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隼人の楯の写真を持っている人はいませんか?

 2019-8-29記事「How America's Spooks Seek to Spy on Distant Satellites」。
    光干渉計の理論を使って、多数の小型望遠鏡でひとつの太陽同期衛星=偵察衛星を光学的に見張ろうというプロジェクト。太陽電池パネルの様子が分かる程度の解像度。

 2017-8-30に「Tlkom-1」という衛星が謎の爆発を起こして四散した。宇宙兵器が使われた可能性もある。デブリ衝突かもしれぬ。いずれにしても原因&犯人が分からない。監視網が足りないのだ。

 なぜ太陽同期衛星が焦点かというと、斜め軌道のLEO衛星よりも地上から遠いので、それだけ、光学的に常続監視するのが難しいのだ。

 たとえばニューメキシコにあるマグダレナ・リッヂの光干渉望遠鏡群。径1.4mの望遠鏡が10個、Yの字形に並んで散開している。

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 Brian Thompson 記者による記事「The Legacy of the GI Bill」。
   FDRが軍人復員法に署名したのは1944年。これがGIビルの始まりだ。
 ノルマンディに上陸してまだ2週間しか経ってないのに、はやくも米国指導層は、独日に対する完勝後の、平時経済活動への移行計画をスタートさせたわけ。

 GIビルを利用した復員兵は780万人に上った。彼らは徴兵されたことによって失われた教育を受ける機会を取り戻し、職業訓練もあらためて受けることができた。
 彼らは中産階級主導の経済成長をプッシュした。
 1988年に米連邦議会は結論した。GIビルに政府が投じた予算1ドルにつき、8ドルの経済成長があったと。
 
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 ストラテジーペイジの2019-8-30記事。
     米空軍の全機種の最新稼働率が公表された。

 CV-22の稼働率は59.4%であった。10年前は54.3%だった。

 MQ-9A リーパー は90.2%だった。10年前は91.9%だった。

 RQ-4B グローバルホーク は73.7%だった。10年前は41.6%だった。

  ※海保がリーパーを選ぶのは正しいね。海保は是非、無人機空母を持ってほしい。『いずも』級より、よほど役に立ってくれるはずだ。はるかに省力的にね。

アリューシャンではアトゥラトルがみつかっているのに、なぜアイヌには無いのだ?

 Tom Hancock 記者による数日前の『FT』の記事「China to impose ‘social credit’ system on foreign companies」。
   げんざい個人のシナ人に適用されている「ソーシャル・クレジット」制度が、来年からは、中共内で商売をしている外国企業(法人)にまで適用範囲が広められる見通しとなり、EUの現地商務事務所では警鐘を鳴らしている。

 この動きは先月、わかった。

 中共の税務署と税関が、企業情報(ブラックリスト)を単一データベース上で共有する。その企業が中共当局の規則を遵守しているか。違反をしなかったか。それによりすべての外国企業は「格付け」されるのだ。

 この規則というのは、労働安全基準、電子商取引、サイバーセキュリティなど300項目にも及ぶ。

 格付けの低い企業は罰金を課されたり、会計監査されたり、政府の許認可が与えられなかったり、優遇措置の対象外とされたり、公共事業から締め出される。

 もし公害を垂れ流していた場合は格付けは一挙に下がるだろう。

 外国企業が提携していた地元の企業が悪さをした場合でも、その外国企業の格付けが下げられてしまうこともあり得る。

 「国家安全保障を危険にさらした」という漠然とした罪状でブラックリストに載せられることも……。

 ※もう明らかだろう。これでも中共内にとどまろうとする西側企業は、身も心も中共体制の奴隷となるしかないのだ。トランプ大統領は《早く逃げ出せ、阿呆ども》と親切に促してくれていたのである。これが分かっていてもなお在支工場に新規投資しようとする日本の企業経営陣は、株主総会で《背任者》と呼ばれても抗弁ができないのではないか。

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 CAITLIN M. KENNEY 記者による2019-8-29記事「US citizenship policy update for children of some stationed overseas affects two dozen annually」。
   10月29日から、米国の「移民および国籍法」の中の「レジデンス(現住地、駐在)」の定義が変わる。
 米軍人およびDoD雇員(軍属)であって、海外に現住しており、自分の子供が生まれたとき、あるいは米国内に住んでいたときに、その子供のための米国市民権をとっておらない者は、気をつけろ。

 その子供たちは10月29日以降は、米国市民権が自動的に与えられる前提条件のひとつとなる、「〔その権利があって〕合衆国に住んでいる者」だとはもう看做されなくなるから。

 ことしの6月末時点で、米国領土ではない海外に、20万人以上の米軍人や軍属が長期滞在している。(ただし、アフガン、シリア、イラクを除き。)

 これまで、両親が米国市民権を持っていれば、海外のどこで生まれようとも、その子供は自動的に米国市民権が得られた。

 10-29以降は、海外居住の両親は、その子供のために市民権を登録する手続きを取らねばならない。子供が18歳になる前にそれをしないといけない。
 外国にある米軍基地の中で生まれた子供でも、この手続きが必要になるのだ。

 つまり国外の米軍基地は、米国の国籍法に言う「合衆国」じゃなくなるんだということ。

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 Geoff Ziezulewicz 記者による記事「Here’s why Adm. Bill Moran didn’t become the Navy’s next CNO」。
    海軍人事部長・兼・作戦次長として6年も精勤したウィリアム・モランは、栄職である作戦部長(旧海軍の軍令部総長に相当)にのぼりつめることなく、7-7に自主退役と決まった。
 その顛末につき、DoDのインスペクター・ジェネラル(内部監査)局の報告が28日に公表された。

 クリス・セルヴェロは退役した海軍准将。仇名はバッド・サンタ。2016年にサンタの扮装でペンタゴン内で泥酔し若い女子将校と民間女性をセクハラしたので。
 セルヴェロは米海軍の広報担当幕僚で、ジョン・リチャードソン作戦部長の部下だったが、このスキャンダルで追い出された。

 モランはGメールで、このセルヴェロを含む、官民のあちこちと連絡していた。海軍高官がGメールを使うことはペンタゴンによって禁止されている。

 モランと海軍首脳たちは、セルヴェロが、まだ現役であるうちから、民間のコンサル会社を立ち上げることを許していた。

 そして作戦次長モランは、セルヴェロの左遷後も、広範なトピックスについて、セルヴェロから助言を受け続けていた。
 ただし、そのこと自体はモランの馘の理由にはなっていない。モランは、上司である海軍長官(文官)のリチャード・V・スペンサーや、リチャードソン部長(先週辞任)の意に沿うように努めただけだ。
 法的には、Gメールを使ったことだけが、馘の理由である。

 モランがセルヴェロと、私的な、あるいは公的な相談を続けていたことは、なんらの違法行為でもなかった。

 モランとセルヴェロとは、何年も、親しい友人の間柄であった。だから電話ぐらいするだろうと元上司のリチャードソンも弁護している。しかし、モランが作戦部長に就任するときのスピーチ原稿をセルヴェロに書かせていたとなると、それは行き過ぎだ。※政治的に正しくないというわけ。

 モランの言い分は尤もである。セルヴェロはモランの声の調子をよく知っており、しかも、長年、スピーチ原稿書きのプロなのだ。だから広報担当部長だったのだ。これ以上の書き手がいるか、と。

 モランの直属部下のスピーチライター担当中尉は、資料集めこそ得意だが、文才は無かった。

 モランは、秘密分類の情報を私的メールで誰かに洩らしたことはないと主張している。

 具体的な相談内容。新造軍艦の就役式典でのスピーチ。シンクタンクに呼ばれて語ること。議会での証言の仕方。自分が作戦部長になるとき上院で承認してもらわねばならないが、そのとき、どんな格好をして行くのがよいのか、等々。

 セルヴェロが立ち上げようとしていたのは、防衛産業分野の広告代理店。場所はメリーランド州のフォートミード。※海軍城下町?

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 Sebastien Roblin 記者による2019-8-28記事「Congress' demands for nuclear-powered aircraft carriers are sinking the Navy」。
     連邦議会内の利権議員どもが米海軍を沈没させようとしている。海軍は12隻の正規空母を今後もずっと維持せよなどと法令で決められてしまったら、米海軍は自滅するしかないのだ。

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 Elee Wakim 記者による2019-8-28記事「For the Want of a Nail: Surface Connectors in Expeditionary Operations」。
   ※記事に付いている表がとても重要な情報なので紹介する。

 米軍の輸送舟艇の現況。

 LCAC は91隻現役。航続200海里。搭載50トン。C-17にすると「五分の三」機分に相当する。

 LCU1610とLCU1700 は、32隻現役。航続1200海里。搭載430トン。C-17にすると5機分。

 LSV は、現役8隻。航続6500海里。搭載2000トン。C-17にすると24機分。

 LCU2000 は、34隻現役。航続6500浬。搭載350トン。C-17にすると4機分。

 LCM は、48隻現役。航続270海里。搭載53トン。C-17にすると「五分の三」機分に相当。※Mはメカナイズド。ようするにM1戦車×1両を運べる大発。

 大型タグボート は、6隻現役。航続4000海里。航洋型。自力搭載はしない。

 小型タグボート は、16隻現役。航続720海里。バージや、液体容器ドラコーンを曳航できる。

 バージ・デリック・クレーン は、4隻現役。115トンを吊り上げられる。

 マヌーバー・サポート・ヴェッセル・ライト(MSVL)は、まだ現役艇が無い。航続360海里。搭載82トン。C-17にすると1機分に相当。

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 ELLEN NAKASHIMA AND PAUL SONNE 記者による2019-8-29記事「US military carried out secret cyberstrike on Iran to prevent it from interfering with shipping, officials say」。
    米軍の無人機が撃墜された数時間後、米軍サイバーコマンドは、イラン国内のサーバーをサイバー攻撃によって破壊し、近海を航行するタンカーに関する情報をIRGC(イラン革命防衛隊)が得られないようにしていたという。

 これはトランプが、イラン爆撃は人を殺すので、無人機の代償としてはプロポーショナルではない、と語った話と符合する。

 このすっぱぬきはNYTによる。米政府はまだ公式に認めていない。
 このたびの対イランのサイバー攻撃の効果は数週間続いただろうという。

 要するに米政府は、《グレーゾーン報復》のオプションを確実に一つ、増やしたのだ。
 このたびのサイバー攻撃では、イランのミサイルやロケットの発射システムは、ターゲットにしなかった。

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 ストラテジーペイジの2019-8-29記事。
   中共軍がようやくJ-10Cの戦闘機中隊を1個、発足させたようだ。1個スコードロンの定数は24機だが、中共空軍の場合、平時にはそれを充足させていないことが多い。

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 MATTHEW KEELER 記者による2019-8-29記事「Airmen test modified ‘bump cap’ that adds style to safety」。
    空軍の地上整備員の大問題は、仕事中に頭を機体や兵装に強打して負傷することだ。2015年から17年に報告された頭の怪我は802件。かかった治療費は250万ドルに上った。もちろん整備兵が戦力外になれば部隊の整備計画も悪影響を蒙る。

 そこで米空軍は「バンプ・キャップ」(耐ごっつん帽)を試験導入した。いっけん野球帽のように見えるが、半球状の固い殻がライナーに入っていて、頭部は衝撃からプロテクトされる。
 すでに民間にはあったもので、そこに米空軍のマークを刺繍しただけなのだが……。

 これが案外に現場では不評であった。
 つばで視界が邪魔されてしまう、というので。

 ある整備兵はF-16の主脚格納扉に自分で強く頭をぶつけてしまい、頭部が切り裂かれ、あやうく脳みそが飛び出るところであった。
 つまり需要はある。あとは、保護帽の改良あるのみだ。

この近所にイラストレーターはいないか?

 Adam Mount 記者による2019-8-27記事「Challenges Pile up on U.S.-South Korea Alliance Agenda」。
     5月から北鮮がテストしはじめた「KN23」は、2017年にモノが公表されていたものだが、意図的に低伸させた弾道飛行の後半で、空中機動ができることをデモンストレートした。

 「KN23」は、同じ距離にある目標に対し、従来の弾道弾よりも早く到達する。そのため、在韓米軍のABMにとって、迎撃の仕事は難しくなる。

 北鮮は、「KN23」の実験にあわせ、《開戦奇襲によって韓国空軍のF-35を地上で破壊するだろう》と示唆する宣伝を打っている。

 北鮮は、スカッド級SSMに終末誘導RVをとりつけたものも、とっくに試射している。

 さらに、低伸弾道を前提にした、大口径の多連装ロケット弾もテストしている。

 次。
 Lara Seligman 記者による2019-8-27記事「Pentagon Seeks to Counter China’s Drone Edge」。
   ペンタゴンはDJIを代表とする中共製の手持ち無人機(クォッドコプター)を米軍内で使用することを禁じている。
 しかし米国内企業でDJI製品に匹敵する偵察能力のある手持ち級の小型無人機を製造できるところが無いため、これから国内メーカーを助成することになった。

 現況ではDJIが世界の小型ドローン市場の三分の二を占めている。フランスのパロ社などはDJIの前ではこびとに見える。

 世界の非軍用のドローン需要は、こんご10年で143億ドル規模と推定されている。現状のままだと、その三分の二が中共に吸い上げられるのだ。

 米陸軍がDJI製品を禁止したのは2017-8である。
 ついで米議会が圧力をかけ、2018-6に国防総省は市販されているすべての小型ドローンの購入を禁じた。

明日発売の『別冊WiLL』の記事。

 じつは私の電子メールの具合がおかしくて、同誌編集部からのメールを今も受信できない。こっちからは通じるのだが……。
 これが分かったときはもう手遅れのタイミングだった。

 という次第で、この記事、著者校正を一回もしてないまま、編集部がちょこちょこ手直しした文章がそのまんま載ってしまっている。

 まあ、たいがいのところは読者諸賢が適宜に脳内変換してくだされば、じゅうぶんに楽しめるものと信じられる。
 しかし下記の3箇所だけは、ここで修正しておいた方が親切だろう。


○107頁 下段 13行目
 「玄武」
  ↓
 「玄武2C」

   ※これは略して欲しくなかった。


○110頁 中段 9行目
 (情報・通信・
  ↓
 (情報・監視・

   ※これはモトゲンで間違ったので直すつもりで待機をしていた。


○111頁 中段 うしろから6行目
 カバー・ストーリー
  ↓
 カバーアップ・ストーリー

   ※たった一語でえらい違いが生じる。原文を尊重して欲しかった。

 この他、ミッションコンピュータ関係の解説がおおむねカットされたので、何を言っているのかよくわからないんじゃないかと思われる部分もあるが、まあ、どれほど詳しく解説しても話が伝わらぬ人は最後まで残るものなので、そこは割り切りだ。過去のわたしの単行本で情報を補って欲しい。

 長い記事なのにゲラ直し一切無しで編集部にお任せの態度とは、どんだけ太っ腹の大物作家なんだ……と思われたかもしれぬ。それは……ナイナイ。

 次。
 KIM GAMEL 記者による2019-8-27記事「South Korea’s exit from intelligence-sharing pact with Japan will complicate defense, US warns」。
   米軍は韓国内には2万8500人、日本には5万4000人展開している。

 韓国紙は書いた。破棄通告は、韓国政府による対米叛乱に他ならない、と。

 日韓はGSOMIAの枠組みで29回、情報を交換した。うち7回は今年で、北鮮の武器テストに関するものだった。

 GSOMIAはどちらかの国による通告後90日で廃棄される。したがって11月になくなる。

 次。
 ストラテジーペイジの2019-8-27記事。
    中共軍はATGMを末端部隊まで支給するコストがたいへんなので、1990年代にPF98という120ミリ無反動砲を採用した。三脚架付きで、重さ6.35kgの砲弾を800m飛ばす。対人用の砲弾ならば1800m飛ぶ。

 砲弾を装填した状態で、全重は19kgに抑えられている。全長は1.7mに過ぎない。だから緊急時には肩射ちも可能である。

 対人弾でも、4センチまでの装甲は破壊できると豪語している。
 暗視照準器は輸出バージョンのオプションだが、重さが5kgも増えてしまう。

 標準装備のレーザーレンジファインダーにより、1800m先でも正確に測距できる。夜間は300mまでとなるが。
 2018年にこの無反動を1kg軽量化した「PF98A」が発表された。歩兵チームはこの無反動砲と3発分の弾薬を持って展開する。

管理人より 兵頭寄稿記事情報[月刊WiLL 2019年10月号 別冊]

お世話になっております。
兵頭先生の寄稿記事情報です。

2019/8/29
月刊WiLL 2019年10月号 別冊
・「日韓戦争」で自衛隊はこう戦え!/兵頭二十八

※10月には兵頭本新刊も出る予定だそうです。

兵頭ファンサイト 管理人

ドングリバーをたのむ。

 IAIN MARLOW 記者による2019-8-26記事「US says South Korea's exit from intelligence-sharing pact endangers troops」。
       G7でトランプが文左衛門を批判したという報道は産経の特種で、ソースは匿名の日本政府高官。

 韓国国防部長は8-5に国会の国防委員会にていわく。日韓GSOMIA締結いらい、26件の情報シェアリングかあると。しかしどれも大したことがない情報であったと。

 ※竹島に上陸した韓国人は日本の法令に違反しているのだから、日本に入国した場合、空港で逮捕しなければならない。日本に入国するすべての韓国人が過去に竹島に不法上陸していないかを日本政府は厳重に審査する必要があるので、ビザ無し入国の対象から韓国人は外されるのが当然である。

 次。
 ストラテジーペイジの2019-8-26記事。
    F-35の1機あたりコストが減り続けている。
 新インセンティヴ政策がうまくいっている。

 製造コストを削減できたメーカーへは、その減額された分の半額が、そっくり政府から報奨金として与えられるようになったのだ。残りの半額は、政府国庫に収納される。

 逆に、製造コストが契約額よりも少し膨らんでしまった場合は、メーカーが、その増額分の半額を自社負担しなければならない。
 さらに、もし2割以上も契約額よりコストが膨らんだ場合は、そのコストの全額をメーカーが負担する義務を負う。契約離脱は許されない。

 おかげで、当初1機8900万ドルだったF-35Aの納入単価は、今では8100万ドルに下がった。さらに2020年には8000万ドルになると見込まれているのだ。
 ※この仕組みに日本のメーカーが関与できるか? 官に支えられてようやく浮いている企業が、勝手にそんなコミットができるわけがない。

旧資料備忘摘録 参謀本部ed.『杉山メモ 下』S53 

  ※初版はS42
 巻頭の資料解説/稲葉正夫。
 S16-12-8 大本営陸海軍部発表は、午前6時。
 帝国陸海軍は本八日未明西太平洋に於て米英軍と戦闘状態に入れり。

 午前11時40分、「帝国は今や自存自衛の為蹶然起って一切の障礙を破砕するの外なきなり……」との詔書が渙発された。
 杉山参謀総長は、S19-2まで。

 さかのぼると11-5に東條が、御前会議直後、下僚に対し、対米英蘭戦争の終結をいかにして求めるかの腹案研究を命じた。

 陸軍は南方の資源のみに興味があった。だから当初、ビルマ作戦には消極的だった。重慶をも放置する方針だった。

 いきなりマレー北東岸のシンゴラに上陸するか、それともまず航空撃滅戦をしてから上陸させるか。辻中佐を現地の第25軍に転出させて検討させた。現地海軍の南遣艦隊司令長官の小澤治三郎中将が、艦隊が全滅しても護衛すると約束したので、いきなり上陸と決した。12-3に断案。

 11-3に永野軍令部総長は、上京した山本GF長官に対し、空母6隻戦力をもってハワイを空襲するように指示した。

 海軍が、開戦劈頭の真珠湾奇襲を研究していると陸軍が知ったのは、S16-8のこと。

 S16-12-1に開戦することの聖断。
 さらに日時は、12-2に、12-8開戦と決定された。
 大本営は、進攻作戦開始命令を発令するとともに、開戦日を示達した。
 その電報の発信がおわったのは、12-2の午後2時。
 これにより、第一線の陸海軍部隊は、8日零時をもって作戦発動の自由を得た。

 8日未明、第二揚陸団長から参謀総長宛、軍機電報。「8日1時30分コタバル東岸に上陸成功す」。時刻は東京時刻。これは真珠湾攻撃の午前3時20分よりも早い。

 大本営は、比島の米軍がバターンに立て籠もると思っていなかった。第14軍参謀長の前田少将だけが、その危惧があると言っていた。米西戦争が前例だと。大本営は、首都マニラしか頭になかった。それで、敵もそうだと盲信していた。
 ※プロイセン式の発想。

 S17-5-6、コレヒドール占領。
 5-7、ウェーンライト中将がマニラ放送局を通じて米比軍に投降命令。
 マックは3月に脱出済み。

 ボルネオ東南部のパンジエルマシン、セレベスのマカッサル、ケンダリー、スマトラのパレンバン、タンジョンカランに飛行場があり、これを占領して急速整備する必要があったが、周到に準備していたのでうまくいった。
 パレンバンは空挺によって無疵占領。
 ジャワ全土の攻略は3-12におわった。予定より早く。

 ボルネオには4月にボルネオ守備軍が新編され、前田利為中将が親補された。

3-7の連絡会議で、英を屈服し、米の戦意を喪失させる、という戦争指導の大綱が決定されたが、東條と賀屋蔵相は、趣旨不明確だと指摘した。

 海軍は、逐次に攻勢作戦を繰り出すことによって、艦隊決戦を招き寄せようという「連続決戦」の思想。豪州、ハワイ、インドへと。

 フィジー、サモア、ニューカレドニア作戦は、5-17に、百武中将の第17軍(歩兵3個大隊の支隊が3個)が編成発令されたにもかかわらず、実行はされず。

 陸軍は4月上旬に、畑支那派遣軍総司令官に対し、約10個師団を基幹とする一方面軍をもってする重慶進攻作戦=五号作戦を内示して研究を要望した。

 解説者の稲葉正夫いわく、S17春に、豪州ではなくて、インドおよび重慶に対する攻勢を決定するべきだった。そうすれば戦争終結に結びついたはずだ(p.14)。
 また、中部太平洋島嶼と、比島を、航空要塞化するべきであった。

 ガ島にS17-8に米軍が上陸したのは、寝耳に水で、まったく大本営は予想もしていなかった。S18の中旬でないとエセックス級空母が竣工しないから米軍は前に出てこないという海軍の勝手な決め込みを陸軍もそのまま信じていたのだ。

 S18-2にガダルカナル島から撤退。それまでに投入した陸兵は、一木支隊、川口支隊、第二師団、第三十八師団。第17軍の司令部も進出したし、あらたに今村中将の第8方面軍がラバウルにできた。

 この方面での徴用輸送船/タンカーの消耗が絶大だった。とうとう大本営陸軍部の田中作戦部長と服部作戦課長は更迭された。

 民間用の船舶が壊滅したのを見て、陸軍省は、S17-12-10の御前会議で、政戦略転換を促した。すなわち輸送船全滅により長期持久がなりたたなくなった以上は、もはや対米媾和を模索するときだと。しかし作戦当局(参本と軍令部)は統帥権独立を楯に、耳をかさず、独走し続けた。

 杉山メモには欠けている分野がある。戦況上奏や、大命の允裁時には、必ず陛下からの御下問があったのだが、戦争指導や政略と関係ない、純作戦についての御下問が、杉山メモでは省略されている。
 これを補える人は、真田穣一郎大佐である。開戦前に陸軍省軍務局の軍事課長。服部大佐にかわって、S17-12-15に参本の第一部(作戦)の作戦課長に。「真田日記」と称せられる業務メモあり。稲葉は真田の生前に北海道に自宅を訪ねて聞き取りをした。

 以下、真田情報。
 S18-1-9の御下問。
 ブナの失陥、将兵はよくやってくれた。敵は戦車十数台を有するとのことだが、此方面の我には戦車無きや?

