが要求して実現した。当面、インドにある3ヵ所の製油所が、これを買う。

 下地をつくったのは、オバマ大統領が2015-12に下した、国内産原油の輸出解禁政策。

 中東原油のベンチマークとなるブレント原油(プレミアム)の売値よりも、西テキサス原油のベンチマークであるWTIの方が、だいたい安い。
 より安い原油をアジアが欲するのはあたりまえである。

 2017-10前半において、ブレントとWTIの価格差はバレルあたり6ドルにもなった。これは過去2年で最大の開き。

 輸出される米国産原油のベンチマークは今のところ「マーズ(火星)原油」である。これとWTIの価格差もアジアからは注目される。

 シェール層から抽出される米国産原油だけでも、おそらく2022年までに、毎日300万バレルが生産されていることだろう。これは全アジア需要の三分の一にも相当する量。

 つまり世界の油価を決定する影響力は、今のサウジアラビアから、将来の米国が奪う。

 アジアは、需要する原油の半分を、非OPECから輸入することになるだろう。

 そこで大問題となるのが、輸出港のキャパシティだ。
 いま、メキシコ湾で、スーパータンカーが楽々と利用できる大水深の港は、「ルイジアナ・オフショア・オイル・ポート」ひとつがあるっきり。この港の機能を拡張する工事が必要なのだ。

ゆるぎなく ゆるぐない。

John R. Allen, Amir Husain 記者による2017-11-3記事「The Next Space Race Is Artificial Intelligence」。
   60年近く前、民主党上院院内総務のLBジョンソンは、〈宇宙レースに勝つ者が、地球人を独裁支配するか自由にするかをぜんぶ決めることになる〉と、議員たちに警告した。
 同じような大袈裟を9月にプーチンは学生相手のAI演説で語っている。

 しかしこんな演説を聴いて奮い立つ学生・生徒・小学生がどこにいる?

 奮い立たせたのはケネディの月演説だった。これで米国の科学力には若い才能がふんだんに供給されるようになったのだ。

 米国がAIで中共に負けたくないと思ったら、学生に夢を与えることだ。

 AI競争で中共をつきはなすにはどうしたらいいかって? 方法は簡単だ。米国でAI研究している外国籍の学生には、ばんばんグリーンカードを発給してやれ。それで連中はみんな、母国を捨てて米国の競争資源になるから。

 ※ヒューバート・ドレイファスが偉大な論争書『コンピュータには何ができないか』の初版を公刊したのが1972年である。最初から厚みがぜんぜん違いますよ。中共はアメドラの中に出てくるAIの模倣をしているだけ。

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 ELIZABETH DWOSKIN AND HAMZA SHABAN 記者による2017-11-3記事「Deactivation of Trump's Twitter account raises new worries about security」。
   ツイッター社の内部の者が、ツイッターのユーザーのアカウントを乗っ取ったり、勝手に閉鎖することができるのではないかという疑いが、2017-11-3事件から浮上。

 「ロケットマン」発言もツイッター上でなされた。
 外国の政府機関はトランプのツイッターを真剣に分析している。
 つい言ったー……では済まされないのである。
 そのトランプのアカウントが乗っ取られたら、たった11分の間にも、いともかんたんに世界大戦が始まっちまうじゃないか?

 工作した社員が、北鮮への核攻撃について偽ツイートしたらどうなっていたか?

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  Dr. M. Chris Mason 記者による2017-8-17記事「Lost in Translation」。
   デトロイトに生まれ育ったからといってそいつがカーメカニックとは限らない。戦場通訳も、そこらの村からテキトーに拾って来たってダメだ。

 アフガニスタンでは、街暮らしのダーリ語を話す若者がよく雇われていた。こいつらは街を出れば高いリスクがあると知っているから、対価もがっぽり要求する。
 しかしパシュトゥーン語への通訳力は僅かであった。ターザンが英語を話すレベルでしかないのだ。

 さらに、われわれの英語の内容も半分しか理解していない。そんな通訳に頼っていたのだ。

 もしイスラム教徒の軍隊が、キミのキリスト教コミュニティにやってきて、アメリカを嫌っている第三の外国からつれてきた通訳の四歳児レベルの英語を介して、いろんなことを頼んできたら、キミはそのイスラム軍隊にキミと家族の命を託する気になるのか?