 S18-6-8、北東方面の作戦に関し、〔蓮沼〕武官長に漏らした御言葉。
 アリューシャンに敵が来ること、アリューシャンは常に濃霧があること、そんなことは前から分かっているのに、なんで敵が上陸した後から対応措置を1週間も相談したのか。
 ガ島いらい、陸海軍は、どうして相互に約束したことを実行しないのか。一方が元気に要求する。他方が無責任に引き受けておいて、実行ができないという。それは約束をしないよりも悪いではないか。
 霧があるから行けないという、そんな戦場に、そもそも最初から軍艦や飛行機を持っていくなよ。油の無駄だろう。
 アリューシャンがガ島のようなことになれば、中立国、第三国は同様し、「支那は調子に乗り」、影響は甚大である。
 ビルマに陸軍が出ていったが、陸軍は海洋に対しては無力だ。

 杉山はこれを武官長から聞いて忖度し、支那に進出した米空軍に鉄槌を加える新作戦を、陸軍と海軍の合同空軍によって実行する、その研究を着手させた。

 6-9、御下問。
 ニューギニア。なんとかして米を叩きつけねばならぬ。
 〔ソ連の軍用機が満洲国境を越えて先方から射撃を始めた事件について、〕ソ連政府がやらせたのであろうか。
 総長。そんなことはないと思います。

 8-5、御下問。
 北イタリアに連合軍が上陸したら、ルーマニアの油田も危ないではないか。かかるときは、日本としても〔独ソ間媾和の斡旋を〕考えなければならないのではないか。

 この時点で第一部長は真田少将。それから「絶対国防圏」が発想された。

 8-8、御下問。
 局地的にはよくやっているが、どこかで攻勢をとることはできないのか。
 杉山。陸軍は「足」を持っておりませぬ。足さえあれば仰せのことはできます。もし前々から大発等を十分準備していましたならば……。

 真田らの分析。米英はやはり豪州から北上するだろう。インドからではなく。日本の受ける脅威も、豪州からの方が大きい。
 ボーキサイトと油を日本本土に搬入するには、鍵は、比島を日本軍が押さえていることだ。とすれば、敵も、比島を撃砕しようと殺到する。

 マリアナ、カロリンの線で持久しようとすると日本の物資は尽きてしまい、反撃戦力を用意できなくなる。だから一気に比島の線まで後退して防禦に集中するしかない。

 東條はS19-2-21に杉山参謀総長を勇退させ、みずから参謀総長を兼任するに至った。
 これについての証言は、山田教育総監、富永陸軍次官(人事局長兼任)、真田第一部長の手記。

 そのうち真田手記は、杉山から聞いた話を記録しているから、いわばもうひとつの杉山メモなのだ。
 それによれば、S19-2-19に三長官会議(陸相、参謀総長、教育総監)があり、参謀総長を陸相の東條が兼任すること、参謀本部に次長を2人置き、第一次長が作戦、第二次長が後方を担当することが決定した。根回しは富永がした。

 杉山は、後宮[うしろく]淳を後任総長に推した。スターリングラードの例を出し、政治家のヒトラーが統帥部をひきずったからああなったと言った。
 東條いわく、ヒトラーは兵卒出身。それと私を一緒にするな。私は大将である。未曾有のこの大戦争。常道を変えてでも、戦争に勝つ道があるならばやらねばならない。

 山田は東條に賛成。

 杉山はけっきょく折れ、それを部下の3人の部長(筆頭が真田)に口頭で説明した。
 真田は、反対の趣旨の内奏案を書き上げ、それを杉山に渡した。

 帝国憲法第11条と第12条を分けてあるのはなぜか。行政と統帥輔翼は別人でなければならないからだ。東條の兼任は、幕府時代に逆戻りするものだ。
 もし裁可されるのであれば、今次限りの特例、非常の処置であって、決して常道ではない旨を明確にしていただきたい。
 ※いまひとつ足りぬ。《時限の措置》としてもらうように真田は要求するべきだった。

 海軍(島田)も登場に賛成した。じつは開戦前から、永野軍令部総長ではダメだという者があった。たとえば小林躋造大将。

 海軍には三長官会議はなく、伝統的に、海相が人事を専裁する。だが伏見宮元帥時代は別で、長老の伏見宮におうかがいを立てる必要があった。

 佐藤賢了・軍務局長は、マリアナ放棄と比島決戦を具申していた。

 連絡会議は持ち回りで済ませることもある。このときもそう。

 当時の憲法解釈上からすれば、実行し得る極限の方式であった。
 近衛も、その手記「国務と統帥」でこのときの東條を肯定。

 日本には、政戦略を調整し、作戦をコントロールし得る戦争指導機関は存在しなかった。大本営政府連絡会議も、統帥部をコントロールできていない。今次戦争遂行を最も左右した船舶徴傭の問題だけでも、それを証してあまりある。だから東條がすべてを兼ねるしかなくなった。

 稲葉はかつて堀場一雄大佐から聞いた。戦争指導の要諦は、戦争目的の確立、進軍限界の規整、終結方策の把握である。作戦指導の要訣は、決戦点の把握に尽きる。

 以下、本文ページ。
 S17-1-10、連絡会議。
 ブラジルで汎米外相会議があるのに対して何か打つ手はないかとの質問に、外相は「ナシ」と。総理は、メルシン上陸を利用できないかと問い、杉山は、まづむずかしい、と。

 武藤軍務局長。三国同盟に東亜諸国を参加させないと決定するのは狭量だ。タイは熱心に希望している。米国は南米の幽霊のような小国も味方にしようとしている。

 外相。ドイツはタイを三国同盟に入れたがっているが、相当の政治利用も考えている。要注意。

 東條。武藤の意見に反対。日本がマネすることはない。ドイツが欧州の指導国であるように、日本は東洋の指導国なのだ。小国が東京に集まって調印するという方式なら、よいだろう。

 対インド、豪州の施策に関する陸海軍の申し合わせ。1-15。
 米英艦隊のほとんど全部が太平洋に集中したら、独伊はその海軍の一部を太平洋にまわして、日本海軍の作戦に直接協力する。

 イタリアは「ファシスト暦」を用いていた。S17=ファシスト暦20年。

 1-20、連絡会議。
 チモール島には、豪州軍と蘭印軍がいるという。ポルトガル領なのだが。これがクーパン上陸作戦のさいに国際問題にならないかとの御下問に対し、杉山は、敵軍が中立国に所在する場合はその武装解除を求めねばならず、またそこからこっちの作戦を妨害するなら、チモールにも進攻しなくてはならないと奉答した。

 1-28、連絡会議。
 ドイツの戦況が不利であることを東條は承知している。チモール問題からポルトガルを反枢軸に追いやるとドイツが困るのではないか。

 外務省東亜局長。
 シナ領内の租界の主権は支那にある。国際法上の権益を実力をもって掌握した日本軍が、南京政府に疎開の行政を移管することは、法的に可能である。

 S17-2-4、連絡会議。
 東條。シンガポールが陥落したら、総理として国民に戦捷を告げるとともに、あらためて、インド、ビルマ、蘭印、豪州に呼びかけをしたい。

 2-9、連絡会議。
 シンガポール陥落時の総理演説案について海軍から、「独立の栄誉」という文言は朝鮮人を刺激するからいかんのではないかと。
 東條。朝鮮人は真の日本人なるが故に問題とするに足らず。

 2-9、作戦関係上奏の際。
 杉山の奉答。第10独立守備隊はすぐにはどこへもやらない。先に第65旅団を新編後にすぐに比島へ出したためにひどい結果になり苦い経験をした。新編部隊は、訓練を通じて隊長が部下を掌握する時間が必要。
 ※比島の治安維持用に送り出したところバターン攻略に投入され、部隊の三分の二が死傷してほぼ全滅状態に。米軍がマニラを捨ててバターンに立て籠もるとは予想外だった。

 2-17。連絡会議。
 帝国の占領地でドイツ人が種々策動している。

 2-23、連絡会議。
 外相。陛下から言われた。ポルトガルが気を悪くするとアゾレス諸島を米英に使わせることになると。

 タイの中央銀行は、英国銀行が代行していた。

 2-25、連絡会議。
 生活相談所の受付件数、食料に関するものが12月時点で急上昇。
 学童の弁当を持参し得ざるもの、または弁当盗難事件は、童心に与える影響が大きい。
 北海道の炭鉱では、コメがないので採掘作業を休止しているところがある。
 食料系の流言は関西方面が発信源で、逐次に東京方面に伝播している。

 代用食の「薯パン」も足りない。
 満洲大豆は現地には十分にあるのだが、それを大連から日本本土へ運ぶ船腹が徴用されてしまって存在しないので、大連に滞貨の山となっている。

 漁船用に重油を特配することで、魚介類は増やせるだろう。

 ソ連には北樺太利権を返還すると松岡が約束しているが、これはずるずる遷延させるつもり。

 2-26、連絡会議。
 軍令部次長。米国では主力艦の要否について疑問を持ち始めている。米海軍は、兵学校の卒業者の全部を海軍士官に任官させてしまうのではなく、多数の予備員を民間へ送り出している。要するに米国は軍艦をハイペースで増やしても、乗員プールには余裕がある。

 東條。ドイツはコーカサスの石油を取れるのか?
 杉山。モスクワを先に攻略し、そのあと、今年の秋にコーカサスを攻略するつもりのようだ。その能力は十分にある。

 外務省。ドイツの産油量は、人造石油が年に80~100万トン、ルーマニア産油が年に300~350万トン。その他、現貯蔵油が、400万トンにすぎない。ドイツの消費量は、年に1200万トンなので、今年の秋には欠乏するはず。だからコーカサス油田の占領が必要だ。イタリアは、国民はドイツに協力する気があまりないが、上層部はしっかりしており、本年のうちは脱落しないだろう。欧州で糧食が最も欠乏しているのはギリシャで、それにスペイン、ポルトガルが続く。ドイツはその面倒をみてやれる余裕なし。

 杉山。大東亜共栄圏の範囲は?
 東條。今占領しており、作戦を実行しある地域にして、ビルマ、マレー、蘭印およびその東方の諸島である。インドや豪州などは、今後の作戦の推移によって、含めるかどうか決める。

 2-28、連絡会議。
 豪州はもとは英国に依存していた。WWIの頃から、漸次に米国依存が濃厚になっている。

 武藤。国防圏をはっきり決定し、その上で、豪州とインドは作戦圏としておいてはどうか。

 東條。シベリアを取るのは何のためか?
 鈴木貞一。褐炭を採るため。
 東條。その前に圏内で賄う工夫をすべし。

 農相。朝鮮のコメを700万石、内地へ送り、かわりに満洲の雑穀を20万石、朝鮮に搬入したいが、関東軍が50輛しか貨車を出してくれない。1000輛を要するのに。タイやビルマのコメも、余っているのに、船がなくて内地へ運べない。 ※この「雑穀」には「大豆」は含まれていない。念のため。

 逓信大臣。陸海軍の徴傭船が長期修理で使えなくなっても民間からその分の船を回すことはしないという開戦前の計画だったはず。

 参謀次長。そんなはずはない。軍の徴傭船が故障したらその分は民間から取る。そうしないと作戦ができない。

 東條。船舶の損害は開戦前予想よりもはるかに少ないのに、船不足で輸送が詰まるとはどういうことなんだ。原因をはっきりさせろ。

 ※船は故障するし定期メンテナンスも必要だという初歩常識を無視した「計画経済」「統制官僚」のお粗末さが開戦後に露呈。

 3-2、連絡会議。
 船が足りない理由を企画院で調べたら、わかった。軍事秘密の保持のため、船舶の入港時期があらかじめ教えられない。そのため港で荷役の手配をできない。このため港湾荷役が非常に非効率なのだ。

 外相。国民の蛋白質が不足している。
 鈴木貞一。コメ、塩、大豆のみで行くしかない。

 蔵相。大阪出張者の話を聞くと、とにかくコメの不足が人心を不安にしている。

 武藤。府県がそのままブロックになって、食料の国内融通が阻害されている。府県より大きな大ブロックにする必要がある。

 3-7、連絡会議。
 企画院。船というものは進水しただけでは走らない。そこから汽罐を入れ、艤装して、仕上がる。艤装には最低1ヵ月かかる。だから今年1月に進水した新造船が、使用可能状態になるのは、3月なのだ。これはウチで出している数字に反映させている。

 杉山。現在、浅間丸、竜田丸、秩父丸などの優秀旅客船は、物資輸送に向かないのと油がないのとで、繋留状態。陸軍の占領地域の油を使って活用してはどうか。
 海軍。その油は海軍艦隊の現地補給用にしたい。

 発言者不明。船舶はすべて国有にしたらどうか。能率的に運用できるはずだ。

 東亜局長。インドにソ連を進入させてもらいたい。※ソ連を枢軸側にとりこむ餌としてインドを使おうという発想か。ドイツがOKするわけがない。

 参謀次長。独ソの手打ちなんて、現状でできるわけがない。

 外相。そういう調停斡旋に乗り出す第三者は、オレの言う事を聞かねば両者とも叩き潰すぞという決意と準備がないとダメ。日本には独ソを叩き潰せるような実力は無いのでできない。

 岡海軍軍務局長。この戦争を人種戦争に転化せざるよう注意せよ。長期戦だからといって「専守防禦」はダメだ。

 海相。統帥部は豪州攻略作戦は検討したのか?
 参謀次長。豪州もインドもハワイもセイロンもすべて検討済みである。豪州を攻略するには10個師団の兵と300万トンの輸送船が必要。到底実行不可能なり。

 3-9、連絡会議。
 物資輸送および漁業は、石油の不足のため、閉止状態にあり。だから50万トンを配給する。

 3-11、連絡会議。
 陸軍機は何故、こんなに多数の損耗があるのか。足が短いため、現地に行く途中で相当損害を生ずるのである。

 時局に伴うユダヤ人対策。戦前の五相会議のときは、米英との関係を維持するため、外資待遇を緩和していた。今日は情勢一変した。「元来猶太人は悪い奴等故」、今後これを厳重に取り締まらんとする。

 無国籍ユダヤ人は、その取り扱いを厳重にする。

 蘭印のオランダ人捕虜の扱いで困っている。オランダ母国が消滅しているので、将来、俘虜交換の材料にできない。さりとてこのまま現地に置いておけば、将来、ドイツが利用するところとなるおそれがある。

 決定。日本の占領地へユダヤ人が渡航することは禁ずる。

 説明。ドイツは今年の1-1に、海外在住ユダヤ人のドイツ国籍を一斉に剥奪した。

 参考。S13-12-6の5相会議。ユダヤ排斥は、帝国が多年主張してきた人種平等の精神に合致しない。

 東條演説。今日の蘭印の運命は、明日の豪州の運命。

 3-13、今後採るべき戦争指導の大綱に関し、上奏。

 S17-3-7の連絡会議決定。
 豪州の隘路は、人口が少ないこと。強みは、衣食に関しては、いかなる長期戦にも対処し得る。

 対米英戦争が長引くと、日本の弾撥力が失われる。するとソ連は対日参戦してくる算が大である。日本が対ソ開戦するとモスクワが判断すれば、ソ連領の軍事基地を米軍に貸したり、ソ連から先制攻撃してくるだろう。

 S17-2-21の連絡会議決定。
 インドのタングステンが得られなくなれば、米国はそれをボリビアから得られる。
 高級雲母は、カナダ、マダガスカルにもある。米国内には低給雲母が出る。
 豪州の鉛が得られなくなれば、英国はそれをカナダ、メキシコから得られる。
 クロームは、アフリカから得られる。

 豪州は、石油類は米国に依存している。自動車部品も。

 アルゼンチンとチリは、実質的に、中立している。

 S17-2-21連絡会議決定。
 欧米の油田は、今後30年以内に涸渇する。だから新規開発油田として、スマトラ、ビルマ、イラン、イラクが重視されているのである。

 褐炭は、人造石油の原料である。日満支の褐炭は、欧米に、とても量で勝てない。だから豪州と東部シベリアを支配する必要があるのだ。

 粘結炭は、製鉄原料である。北支の分だけでは長期的に需要増においつかないから、インドを支配する必要がある。

 S17-3-7連絡会議決定。
 1月未満、普通揮発油は、陸軍が15000キロリッターもっている。
 航空原料揮発油は、海軍が16000キロリッターもっている。

 取得見込み量は、S16年度の英領ボルネオから1400キロリッター、タラカン地域から2000キロリッター。S17年度の英領ボルネオからは70万キロリッター、タラカン地域からは25万キロリッター、サンガサンガ地域からは30万キロリッター、南部スマトラからは50万キロリッター。

 3-14、連絡会議。
 ジャワの人口密度は異常に高い。あそこに4000万人もいるのだ。
 未開種族としては、ミンダナオ島のモロ族。サラワクのダイヤル族。チモールには最も未開の土族あり。

 本問題に関する大東亜建設審議委員会の「空気」につき……。
 今回占領した地域の各民族は独立の経験がない。だから独立の必要は絶対的ではない。

 某海軍少将。南方のみに夢中になるべからず。帝国と南方との距離は、英米間の距離よりも大なのだから。

 まごまごすると、ドイツ人支那人によいところを全部取られる虞れがある。
 外務省はジャワだけを独立させたいのかもしれない(p.101)。

 山本局長。スマトラとボルネオは日本が取る必要があるので、残りはジャワ島となるわけ。※武藤が説明し直している。そもそもの判断は武藤がしてたのかよ。

 蔵相。全域を日本の領土にして、必要に応じて高度の自治を与えては。比島はすぐ独立させてもいいだろう。ジャワはずっと日本の軍政でいい。

 鈴木貞一。軍政永続に賛成。過早にインドネシアに独立を約しては、増長してわがままになる。

 3-16、連絡会議。
 鹵獲文書から米国の建艦計画がわかった。駆逐艦を1942に57隻、1943に90隻量産する。※飛行機と空母については分からない。

 3-10にサラモア上陸作戦で日本軍は相当の損害を受けた。原因は、味方の航空部隊が到着する前の日に、敵空母×1から急襲されたため。海軍は特設空母×1と、特設水上機母艦×1を沈められた。敵機×11を撃墜した。

 豪州から正式の申し入れがあった。第三国を通じて捕虜に食料と医療材料を送りたいと。

 3-18、連絡会議。
 武藤。占領地において、陸軍は「軍政部」と自称し、海軍は「民政部」と自称している。海軍もやっていることは軍政に他ならないのだが。違いといえば、海軍は「点」を押さえているだけ。
 これについて外相が、統帥が軍政を行なうのはおかしくないかと突っ込み。その場の全員に反駁されて沈黙。

 4-11、連絡会議。
 インド人は独伊をよく思っていない。
 海軍軍務局長。香港のジャンク(戎克)200隻を満人の民間海運会社に与えて、大連から朝鮮西海岸まで大豆を運ばせるつもり。

 香港と上海ではジャンクがすべて禁足されているので住民は大迷惑。

 4-24、連絡会議。
 総理。アジアの仏領はヴィシーから引き離す。しかしこの方針は文書化しない。

 4-27、連絡会議。
 米機〔ドゥーリトル隊の1機〕がソ連に遁入したことについて、対ソ申し入れの内容を承認。

 永野軍令部長が、総理、杉山、外相に対してFS作戦を通告した(p.117)。※FSの初出。

 外相。仏領であるN〔ニューカレドニアか?〕の主権はどうなるや。それにつき、永野は何も考えていなかった。ニッケル資源にだけ、関心があって。

 5-6、連絡会議。
 杉山。第三部長の報告によれば、大阪、神戸、門司等の埠頭が滞貨の山になっていて、そこに南方から物資をとどけてきた陸軍徴傭船が入港しても荷物を卸下できない。荷役ができないから、貴重な船がそのまま港で何日も待たされているというたいへんな無駄である。これは政府と企画院の怠慢だろう。

 5-9、連絡会議。
 タイ軍がビルマに進撃することについての措置決定。
 杉山から東條へ。最近ラングーン方面に優秀な敵機による空襲があるから、雨季前に対抗爆撃するつもり。無辜の住民、病院、学校は爆撃しないように注意する。

 ビルマ方面の作戦が好調だったことから、支那でも昆明まで行けや、という希望が生じてきた。東條も《統帥に干渉するものではないが》と前置きして、それを杉山に促した。研究しようと返事して承りおく。

 5-18、情報交換。
 外相。在京のポルトガル公使から、チモールに上陸した日本軍が、非友誼的行為を厳重処断すると布告したのは、総督の統治権の侵害だと抗議あり。外務省は、該地方は綫条であるので日本軍が自衛上必要な措置を講ずるのは当然だと応酬した。

 5-20、連絡会議。
 海軍が油槽船が足らなくなってきて焦っている。油槽船は「陸海軍石油委員会」で配分を決めることになっていたが、それでは困る、と伊藤軍令部次長。岡海軍軍務局長は政府寄りなので、伊藤と激論に。

 内閣書記官長。南方占領地につける地名が陸海軍で不統一なのは法制上、困る。教科書にも載るものだし。たとえばグアム島の名前を陸海軍だけで相談して決めているが、それはまずい。

 総理。B-25のクルーを陸軍は勝手に「厳重処分」する気か。そう簡単に処分せられては困る。
 外相。故意にやったものと判明すれば当然、戦時の重罪として処断して一向にさしつかえはない。

 海軍は、7月以降、徴傭油槽船(捕鯨工船を含む)の既定超過量を解傭し、南方石油輸送に充当する。

 S17-6-3、連絡会議。
 東條。「ヤナギ」船によるドイツへの物資輸送。向こうが欲するだけ送ってやったらいいのではないか。海軍はシンガポールへのドイツ船の入港を認めていないが、昭南港を中継ぎポイントにして向こうから取りに来てもらうこともできるのではないか。

 東條。南方で押収した敵の資産。日本人で国債を買っている者は、その額に応じて南方の株式を購入できるようにしたらよいのではないか。

 S17-6-10、連絡会議。
 海軍から、ミッドウェー海戦の戦果につき、報告があった。
 米空母1撃沈、1大破。巡洋艦数隻、大破。
 我が空母1喪失、1大破。巡洋艦1、大破。

  ※政府および陸軍に対して公式に嘘情報を捏造して伝えるという、終わっている帝国海軍。そしてその嘘を独自にチェックできない、陸軍と政府の情報無能力。

 東條。この結果はなるべく速やかに公表して欲しい。

 7-1、連絡会議。
 東條(陸相として)。船舶輸送司令官の報告によれば、内地から南方へ石炭を3万トンも輸送するという話だが、海軍の一士官によれば、ボルネオには大量の石炭が積みっ放しになっているそうではないか。

 杉山。陸海軍が蘭印を2分割して占領しているために物的連繋が不十分だし、精神的な連繋も不十分だ。(永野に)よくやっていこうではないか。

 7-25、連絡会議。
 蔵相。英屈服作戦とはインド作戦のことか。具体的にどうするのか。
 岡海軍省軍務局長。大綱のみ。これから研究する。
  ※この時点で陸軍省の軍務局長はサトケン。

 東條。大島大使伝によると、このまま行けば独ソが単独講和する恐れがあると。これはチャンスでもある。日本はドイツとは同盟関係、ソ連とは友好関係にあるから。

 話者不明。日本からドイツへの連絡船を柳船、ドイツから日本への連絡船を逆柳船と秘匿呼称しているのに、民間の船会社が皆正体を知っている。16隻のうち3隻沈没したことまで知れ渡っている。オットー駐日大使が商社に洩らしているのではないか。

 海軍情報。米国の雑誌に予備少将が寄稿し、ガス使用を強調していると。

 8-24、連絡会議。
 ブラジルが22日に対独宣戦布告した。日本については何もなし。
 元来ブラジルはドイツに対して著しく厳しい態度。イタリアに対しては緩やか。日本に対してはその中間。最近は日系人に第五列的な言動は無いと公認している。
 ※WWI中にブラジルから欧州に向けた穀物商船がおびただしくUボートに沈められた歴史があって、それいらい反独なのである。

 軍令部の中堂大佐から教えられた。在欧の海軍武官が会議した上での報告あり。それによると、通商破壊(ドイツの今次大戦でのUボート作戦)のみで敵国を屈服させることは無理だと。

 8-26、連絡会議。
 外相。ドイツはゴム、錫、油脂を欲している。またドイツは、大東亜共栄圏の南方地域において経済活動したいという希望が相当強い。

 東條。ドイツに供給した物資がそのまま対ソ戦に使用されると、ソ連から日本が憎まれるので、そうならないように、ドイツに注文をつけてもらいたい。

 9-10、連絡会議。
 商船、鉄、液体燃料の増産が期待はずれの低調。
 鈴木貞一。民間重役は高給をとっているのに陣頭指揮の熱意が足りない。

 9-19、連絡会議。
 サトケン。タイ人が帝国軍人に対して侮辱的行為を頻発させている。

 9-21、連絡会議。
 青木一男(大東亜大臣予定)を本日から連絡会議に出席させる。

 9-28、連絡会議。
 占領地にある敵の国有不動産は没収することはできない。これはヘーグ陸戦条規の第55条に定められている。
 敵の私有動産を、直接軍事上の用途に充てるときには、後日の還付や賠償を条件として、押収することができる。しかしその場合でも没収はできない。

 10-3、連絡会議。
 独伊の日本大使および武官たちに、こちらから「連絡使」を派遣する。「開戦の経緯」も口頭で説明させる。

 S17-10-29、連絡会議。
 東條。ドイツが北アフリカで旗色がわるいこのときに海軍が戦果〔11日のサボ島沖夜戦~15日の第三次ソロモン海戦か?〕を上げてくれたのはすばらしい。南米諸国の態度にも好い影響があるだろう。陸軍の〔ガダルカナル島での〕戦果は期待に沿っていないが、三回にわたる〔ヘンダーソン飛行場への〕強襲により「敵陣地の要塞化せる事実を確認したる次第にして」、陸軍としても必ず作戦目的を達成すべく、またその自信あり。

 ※大本営はこの2日後にガ島撤退を決定する。統帥情報が得られない陸相の東條は、とんだピエロ発言をしてしまったわけだ。しかし3回総攻撃してすべて全滅。分かったことは「敵の陣地は強い」であった――という岡目の総括は、適切そのものじゃないか。

 東條内閣が近く総辞職するという不愉快なデマあり。

 東條。枢密院の古い外交官の頭のまったく時代遅れなのに驚いた。今の外務省の仕事は、英米大使館がなくなったので、9割は大東亜関係の仕事である。その大東亜関係の仕事を「大東亜省」に取られるなんて許さん、というのだ。
 谷外務大臣。南京政府をして対米英宣戦させるために、香港を返還して海南島を取ったらどうか。

 東條。国民政府が参戦しても却って足手まといになるだけだが、汪精衛が参戦を希望する理由は、それによって国民の心を一つにしたいというのだ。

 11-7、連絡会議。
 世界情勢判断。海軍側より執拗に、南太平洋方面の現戦況を重視し、海軍作戦に重点を置かせようとする修文意見あり。

 谷の考え。独ソが和平に動くと、英はそれに先んじて対独講和を企図するかもしれない。

 重慶の抗戦能力は、300個師団=200万人 である。

 インドの反英運動は、鎮圧されてしまうだろう。

 綜合判断。ここ一両年、万難を排して、自彊不敗の政戦態勢を確立し、独伊と提携して、今後の米英の対日反攻に対応。随時随所に敵の戦力を撃滅することで、米英の戦意を喪失せしめる。

 米軍はパレンバンを空襲してくるだろう。その対策が必要だ。
 爆撃機の航続距離が延びているから、アリューシャンやミッドウェーから直接日本本土を空襲するようになる日が必ず来る(p.170)。

 米英は「治外法権」を撤廃することで蒋介石を懐柔している。

 英独講和が実現すると、英軍の全力が太平洋に来るから、容易ならざる事態となる。

 米ソの軍事提携を防がなければならない。対ソ戦は避けなくてはならない。

 11-21、連絡会議。
 ヴィシー政権は、米英軍がアルジェリアとモロッコに侵入したので、対米英断交している。

 青木。支那から何でもとりあげたままにしておくのはよくない。租界は返すが、倉庫、家屋、物資はみんな日本が貰う、ではダメだ。万一大東亜戦争に敗れれば、ことごとく米英にとられてしまうのである。現地の統制経済は現地人(支那人)にさせねばダメだ。現状、日本人が結託して組合をつくってボロ儲けをしている。

 サトケンの反論。なんでも取り込み主義というなら、いちばんひどいのは、もとの興亜院、今の大東亜省の高級官僚どもだ。そもそも下僚たる事務屋〔エリート官僚〕の分際で、中央上層の政策を左右しようとするのだ。

 S17-12-10、御前における大本営政府連絡会議。
 ※従来の「御前会議」よりも気軽に頻繁に開けることになった。この改革はS17-12-10に決定し、即日裁可を得ていた。

 島田。造船を増やすために、自動車工場を造船に転換させろという意見があるが、薄い鉄板を電気熔接しても、外洋の荒波には耐えられない。大型船はその方法では建造できない。
 自動車用エンジンを10個並べて舶用にするといった思いつきも、現実にはうまくいかない。

 長崎の川南造船所で実行しつつある新工法。船体はそれでいいだろうが、エンジンや機械類はそうはいかない。つまり造機がネックになる。

 寺田逓信大臣。
 商船は平時には船齢30~40年として設計する。だが戦時はこの設計寿命を極度に短くしてもよいはずだ。それで増産が可能になる。「組立式造船方式」〔ブロック工法のこと〕も考慮するべきだ。
 ※こいつらWWI の米国のリバティエンジンから何も学んでいなかったのか。長期戦になるだろうと事前に認識していた大戦争の開戦から1年たって漸くこんな議論をスタートしているとは……無能すぎる!

 標準型五種類というのを計画していたが、これをさらに三種類に限定し、経始については曲線・曲面の部分をなくし、直線・平面だけとすることで、素人職工でも加工・組み立てが手伝えるようにする。

 敵潜対策としてコンボイ運用が必要になっているため、船舶の稼行率が低下している。隻数が揃うまで港で待機しなければならないため。

 商船の喫水線を7分、ひきあげることで、増積することも考える。

 井野農林大臣。搗精でコメは2%減る。これは無駄だから、玄米食を励行させる。

 朝鮮では400万石不足するので外米を輸入する必要がある。
 満洲からは内地に雑穀20万トン、大豆80万トン輸入するはずだが、実績は43万トン〔船が無いため〕。内地に以って来られない分は、朝鮮に廻すことにしたい。

 大豆不足が意味することは、18年度の味噌と醤油の配給の2割カットである。

 砂糖は台湾で豊作なのにもかかわらず、32万トン分しか持って来る船がないために、18年度は、家庭用の配給を維持するに足るレベル。業務用は4割減らすしかない。台湾には53万3000トンが積み出せずに余る。これを貯蔵するための倉庫を建築しなければならない。

 東條。海運を陸運に転嫁することはできないのか?
 八田鉄道大臣。海陸連絡点での搭載卸下設備を建設しなければならない。※開戦1年後にそんなことを言い始めてももう遅いということ。
 小運送の増強には自動貨車(トラック)が頼みだが、そのためには燃料を増配する他に、運転手の養成が必要だ。

 岸商工大臣。内地での鋼材生産の計画達成のため、屑鉄回収を強行する。小型熔鉱炉も増設させたい。

 S17-12-10の参謀総長の御前説明。
 ガダルカナルには8月上旬に米軍が上陸し、飛行場を占領した。その飛行場が急速に整備され、近海の制空権を確立したので、日本の艦船は昼間には近寄れなくなり、月明ある夜間も無理となり、暗夜に鼠輸送するしかなくなった。
 これに対して敵は昼間から大量の資材を堂々と揚陸して陣地を迅速に構築。「我が屡次に亘る攻勢も奏効せず」、部隊は目下、ガ島西部で粘り、次の攻勢を準備している。

 島田の御前説明。8月~10月の海軍の重油消費実績は、30~34万キロリッターになった。この調子では17年度末には在庫量が消費し尽くされる。今後、毎月すくなくとも35万キロリッターの内地還送が必要だ。しかるに、現有の油槽船をぜんぶ使って運航しても、かろうじて毎月20万キロリッターを還送することしかできない。

 企画院総裁・国務大臣鈴木貞一の説明資料。支那では「土法銑」という非工場式の小型熔鉱炉があって、これを動員すると18年度には1.5万トンの銑鉄が得られるはず。 ※鈴木や岸は、毛沢東と同じ妄想を10年以上も先取りしていたのか。きわめて品質の劣る粗鋼しか得られず、しかも燃料はおびただしく無駄になる方式。

 統帥部の説明。11月中旬に輸送船11隻でガ島へ補給しようとしたところ、敵機10機が現われれ、4隻は沈没、3隻は行方不明、残余の4隻は泊地まで辿り着いたところで敵機および巡洋艦等の攻撃を受けて全部炎上してしもうた。
 それでわかったこと。制空権を確保しないで艦船を運行させることはできない。艦船を運行させないと所要兵力も軍需品も届けられない。駆逐艦と潜水艦でも少量の輸送はできるが、それでは攻勢に必要な兵力も軍需品も揚陸できない。どうしても輸送船で輸送しなければ戦争には勝てない。

 18年度に内地や外地の食糧がどうなるかを詳細にスプレッドシート化した企画院作製の資料が添えられている。略す。

 S17-12-18、連絡会議。
 鈴木。香港を南京政府に返すかどうかは、国民政府の立場のみを考えてはいかぬ。占領したときの日本国民の気持ちを考えろ。

 12-21、御前会議。
 陛下御風気にわたらせらるるゆえをもってご説明は大綱のみにとどめ、細部は書類をもって上覧に供することとなる。

 原枢密院議長。もともとシナには排英が起った。それがあっというまに排日に転じ、支那全土を風靡した。日本に原因があるからだろう。干渉とか独占とか、日本側の態度がひどすぎたのだ。

 説明資料。日本が専管中の日本租界は、天津、杭州、蘇州、漢口、沙市、重慶、廈門、福州。これを支那側(汪精衛)にいまだに還付していない。

 日支媾和条約案の一部。
 支那は満洲国を正式承認する。
 内蒙古には防共自治政府を設立する。国際的地位は今の外蒙に同じ。
 支那は帝国に対し賠償する。
 媾和と同時に「梅津何応欽協定」「塘沽停戦協定」「土肥原泰徳純協定」「上海停戦協定」は廃棄する。
 また、従来日本が有した治外法権、租界、駐兵権などの特殊権益は廃棄する。

 日支防共軍事同盟を締結する。

 秘密交換文の案。
 中華民国政府は海南島および付近の諸島嶼を省域とする一省を設くること。※つまり日本が占領している海南島、パラセル諸島に日本の特殊権益を設定させる。

 在支の日本軍は、治安が確立されてから2年以内に撤兵する。

 S18-1-4、連絡会議。
 満洲国は参戦させない。
 駐日ドイツ大使が更迭され、スターマーが着任する。リッベントロップの懐刀と言われている。着任したらすぐに、日本が独ソ和平斡旋を希望していることを耳に入れること。

 敵国側をして、大東亜戦争を人種戦とし、枢軸陣営撹乱を企図せしむるが如き間隙をつくらないこと。
 ※アジア民族の解放と強調すれば、アーリア人種第一主義のドイツとは相容れなくなる。そういう意味か?

 1-7、連絡会議。
 日支共同宣言の発表は、裁可後ならば、御批准前でも差し支え無し。日泰条約のときの先例があるから。

 1-8、連絡会議。
 帝国政府声明案を了解した。「中華民国国民政府は本日米英両国に対して戦ひを宣せり」。「……画期的発展を期待すると共に中国の自主独立と国民党政府の政治力発揮とを……」「惟ふに日華両国の提携は自然の大道にして米英は両国共同の宿敵なり」。

 1-11、連絡会議。
 外務省政務局長。国民政府が参戦しても、日本は、在仏重慶側外交機関の退去は求めない。
 杉山。ドイツが北部仏印に関して勝手なことを始めれば、広州湾方面や仏印に重慶軍が進攻するかもしれない。そうなるのは困る。

 1-14、連絡会議。
 東條。フィリピンを独立させるときに、ミンダナオ島はどうするつもりか。
 両総長。マニラ政府の主権・宗主権を認めるが、実質、日本が支配し続ける。※海軍がダバオ港を手放したくないのか?

 米国は1946-7-4に比島を独立させると既に約束している。※米独立記念日と一致させる気だったのか。
 日本が直接統治を続けるのは煩累を著しく増す。
 ミンダナオは軍事的、経済的に重要なので、手放さない。

 1-23、連絡会議。
 「簡易造船所」を3箇所つくる。
 東京の石川島造船所を中心とするもの。年度内に60隻建造。
 播磨相生造船所。年度内に70隻建造。
 若松長崎造船所をして建設せしむるもの。年度内に70隻建造。
 その他に、川南工業にも実施させたいが、計画は確立していない。

 いわゆる「改E型」は、総トン数890トンだが、いろいろ附加するので、1000トンになる。載貨トン数は1570トン。ディーゼル機関で速力7ノット。航続距離2000海里。

 杉山。在満の航空部隊の「九七式旧型戦闘機」は、最大時速300km。これに対して敵は600km/時の戦闘機を装備しあり。改良を急ぎたい。つまり自分としては造船優先ではなく航空優先にしてもらいたい。また陸軍としては、決戦兵器として「大口径の火砲」も造らねばならない。※96式15榴のことか?

 海軍軍務局長。航空優先といっても、船舶が不足していてはその原料が運べない。したがって生産できないのである。
 ※日本の参謀総長には、国家総力戦の重要性のプライオリティーを割り切る能力が欠けていた。

 S18-1-30、連絡会議。
 重慶軍が出てくる前に、広州湾にあるフランス租界に進駐する。仏印政府が事前に同意しなければ、単独強行する。

 中華民国国旗には「反共和平」という文字を表示した黄地の三角ペナントがついていたが、その布片を今後は除去する。

 2-17、連絡会議。
 北清事変に関する最終議定書にもとづく公使館区域の行政権は、すべて支那側において回収する。
 これまで租界の警察のために日本が支那人巡補を雇っていたが、これからは支那側で警察する。
 租界内で「支那人及第三国人」より徴収していた民団民会の課金は、廃止。

 2-20、連絡会議。
 遣独伊連絡使は、ドイツ政府やイタリア政府と直接に折衝してはならない。折衝は、大島、日高大使を経由すること。
 機密に亘る重要書類は携行せざるものとす。
 出張期間はおおむね、5ヶ月。

 2-24、連絡会議。
 在支の大使館や公使館の下っ端が権益主義を脱せず、政府の大精神を弁えていない。

 租界の関係第三国は、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、デンマーク、スウェーデン、スイスである。これらの国には、支那が共同租界を回収することを承認させる。

 2-27、連絡会議。
 東條。まず英国を屈服させるという戦争指導方針は見直しだな。
 軍令部次長。同意。

 ドイツの英上陸作戦の可能性は極めて小さくなった。

 外相。米国には精神的な弱点がある。労働問題、選挙問題。案外脆く、戦争意志を放棄するだろう。ゆえにむしろ、米国の精神的破綻を誘導することを重視しよう。英国屈服よりも。ゲッペルスは、ドイツの陸海空軍が一体にならなければ英本土上陸は不可能だと前から言っていた。

 東條。前に「判断」を上奏したとき、連合軍の北アフリカ上陸作戦は、船舶が足りないので不可能ですと申し上げた直後、北阿作戦が開始され、面目を失した。次に意表を衝いて上陸しそうなところはどこか。

 サトケン。イベリア半島とか、ノルウェーはあり得る。米ソ間の連絡連繋について。空中連絡は前から単機でやっていた。が、昨今は編隊でやっている。米国の地上勤務員や気象関係者が逐次にソ連に入っている。いざというときはソ連領から日本を爆撃する気だろう。

 永野。北洋で日ソの商船が遭遇すると、ソ連船が活発に無線を打つ。おそらく米国に知らせているのではないか。

 東條。米国の人的資源はどうか。
 永野。最近前線でぶつかる敵の飛行士は、飛行時間200時間程度の、大学、中学〔旧制中学。今の高校に相当〕を卒業した者が多い。学校においてすでに〔ROTCで〕基礎教育を受けているので、技倆は良い。こっちは時間とともに技倆が低下して、いまや日米のパイロット技倆は伯仲している。

 ドイツは来年以後の行動の自由をえられるぐらいの対ソ痛撃は、加えられないだろう。
 独ソ関係が大変化しないかぎり、ドイツの英本土上陸もあり得ない。

 米軍は、戦時に700万人を維持できるだろう。
 米の海軍力は、昭和21年頃まで上昇し続けるだろう。
 在支の米航空部隊は、今は90機。逐次増加中。

 S18-3-1の大本営陸海軍部の了解。
 こちらから対ソ戦は開始しない。
 もし日本から対ソ開戦しても、地勢上、こっちはモスクワを攻略できない。必然的に長期持久戦争になってしまうから。
 よってドイツに呼応することはしない。だがもしドイツから聴かれても、こっちの詳しい内情は話さないこと。

 S18-3-31、連絡会議。
 バーモを呼ぶことを、絶対に他に漏洩せざるように。
 バーモに陸海軍の施設と軍需工場を見学させて、こっちの国力を知らせること。

 青木。とかく日本人は干渉に陥り易い。ビルマのことはビルマ人に任せろ。
 杉山。ビルマからこれから作戦するので、委譲なんてできない。

 S18-3-10、連絡会議。
 ビルマは、独立に際して米英に宣戦させる。
 戦争中のビルマ軍は帝国陸海軍最高指揮官が指揮する。

 3-19、連絡会議。
 ビルマ民衆は一千余万人である。
 ※あんなに広いのに人口扶養力が少ない。とても現地自活はできないわけだ。

 国家承認の上は、大使を交換したい。

 S18-4-28、連絡会議。
 ドイツはソ連に1600万人の損害を与えたと言っている。しかしこっちの調べでは880万人だ。

 サトケンは、ドイツに反省を促すという直球を投げ込みたかったが、参本が阻止した。

 ドイツと運命を共にする定刻の協力誠意を示す。

 5-17、連絡会議。
 大東亜戦争開戦後、引致したソ連船。これは海軍がやったのだが、対ソ交渉を外務省に丸投げした。杉山所見。海軍の責任回避。だったら最初から兵力を行使して抑留するんじゃねーよ。

 ソ連汽船『イングル』、『カメネッツ』『ホドエスク』。もともと米国船なのだが、米国は、開戦後に、船籍をソ連に変更した。それを拿捕した。この3隻は、解放する。

 5-26、連絡会議。
 岡軍務局長と永野。対支の和平という言葉が気に入らぬ。
 鈴木。正々堂々和平と標榜しなくては重慶に何の魅力もない。
 サトケン。国民政府も和平に賛成だ。
 海軍。ニューギニアを領土に入れることが必要だ。
 外相。大東亜会議には、独立国だけを召集する。各地域の民族代表は、別に会議をさせるのがよい。大東亜同盟条約はできないか。
 秦次長。ビルマや比島のような小国と対等に扱われることを支那、満洲は望まないから、結局日本と個別に条約締結する以外にないのである。

 5-30、御前会議。
 終了後、関係書類はすべて回収した。これは東條が、枢密院議長を経て重慶工作が外に漏れるのを恐れたため。

 以前に「対支処理根本方針」で、重慶を対手とする一切の和平工作を行わないと定めてある。これを変更する。
 仏印を本国から離脱させることはしない。
 比島は10月に独立させる。
 マレー、スマトラ、ジャワ、ボルネオ、セレベスは民度が低く、独立の能力に乏しく、こっちは資源も欲しいので、帝国の領土としてしまう。しかしこれは対外的には公表をしない。敵の宣伝に利用されるので。

 5-31、質疑応答参考資料。
 蒋介石はこう考えている。米英は絶対に負けない。世界大戦が最悪の展開になっても大きな影響力を保持する。だから米英と結託し続ける。

 蒋介石と汪精衛の和解は不可能に近い。
 南京政府は人的資源に乏しく、重慶側より全般的に一段低級にして、大物無し。支那人は伝統と格式を重視するから、南京側は蔑視されている。

 5-29時点の比島情勢。
 北部ミンダナオ、イリガン、スリガオ付近の敵匪の蠢動は活発。こちらの討伐に頑強に抵抗している。
 敵匪は、豪州や米本土と無線連絡をとっている。
 敵潜が、ゲリラのために戦闘指導員、武器、無線機を送り届けている。