 パシュトゥーン人の通訳は雇えない。米軍に雇われればそいつの家族が危ないからだ。
 通訳が若者だと、別な問題がある。パシュトゥーン社会では、若者は年上の人とはしゃべらない。長老と口を利けるのは中年以上の男に限られているのだ。

 米軍から通訳に雇われたタジクの都市暮らしの若者は、パシュトゥーンたちを山奥の超田舎の原始人だと思っており、リスペクトしながら話すなどということはとても不可能だ。

 イラクでは、シーア派の話を聞くときにスンニ派の通訳を連れて行くとか、その逆を、米軍はよくやらかしている。これでは最初からどんな成果も見込めない。

 文盲ばかりの社会では、口語が決定的に重要である。口語によってすべてが判断される。

 記者は若いときにこんなことを平和部隊で体験した。そこはアマゾン流域のエクアドルで、われわれはブロックとセメントで学校を建設し、かつその工事技法を現地村民に教えていたのだが、村民は、プロの職人には誰も質問をしようとしない。佐官工としてはアマチュア、しかも高卒のわたしのところにばかりやって来た。というのは、平和部隊の中でわたしだけが、片言のスペイン語が話せたからだ。現地語が話せないプロ職人は、現地人から見れば、冷たくてしかも愚かな人々と映るようであった。

 ※山口県に対宇宙レーダーが建設される運びとなった。これは南シナ海から北米大陸に向けて発射されるSLBMを早期警報するためのレーダー・チェインの一環でしょう。もちろん黄海から発射された場合でも、役に立つ。

白洲次郎はロンドンで「ヴィクトリー・ガーデン」も実見していた。だから疎開&自給をS15から開始できたのだ。

  Shawn Snow 記者の記事「Marine artillery barrage of Raqqa was so intense two howitzers burned out」。
    米海兵隊が、十五榴のM777を、ラッカ攻めで射ちまくりすぎて、2門の砲身がオシャカに。
 これは海軍作戦部長への報告書で判明した。

 しかし陸軍の大砲専門家は、どうしてそんなことになるのかと、首をかしげている。
 ※重い誘導砲弾、またはRAPを最大装薬で撃ちまくったのだろう。

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  Richard Levine 記者による2017-11-3記事「Turning Point: The F-35 May Not Deliver」。
    WWIIのはじめの頃、米軍の航空部隊〔たぶんB-17爆撃機隊〕では、攻撃から帰投した味方機体に、敵AAによって損傷した部位が観察されると、そこには出撃前に防弾鈑を増着しておくべきではないかと考えたものだった。

 ところが、「おまえら阿呆かよ。それはちっとも科学的ではないぞ」と数学者のアブラハム・ウォルドが指摘した。

 ウォルドいわく。飛行機のある部位がドイツのAAでぶち壊されても帰投できたということは、その部位にはこれからも防禦の必要など無いということに他ならんのである。防弾しなくとも、安全だという証明がなされているのだから。
 帰投できなかった飛行機がどこをやられているのかを調査しなくてはダメじゃないかと。

 マクナマラが社長に就任する前のフォード社内には、五部門があった。フォード、〔創業者が息子の名前をつけた〕エドセル、マーキュリー、リンカン、コンチネンタルだ。

 マクナマラは就任すると、まずコンチネンタル部門をリンカン部門に統合し、さらにエドセルやマーキュリーもリンカンに統合してしまおうと考えた。

 マクナマラは業績不振のエドセル部門の広告予算を全額削除しようとも決意した。

 しかしマクナマラはすぐにケネディ政権の国防長官をひきうけて社長を辞したので、この大単純化改革案がフォード社内の重役会議を通ることはなかった。

 国防長官になって1ヵ月しないうちにマクナマラは空軍と海軍に命じた。別々に戦闘機を開発するな。ひとつでいい、と。これがF-111になる。

 ハロルド・ブラウンは、のちのカーター政権の国防長官になる男だが、1961-5から1965-10までの期間、国防省研究技術部の部長としてマクナマラに仕えた。

 マクナマラはF-111をGD社につくらせることにした。GD案だと共通性が多くなると彼は見て、そこを買った。空軍も海軍もボーイング社案を推していたが、そっちのは性能がいくら良かろうとも共通性で劣るからダメだというのがマクナマラの判断だった。

 マクナマラはこの決定について、空軍の参謀総長カーティス・ルメイにも、海軍作戦部長のジョージ・アンダーソンにも相談しなかった。

 じつはこの決定の背景はもっと政治的なものだった。ケネディは大統領になるとき、大票田のテキサス州(およびそこの政治ボスだったリンドン・ジョンソン=副大統領)に「借り」をつくってしまっていたのだ。1960選挙で。
 テキサスに工場があるGD社は、民航旅客機「コンヴェイヤ880」と「990」の開発費が嵩み、破綻寸前の窮地だった。
 マクナマラはケネディを忖度してボーイング案を斥けた次第だ。

 F-111にはもともと英国も一枚噛む計画だったが、アイルランド系のケネディと英政府の関係は非常に悪く、たびたびイヤガラセを受けたマクミラン内閣はF-111プロジェクトから離脱して独自の核攻撃機を開発。また米海軍も離脱した。「共通性」など何の意味もなくなった。