 6-9、連絡会議。
 重光外相。対ソ静謐の保持をひきつづき方針にするなら、小さなことを問題視するな。
 杉山が、7日のソ連機の国境侵犯撃墜事件について語ったら、東條もサトケンも知らなかった。下僚のところでストップしていたのだ。杉山いわく「陸軍省の下僚はあまりにインテリすぎる」。

 S18-6-12、東條の帝国議会演説。
 私は最近、中華民国、満洲、比島を訪問した。
 「中国人の中国の理想は着々として、達成せられつつあるのであります」。
 ビルマ独立準備委員会は5-8に結成された。
 比島には今年じゅうに独立を与える。
 米英は、「悪魔の如く」平和を撹乱している。
 米英は、他国を誘って、矢面に立て、一度、利あらざれば、弊履のごとく棄てて顧みず、かつての宣言、約束の如きは、唯、一片の反古として、葬り去っているのであります。

 今回政府は、府県会議員の選挙も行なわないことにした。法律をつくって。

 S18-6-12、連絡会議報告。
 南方では、なるべく現地住民に経済活動の分野を与える。
 パーム油、マニラ麻、コプラ油の生産を戦前水準まで復旧させる。
 沈船の引き揚げと修理を極力促進。

 6-19、連絡会議決定。
 北樺太石油と石炭の利権は、ソ連側に有償で移譲する。

 6-26、連絡会議決定。
 比島は独立させたら適時に米英に宣戦せしむ。

 6-29、連絡会議。
 東條は、飛行機が500機減産になったが統帥は大丈夫かと質問。サトケンは、500機ではなく1000機だと発言。
 杉山の返答。あらかじめ覚悟していたこと。減産については、空船を利用し、回復に協力したい。

 東條。現在の戦線は国力以上に延びすぎている。

 海軍軍務局長。商船の直接護衛、一貫護衛を強化しているところ。来年3月までに、海防艦30隻、19年度以降は年間100隻建造する。陸軍機にも哨戒をしてもらう。

 S18-7-19、連絡会議。
 日緬条約案の「互恵」という字句に統帥部が文句をつけている。
 外相。互恵という表現が弱小民族の気持ちにぴたりとはまるのだ。
 杉山。共存共栄にあらためろ。
 外相。あらためない。統帥部が外務大臣の自筆草案に異議を申されるのならば辞職する。
 東條。これは外相に一任したい。
 けっきょく、「共栄」と書き変えることになった。

 7-31、領土問題に関する日タイ間の交換公文。
 日本軍の戦跡、日本兵の墳墓、記念営造物の設置や保存に便宜をタイは提供する。

 8-2、連絡会議。
 抑留ソ連船『ノーギン』について。
 海軍軍務局長。佐藤大使の対ソ折衝は粘りがない。餌のみ取られている。

 海相。大型輸送機なんて急速整備できるもんじゃないから、19年度の国家動員計画から削除したい。

 乙地域よりの食糧輸入はしないことにしたい。日満支は食糧を増産自給すべし。

 S18-9-9、連絡会議。
 イタリアは今後、敵国として扱う。

 9-15、連絡会議。
 日独共同声明。
 統帥部としては、戦後経営に関する深遠崇高な政治目標を中外に宣揚したかったのだが、ドイツを説得するのに時日を要して好機を逸することを考え、おざなりな声明で妥協した。

 9-18、連絡会議。
 日華基本条約改定条約締結要綱。
 青木。大東亜戦争完遂のための共同宣言を条文中で再確認するなんておかしい。削除せよ。この宣言は枢密院会議を経ているから、条約に等しいものである。
 外相。その共同宣言は条約ではない。
 青木。官報にも条約第一号とある。
 外相。条約第一号という型式は知らず。

 北清事変最終議定書に基づく駐兵権は、之を抛棄す。

 9-20、連絡会議。
 大東亜大臣と企画院総裁は、新条約を「基本条約」と命名させたがった。
 重光は、一人でそれに猛反対。
 議場はシーンとして空気が険悪化した。
 軍令部総長。同盟条約といおうが、基本条約といおうが、どっちにしても重慶は転んでこない。
 これで一同哄笑。

 東條。日華同盟条約は、支那事変のみを対象とするもので、大東亜戦争は共同宣言にて律する。

 9-21、連絡会議。
 重慶政府に対し、対米英宣戦までは要求しない。

 9-24、連絡会議。
 世界情勢判断で紛糾。海相いわく、これじゃ敗戦必然論ではないか。
 東條。ソ連は本戦争を利用して世界赤化を謀っている、と挿入しろ。
 蔵相。米国は戦後の日本を防共に利用する意思はないのか。
 サトケン。たといそれがあるとしてもそんなことを情勢判断に明示するもんじゃない。

 国民政府を指導して対重慶工作をさせる役目。大東亜省と外務省のどっちが仕切るかだが、青木vs.重光の対立が深刻なので、東條が担任することになった。

 9-25、連絡会議。
 海相。今後採るべき戦争指導の大綱で、「帝国は独力戦争完遂の決意」としているのは、あたかもドイツが脱落することを予期しているようなので、削除せよ。

 9-27、連絡会議決定。
 帝国はムソリーニを首班とするファシスト共和政府をイタリー国の正当政府として承認する。

 9-29、連絡会議。
 統帥部、特に海軍は、19年度の航空機の生産目標を5万機にしろという。しかし現実的には4万機。生産の責任大臣(企画院総裁)が奏上するとき、無責任な数字は出せない。

 比島側は、独立と同時に海外派兵を命じられるのではないかとおそれている。

 9-30、御前会議。
 外相。ソ連はポーランドを復活させたくない。米英は、赤化干渉地帯として復活させたい。

 枢密院議長。ソ連に参戦させないように、樺太利権や漁業問題は譲歩してくれ。※原は実質、昭和帝の代弁者になっていると想像できる。宮中がソ連参戦を特に恐れるようになってきた。

 原。絶対確保すべき圏域とはどこか。4万期あれば絶対確保圏を確保できるのか。

 軍令部総長。今後どうなるかわからぬ戦局の前途を確言することはできぬ。(議場にわかに緊張す。)

 杉山。作戦上は5万5000機欲しい。しかし国力を賭してもできないときは、やむをえないから、機動力を利用して数の不足を補うつもり。

 原。セレベス島でマラリアが流行しているが、海軍にキニーネがなく、陸軍がおさえていて海軍にくれないという。

 海相。セレベス島のことは昨年聞いたがそれは噂である。軍需省の発注の統一はむずかしい。海軍内部でも、艦政本部だけの発注統一ができないのだ。

 世界情勢判断。
 米の戦争目的は、米国中心の世界体制を確立することと、日独、特に日本の完全屈服にある。※大勘違い。日本など眼中にないのに。

 米国はソ連を対日戦に導入するように努めるだろう。
 英の戦争目的は、独を完全屈服させて戦前勢力を維持することにある。
 しかし、ドイツを生かしておいてソ連に対する防波堤に利用する策もあり得るだろう。

 米国の生産力は1943末にピークに達した。この水準がこれからも維持されるだろう。食糧は、他国に廻す分としては、中南米に頼るはずだ。

 S20には、米海軍の戦艦は23隻、空母は37隻になるだろう。

 独ソ戦の最前線は逐次に西へ移動している。ドイツは英米にもソ連にも決戦を強要することができず、大規模空爆を受けつつある。

 米英ソは、明年春夏に、決戦をしかけてくるだろう。
 ドイツの弱点は、空襲を受ける立場となったときに、国防圏か狭いこと。

 東條。進んで対ソ関係の好転を図らねばならぬ。

 軍令部総長の説明。帝国自衛のための戦争は、東亜地域における国家民族の解放、自衛を目的とする。
 ソ連を刺激して、中立条約廃棄の口実を与えてはいけない。
 独ソを和平させ、ソ連が地中海(イタリア領)やトルコに進出するように誘導するのが良い策ではないか。
 ソ連の攻勢は食糧不足から挫折するだろう。しかしソ連と英米の関係を簡単には分離できないだろう。
 ソ連はボスフォラス海峡に関して米英に譲歩を強要せんとしている。

 鈴木貞一&岸。船舶の実情からしてとうてい増産は無理だから、戦域を小さくせよ。あるいは統制を強化すれば増産の可能性もあるから軍需省に船舶も仕切らせろ。

 S18-9-25、連絡会議。
 本年末には、保有船腹量は、底をつく。
 開戦以降、S18-9-20までに、敵潜によって290隻の商船が沈められた。飛行機によっては75隻。機雷によっては29隻。海難でも51隻を喪失した。

 米ソを離間させるような宣伝を強化する。

 10-9、連絡会議。
 タイのピプン首相は、大東亜会議には、職を賭しても参加しないと言っている。
 主任課。タイは東洋におけるイタリアになる虞れがある。

 10-13、連絡会議。
 昭南において抑留したイタリアの3隻の潜水艦は、ドイツに無償譲渡す。『アキラ』2号、3号、6号。独海軍が日本への連絡輸送のために使っていた。
 遣独伊連絡使は、現地において之を解散す。

 10-21、連絡会議。
 青木がまとめた大東亜共同宣言案が袋叩きに。主務者の面目失墜す。
 東條。文章がダラダラしていてピリッとしてない。
 海相。理屈っぽすぎる。
 サトケン。人種的差別の撤廃を謳え。

 S18-10-23、連絡会議。
 第八十三回帝国議会では総理は次のように演説する。
 国論分裂の虞ある者に対しては、断乎たる処置に出る。
 農商省、軍需省、運輸通信省を設置する。
 学生等に対する一般徴集猶予を停止する。

 さる10-21にインド仮政府が樹立した。23日に同政府を承認すると表明した。

 10-27、連絡会議。
 30日に「日本国中華民国同盟条約」を締結する。S15-11-30調印の日本国中華民国間基本関係に関する条約は、その一切の附属文書とともに、本条約実施の日より、効力を失う。
 本条約は署名の日より実施される。

 S18-11-6、持廻連絡会議。
 ボースが上京して東條と会談した際、アンダマン諸島とニコバル諸島をインド仮政府にくれというので、大至急そうすることに決め、上奏御裁可を経た。

 12-3、連絡会議。
 カイロ会談について。独は黙殺するだろう。
 杉山。病院船『ブエノスアイレス』丸が撃沈された。その他にも、敵の攻撃を受けた病院船は、陸軍のものだけでも8隻ある。単に新聞で書き立てるだけでなくて、国際法に照らして厳重抗議せよ。これについては復讐攻撃をしたい。
 東條。その実行はさしひかえられたい。米国は毒ガスを使いたくて「ぞくぞく」しているので。宣伝の程度にとどめてくれ。

 12-4、連絡会議。
 カイロでスタが初めてFDRに会ったということは、米英は第二戦線を開くことをスタに約束したと考えられる。
 対日問題について米英ソの意見一致はまだ無いだろう。
 蒋介石をまじえた四者会談をしていないから、ソ連の対日態度はさしあたり変わるまい。

 S19-1-17、連絡会議。
 第八十四回帝国議会での総理大臣演説を決める。
 最後の勝敗のわかれめは、真に紙一重であります。
 闘志を一歩でも早く、失った方が、参る。
 最近、タラワとマキンで、我が勇士は、数倍、十数倍の敵を殪して玉砕している。
 米英は、大東亜各地域で、都市の非軍事施設を盲爆し、無辜の民衆を、殺傷致して居るのであります。
 米の説く理想や人道が空虚であることは、米人の支配下にある黒人を見ればわかる。

 1-25、連絡会議。
 準備と実行を明瞭に区別せよ。準備したるがゆえに実行す、との錯覚にとらわれざること必要なり。

 S19-2-5、連絡会議。
 ポルトガル政府のチモール視察のとき、平文電報は好意的にサービスしてやれ。

 2-9、連絡会議。
 20総トン以上の機帆船の徴傭は、自今は、大本営政府連絡会議の議を経ること。

 2-19時点の海軍側の空気。
 本年の上半期に一切の力を出してのるかそるかの決戦を企図しているようだ。中堅以下の将校は必勝の信念が揺らいでいる。生気がなく、自棄的態度を見せる。こうなるとこれからは陸軍が海軍の士気振作の役を引き受けるしかないかも。軍需省や運輸省も、また陸海軍が計画を破って船舶を徴傭するというので動揺。

《ダミーの後方ドラレコ》のデザイン問題

 ひとつ。
 真正の後方ドライブレコーダーのメーカーが、自社製品の見た目そっくりのダミー商品も併せて販売するものが、いちばん抑止効果があるはずだ。
 まず、それはカーショップで堂々と売ることができる。そして、他人の車から見たとき、それが真なのか偽なのかは、確信をもって断定できない。ステッカーが完全に共通になっているので。

 ひとつ。
 フェイクのインディケーターランプの点滅発光間隔の匙加減。ホーム防犯用機器のダミーカメラでもそうなのだが、この点灯の頻度は、《3~7秒ごとに一瞬》ていどでまったく十分なのである。なぜデザイナーにそこが分からないのか、いつも不思議でならない。都合のよいことに、赤色LEDを大間隔で一瞬点灯させる点滅パターンならば、電池もほとんど減らない。昼夜のべつまくなしで作動させていても、1年かそれ以上も、もってくれるだろう。

 次。
 Robert Farley 記者による2019-8-23記事「The South Korean Navy Has Big Plans Ahead」。
      8月14日に発表された韓国海軍の軍拡計画。注目すべきなのは「アーセナルシップ」だ。
 大型駆逐艦「KDX2」を設計変更し、5000トンの船体にVLSを敷き詰める。そのセルには対地攻撃用の巡航ミサイルを数十~百数十発、収納させる。
 もちろん艦外形はステルス形状になるだろう。

 ※潜水艦のVLSの敷居が高いものだから、水上艦にプラットフォーム転換したのか。この調子だと、重雷装軽巡『北上(きたかみ)』の名前を将来の護衛艦に付けるときも来そうだねぇ。

South Korea is the second Turkey. It received the Russian S-400 parts and designers while it took delivery of the F-35s.

 Jack Detsch 記者による2019-8-22記事「Turkey’s Patriot offer dead after S-400 delivery」。
       米政府は、35億ドルの契約だった、トルコ向けのペトリオットの売却を、自動的に解除し無効にした。
 トルコがロシアからS-400を買ったため。

 ペンタゴン高官は語る。この警告は一貫してトルコに対して伝えてきた。ペトリオットの話は終わった。

 トルコがS-400を受領した5日後、政策担当の国防次官補のトラクテンバーグが、トルコ向けのペトリオットの契約はまだ可能であるかのように語っていた。この次官補は数日後、辞職した。

 トルコは最初に中共のSAMを買おうとし、それが流れて、2017にロシアから25億ドルでS-400を買うと決めた。そのあとで米国務省は、2018-12に、ペトリの対トルコ売却を承認している。

 トルコはF-35の胴体の一部、車輪の一部を製造分担し、また計画では、エンジン修理用の倉庫もトルコ国内に置かれるはずだった。

 トランプは対トルコの制裁に消極的だった。議会の共和党が突き上げた。

 2017年にトランプはCAATSA=制裁を通じて米国の敵に対抗する法案 に署名している。1年後、この法律は見直され、アジアの同盟国に限っては、ロシア製の兵器システムを購入していても特例的に咎めないとした。

 ※この筆頭国が韓国であることは言うまでもない。ロシアからS-400の技師を呼び入れている韓国は、あと一歩でトルコの位置に並ぶところまで来ている。グローバルホークの購入話も何の発表もなされないまま停滞しているし、F-35Bの売却はまずあり得ないだろう。

 このような寛仁な措置がNATO加盟国に適用されることはまず考えられない。
 ※なぜならNATO同盟国にはKATUSAがない。韓国だけがそれを対米の裏外交工作/表マスコミ工作に総動員できたのだ。

 不明なのは、米国が4機のF-35代金をトルコに払い戻すのかどうか。
 S-400の次の着荷は2020だという。

※お知らせ。
 こちらからのメールは届くのに、その逆は届かない(消えてしまう)というケースがあることが最近わかりました。もし小生宛のメールに反応が遅いとお感じの方がいらっしゃいましたら、お渡ししてある名詞のFax番号をお使いになってください。なおFaxもトラブル皆無ではありません。先様からの受信はできるのに、こちらからFaxで返信をしようとするとそれがなぜか通じないというケースが、某出版社については過去にありました。常に複数の通信連絡チャンネルを駆使するのがどうやら吉であるようです。

あるある愛の詩。

 Kris Osborn 記者による記事「Navy Uses Lasers to Sustain F-35 Stealth Attack」。
      レーザー・ショック・ピーニングとは何か。
 高エネルギーのレーザービームが金属に当たると、表面にプラズマが生じ、プラズマから衝撃波が発する。それが金属中に伝わり、金属をつきかため、そのまま残留応力になる。

 この結果、金属構造はダメージに対する抵抗力を増す。疲労するまでの時間も延びる。

 レーザー・ピーニング技術は、従来のショット・ピーニング(ガラスのビーズ玉をサンドブラストのように金属表面へ吹き付ける)を置換するであろう。

 旧来のショットピーニング法の欠点は、打痕ディンプルがランダムに並ぶこと。整斉と等間隔で打ち固めることができなかった。

 ピーニングは、金属の質量や体積を増すことなく金属を強化できるマジックである。巧妙且つ微細に計算されたパターンで打痕を刻めるならば、革命的に靭強でステルシーな構造外皮ができてしまうかもしれない。

 レーザーピーニングを使うと、ミクロの「網目」を金属表面に隙間無く正確に打痕することもできる。レーザービームの断面を正方形にすればいいのだ。パターンに乱れはないから、ウィーク・スポットも生じない。

 この技術は米海軍がスポンサーになっており、F-35Bの新造機から採用される。※三菱重工が製造分担を投了した理由のひとつかな。この製法は米国外のメーカーには教えないと言われたら、それまでだからね。

 次。
 英文ニッケイの2019-8-19記事「China's version of GPS now has more satellites than US original」。
    中共は2018年だけでも18機の北斗衛星を打ち上げ、2019-6-30時点で軌道上に35機。米GPSの31機を数で凌駕した。

 EUのガリレオは22機。ロシアのグロナスは24機。日本の準天頂衛星は4機。インドのは6機、回っている。

 パキスタン軍は北斗を頼りにしている。チュニジアでは、北斗を使って無人トラクターを実用化するつもり。

 東京都内で受信できる電波を比べても、米GPSのは常時10機前後なのに、北斗の電波は常時20機以上が受信できる。

 中共は2020年までに10機前後、追加投入する予定がある。

 中共国内で販売されるカーナビとスマホは、北斗にデフォルトで対応している必要がある。なのですべての外国メーカーも北斗を導入するしかない。

 米国の半導体素子メーカー「クァルコム」は、北斗に対応するスマホ用のチップを供給し始めた先駆けである。
 このチップは、アップル以外の米国メーカーのスマホに組み込まれている。
 レノヴォの副社長は5月に豪語。新製品のZ6スマホは、誤差1mで現在位置を把握できるぞ、と。
 他のスマホだとせいぜい3~5mである。

 アリババが出資している某プロバイダーは、北斗信号の他に、中共内に2000箇所以上ある地上局からの信号を受信することで、センチメーター単位の現在位置把握を実現し、それによって無人自動車を走らせるつもりである。

旧資料備忘摘録 参謀本部ed.『杉山メモ 上』S53

 大東亜戦争の陸軍側の根幹公的記録は四種。
 大陸命(天皇の大命)、大陸指(総長の指示)、上奏書類(作戦計画および大命発動に関する)、機密作戦日誌(往復軍機電報が主)。

 参本の第20班は、陸軍省の軍務課と同じことをしていた。

 S15の基本国策要綱は、ドイツ便乗軽薄内閣たる第二次近衛内閣の採択。企画院の革新官僚が起草した。
 国体の本義に透徹する教学の刷新。自我功利の思想を排する。

 北部仏印進駐は「世界の情勢の推移に伴ふ時局処理要綱」にもとづいて実行された。ところがこの要綱は上奏允裁を仰ぐ処置を採られていない。連絡会議においてはまことに軽易に決定された。

 三国同盟交渉中の松岡の私案。独伊は大東亜における新秩序に関して日本の指導的地位を認めて尊重する。※つまりインドはドイツにはやらんぞと。

 ナチスは、南洋の旧ドイツ殖民地は、欧州戦争が片付いたら当然にドイツのものになると日本に通告していた。しかし、有償で日本に売ってやってもよい、と(p.44)。

 S15-9-19、軍令部総長は御前会議で、日米戦争は持久戦となる公算大だと。また、ドイツの斡旋によってソ連から石油をもらえるなどと考えている企画院は甘いと。
 これに対して外相。英国の宣伝にかかわらずソ連より相当の油がドイツに送られつつあると。

 外相いわく。在蘭印のスタンダードオイルの利権を同社は日本に売りたいとしたことあり。ダッチシェルの持分はどうしようもない。

 企画院総裁。樺太の石油は日本が採掘しているのは10万トン未満だが、ソ連が妨害しなければ数十万トン採掘できるはず。ソ連側では40万トンを採掘している。合計すればポテンシャルは80万トン/年である(p.50)。

 S16-6-5の認識。オハ油田とソ連からの石油輸入をあわせると、S16に開戦したとして、2年目からは10万キロリッターを得られる。
 海軍の消費量は年に300万キロリッター。陸軍は60万キロリッター。官民需は240万キロリッターだと予測する。

 ニッケルはセレベス島で住友が掘っていた(p.69)。ニューカレドニアにもあり。比島には銅あり。

 ※このぶあつい本の最初の80ページくらいを読んだだけで、日米戦争とは、頭の悪いやつが頭の良いやつに負けただけだった、と呑みこめてしまう。おそろしい資料。

 帝国が米国に求めることは、米国が保障して日支戦争をすぐに終わらせること。

 蘭印には基地も獲得する。蘭印で得た物資をドイツに援助してやるために必要。
 支那事変をすぐに終わらせたい理由も、ドイツを全力で援助してやりたいから(p.81)。
 ※1941-6スタートの独ソ戦ではとうぜん、ドイツに勝ってもらいたい。

 はじめ、陸軍省部は、英米分離可能とみていた。
 が、最近、海軍の情勢判断を取入れて、英米合体を認めた(p.84)。

 陸軍の各部が国際情勢の大局判断に必要な知識をもっていないことは予想外だった。米国との実力差には、海軍は敏感だが陸軍は無関心(p.84)。

 N工作はもう民間にまで漏れている(p.84)。
 経済金融界は英米と調整してくれと運動している。

 中立なのか開戦なのかどっちかに早くハッキリ決めるべきだ。なぜならどっちつかずだとどっちの準備もできないからだ(p.85)。

 ドイツの英本土上陸は予定より早まるだろう。
 ソ連はドイツに屈服妥協の色があるので、ドイツは開戦しないだろう。

 「米空軍将校団ノ対日空襲工作計画」を承知している(p.86)。

 武力行使/武力圧迫はタイと蘭印に局限したい。どうしても必要なら英領も。

 三国同盟の実質放棄は断れ。
 部内には、戦争必至だと徹底しろ。
 開戦準備が整うまでは、内剛外柔。

 参本の作戦部は、南方戦争なんて無理だと言っている。
 理由。
 全兵力50個師団のうち満州22個師団。対するシベリアのソ連軍は30個師団で、不足だから。

 こういう意見もある。
 海軍が対米戦に自信がない。だったら「此際米ノ靴底ヲ嘗メテモ」日米調整を断行せよと。そしてドイツと一緒にソ連を挟撃しよう、と。

 海軍が自信がないのだというルーモアは陸軍が世間に広めている(p.89)。

 この時点でシナ戦線には85万の兵が吸収されていた。
 タイに事前に航空基地を造っておくという外交工作は、松岡にまったくやる気がないため、実現していない。

 「関東軍特別演習」つまり「関特演」(p.91)。

 「帝国国策遂行要領」は海軍が起草した(p.92)。
 9-3に及川が、「貫徹し得ざる場合」を「貫徹し得る目処なき場合」に修正させ、連絡会議で採択。これにより、10月上旬に和戦が自動で決まる流れはとりあえず止めた。しかし他方では9-1にGF(山本大将)に対して、対米英戦時編制の実施を下令している。

 海軍の出師準備は、陸軍の動員に相当する。S15-8から段階的に発動されている。

 S15-11-16 軍事参議官会議。陸軍は在支軍に対する補給のため民間船腹70万トンを徴傭中。

 S16-3-31の軍令部総長の奏上。昨年10-26いらい、16-1までに、中南支で敵機55機を地上で破壊した。しかし米ソから飛行機を購入して再建しつつあり。

 企画院から7-29要望。不可欠の海外依存物質は、独・伊・ソから買うように転換して欲しい。米英から買うしかないものは今のうちにとストックしつつある。ところが「格納設備」が不十分で最大限にストックできない。

 もし輸入が完全に止まった場合、第一種原油は、4ヶ月分のストックがあるだろう。軍隊内部のストックとは別に。
 第二種原油は6ヶ月。
 航空揮発油は15ヵ月。
 普通揮発油は2.5ヶ月。
 重油は、1.5ヶ月。
 普通機械油は2.5ヶ月。
 軽油は10日分しかない。
 灯油は30日分しかない。
 半固体機械油は3ヵ月分。
 ヒマシ油は6ヶ月分ある。

 南西太平洋の制海、制空権を両方とも完全に握らない限り、日本の船舶損耗量は、造船能力を超過するだろう。

 結局、ソ連とも米英とも開戦することになるだろう(p.103)。

 9-6御前会議。両総長(杉山、永野)に対し、帝国国策遂行要領の第一項目の戦争準備よりも、第二項目の外交交渉を優先せよとの御諚。
 しかし日本軍は、もし11月1日に開戦するなら、10月上旬には開戦方針を固めてもらわないと困る。
 そこで9-25に陸海軍統帥部長が近衛に、10-15までに和戦を決めろと申し入れた。東條も真意が分からないので9-27に及川とともに質した。

 10-12の五相会議。
 外相の豊田は、外交に目途があると発言。
 及川は、総理に一任。
 近衛は、撤兵しますと約束しておいて駐兵し続ければいいと言った
 これを東條が断固拒否。理由は、支那事変の成果が失われる。

 S16-10-7に軍令部総長と参謀総長の会談。
 永野いわく。交渉がうまくいかないので今から戦争してくれといわれては困る、と。

 10月下旬いっぱい、ほぼ連日、連絡会議。帝国国策遂行要領を白紙にかえすため。

 11-1、その結論を出す連絡会議。杉山は、ただちに開戦を希望。東條と島田海相は、戦争決意のもとに作戦準備し、いちおう外交交渉も続けておく派。

 島田は10-29に、交渉しつつ作戦準備する線で「決心」した(p.119)。全国民の対米敵愾心を高める内政をやるんだとも。

 東郷外相と賀屋蔵相が、作戦に確たる自信のない戦争をするなと永野軍令部総長に執拗に食い下がった。
 永野は、最初の2年までは「確算あり」とつっぱねた。

 非戦オプションは、東條の口述によれば、北樺太をソ連から買収するという非現実的な内容を含んでいた(p.122)。

 11-5の企画院総裁意見。開戦しないで秋になると、国防弾撥力は喪失する至る。そうなれば米英の言うなりだ。

 参謀総長の発言。ソ連はシベリアから戦車1300、飛行機1300、歩兵13個師団を西送しているので、関東軍だけで北方は抑止できる。心配なのは、米潜がソ連の港を利用するのではないかということ。

 枢密院議長は、ソ連の潜水艦に南方緒戦を妨害されないか、おそれていた(p.125)。また、日本から対米開戦すると、激昂したアメリカ人はドイツとは手打ちをして日本だけを攻めるのではないかと。

 米国閣議は11-7に対日開戦を予期することを申し合わせた。

 11-27のハルノートは試案であり決定案ではなかった。
 日米ともに、北進事変で得た租界と治外法権を支那に返せ、とも。
 草案は、モーゲンソーの補佐官のハリー・デクスター・ホワイトが半年も前に起草してあった。

 11-29、連絡会議。開戦決意を採択。ドイツには、ドイツから対米宣戦すること、日独どちらも単独講和しないことを申し入れよう、とも。

 杉山は要職を歴任したが、やはり本貫は陸軍省で、軍事課長、軍務局長、次官、そして大臣2回。
 杉山の歩兵少尉任官はM34-6-25。
 中尉は36-11-18。大尉は38-6-27。
 M45-6-1、気球隊へ分遣さる。
 大2-8-22、歩兵少佐。
 大4-2-15、インド駐箚武官。
 大6-8-6、中佐。
 大10-6-28、大佐。
 S8-3-18、航空本部長。※「93式」の時期。

 S15-11-13の御前会議には、軍令部第一部長の宇垣纏、参本第一部長の田中新一も召されていた。
 会議の内容は陸軍の有末大佐が記録している。

 「新中央政府」とは南京の汪精衛政権のこと。
 蒋介石軍は1個師の中に小銃が2000~3000あった。タマが足りないので節用がよびかけられている。軍用機は四川と雲南に疎開した。

 謀略部隊の特務戦はあなどれない。
 「ビルマルート」と書いている(p.149)。支那事変処理要綱。
 重慶経済はインフレ。
 租界に日本軍が手を出せないので、重慶が利用している。
 英米の金融拠点は天津租界にあり。

 上海は、蒋軍のために綿糸・綿布の7割を供給している。昨14年。
 英国は、団匪の賠償金を、蒋軍の武器買い付け資金に流用させてやっている。「緬甸公路」と書いている。

 「須ラク」の誤用あり(p.153)。

 「対支交戦権発動」に関して研究中。
 新中央政府を承認した後に交戦権を発動するのは法的には不可能である(p.154)。

 S15-12-12連絡会議、コメは仏印のみにて充分である。
 S15-12-27連絡会議、文書諜報によれば、英国は、日本が仏印にとどまれば戦争を欲しないが、蘭印に来るなら必戦だと。

 S16-1-19連絡会議。松岡はロバン(仏)に言った。東洋人は約束を確守すると。
 松岡が、タイが三国同盟に入るかも、というと、近藤軍令部次長は、ドイツが東洋に手を出すようになるのには反対、と。

 1-25の参謀総長上奏。戦線整理を自主的にすると、敵が宣伝し、日本兵も敗北感を抱くので、できない。
 昭和天皇は非常に不機嫌で、総長の敬礼には顔をそむけていた。仏印で陸軍がムチャクチャをしたがっているので。

 1-30連絡懇談会。外相いわく。仏印進駐にさいしては、目的は「大東亜共栄圏樹立竝帝国ノ自存自衛ノ為」と規定すればよいと。

 2-1、総理と杉山総長の上奏。ツーランとナツランにも陸軍の航空基地が必要。理由は、マレーに対する上陸作戦のため。

 2-3連絡懇談会。
 外相。樺太では、1年に石油が100万トン取れるにかかわらず、現況は10万トンも難しい。
 海相。ソ連に提案したい。5年で150万トン取得。その次の5年で150万トン買収したいと。ドイツの保障によって、ソ連から友好的に10年間で300万トン買収したいのだ。
 外相。漁業問題は、ソ連から(石油を目当てに)北樺太を買ってしまえば、付随して自動的に解決する。

 ※ソ連が油田地帯を他国に売ると思っていた。外相も海相も非常識漢だった。

 外相。支那戦線を縮小して南方に根をおろす必要がある。南方に根をおろせないのだったら支那事変も解決できない。
 岡局長。その考え方には絶対反対だ。
 武藤局長。松岡案では、事変は却って長期化する。

 海軍は、支那事変の第一線で、1年に6000万円を消耗している。
 陸軍は、17~18億円くらい消耗している。

 S16-2-3、連絡会議決定。
 ドイツの仲介によってソ連から北樺太を日本が買い取る。それがダメなら北樺太の利権を有償で放棄し、代わりにソ連が向こう5年間、250万トンの石油を日本に供給すると約束する。

 2-23連絡懇談会。
 タイ人は支那人と同様、まず大きなことを言う。こっちはそれを逐次に値切らなければならない。
 アンリによりば、カンボチヤ住民はカンボチヤ人であってタイ人ではないのだと。

 4-10連絡懇談会。
 松岡。米大統領は大バクチ打ちだ。だったら蒋介石に戦争を止めろと言えるのではないか。

 松岡からの電文。強行に北樺太を譲れと要求したが、モトロフ[sic.]は応諾する見込みはないと、4-9に観取した。

 4-12連絡懇談会。
 ここでは「モロトフ」になっている。
 松岡いわく。スターリンの方が、南樺太をソ連に売れとしきりに主張した。
 5-3連絡懇談会。
 松岡。ドイツはロシアを2ヵ月でやっつけるといっている。シンガポールなど大したことではあるまい。

 5-22連絡懇談会。
 松岡。独ソが合体して日本に向かう場合もあるだろう。
 海相。「松岡は頭が変ではないか」。

 野村は1941-5-14にハルからこう聞かされた。もしドイツが欧州を制覇したら、次は南米に進出してくる。だからアメリカとしては介入するしかないのだ。

 5-29連絡懇談会。
 松岡。英国はオランダに言い含めて、蘭印から輸入したゴムをドイツへ再輸出させないように日本に約束させたがっている。錫はどうでもいいようだ。

 6-6連絡懇談会。
 松岡。ドイツがソ連と開戦する場合、大義名分は必要なので、先づ条件を出し、その後で開戦するだろう。

 6-12連絡懇談会。
 武藤。航空基地は兵力が進駐することで早く造成できる。兵力を送り込むことで南方全域を威圧できる。〔それに南部仏印進駐は、その次のマレー侵攻のための事前の兵力集中なので、〕飛行場だけ造ってもしょうがない。北部仏印のときのように、後から兵隊を送り込もうとするのは、大変なことなのだ。

 ※備考。関特演と南部仏印進駐は、1941-7-2御前会議で決めた。第二次近衛内閣の総辞職はS16-7-16。松岡を排除した第三次は7-18成立。以後の外相は豊田貞次郎。南部仏印進駐はS16-7-28実行。

 6-16連絡懇談会。
 松岡。進駐すれば国際上の不信を免れない。「従来国際信義なしと云はるる帝国」として、考えなければ。昨年8-31のアンリとの協定を破棄することになる。北仏印の駐兵も無効になる。大島電によれば独ソは来週開戦だ。米国は英国に立って参戦するだろう。
 「外務大臣として率直に云へば、陛下に之れは不信なりと申し上げざるを得ず」。

 杉山。南部仏印の飛行場は商用なので、重爆撃機のためには舗装する必要がある。大編隊を容れるためには拡張も必要。だから進駐は7月中におわらせたい。さすれば10月まで3ヵ月かけて飛行場を整備できる。

 外相。昨年、シンガポールをやれと云ったのにやらなかったから、こんなことになった。

 6-25連絡懇談会。
 外相。ドイツにヴィシーを圧迫して軍事基地設定を容認させてくれと頼んだところ、リッベントロップは、ドイツからそんなことはできないとの返事。
 外相。独ソは戦わないと思ったから日ソ中立条約を結んだのだ。独ソが戦う感じだったら、ドイツ寄りの行動を取ったのに……。
 ※松岡は『わが闘争』すら調査していなかった。

 海相。海軍は、対英米なら自信があるが、ソ連まで敵にまわしては自信は無し。アメリカが極東ソ連海岸に航空基地や「無線測定所」を建設すること、あるいは、ウラジオの潜水艦が米海軍に移譲されることになれば、海軍は大困りである。

 外相。ドイツがソ連を打倒したとき、日本が協力していなければ、ソ連領土の分け取りにはあずかれない。血を流すのがいちばんよろしい。

 松岡は、日本がソ連と開戦しても米国は出てこないと考えていたようだ(p.227)。

 6-23、大本営陸海軍部の理由書。南部仏印に地歩を確保することは、天目山を占めること。英米に、日本には戦略的に対抗できないと断念させる。「戦はずして勝つの上策」なり。
 日本は、数十年間、英米依存主義だった。昨秋、三国同盟によって、「自存自主態勢」へ大転換を期しているところ。だが幾多の困難が解決しそうにない。帝国は「自存自衛」のため、仏印・タイと密接不離の経済結合を設定するを要する。
 帝国はコメが9000万石、不足している。これを仏印とタイから持ってこなくてはならない。
 日本と仏印が、経済協定を成立させてから1ヵ月しないのに、仏印は6月分のコメの集荷が不良だといって半減を日本に呑ませた。そして7月分と8月分も半減を申し出てきた。これは背後に英米がいるのだ。
 じっさい英国は昨年末から、シンガポール輸入分としてタイのコメ会社に60万トンを発注。これは日本向けに輸出させないためだ(p.233)。

 S16-6までに分かっていること。
 1月に太平洋艦隊がハワイに集中した。
 2月、香港に米国製戦車が26台到着した。※M3軽戦車か。
 3月、アメリカは重慶に駆逐機を約100機、譲渡した。
 6-17、米空軍のコンロー少佐以下10名が、重慶空軍援助のための先発隊として、マニラから香港へ。

 ニューカレドニアは昨年末、英国の策動により、ニッケル鉱とクローム鉱の対日輸出を禁止した。

 6-26連絡懇談会。
 参謀次長が外相に。ドイツは統帥に関しては日本に何の相談もすることなく勝手にやっているではないか。統帥は、2国間で事前の相談などできないことなのだ。

 6-27。
 大島電の紹介。独ソ戦は短期に終わる。秋、または、本年中には独英戦は終わる。
 松岡。日本が対ソ開戦する場合、3~4ヶ月くらいなら、アメリカを外交的に抑える自信がある。
 イルクーツクかその途中の半分まで行けば、蒋にも影響を与え、日支全面和平になるかも。
 ソ連を先にやると決めて、それをドイツに通告したい。

 杉山。関東軍だけでも準備に50日かかる。対ソ戦はダメだ。イカン。

 6-30連絡懇談会。
 オットーが個人意見として日本も対ソ参戦してくれと言って来たと。

 海相が南部仏印進駐に反対。杉山は強硬に推進。永野は南進派で杉山に同心。

 松岡。吾輩は数年先の予言をして適中せぬことはない。英雄は頭を転向する。先般南進論を述べためも、今度は北方に転向する次第なり。

 軍令部総長。対ソ戦となったら、海軍は準備に50日かかる。いままで南進を準備していたのだから。

 S16-6-30。軍事参議官会議。
 朝香宮殿下。「北が先の方が好い様に思ふが」。
 寺内大将。「交戦権行使に就ては海軍に奨めて外国船をどしどしやるべし」。

 7-1、連絡懇談会。
 軍令部次長。潜水艦百隻の撃滅を準備する必要あり。※ソ連には日本の対満集中を潜水艦で防ぐ方針でもあったのか?

 7-2御前会議。
 参謀次長は塚田。軍令部次長は近藤。

 松岡。租界接収は、南京傀儡政権にやらせないと英米を刺激してしまう。

 原枢密院議長。昨年に領土保全を約した仏印を軍事占領しようという、それのどこが皇道外交なのか、松岡よ。ソ連は共産主義の策動源だからいつかは討たねばならない。国民はそっちを熱望している。ソ連は背信の常習者だから、開戦しても「不信」とは呼ばれないだろう。

 松岡。ドイツは対ソ戦中に英本土に上陸すると思う。ヒトラーはリッベントロップに対ソ戦計画すら打ち明けてなかったから、同じ段で。アメリカが何もしないか、それとも、ソ連領から対日戦に加わるか、この予断はできない。

 杉山の事後所感。原の質問が抉るようであり、御上は非常に御満足だった。
 この日、決定した「情勢の推移に伴ふ帝国国策要綱」。帝国は「自存自衛上」必要なことをする。帝国は「対英米戦を辞せず」。

 7-10 連絡懇談会。
 斎藤顧問。米国は対独戦に参戦するが日本は黙っていろとしか見えぬ。「アメリカは『自衛権』に付ては非常に広い解釈をしてゐる」。日本に対しては三国同盟から脱退せよといわぬばかり。
 枢軸側に立ってヒトラーと共に戦うを可とする閣僚がいる日本政府とは協定できぬと。

 野村。ハルのこんな無礼千万なステートメントを取り次ぐ野村が不届き千万である。だから、取り次ぐべきではなかったと電報してやった。アメリカはアイスランドを占領した。参戦も同様である。アメリカは日本案を40日も放置した。

 7-12。連絡懇談会。
 松岡。米人は弱者には横暴の性質あり。米国民の性格より、弱く出るとつけあがる。

 7-21 連絡会議。
 第三次近衛内閣の成立にともなう初顔合わせ。
 豊田。自分は三国同盟締結時に海軍次官だったから重大な責任がある。

 7-22。奏上。
 昭和帝。「武力を以てせず何か他に好き方法はないか」
 「そう云う事を云うても物がないではないか」
 「そんな事を云うが一年で勝つと思ふか」
 「仏印に武力行使をして行くことはないだらうね」

 7-24 連絡会議。
 豊田。在米日本現金は2億円、証券3億5000万円。在日米貨は3億円。
 7-29 連絡会議。
 内相。コミンテルンとソ連との間には関係はないように装えという指令がモスクワから来ている。「帰還兵」で、出征前は中小商工業に就職していた者は、失業しており、不満が募っている。逆に金持ちは、事変のために益々豊かになっている。貧民対策が必要だ。

 7-30 御下問。
 極東ソ連軍の西送中止は、日本が動員したからではないか。動員を中止してはどうか。
 天機きわめてご不満。対英米戦を不可とお考えの様子。

 永野はこういわれた。伏見総長は英米と戦争することを避けたいと言った。お前は変わったか。
 永野の答え。物がなくなり逐次貧しくなるので、どうせいかぬなら早い方がよいと思ひます。

 8-1。 連絡会議。
 三国同盟はやめられないと皆一致。

 8-4 連絡会議。
 もしソ連が沿海州やカムチャツカを米軍に使わせたら、日ソ中立条約は破棄せらるべきである。

 8-6 連絡会議。
 オットーは豊田にこんなことを訊ねたと。米国がウラジオ経由でソ連を武器援助したら日本とどうする気か。日本は、ザバイカル以東を割譲せよと交渉したと聞くが。そんなことはない。

 8-14 連絡会議。
 クレーギー。仏印に進駐したのはドイツの誘いではないか。外相、それは蒋介石のデマだと答えた。クレーギーは、タイの錫やゴムを日本が丸取りしてドイツに送るのが困るとのこと。

 8-16 連絡会議。
 岡海軍軍務局長。ビルマ路の遮断で外交圧力をかけるときは米国を刺激しないように注意してほしい。

 外相。国策を連絡会議で決めるのはおかしい。閣議で決めよ。
 某。閣議にかけると必ず翌日には機密がすべてアメリカに漏れている。だからダメ。

 外相。FDRとチャーチルの共同声明について新聞にどしどし昨夕から発表されているのは、陸軍の情報部長が出所だろう。やめてくれ。
 陸相。やめない。国務大臣として民論を指導する。あたりまえである。

 8-30 連絡会議。
 豊田はオットーに文句を言ったと。アメリカがアイスランドを占領しても、資金凍結をしても、領事館を閉鎖しても、ドイツは一片の抗議にとどめている。日本もいたずらに米国を刺激しない。松岡は刺激して逆効果だった。

 クレーギーから云われたと。南部仏印の飛行場は南向きなのは地図を見ればあきらかであると。

 9-3連絡会議。
 軍令部総長。いまなれば戦勝のチャンスがある。しかし多分、長期となると思う。

 帝国国策遂行要領からは、「一般国際通念に基く」という表現を近衛が削除した。理由は、「防護自衛」等は国際通念ではない。実力によって結局は解釈されるからである。満州事変における帝国の自衛権の発動のように。だから削除した方がよい。

 9-5 御下問奉答。
 「外交と戦争準備は平行せしめずに外交を先行せしめよ」
 参謀総長 「弾撥力のあるうちに……」
 御上(大声にて)「絶対に勝てるか」
 「必ず勝つとは申上げ兼ねます」

 S16-9-6 御前会議。
 約諾し得る限度。欧州に関しては、「防護と自衛の観念に依り律」する。
 総理大臣口述。外交措置が奏功しないときは、「自衛上最後の手段に訴」える。
 軍令部総長。外交交渉によって「帝国の自存自衛上の已むに熄まれぬ要求すら容認せられ」ないときは戦争。
 我予定決戦海面に邀撃する場合飛行機の活用等を加味考量致しまするに勝利の算は我に多しと確信。
 第一段作戦を成功させるには「第一には彼我戦力の実情より見まして開戦を速かに決定致しますこと、第二は彼より先制せらるることなく我より先制すること」。第三は季節の気候を考えてもらうこと。
 参謀総長。今後、米ソは当然に提携するだろう。冬のうちなら、米軍の飛行機も潜水艦もシベリアをあまり利用できないだろう。だから冬のうちに南方で勝ってしまえば、明春以後、ソ連と戦争になっても大丈夫。

 7-28から、日本も米国人の為替取引を制限している。
 米国へは、仏印進駐は「自衛的措置」だと説明した。
 8-22よりあと、米国西海岸諸港から日本近海を通って米ソ船が、石油類、軍需品を、ウラジオに輸送している。このことは日米の新聞が報道し、日本国民の感情を刺激した。
 米国からの回答。このルートでの対ソ石油輸出量は、対日輸出量とくらべて取るに足らない量であると。
 7-26以降、米国へ向かう日本船はなくなった。