 米国は、「こっちで開発するスカイボルト核ミサイルを提供するから、英国が独自にブルースチールIIやブルーストリーク核ミサイルを開発するのはやめたらどうだ」とも持ちかけていた。英国は戦後の財政難からそれを呑んでいたのに、マクナマラが突然「スカイボルト開発も中止だ」と決めたものだから、英国はもう怒り心頭。

 ※マクなんとかというのはスコッチ系の姓なのでイングランドとは相性が悪い場合がある。マクナマラは東部エスタブリッシュメントではなく、ニクソンと同じく西部育ちなので、東海岸での立身には異常な執着があった。この記事は最後まで読む気がしなかったが、枕の部分がすばらしいのでご紹介。

「読書余論」 2017年11月25日配信号 の 内容予告

▼マイケル・ルイス著、中山宥tr.『マネー・ボール〔完全版〕』2013早川文庫
 ※メジャーリーグの「スカウト」「フロント」がいかに旧弊無能な連中であったかが暴露された本。なるほど「イチローの発見」も遅れたわけだ。高校生選手をドラフト指名するより大学生選手、さらには他球団の二軍選手をこっちの高給一軍選手とトレードした方がプロ野球団は強くなれる等、目からウロコのオンパレード。データ野球とはどんなものかに興味がある人はとりあえずこの1冊だ。過去30年でわたしはこれより面白いスポーツ・ノンフィクションは読んだ覚えが無い。

 球団の部内者とは全員、選手か、元選手なので、じぶんたちのことを客観的に評価などされたがらない。非主流の新理論推進者が、何度証明してみせても、また証明しないといけなくなる。
 ※同じことは世界中の古い軍隊にもあるので、この本は軍人も必読。

▼四手井綱英・他『斜面緑化』S57-12

▼上原敬二『應用樹木學』上巻S17-9、下巻S17-10
 ※戦前は広葉樹とは言わず濶葉樹と言ったらしい。

 「樹木を見ること仇敵の如く忽ちにして伐り盡す朝鮮人でさへも洞木だけはこれを保存する氣持になつた」。

 根廻しという技術は日本だけにある。外国では、特に貴重な果樹を移植するときにのみ Root Pruning という根の剪定を実施するが。

 一般に、実生樹は根が深い。挿し木樹は根が浅く、風で倒される。

 帝大、陸軍省、内務省は、合同で、S13年度に、家屋類焼実験をしてみた。隣家と5mの間隔があれば、輻射熱による延焼は免れられるとわかった。※支那事変の長期化が時代背景。

 火事現場で「纏」が用いられたのは、昭和14年が最後だった。

 火事からの復活が早いのは、イチョウ。大12の大震災からわずか10日で発芽し始めた。だから「復興の木」と称讃された。

 飛行機からは屋上よりもむしろ側壁が目立つ。だから防空植栽は、側壁を隠せ。

 飛行場は偽飛行場を演出することで敵機の爆撃照準を外せる。そのドイツでの実践例。

▼湯浅博『吉田茂の軍事顧問 辰巳栄一』文春文庫2013、原2011
 「浜田か鯖江か村松か」と士官学校で歌われた、代表的な田舎聯隊。

 東條はS18-9のラジオ演説で「帝都を離れる者はそれは非国民である」と言っていた。

 白洲は水道橋の家を引き払ってS15のうちに小田急沿線の鶴川村に5000坪を買い求め、耕作開始。おそるべき先見力。

 第一生命館の屋上には20mmAAMG×4門。ドイツから潜水艦で運ばれた最新火器だったという。
 地下1階は、耐ガス室とした。

 S24に陸軍長官ロイヤル声明。もしソ連が日本を攻撃したら、米軍は日本を防衛すると。そのさい日本も再武装すると。
 その直後のS24-3にマックは、英紙に対し「日本の役割は“太平洋のスイス”になることである」と答えた。日本を中立させたいと思っていたのだ。ワシントンの意向は全然無視。
 マックが気が変わったのは、朝鮮戦争ショックで。

 トルーマンは中間選挙前のS25-10-15にウェーク島に飛び、仁川に勝利したマックと会談した。マックは、中共の介入なんてないない……と言い切った。

 吉田ドクトリンという英語表現を流布させたのは、西原正だろう。
 永井陽之助が、S59に、それは保守本流の外交路線の総称だと。
 『現代と戦略』では、「吉田ドクトリンは永遠なり」とブチ上げ。
 菅直人は、この永井ゼミに所属していた。
 ◆  ◆  ◆
 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。

 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。

 大きな図書館に毎日通えない人も、最低費用で、過去の軍事知識のマニアックな勘所に触れることが可能です。
 また、ミリタリーしか読んで来なかった人には、他分野の情報が、何ほどか有益かもしれません。

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