 企画院総裁の9-6説明。
 液体燃料は、民需を徹底的に抑制しても、明年6~7月頃には貯蔵が皆無となる。
 南方を占領できれば、2年目からはその資源を完全に活用できる。

 参本が9-6のために作った資料。
 7月末に重慶で、米英支の空軍専門家が会同した。米支は空軍に関しては合同作戦を進めている。
 米国からソ連極東部に物資を送っているのは、援助ではなくて、シベリアに米軍基地(航空と艦艇)を建設するためだ。
 冬の満州では日ソともに作戦しづらい。だから冬のうちに南方を固めてしまう。
 重慶政権に対する「交戦権の行使」と敵性租界処理は、これまで米英に顧慮して発動を控えてきた。しかし南方開戦となれば、これを即時に実行できる。重慶に圧力を加えられる。
 日本が米英と断乎開戦することによって、支那民衆の米英依存心理が粉砕される。

 英国はタイと不可侵条約を結んでいるが、もし日本に基地を提供したらこの条約は無効だと恫喝している。
 8-4に英主力艦の『ウォースパイト』が暹羅湾を徘徊しているとの情報あり。

 ドイツは空軍を対ソに向けねばならないので英本土上陸は、近東・北阿作戦のあと、来夏になるだろう。

 もし、ドイツがソ連をすぐにも無力化させたり、ソ連が米国に支援されて日本を挑発してきたら、南方作戦中であっても対ソ戦は発動する。

 対米交渉では、南方に武力行使しないと約束する場合は「支那は完全に我帝国の思ふ様にせねばならぬ」。そのためには駐兵は絶対に続ける。撤兵すればシナ人は言う事を聞かないので。それに「陸軍は十数万の犠牲を払ふて居る」。

 蘭印のオランダ政府は、「土人徴集令」で第一回の徴集をし、9月下旬から武装訓練を開始する予定。

 9-20 連絡会議。
 書記官長。三国同盟についての日本の見解。これは防禦的なものであると米国に説明する。
 某の発言。「防護と自衛と云ふ大きくかぶせた表現法を適当と思ふ」。

 9-20 連絡会議決定の了解案。
 各国家、民族が、正義&衡平による万邦協和の理想の下に生存する一宇をなすこと。これは日米は声明する。
 両国の一方が供給し得、且つ、他方が必要とする物資を相互に供給すると保障する。
 両国は、石油、ゴム、ニッケル、錫等の特種物質の生産、供給は各国に無差別とする。
 太平洋で平和が確立したら日本は仏印からは撤兵する。

 9-25、両総長の要望。
 17年3月中旬までには南方作戦を終了し、北方の転機に応じたい。
 シベリアが冬であるうちに南方を片付けるためには、16-11-15に開戦したい。それには10-15から輸送を開始して南部仏印などに戦略展開を完了したい。

 10-4、連絡会議。
 日米サミットは断る。なぜなら日本側は基本的なところで米国に同意していないようだから。

 10-9 連絡会議。
 寺崎アメリカ局長。米側は「自衛権」を論じたいようだ。
 「自衛権問題に就ては欧州戦に〔米国が〕参加するのが自衛権なりと考へてもらい度」。
 また、仏印にて日本軍が、家屋を占領し、第三国人〔支那人〕を逮捕しているのは、国際法上の違反だと。

 外相。林中佐が、五万の兵力が北仏印に入ると述べたことは外交上、不具合だ。
 参謀総長。南部仏印には兵は入らない。昆明に向かうため、北部仏印に多数の部隊が入ったと宣伝したのだ。

 10-12、五相会議。
 東條。日本では統帥は国務の圏外にある。総理が決心しても統帥部との意見が合わなければ不可。総理が決心しても陸軍大臣としては之に盲従はできない。
 豊田。「御前会議御決定は軽率だった」。前々日に書類をもらった。
 東條。7-2の御決定で、南方に地歩を進め、北方は解決すると決められたのだ。シナ駐兵問題は陸軍としては一歩も譲れない。「退却を基礎とすることは出来ぬ」。陸軍はガタガタになる。国内世論鎮圧には自信がある。

 杉山所感。及川は東條に同意すると称し、本心は、近衛に決めさせて海軍軍令部の責任を逃れるつもり。鈴木はただちに開戦しろという考えではない。

 10-14 閣議。
 東條。9-4御前会議で、10月上旬と決めた。今日は14日だ。船を200万トンも徴用して皆様にご迷惑をかけている。「斯く此席で話しておる今でも兵は動いておる」。
 近衛は豊田外相の発言をうながした。
 豊田。アメリカと話のつかないのは「駐兵」「三国同盟の自衛」など。昨日から新聞論調が変わったのはなぜか。
 伊藤情報局総裁。閣議決定の輿論指導要綱を実践した。

 東條。北部仏印に陸軍が入っているのは、今後の企図秘匿のため昆明作戦をやるように見せるため。大命により行動している。外交が遅れているだけ。差軍準備行動は普通に進んでいるだけ。なぜ外交は約束通りやらぬか。米国のいうなりに撤兵したら、満州も朝鮮も危うくなる。支那事変では併合も賠償も求めていない。支那事変ではこっちに「数十万の戦死者、之に数倍する遺家族、数十万の負傷兵」。数百億の国幣を費やしているので他の国なら領土割譲を求めるのがあたりまえなのだが。満州事変以前の「小日本」に還元するというなら、また何をか言はんや。米国は独ソの手打ちを気にしている。その弱点をついて、日本が独ソを和睦させ、米国の立場を弱めて交渉すればいい。

 東條と杉山の雑談。
 東條。海軍大臣は自信がないと言わない。しかし自信のないような口のききかたをする。はっきり言わないので、物が定まらない。「海軍が踏み切れないないのならそれを基礎として別のやり方を考へねばならぬ」。

 杉山。宮中大本営で、永野から聞いた。富田が、海軍から戦争はできぬと言うてくれんか、と。永野はそれに対し「そんなことが言へるものか」と返答。
 東條。三国同盟のとき、70回も会談しても海軍は賛成しなかった。が及川が大臣になったらすぐ決まった。及川は、国内問題なので賛成したと言ったそうだ。無責任なものだ。

 10-17、三長官会議。
 木戸から聞いた。お上は、9-6允裁の国策遂行要領にこだわらず、白紙に立って検討せよとのこと。
 陸相が、海軍大臣は誰の予定かと。木戸が豊田だと答えたところ「豊田は陸軍では声をこくのもいやだと言う程」で反対だと。

 杉山総長は、東條中将を大将に進級させようと提議。なぜなら海軍大臣が現役大将だから具合が悪い。あと1ヵ月で中将5年となるから、特例で進級させればいいと。

 10-23、連絡会議。
 前田少将。米は、S17末に、両洋作戦の戦備が整う。それまでは日本を戦争に参加させないように務めるだろう。

 永野。海軍では1時間に400トンの油を減耗しつつある。やるかやらないか早く決めてくれ。

 10-24~25、連絡会議。
 陸海軍共通の見解。この秋に開戦した場合、米国はソ連の軍事基地を利用するだろう。ソ連が米英から唆されて対日参戦するかもしれない。戦争が長期化すれば情況により日ソ戦、なしとせず。

 艦政本部総務部長の説明。3000トン、12ノットの標準型の輸送船を多量生産したい。
 戦争2年目には、60万トンの輸送船の新造をする。それには36万トンの鋼材が必要だ。

 これに島田が突っ込む。若い者は楽観し過ぎだ。その半分しか新造はできないだろう、と。

 賀屋。労力は「第二国民」の育英をすれば心配ない。

 所感。ドイツの国力は信用できる。「独の国力に対する信頼は之を強く考えあるもの〔者〕多し」。

 10-27連絡会議。
 鈴木貞一。日本には物資の永年計画がない。年度ごとに、分配しているだけだ。

 東條。陸軍は対ソ戦備に重点を置いて準備している。
 杉山。陸軍は、ソ連軍が170個師団で極東に来ると考えて準備を進めてきた。

 海軍の山田整備局長。
 11月に開戦すれば、航空揮発油は、蘭印より取るものを加えて、30ヶ月。3月に開戦すれば、21ヶ月。開戦しないならば、航空揮発油は34ヶ月、自動車燃料は26ヶ月後に零となる。

 判決。ドイツに作戦協定を提議する場合は、さしあたり、次のことを約諾させろ。対米宣戦、単独不媾和、「近東作戦の強化により対日呼応」。
 すでに独ソ戦が始まっているので、ソ連をやっつけてくれとはこちらからは頼まない。こちらが要求すれば向こうも要求してくるから薮蛇。

 日本とドイツの海上担任境界は、「コロンボ」南北。これは海軍において黙諾があるようだ。

 10-28 連絡会議。
 外務省。3月開戦の場合、ソ連の脅威は今よりも軽くなる。
 参本。そんなことはない。冬のうちにソ連は整頓し、米と結合し、春に対日攻撃するだろう。

 参本。イタリアが参戦したときに、ドイツは喜ばなかった。

 鈴木貞一。人造石油を400万キロリットル生産するためには、設備のために、鉄が1000万トン要る。工場設備には3年かかる。

 10-29~30 連絡会議。
 シナ駐兵の撤兵については、杉山と塚田が強硬に不同意を繰り返した。東郷は、撤兵しても経済はなんとかなるから早く撤兵しろと。

 賀屋は質問が多いが、真面目である。

 10-30 連絡会議決定。
 ドイツはコーカサスの油田を掌握するだろ。そこから近東、スエズ、欧州大陸まで制覇するだろう。欧州新秩序だ。
 英国が占領されても英艦隊は太平洋まではやってこない。というのもドイツは英国民に対する給養の責を負わないと意志表示しているから、見捨てられるものじゃない。

 ソ連は米軍に基地を貸すだけでなく、潜水艦や飛行機で対日参戦するかもしれない。

 米英は不可分である。よって蘭のみとか、英蘭のみに相手を限定できない。
 米英蘭は、日本が南方に武力進出した場合、共同防衛の了解があることはほとんど疑いがないから。

 日本が蘭印に出たら、英国は「自衛の為」ただちに日本に武力的に対抗する。これは確実だ。

 米国は、南西太平洋は自分たちの発言権圏内だと思っている。
 日本が蘭印に出て英国と交戦するようになれば、米国の輿論は、欧州戦争以上に、刺激されるだろう。

 もし日本が対蘭戦だけをスタートしたら、日本軍の作戦線の弱点たる側面を比島、香港、シンガポールから突かれてしまう。

 対英戦争も、対米戦争も、日本としては、先制攻撃(開戦奇襲)でないならば勝ち目がない。もし蘭に対して先に開戦してしまったら、米英はそれを見てすぐに極東での臨戦態勢を固めるので、日本には勝ち目がなくなるのだ。

 マレーや比島を占領しないと、日本の強固な戦略態勢は確立しない。

 日本が対米英開戦すれば、南洋の華僑は援蒋できなくなる。また、蒋介石軍のなかの将領が南京政府側に次々と願えるだろう。

 南方作戦を始めた場合、第一年度には石油85万トン、第二年度には石油260万トン、第三年度には石油530万トンの供給が必要になるだろう。
 国内には貯油が840万トンある。
 よって需給は、第一年度末に255万トンが残額となり、第二年度末には15万トンが残額となり、第三年度末には70万トンが残額となる。

 航空燃料は、第二年もしくは第三年に、危険水準にまで供給が減るだろう。

 この前後の海軍の動きの表。
 S15-11に、船舶55万トンを徴用。
 S16-1に、山本GF長官に対しハワイ攻撃の研究を命じ、山本はそれを大西瀧治郎少将に下命した。
 S16-10上旬、南方総軍が創立された。
 S16-11-3、真珠湾攻撃を軍令部総長が決済した。
 S16-11-21、大海令第五号(作戦展開)。
 S16-11-26、単冠を発つ。
 S16-12-2、大海令第十二号。8日の武力発動。
 S16-12-5、最後通牒手交時刻決定。

 S16-11-1 東條陸相と杉山総長との会談。
  海軍がとつじょ、最近になって、強く鉄を要求しはじめた。その真意は、非戦の責任を国力、すなわち政府のせいにしようとしている。海軍ありて国家あるを知らない連中だ。

 東條。お上は正々堂々とやることをお好みになる。今開戦を決意し、そのあと、欺騙外交をやることは、お聞き届けにならぬと思う。

 杉山。開戦しないというのは困る。すでに内地から20万人の兵力を出し、支那からも、やるべき作戦をやめて兵を南下させている。ここまでして開戦しなかったら士気が挫ける。

 東條。本日は、大義名分についても研究したい。

 11-1~2、連絡会議。17時間連続。
  機帆船の油は、海軍より供給する。

 大義名分に関しては、第二十班案 および 第二部案 を基礎とす。

 賀屋「勝算が戦争第三年にあるのなら戦争やるのも宜しいが永野の説明によれば此点不明瞭だ。然も自分は米が戦争しかけて来る公算は少いと判断するから結論として今戦争するのが良いとは思はぬ」。

 東郷「私も米艦隊が攻勢に来るとは思はぬ、今戦争する必要はないと思ふ」

 鈴木貞一。〔物量面では〕心配はない。十八年には物の関係は、戦争した方が良くなる。

 東郷。外交でごまかせというのはひどい。乃公にはできぬ。

 伊藤次長。海軍としては11-20まで外交をやってもよい。
 塚田。陸軍としては11-13まではいいが、それ以上は困る。

 塚田。作戦準備の段階で飛行機や船は対米小衝突を始めるとみなければならない。

 島田。(伊藤に向かい)発起の2昼夜くらい前までは外交を続けてもいいだろう。
 塚田。黙っていてください。そんなことは駄目です。

 けっきょく、12月1日零時(東京時間)と決す。そこで外交を終えることに。それまでに外交が成功すれば戦争発起を中止する。

 総長と次長の考え。南部仏印からは撤兵できない。それは支那の抵抗を抑えるためにも必要だし、南方の石油を取るための足場でもあるから。

 外相。支那問題に米の口を容れさせてはいけない。従来の対米交渉が不味いのだ。九ヶ国条約の復活コースだったから。

 東郷。南部仏印から撤兵しないというのでは、交渉になりはしない。

 ここで海軍側2名と東郷の間の激論となり、このままでは東郷が閣僚を辞任して倒閣するおそれが出てきた。※ここに大チャンスがあった。

 休憩の間、別室で相談。もし内閣総辞職となれば、次の内閣は避戦内閣になる。そこからあらためて戦争準備してももう手遅れになる。

 この会議に参本から提案したペーパー。
 「帝国は……自存自衛を全うし大東亜の新秩序を建設する為、直ちに対米英蘭開戦を決意す」
 対米交渉にあたりては、「開戦企図の秘匿と、開戦名目の把握に勉む」。

 塚田次長の所感。
 永野は、今戦争をやらねばならぬと信じているが、戦争の見通しは不明と言う。杉山は、戦機は今だと。
 塚田の考え。戦争は避けられない。今回避しても、来年か再来年には必戦だろう。だったら今やるのがいい。日本が南進すれば、独伊が英を屈服させる公算が大きくなる。そうなれば支那も屈服するだろう。その次はソ連も屈服させられるだろう。それで「鉄壁」を築くことができる。英国が倒れれば、米国も気が変わるだろう。

 S16-11-1。帝国国策遂行要領。
 帝国は……自存自衛を全うし、第東亜新秩序を建設するため……。

 対米交渉要領。
 三国条約の解釈および履行問題。
 日本としては自衛権の解釈を濫りに拡大する意図はないことを明瞭にする。

 杉山と永野による上奏。11-2。
 「我は集結せる戦力を急襲的に使用し敵を各個に撃破することが出来まするので必成を確信致して居ります」。
 ※これでは敗戦と同時に自決するしかなかったわけだ。

 11-2の上奏にあたり、参謀総長の資料。
 大蔵大臣は、北樺太の油田を買収して自存を全うしてはどうかと。それは相当に困難だろう。仮に成功しても、年額150万〔トン?〕程度。帝国の需要を充たすには足りない。しかも、米国は必ず干渉するだろう。

 軍令部総長。対米交渉が不調のとき、臥薪嘗胆はできない。最下策だ。ジリ貧となり、和戦の機は米国に掌握されてしまう。

 蔵相。南方作戦開始のイニシアチブがこっちにあるというだけで、戦争をどう決着させるかのイニシアチブは米国が最初から掌握しているじゃないか。米国は2年間、間合いをとっていればいいだけだ。

 軍令部総長。戦争は間違いなく長期戦になる。

 総理大臣。日本政府は七月に、「日米開戦を辞せず」と決め、裁可ももらっている。無為に2年を経過するより、今やるのが有利だ。

 外相。長期戦になれば国民の志気は崩れる。

 参謀総長。こっちが南方域を占領すれば、英米は援蒋ができなくなる。支那は抗戦を断念するだろう。ソ連は冬期には戦争できないから、冬の間に南方の片をつける。

 蔵相。支那は2年援助を断たれても降伏などしない。3年後のことを誰も考えないのか?

 外相。米国は兵器こそ増やしているものの、それ以外の生産拡充をしていない。つまり、向こうから戦争を仕掛けるつもりはないのである。

 結論。いまの不安定状態を続けると国民精神は志気沈滞する。とても臥薪嘗胆などできない。

 11-2、総理、陸海総長、列立上奏のさいの御下問と奉答。
 総理は涙を流して、航空部隊の準備命令を御前会議前に発令したいと。

 天皇。運送船の損害等も考えているだろうな。朝鮮のダムが壊れたらどうするか。

 11-3、作戦計画上奏。御下問、奉答。
 天皇。租界は香港の後でやるだろうな。
 杉山。そうでございます。他の方面でやると、マレーの奇襲は駄目になります。

 天皇。お前〔杉山〕はモンスーンで上陸が困難になると言うていたが12月になったが上陸はできるか。

 天皇。「泰に対する外交交渉は大義名分から言へば早くするを可とし又軍の奇襲からは遅い方がよいと思ふがどうかね」。※この発言はとてもマズイ。

 天皇。8日は日曜日ではないか。
 杉山。休みの翌日の疲れた日が良いと思います。

 S16-11-4、軍事参議会。
 面子の中に、寺内大将、百武海軍大将、塩沢幸一大将、吉田善吾大将、篠塚義男中将、加藤隆義大将、及川大将、山田乙三大将、日比野正治中将。

 軍令部総長の説明。対米英戦は、確実な屈敵手段がないから長期戦となる。数年後の確算の有無も断ずることは困難。

 参謀総長の説明。敵の航空機は、マレーに320機、比島に170機、蘭印に300機、ビルマに60機。
 これらの地域に増援を送れる外縁の地域。インドに200機。豪州に300機。新西蘭(NZ)に150機。
 戦域の陸軍は土民7割、白人3割である。

 帝国陸軍は51個師団、200万人。
 満鮮には対ソ用に15個師団。
 対支用には24個師団。

 仏印に1個師団。
 内地と台湾に5個師団待機中。
 支那からの転用5個師団。あわせて11個師団で南方作戦をやる予定。

 ソ連がもし飛行機や潜水艦で干渉してくれば、日ソ戦にもなるだろう。

 参議官からの質問と応答。
 総理。錫、ゴム、タングステンは支那か南洋にしかない。ストックは1年半で尽きてしまう。

 鳩彦王殿下。外交の都合で開戦時期の決定を左右するべきではない。統帥上の見地から決定するのが適当ではないか。 ※まさにドイツ流。国際条約の意味がまるで分かってない皇族もいた。

 東條。米国の対日態度は予測し難い。もし積極的に挑戦してきたら、我は屈服の他ない。

 東條。ドイツは2ヵ月前、日本が対米開戦したら即時に対米参戦すると言った。独伊は、ソ連を屈服させたらコーカサスから近東に出る計画がある。現在ドイツは南太平洋で通商破壊戦をやっているが、この区域を拡大してもらうこともできる。 ※徹頭徹尾ドイツ頼み。

 東條。こちらが比島を占領するとき、彼がこれを奪回しようとして主力艦隊を出すなら、それを撃滅できるかもしれない。

 東條。ドイツが対米宣戦し、英本土がドイツに占領されれば、米国は対日戦意を喪失するかもしれない。

 東條。わが本土防空兵力は、陸軍100機、海軍200機。陸軍の高射砲は500門、海軍の要地防禦用の高角砲が200門。
 ※S16-11-4時点の公式説明。

 杉山参謀総長の答弁。高射砲は、生産地点(東京、名古屋、大阪、北九州など)と、交通要点(青森、広島、下関、釜山、新義州など)と、油田地帯(秋田、新潟、柏崎など)に重点配置する。
 昨年までは防空意識は低かった。独ソ戦が始まったので、施設も訓練もよくなった。

 東條。石炭輸送には、機帆船を使う。

 東條。対英米開戦すれば、ビルマルートが遮断され、香港からの援蒋もできなくなるので、重慶は弱体化する。南西派や共産党は国民党から離れるだろう。

 S16-11-4の質疑応答を後で参本がまとめた資料。
 陸軍の兵力集中重点は、まずマレー作戦。
 外交では、南方が快調ならば、北樺太の買収をソ連に提議できるかもしれない。

 寺内は、英米が先に攻勢を採るおそれはないのかと質問した。
 それに対し「〔英米が〕自衛権の範囲に於て〔対日先制攻撃を〕行ふは蓋し已むを得ざるべし。但し其の戦闘行為即ち開戦にあらず」。「右戦闘行為が十二月初頭以前に生起する場合開戦すべきや否やは御聖断に依るべきものとす」。

 米の援ソ行為。9月末にウラジオ港に8隻を輸送済み。航空ガソリンと飛行機材料が中心。

 対米作戦のための編制装備の改善。
 馬をやめ、自動車採用。
 化学戦を顧慮せず。其の装備を除く。
 人員の軽装運搬機関として自動車配属。

 現在、比島に「遠爆」が40~50機ある。※B-17のこと。
 アラスカには100機、重慶には30機。
 極東ソ連軍の遠爆は約80機。※TB-3のこと。

 11-5、御前会議。
 外相。米は自衛権として独に対し武力を発動し、日本に対しては太平洋方面に武力行使をせざることの約束を希望しあるが如し。

 総理。10-2に受け取った米側の回答は、要するに四原則(領土保全主権尊重、内政不干渉、無差別通商、武力による現状打破は承認せず)。四原則は、九ヶ国条約の集約である。

 枢相。米は自衛権につき勝手だ。

 外相。石油については凍結令前から出さぬことになっていた。

 参謀総長。南方作戦は、兵力20万、飛行機800機。まずマレーと比島を占領し、その次に蘭印へ。

 枢相。日露戦争では旅順を37年の夏に陥とせるといっていたのに翌年1-1にずれこんだ。独ソ戦もヒトラーの読みが違って長期化しているではないか。

 軍令部総長。南洋には敵の水上艦、潜水艦、航空隊があるから、相当の損害を受けることは覚悟の前である。こっちの航空機は三分の一から半分、やられるかもしれない。

 枢相。タイに対する進駐の交渉はどうするのか。それは将来の対豪関係に影響する。国民としては支那事変をどうにかして欲しいのに、その見込みがつかずにまた米国と開戦するとは、為政者としてどうか。ヒトラーも日本人を二流人種だと言っている。独英、独米で手打ちがなされ、日本だけ取り残されたらどうする。

 総理。米国は日本が経済的に降伏すると思っている。しかし日本軍が開戦のための展開をすればこっちの覚悟が伝わる。そこで外交交渉ができる。

 御前会議の議題としての帝国国策遂行要領。
 三国条約の解釈について。我が方としては、自衛権の解釈を濫りに拡大する意図がないことを更に明瞭にする。

 外相。S16-11-5。対外国策の要諦は、正義と公正。日本が警告したにもかかわらず、米国は、極東を通じて石油その他の軍需必要物資を対ソ供給している。非友誼的行為だ。中南米もまきこんで対日経済断交の挙にも出た。

 企画院総裁。南方作戦のために、仏印から日本本土に食料があまりやってこなくなったら、大豆、雑穀、甘蔗等の代用食を考える。第一年目に蘭印から奪える石油は、30万キロリッター。第二年で200万キロリッター。第三年で450万キロリッター。内訳。第一年、ボルネオから海軍20万キロリッター、陸軍10万キロリッター。スマトラからは第一年は零で、第二年に南部から75万キロリッター、北部から25万キロリッターが得られるだろう。S16-12-1現在の貯油は、陸海民あわせて111万キロリッターである。植物油脂も南方で確保しないと国内需要を満たせない。民間・農林関係で必要な灯油、産業用の普通の機械油、鉄道用の高級機械油、船舶漁船用のディーゼル重油は逼迫するだろう。

 大蔵大臣。南方からは平時の輸入を続けてきた。そこを占領すると物資の流れは止まってしまい、逆にこっちから物資を供給してやらねばならなくなるだろう。だがこっちにその余裕はないから、相当長期間、現地民衆にとっては搾取的な民政を続けるしかない。

 参謀総長。戦争はおそらく長期にわたる。

 11-5、作戦計画上奏時の御下問・奉答。
 天皇。このさい秘密保持の点から、軍司令官以下をいつごろ現地に向け出発せしむるか。

 杉山。11-7~11-9の三日間、作戦打ち合わせがある。その後、隷下軍との打ち合わせがある。早く出発すると企図が秘匿できないだろう。しかし期日は未定。

 天皇。北を騒がせるな。

 以下、「海上輸送力を吻合せしめたる十七年度物動主要物資の供給力」。
  S16-10-22企画院作製。
 民間船の物資輸送は冬季が閑散期なので、冬季に開戦するのは有利。

 南方よりの期待量は、11月開戦でも、3月開戦でも、20万6000キロリッター。

 以下、「戦争を考慮せる場合の海上輸送力(民需)及之に伴ふ重要物資に対する廃船の見透」。
 企画院 S16-10-22作成。
 事故船は現状で月に平均、三二程度。

 以下、「重要物資の供給力算定資料」。S16-10-22。
 油椰子のパーム油。1938年に 22万6668トン生産した。パーム核は4万8036トンであった。

 もし北樺太を占領した場合。
 オハからは初年に9万2000キロリッター、次年に22万キロリッター。
 エハビからは、初年に13万1500キロリッター、次年に31万5500キロリッター。
 カタングリからは、初年に5万5000キロリッター、次年に13万2000キロリッターが得られるであろう。
 初年は、掘鑿開始時点から起算する。

 以下、「臥薪嘗胆の場合の検討資料」。S16-10-31。企画院。
 人心の統一が難しい。一歩誤れば、国論が分裂する。

 S16-11-12 連絡会議。
 豊田外相時代に、ドイツ(オットー)から《もし米国がドイツに向かって戦争行為に出たら、日本は米に対し戦争しなければならない。ゆえに米国は大西洋での反独行動を控えろ》と日本から米国に言ってやってくれと頼まれた。しかし豊田は断った。

 11-13、連絡会議。
 「重慶に対する交戦権の発動は特に宣言等の形式を以てすることなく対米英開戦を以て事実上其実効を収むるものとす」。

 11-15、連絡会議。
 外相から野村に訓令した。忍耐にも限度がある。これ以上アメリカは日本の要求を無視するなと言ってやれと。

 外相。グルーに言ってやった。米は帝国に対し武力ょりも強い経済圧迫を加えているのであるから、「我は自衛上立つ事もある」。米が支那に対し帝国が払っている犠牲を無視することを強要するのは、日本に自殺せよと言うのと同じだとも。

 戦前に宣戦布告をするか、あるいは、宣戦布告することなく戦争に入るかは研究の要あり。

 S16-11-15、宮中午前兵棋の後、南方軍に対する任務に関する上奏の節、御下問と奉答。
 杉山。対米交渉が成立したら第52師団の動員は中止する。伊勢、熱田、畝傍、桃山に御参りしたいのでお許しをお願いいたします。

 11-20、連絡会議。
 外相。米国としては輿論の関係もあり、折れて日本と妥結することは不可能だろう。

 11-22、連絡会議。
 開戦名目に「中華民国」の字を入れるのは不適当。「国利」は、日清戦争や日露戦争の開戦詔勅にも使われた語なので入れてもよい。

 11-23、大本営政府連絡会議決定。
 もし先に英軍がタイ領に侵入したら。ピプンを問い詰め、タイがそれに同意を与えたのであれば、日本軍に対しても許可をせよと迫り、日本の自衛措置としての進駐を要求する。

 11-26、連絡会議。※単冠湾からすでに出ている。
 外相。『気比丸』事件〔1941-11-5にソ連の浮流機雷に触れて清津沖で沈没。156人死亡〕についてソ連に、機雷に安全装置をつけていたのか、安全装置が不完全なら日本の主張する通り受諾せよ、と申し込んだが未だ回答無し。
  ※繋維索が切れたら爆発しないようにしなければならないとハーグ条約で決まっている。

 第三国にソ連の基地を与えるようなことはせぬかと質問したところ、中立条約は第三国との関係については無関係だと。

 対米乙案で、明年度から航空揮発油を含む400万トンを米は日本に輸出し、蘭印も航空揮発油を含む200万トンを日本に輸出するという条件をつけろと野村大使に訓電すること。
 なお昨年は米国から330万トン輸入していた。また昨年芹沢は蘭印に対して180万トンを要求している。

 11-26の奏上のさいの問答。
 天皇。重臣を御前会議に出席せしめてはどうか。
 東條。重臣には責任がないので適当ではない。
 天皇。それでは会議ではなくて御前懇談では。
 東條。機密が漏れないように重臣には何も伝えてこなかったのです。

 11-27、連絡会議。
 東條。日露戦争のときの伊藤や松方らは真の元勲だった。今の重臣とは違う。今の重臣は一度総理大臣をやったというだけで質が低い。また秘密がダダ漏れである。東条内閣が成立したときの重臣会議の内容は全部漏れた。

 宣戦に関する事務手続きについて。
 交戦状態に入りたる時期を明示する為の内閣告示の件。

 11-29、宮中で東條が重臣に説明。
 廣田、林、阿部以外は、現状維持を進言した。
 特に阿部は強硬に積極論を主張した。
 岡田と若槻は現状維持論で、特に岡田は強く主張した。

 11-29、連絡会議。
 この席で初めて、永野が、外相に対して、対米交渉の打ち切り予定日が何日なのかを知らせた。※南雲艦隊はとっくに択捉島を出撃済みである。

 某〔杉山?〕「国民全部がこのさいは大石蔵之助をやるのだ」

 12-1、御前会議。
 原。米国が撤兵せよという支那という字句の中に満洲国は含まれているのか?

 永野。イタリア海軍が消極的になったので、英海軍には余裕ができた。

 原。東京を焼夷弾空襲されたら、踏みとどまって消火できるものではない。住民の避難対策は講じてあるのか。

 直答なし。

 外相の説明。
 和平の斡旋者が依然、援蒋行為を継続しているのは矛盾だ。
 米国は、自らは容易に実行せざる諸原則を帝国に強要せんとしている。
 「蒋介石治下の中国は愈々英米依存の傾向を増大し……」(p.550)。

 以下、S16-11-28外務省起案の、日米交渉の経緯。
 米国の斡旋条件のひとつに「日本より大量移民を支那に送らざること」。

 三国同盟は「挑発に依らざる欧州戦争の拡大防止に寄与せんとする」と目的を再定義せよ。「欧州戦争に対する両国政府の態度」を日米協定することによって。
 ※米国が対独開戦するのはドイツから挑発を受けたときだけなので、日本は対米参戦できなくなる。

 米国の立場は「防禦と自衛の考慮」によりその態度を決する。自衛の観念を拡大すれば米国は容易に参戦し得る。
 要するに、米国は対独参戦するが、日本は中立すべし。

 米国は、日本の「防共駐兵」には異議がある。

 ハルの態度。日本が三国条約を骨抜きにして、平和政策を採る旨を確言しない限り、援蒋は打ち切らない。

 ハルは、撤兵等を急速に実現する必要はないんだと、日本の2人の大使に言った(p.557)。

 S16-12-4、連絡会議。
 対米最後通牒の文案を審議。
 明日5日の午後に発電し、6日翻訳となれば手交するのにはちょうどよい。
 手交の日時は統帥部の要求に合致させなければならぬ。

 12-6、連絡会議。
 最後通牒は、7日の午前4時(日本時間)に発信し、8日午前3時(日本時間)、大統領に手交することとす。

 外相。リッベンは、日米戦争が起これば独伊はただちに対米戦争状態に入ると言っている。日本は米の軍需品がウラジオに入るのを止めてくれ。

 軍令部総長。極東ソ連軍の飛行機は1400。潜水艦は100隻。米国からウラジオへの補給を妨害すると、このおびただしい飛行機と潜水艦が南方作戦を脅かす。だからソ連を刺激するのは損である。

 ※下巻もいずれそのうちに。

国際法を守らない国と何かを約束することは、それ自体、国際法蹂躙への加担行為に他ならない。

 したがって、韓国だけでなく、中共、ロシアとも、日本は断交するのが筋なのだ。

 トランプもアップルの会長に申し渡すべきだった。米国の価値観を潰そうとしていることがハッキリしてきた中共に漫然と工場を置き続けたのはアンタの怠慢なのだから、撤退遅延に責任のあるアンタが制裁関税発動日に辞職して世間に詫びてはどうか、と。

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 KIM GAMEL 記者による2019-8-20記事「US troops may be victims of massive credit card hack in South Korea, military says」。
     5月29日より、3万8000個以上の駐韓米軍将兵用のクレジットカード(米政府発給のもの)の情報がダークウェブ上で密売されている。韓国内でカード情報が盗まれているものと思われる。
 米陸軍の第8軍は、19日にフェイスブック上にアラートを掲げた。

 在韓米空軍基地に入り込んでいる韓国のクレジット組合も、犯罪グループに情報を流したと疑われている。

 韓国への旅行者も、商店決済の際にカード情報を抜かれた恐れがある。システムに欠陥があるのだ。

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 Jack Detsch 記者による2019-8-19記事「Pentagon sees warning for China in Turkey's F-35 ouster」。
     ペンタゴンいわく。米国がトルコにF-35を引き渡さないと決めたことで、トルコはこんどは中共から兵器を買うのではないか。

 「チャイナ・パワー」年次報告書によると、2013年から2017年にかけて中共は100億ドルもの武器を中東地域に輸出した。武装ドローンや精密誘導兵器も同地で大処分する気満々である。

 ペンタゴンは特に懸念している。中共製の武装ドローンが中東を席捲するのではないかと。

 また注目しているのが、中共が資金力にモノを言わせてイスラエルを籠絡しにかかっている兆候のあることだ。

 ※シリア空軍がトルコの軍事補給トラック列を空爆したので、こんどはトルコがロシア軍を空爆するのではないかと噂されている。またイスラエルのF-35が、機内タンクだけでは往復できるはずのないイラク東部のイラン製SSM倉庫を繰り返し空爆しているとの噂もあり。

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 ストラテジーペイジの2019-8-20記事。
    ロシャリクのリチウム電池火災は、単に発火したのではなく、最後は爆発したのだという。

 19人乗り組んでいたうちの14人は死亡。
 残った5人のうち1人は民間技師。
 この5人だけでなんとかロシャリクを浮上させた。

 そして、ロシャリクの作戦母船である「改造SSBN」に、乗り移った。
 ただし退艦の前に、すべてのコンパートメントに注水するよう、5人は命令された。これは鎮火を確実にするための措置だったという。

 ロシャリクを修理する費用を今のロシア政府が捻出できるかどうかは疑問である。

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 Huong Le Thu 記者による2019-8-20記事「China’s Incursion Into Vietnam’s EEZ and Lessons From the Past」。
  中共はベトナムのEEZ内でのベトナム船による試掘を徹底妨害中。同時に中共船がベトナムEEZ内で盗掘するようになっている。海警+海上民兵の威圧のもと、ベトナムの資源を侵奪し尽くすつもりだ。

 教訓は何か。2016に北京が国際法=UNCLOSを公然と蹂躙する意志を示したときに、世界が対支制裁を怠ったことが、今日の事態を招いたのだ。

働かなくともすむ未来をめざして

 Robert Farley 記者による2019-8-18記事「Last Battleship: The Royal Navy's Final Battleship Was a Real Navy-Killer」。
       第一次大戦が始まると、海軍卿フィッシャーは考えた。浅吃水の大型軽巡に、上陸作戦を支援できる火砲を持たせる。それによってポメラニア(ポーランドのバルト沿海地方)に英軍を上陸させることができれば、ベルリンが脅かされるから、ドイツは西部戦線から兵力を引き抜くしかなくなるだろう……。

 かくして建造された『カレジアス』『グロリアス』は、15インチ連装砲塔×2基となり、続く『フュリアス』は18インチ単装砲塔×2基になった。
 英政府はフィッシャーに対し、巡洋戦艦の新造は許さんぞとタガを嵌めていたのだが、この計画艦は、その禁制を迂回するカテゴリーだった。

 特急工事で艦はできたものの、さすがにバルト海の上陸作戦は、WWI中にはとうてい実行不可能だった。

 ベルサイユ媾和後、3艦ともに主砲を撤去して空母に改装された。これはワシントン海軍軍縮条約に基づく。そのうちWWII後までも生き残ったのは『フュリアス』だけだ。

 ところで撤去された4基の15インチ連装砲塔(砲身は38口径長)は、軍艦の中でも最も建造コストのかかるパーツである。これをただ倉庫に置いておくのは勿体無いのだが、華府条約の決まりにより、それを新造艦に載せることは許されなかった。
 やがて、ロンドン海軍軍縮条約が失効すると、縛りは無くなった。

 無条約時代の第七番目の新造戦艦として計画された『ヴァンガード』は、もしこの余剰砲塔がなかったら、完成はもっと遅れていただろう。というのはWWIIはすでに戦艦の時代ではなく、空母と対潜システムに英海軍の資源を優先配当すべきことはハッキリしていたからだ。

 英海軍は『ヴァンガード』を太平洋で使おうと考えた。『金剛』級の巡戦に、それは対抗できるはずだった。

 1941年、造船所に竜骨が据えられた。
 だが新戦訓が次々と得られたために設計も二転三転。1944年に進水はしたものの、とうとうWWII中には竣工はしなかった(この進水式が、現エリザベス女王が立ち会った最初の進水式である)。
 1946年後半、「最後の英戦艦」は完成。ちなみにフランスの『ジャン・バール』がその1時間後に完成し、世界最後の戦艦だとされている。

 『ヴァンガード』は英国がかつて建造した最大の戦艦(4万4500トン)で、これよりデカいのは『アイオワ』級と『大和』級しかなかった。

 WWII後の英国財政は危機的であった。大緊縮政策により、『ウォースパイト』『ロドニー』など、かつての戦艦は次々とスクラップ業者に売られた。

 『キングジョージ』級の4隻も、ついに1958にスクラップにされ、その時点で『ヴァンガード』が、ただ1隻の、英国戦艦(ただし1956から予備艦登録)になった。

 残念ながら同艦は、防錆のための予算を十分につけてもらえなかった。WWIIで大活躍でもしていれば、扱いは違ったのだだろうが……。そのためついに1960年に、スクラップ化が決定している。

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 ストラテジーペイジの2019-8-19記事。
   2018年に米陸軍は、7万6500人の新兵を募集したが、その目標の達成に失敗した。計画未達におわったのは、2005年度いらいである。

 ただちに米陸軍は手を打っている。基準能力以上の新兵が6年間勤めてくれるなら、4万ドルのボーナスを与えよう、と言い出した。

 また、特科の隊員が歩兵科に転科してくれるなら、報奨金を出そう、とも言っている。
 ※けっきょく対テロは歩兵の仕事だからな。

 2005年はどういう年だったか。失業率は今よりも高かったが、徐々に減りつつあった。そして中東での戦死傷者は、今よりも多かった。

 また2005年に足りなかったのは歩兵ではなく、特科だった。歩兵は充足できていた。

 2018年の米陸軍は、歩兵が足りなくなっている。他方で戦場ではあまり歩兵の死傷は発生しなくなっている。戦闘自体が下火であり、むしろ交通事故で兵隊が多く死んでいる。

 2018の米陸軍は、海外派兵する兵隊の資質基準を高く設定している。その基準に満たない者は、軍隊にいてくれなくてよいというスタンスだ。

 不思議な現象のようだが理由がある。米国の若者は、国家が危機にあると思うと、軍隊に志願したくなるのだ。2005年から2007年にかけては、まさにそんな感じだった。
 しかし今は、米国が「対イスラム戦争」のさなかにあるとは、米国市民は感じてない。だから志願率が低調なのだ。

 対テロ戦争中は、中東最前線からの帰還兵の存在が、銃後米国社会に対する宣伝役にもなっていた。
 しかし今の米国社会にはその影も薄い。
 ※この変化はアメドラのキャラ設定を長い目でフォローすると確認できるだろう。「元軍人」とは言わなくなっている。

 米陸軍は、電気系のスキルのある新兵の募集のために、ボーナス予算を使わねばならない。良い歩兵をボーナスで釣ろうとするのは無駄である。というのも、米国内には、最良の歩兵分隊長だった者を高額で雇ってくれる民間警備会社がたくさんあるからだ。

高機動車の謎が増えてしまった……(いまさら情報 其の一)

 「はたらく車」のイベントに出かけて、高機動車のボンネットを開けてもらい、右側の、エンジンの空気取り入れ口を撮影して帰ってきた。ついでにその地上高も、シャツに鉛筆で印を付けて、後でメジャーをあててみた(113センチ+ でした)。
 ところがこのエアインテイク、どうみても「シュノーケル」構造になっていない。
 どういうことなんだ……?

 あと、世界で2台しかないという函館市電用の除雪車(大雪時に出動するササラ電車ではなく、委托されている民間会社が毎日早朝4時から始発までの間に運用する、路上/軌上の両用車)を仔細に撮影できたのはラッキーだった。

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 Kyle Mizokami 記者による2019-8-16 記事「To Prevent Cyber Snooping, the U.S. Navy Is Relying on WWII-Era Communications」。
        米海軍は、ビーン・バッグ・ドロップ=「投下通信袋」による秘密連絡手段を復活させる。
 絶対に傍受・解読されることのない作戦命令伝達ができる。
 艦船同士の連絡にこれを使う。艦載ヘリが運搬する。

 先週、MH-60Sシーホークが、艦隊司令官からの文書メッセージを入れたビーンバッグを、強襲揚陸艦『ボクサー』の飛行甲板に、ホバリング高度から投下した。文書の宛て先は艦長。シーホークは着艦することなく飛び戻った。

 1942-4に東京を初空襲する『ホーネット』の護衛についていた『エンタープライズ』搭載のSBDドントレスが前路哨戒中に日本の民間船1隻を視認した。それを『ホーネット』に知らせるために無線を使うわけにいかなかったので、ドントレス機はビーンバッグを『ホーネット』に投下して知らせている。

 ※そもそもドゥーリトル隊を乗せた空母艦隊の司令官に対する東京爆撃の密封命令書が、米本土陸上の司令部から、米海軍所属の「飛行船」によって「通信筒」の手渡しによって、加州のはるか沖合いで伝達されていたことを、この記事はスルーしている。そしてもうひとつの事実。日本本土の無線傍受部隊は、米空母が茨城沖に近づいていることを早々と察知していた。つまり連中は「無線封止」を破っていたのだ。その理由はおそらくシンプルで、『ホーネット』から『エンタープライズ』に宛てて文書伝令のSBDを飛ばしたくとも、飛行甲板が「B-25」で埋まっていて、どうしようもなかったのだ。発光通信の逓伝は、通信に時間がかかりすぎてダメだと判断されたのだろう。

 なお米海軍は2016に「六分儀」教育も再開した。GPSは妨害され得るという前提を受け入れて。

 次。
 Kyle Mizokami 記者による 2019-8-13記事「Why the U.S. Abandoned Nuclear-Powered Missiles More Than 50 Years Ago」。
      グリーンピースは独自の調査により、セヴェロドゥヴィンスク市で測定された放射線レベルのスパイク値は、通常の20倍であったとつきとめた。

 米国は1960年代にSLAMを非実用的であるとして諦めた。
 SLAMとは、超音速・低高度ミサイルの略。核動力であった。
 SLAMは「ビッグスティック」とも仇名されていた。

 まず普通のロケットブースターで加速し、超音速に達したところで、核熱源のラムジェットに切り替える。
 巡航スピードはマッハ3.5にする計画だった。

 敵地に近づくと、この巡航ミサイルは高度を1000フィートまで下げる。

 単弾頭ではない。プリプログラムされたコースを飛んで、26発もの水爆を点々と投下して行くことになっていた。無人爆撃機だったのだ。

 SLAMは、試作機すらもこしらえられることはなかった。放射性の排気を撒き散らす超音速巡航機をテスト飛行させられるような余地は、北米上空にも無かったのだ。ショックウェーヴだけでも下界はえらいことになるはずだった。

 たった30分でロシアのどこにでも水爆を撃ち込めるICBMが完成したのに、このような無人爆撃機は無用だと上層部は判断した。

 次。
 David Grossman 記者による2019-8-16記事「Three Years Later, the French Solar Road Is a Total Flop」。
        『ルモンド』紙によると、2016にスタートした、道路そのものをソーラーパネルで舗装してみる実験は、「失敗」と結論された。

 このソーラーストリート、2016に「ワットウェイ」と名付けられていた。

 ノルマンディ地方の町が実験場だった。道路1kmあたり、2800枚のソーラーパネルを、タイルのように貼った。

 パネルはレジンで包まれていて、巨大トラックで踏みにじられても平気だというのが施工者の売り文句であった。

 まず最初の問題は道路騒音だった。このパネル舗装の上を車が走ると、大きな音がするのである。
 住民の苦情により、最高速度は70km/時、ところにより43km/時に制限された。

 しかもパネルとパネルの間のつなぎめから徐々に破壊が進んで、結局、パネルも剥がれるようになり、それが踏まれて砕け、さんざんな景況に……。

 仏政府は、米ドルにして550万ドルをこの実験に投じた。

 建設前の話では、この発電道路は5000戸分の消費電力に匹敵する電力を生み出すはずだったが、実績は、それに遠く及ばなかった。

 近くのカーン市のデータだと、年間で快晴の日は44日しかない。これがノルマンディ地方である。
 そして欧州は高緯度であるので日光は夏でも斜め横から来る。道路に貼り付けたパネルでは、それに正対させることができなかった。

 また、送電線路も耐候性でなく、嵐の襲来ですぐに破壊された。

 2018年には中共もソーラー道をつくってみた。1週間にして、パネルは盗まれてしまったという。

 次。
 Kristina Libby 記者による2019-8-13記事「This Bill Hader Deepfake Video Is Amazing. It's Also Terrifying for Our Future」。
        動画上の誰かの顔に、別人の顔をインポーズしてしまう技術は、イアン・グッドフェローが院生時代の2014年に完成した。
 GAN技術を用いることで、どんどん自然になった。

 現在、米国人の47%が、オンライン媒体によってニュースビデオを視聴している。そのニュースビデオが簡単に捏造加工されて拡散されるようになったら、アメリカの自由政体にとっては危険である。

 もしも著名な政治家がニュースフッテージの中で、暴力を扇動したりパニックを誘導する発言をしたら? もちろん捏造なのだが、たとえば外国政府が捏造された脅威を信じて、すばやく軍事的な反応をしてしまったら? 真相を察したときには、遅い。

 2020大統領選挙の期間中には、必ずこの手が使われる。今から対策が求められているのだ。

 ディープフェイクを見破れるというソフトも開発されてはいるのだが、作者たちは、またそれを超克する技術を洗練させる。ウィルスとアンチウィルスの進化のように、その競争には、果ては無い。

 ※こういう記事を読んだ後には、マーヴィン・ゲイの『Ain't nothing like the real thing』を聴きたくなる。特に若い二人に捧げたい。

快晴だ。

 ストラテジーペイジの2019-8-17記事。
   すでにイスラエル空軍、米海兵隊、米空軍、英空軍の4団体が、中東でF-35A/B型を実戦飛行させた。

 すべてのF-35パイロットが認識したこと。この飛行機の最大の利点はステルスではない。

 作戦飛行がとても楽にできること。そして、シチュエーショナル・アウェアネス把握の容易さ。なにしろ、じぶんがどこにいるのか、自機周辺で何が起きているかをマシンがパイロットに分かりやすく示してくれる。
 アドバンテージは、これに尽きるのだ。

 増槽と爆弾をやたらに吊下してステルス性を捨てた「ビースト」姿態でも、F-35の環境承知サポートソフトがパイロットを助け、卓絶したパフォーマンスを易々と可能にしてくれるのだ。

 これが各国のパイロット仲間に知れ渡ったからこそ、次々と、F-35を追加発注するお客さんも増えている次第だ。
 F-35パイロットの訓練教程に入った外国人は一様に、この飛行機を絶賛する。ステルスだからではなく、とにかく楽に戦争できるゴキゲンマシンだから。

 パイロットが意思決定するしかない問題というものが軍用機には最後まで残される。すなわち、ステルス性のマネジメントと、脅威のマネジメント。このふたつだけにパイロットが集中することを、F-35のマンマシンインターフェイスは可能にしてくれる。

 ステルス性のマネジメントとは、ひらたくいうと、敵レーダーに見つかりにくい飛行コース、高度、速度の選択である。敵レーダーがどこにあるのかは、マシンが教えてくれる。

 脅威のマネジメントとは、敵機のパイロットに気づかれることなく、敵機の後方や側面に占位してしまうための、最適の飛行コース、高度、速度の選択である。敵戦闘機は後ろ向きのレーダーを積んでいないので、必ず、このようなうまい機動の方法が、こちらにはある。

 F-35のシチュエーション・アウェアネス能力はF-22を凌ぐ。F-22よりもステルス性で劣る点は、これでカバーされてしまう。同等の技倆のパイロットが搭乗した場合、マシンに助けてもらえるF-35の方が、マシンに助けてもらえないF-22よりも、効率的に戦闘ができる。

 実戦になったら、F-35が常に空中で敵機を先に見つけ、先にAAMを発射することになるだろう。敵機の速力や機動力は、紙の上でしか意味がないだろう。

 過去、実戦で撃墜されたパイロットの8割以上が、その瞬間まで、自分が狙われていたことに気づいていなかった。
 これが現実なのである。

 米軍は、ドイツと日本の生き残りパイロットからの聞き取り調査で、この統計学的真実をいちはやく掴んだ。
 だから、どこの空軍でも、実戦飛行時間の短いパイロットがよく戦死し、老兵は死なずに生き残っていたのだ。新人たちは、後方や周囲の警戒が甘いのである。

 この、後方や周囲の警戒を、人間ではなく、マシンが「センサー・フュージョン」でやってやれというのが、F-35のコンセプトなのだ。

 1980年代から米軍は、E-3の得たデータを味方戦闘機にデータリンクによって与え、シチュエーション・アウェアネスを共有する試行を始めた。
 これをJTIDSと呼ぶが、これを実装した戦闘機は、これを実装していない同じ機種の戦闘機に対して、空戦訓練で、4対1のキル・レシオを示す。

 WWIいらい、空軍関係者には尽きない興味があった。なぜ全戦闘機パイロットの5%だけが「エース」となり、他の95%はダメなのか?
 さいきん仮説が立てられており、おそらく「エース」たちは脳の働きが違っていたのではないかと。ユニークな脳の使い方ができる者たちだったのではないかと。
 だが残念なことに、その仮説を証明することができない。今現役のエースはおらず、その脳をじっさいにモニターできないからだ。
 ※これが解明されれば、航空学生になる前から、否、小学生の段階から、将来の撃墜王の候補者を選定できるわけである。

 これまで分かっていることもある。WWIのエースたちは、とにかく「正確無比な狙撃者」であった。敵パイロットを正確に射殺している。無駄撃ちはしない。反面、機体操縦の腕前については、周辺からはむしろお粗末であると評価されていたということが。

 ※機体操縦が下手なのにタマがよく当たるということは、要するに敵に気付かれずに後ろを取っていたということ。なぜそれが可能になるのか。それはシチュエーション・アウェアネスの判断が他人よりも速くできたから。つまりセンサー・フュージョンする脳の構造もしくは機能に差があった。

 さらにWWII後の調査で、眼球の動静を調べれば、そいつがシチュエーション・アウェアネス/情況判断の速くできる奴かどうか、だいたい見当がつくことも分かってきた。

 シチュエーション・アウェアネスを早く把握できる奴が、名人と呼ばれる。これは、戦車でも歩兵でも艦長でも、サッカー選手でも、同じなのだ。

過去のKATUSAの名簿を外務省と防衛省は持っているだろうね? なければ米軍から取り寄せること。

 KATUSAは入営時点ですでにエリート大学2年生であるので、除隊後、復学して、そのまま留学コース、さらに帰国して大学教官とか外交部の官僚になるケースも多いだろう。これまでさんざん反日言説を垂れ流し、対外工作の尖兵を買って出ているのは、その連中だ。

 KATUSAなどという屈辱的な兵制をなぜ韓国政府が維持させているのかと考えると、このシステムから吐き出された人材が反日外交宣伝に大活躍してくれるというメリットが安定的に実感できているためだろう。

 支那事変当時、朝鮮人のトリリンガル通訳を、日本軍は頼りにせざるを得なかった。その弊害は甚大だった。朝鮮人は逆に味をしめた。朝鮮戦争後のKATUSAの確立も自然なのだ。

 米国ももう、同じ弊害を蒙っている。
 ロシアからS-400技術を受け取り続けている韓国軍が、どうして同時に米国からF-35を受領できるのか? 誰かが、それを米国に対してうまくごまかしている。その主体は「元KATUSA」だろう。

 外国から大掛りなごまかし工作を受けたくなければ、自軍の中に、外国語通を育成するのでなくてはならない。
 その反対に、KATUSAのように、外国人に、外国語通訳を頼むのは、楽な道だろうが、みずから騙されに行くようなもので、きわめて危険な道なのだ。
 これに米国国務省や国防総省が揃いも揃って気付けないのだとしたら、これからますます、困ったことが増えるだろう。

 次。
 Will Knight 記者による2019-8-16記事「The world’s top deepfake artist is wrestling with the monster he created」。
   キャリー・フィッシャーが『Roge One』〔よく知らないがスター・ウォーズの最新作のひとつ?〕の終盤に十代のプリンセス・レイアとして登場して観客を驚かせた。撮影時点でご当人は60歳に近かったのに……。

 この、ビデオ動画の上で人間の《顔だけを変えてしまう》ディープ・フェイク技術を開発した先導者がハオ・リ〔漢字にすると黎顥なのでシナ式に読めばリ・ハオ。台湾人の移民を両親として1981年に西ドイツで生まれた〕である。
 今日ではAIソフトが発達してくれたので、ラップトップPCのパワーがあれば、2人の人物のライブ動画を加工し、首から上だけ、たがいにさしかえてしまうことまでできる。

 リは頭髪はモホーク刈りにしており、常に黒Tと革ジャケットのいでたち。
 リは12歳のときに『ジュラシック・パーク』を観て、いまや、この世に存在しないものであろうと、何でもかんでも、動画上でクリエイトできるのだと悟った。

 リはチューリッヒの大学で博士号を取った。すでに手に負えない悪戯者だったという。

 南カリフォルニア大学にて、リは、『フュリアス7』の撮影途中で交通事故死した俳優ポール・ウォーカーを、残りのカットに死後出演させるための「顔トラック」技術を開発し、映画会社に提供した。

 ウォーカーの顔は生前に精密スキャンされてはいなかった〔つまりCGとしてゼロからクリエイトしにくい〕。そして、取り残しのカットは200以上もあった。非常にハードルは高い。
 けっきょく、ウォーカーの兄弟の胴体にウォーカーの顔をペーストしたのである。それは大成功だった。

 ライブで切り取った人の顔を別のパペットに貼り付ける技術は、リが、2009年に開発した。まだその頃にはディープフェイクの概念はない。

 いま、アイホンで「アニモジ」が使える。ウンコが語ったりするやつだ。この元の技術は、リがつくった「フェイスシフト」というソフトウェア。それを2015年にアップル社が買い取った。

 現在、リは「ピンスクリーン」というスタートアップを運営している。
 1枚の静止画像があれば、それをもとにして、3Dの動くアヴァターを創出できる。わずか数秒にして。そのようなアプリを開発した。

 たとえばスマホカメラがライブで撮像している自分の顔面画像をもとに、自分そっくりのアヴァターを作る。そのアヴァターに躍らせてみたり、変わった服装をさせてみる。それが第三者の目にどのように映るか、自分でまずチェックできるわけだ。

 ピンスクリーンはすでに有名衣料店に利用されている。来店前に、商品のヴァーチャル試着ができるシステムとして。

 また近い将来、これがヴァーチャルビデオ会議とかゲーム(たとえば「フォートナイト」というダンスのゲーム)に応用されることも間違いない。

 ※いやその前に、人気テレビドラマの登場人物の一人だけを自分の顔にしてしまう技、あるいは誰か任意な別の人の顔に変えて楽しむという視聴者側での馬鹿遊びが、自由にできるようになるではないか!

 ロシア企業が開発した「フェイスアップ」というアプリ。ワンクリックで、あなたの顔写真を激変させることができる。真面目顔を笑顔に変えたり。にきびを除去したり。年齢を若くしたり老けさせたり、ジェンダーを転換することも。何でもワンクリックで可能。

 次。
 ストラテジーペイジの2019-8-16記事。
    平壌市内の官公署のビルはせいぜい5階建てだ。
 それを倍以上凌ぐ高層ビルが、官公署街を見下ろす位置に、建った。民間の富裕階級が出資したらしい。バルコニー付きで眺望は最高であった。

 だが窓から事務所を覘かれるのを嫌った労働党幹部たちは、このマンションのバルコニーをコンクリート壁で封鎖するように改築命令を出した。

 これによって分譲価値の6割は喪失したと考えられる。眺望も陽当たりもなくなったので。

終戦体験談でいちばん印象的なのは、相沢忠洋氏のもの。

 日本に旧石器時代なんてねえ と思われていた戦前、それを昭和24年に岩宿で発見した、非大卒の離散家庭出の労働青年。黒曜石の槍の穂の周囲から土器が出てこない。だから縄文以前だと結論した。日本の考古学会ぜんぶを出し抜いた快挙。
 本職は浅草の履物屋の小僧。しかし昭和19年5月に武山海兵団に入り、筑波航空隊を経て、年末に横須賀で『蔦』の擬装員になった。この擬装員時代の見聞もまた貴重。最後の整備が終わると、民間工員たちは、貴重な金槌やねじまわしを、艦に置いていった。兵隊以上に、艦の武運長久を願って。
 最後はマルロク=回天の搭載艦になっていた。原爆の雲も目撃。玉音放送は甲板に総員集合して聞いた。
 『蔦』は山口県で対空偽装接岸していたのだが、すぐに根拠地呉に集結命令。
 夕刻。呉港の周辺の山腹に、灯火管制をかなぐりすてた、電燈がまたたいていた。港内のすべての艦船からも、あかあかと灯が漏れていた。そして隣の大型潜水艦からは、帰郷上陸前の最後の酒宴らしい歌声が……。生きて帰れると分かったとたんに、艦長の新品の半長靴はじめ、衣類なども消えてしまう。ガメられたのだ。それから数日、主のいなくなった吊り床だけが、白い棒となって室の隅に立てかけられていた。これが18歳か19歳の体験。

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 MATTHEW M. BURKE 記者による2019-8-15記事「Intruder shot, security forces member stabbed during incident at Andersen Air Force Base on Guam」。
   アンダーセン基地で、DoD雇いの民間警備員が15日朝に刺された。グァム警察から逃げようとしていた侵入犯人の逮捕に協力しようとして。

 逃亡犯人は銃弾を浴び、民間病院に担ぎ込まれた。

 犯人は前日の水曜日の朝、警察から車で逃走していたのだが、基地の緊急バリアに激突。そこで車を捨てた。

 この騒ぎで基地は全ゲートが閉鎖され、敷地内に逃亡犯が潜んでいないか、捜索された。翌15日午前2時までに「オール・クリア」が宣言された。

 ところが15日の朝6時35分にその犯人が敷地内で発見されたため、再びメインゲートが閉じられた。

 この男を基地内で逮捕しようとする過程において犯人は攻撃的に反応し、民間雇い警備員を刺した。

 ※どうもグァム基地の空軍スポークスマンは、アプリヘンド=逮捕する の名詞がアプリヘンションだと思っているみたいだが、アプリへンションは「憂慮」である。正しくはアプリへンディングではないのか?

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 JOSEPH MARKS 記者による2019-8-14記事「Hackers just found serious vulnerabilities in F-15 fighter jet」。
    米空軍は民間から7人のハッカーを招き、2日にわたって、F-15の情報ダウンロードステーションTADS(飛行中のF-15から動画のデータを受信する)に敵が割り込める脆弱性があるかどうか、検分してもらった。その結果、脆弱性が発見された。有能な敵ならば、このステーションをシャットダウンさせられると判明した。

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 Richard E. Caroll 記者による2019-8-14記事「Lend-Lease and Chinese Containment」。
    米国は、加州北部にもやっているモスボール艦隊を、対支のアジア友邦諸国に「対支版レンドリース」として進呈するべきだ。それによって対支の「封じ込め」体制をつくるべきだ。

 たとえばインドネシアはナツナ諸島とその北部EEZを中共から防衛するために、『タラワ』級の軽空母(強襲揚陸艦)は必要としておらず、そのかわりLHA(ヘリ空母)を必要としている。
 ※「拡大しらね型」でいいんだよ。

 また、インドネシアのGDPは1兆ドルなので、『ペリー』級フリゲート艦隊を維持するのに不足はない。

 日本には中古『タラワ』級2隻と、それを護衛させるための中古『ペリー』級6隻を、改修整備して運用する資金力があるだろう。日本のFY2018GDPは4兆9000億ドルもあったのだから。

 露支両国と対峙する日本には、F-22も与えるべきである。輸出禁止措置は再考されるべきだ。
 ※ちょっと待てよ。ここまで中古装備のレンドリースの話をしていたのに、F-22はモスボール機じゃないだろう? 生産ラインもとっくに消滅しているし、米空軍の現役機であるF-22をタダで貸してやれとでも主張するのか? おまえはいったい何を言っているんだ?

 インドは国産空母艦隊を増強しようとしているが、そのペースは支那に負けている。このスピードギャップを埋めるため、「新レンドリース法」を活用して、中古空母『キティホーク』も『ジョンFケネディ』もインド海軍に引き渡すがよい。『タラワ』級強襲揚陸艦も加えていいだろう。
 護衛用には『ペリー』級を4隻、リースしてやってもいいだろう。

 インドの2018GDPは2兆7000億円である。
 米国は旧装備の改装費用を負担し、インドはその運用コストを負担するのだ。
 ※中古艦を現役復帰させる改修工事にいくら必要になるのかこの記者は調べてもいないのか? 大型ドックを1年も2年も占有して、要部を新品に取り替えねばならず、その間の工員の人件費だってぜんぶかかってくるんだぞ? 間違いなくトランプ大統領が一蹴する案件だろう。

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 NANCY MONTGOMERY 記者による2019-8-6記事「Army halts boat auctions, suspends plans for getting rid of maritime fleet」。
  写真によると、LCU2010というのが那覇にはあるらしい。

 国防予算法は7月に連邦下院を通過したが、そのさい下院は、陸軍の海上輸送部隊の処分に関する予算を否決。9月末まで保留。つまり来年度に持ち越し。

 先月、米政府は130隻ある古い陸軍の輸送艇の半分近くをオークションにかけるとネットで公示していたが、これはキャンセルされた。

 すくなくも18隻のLCUが競売されるところであった。

 ※この記事をストラテジーペイジで補うと以下の如し。

 米陸軍は6000トンのLSVをオークションで売り払うなどして陸軍舟艇輸送部隊を人員とともに大整理するつもりだったが、議会の利権屋が反対して、凍結されてしまった。

 『LSV-7』は2006年に2600万ドルで竣工した。
 第二次大戦中のLSTのような外見である。

 米陸軍は、18隻のLCUと、36隻のLCMも持っている。タグボート20隻、クレーンバージ×2隻も。

 ※韓国がなぜ英文反日宣伝工作が得意なのかというと、その秘密はKATUSAにある。男子の一流大学生が徴兵されると、大概、ここに志願する。志願できる条件は、すでにTOEIC780点以上を得ていること。すなわち、すでに語学エリートだ(昭和62年にオレが受けてみたときは755点だった)。その上に18ヶ月も「米兵」として生活するのだ。英語の達人にならない方がおかしい。卒業後、米国留学するのも簡単になる。そんな人材プールが何千人(かつては1万人以上)も毎年、強制的に養成されている。その中からほんのひとにぎりが、米英メディアに就職すればいい。そして米英メディアの内部で、反日記事を量産しまくればいいのだ。

都市に出没する羆に対しては「アイヌの附子矢」がいちばん有効。

 現行の、狩猟や銃刀や警察官職務執行や鳥獣保護関係の諸法令は、羆[ひぐま]クラスの害獣が住宅地内を跳梁する事態を想定していなかった。
 だから北海道各地で困ったことになっており、法律の改正を急がねばならないのだが、その法益の金額も、また受益者人数も、たいして多くもないために、そんな仕事に汗を流してくれる政治家も官僚も、まずいないだろうね。
 「アイヌの附子矢」はトリカブト毒を骨鏃の溝に塗りこめ、弱い丸木弓で射るもので、命中後、3分ぐらいで羆はシビレ始め、やがて動けなくなり、そのまま10分放置していれば、死ぬ。必ず胴体を狙うのが鉄則という。
 即効性の猛毒ではないというところがポイントだ。すなわち、カエシ(逆トゲ)のついていない鏃を用いれば、万々が一、無関係な人や家畜に刺さってしまったときも、ただちに万全の治療ができる。弓も非力なものなので、「跳弾/流れ弾」が人家の外壁を貫通するといった心配はほぼ無い。また毒は、もし野外に飛び散ったとしても、時間とともに自然に効力がなくなってしまう。
 北海道の政令で、特例的にこれを使えるようにできるのではないだろうか?

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 Bill Gertz 記者による2019-8-14記事「Russian Nuclear Accident Highlights New Cruise Missile」。
     ロシアの吹かし情報。リアクターで数千度にした空気を噴出するのだと。

 『ワシントンフリービーコン』によると2018-4に2回テストしてどちらも失敗。

 『ザ・ディプロマット』の2月の報によれば、スカイフォールは2019-1月29日にもテストされて部分的に成功した。それは13回目のテストであったと。

 ロシアのニュースによると、ネノクサ村の住民は、当局から、放射能除染作業が終わるまで、村を離れろとアドバイスされた、と。
 このエバキュエーション命令は、しかしその後、撤回された。

 米国は1950年代に核動力のスクラムジェットエンジンをミサイル用として企画しているが1960年代に諦めた。

 スカイフォール/9M730 を開発している企業は 「OKB ノヴァトール」社だという。

 『ワシントンポスト』によると、開発主体は「ロシア連邦原子力センター」であると。

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 Robbin Laird 記者による2019-8-12記事「Reshaping Perimeter Defense: A New Pacific Island Strategy」。
         マーク・エスパーは、中距離射程の通常弾頭のミサイルを、太平洋地域に、数ヶ月以内に配備したいと述べた。

 海兵隊の新型重輸送ヘリのCH-53Kは、機内に3万ポンド、スリングだと3万6000ポンドを離島へ運べる。
 K型は空中受油プローブを持っているので、距離は問わない。

 米陸軍のTHAADの発射車両は、全装填状態で40トンである。それは8万8184ポンドであり、米式のショートトンで表すと44トンである。
 空荷だと6万6000ポンドである。

 MV-22は、完全武装の海兵隊員24名を乗せたときのレンジが約700マイル〔海里換算で1250km、陸マイル換算で1126km〕である。

 K型の諸元。武装兵なら30人分の座席。担架なら24床。
 空中受油なしだと4時間滞空できる。そして406海里〔752km〕飛べる。
 増槽を1個、機内に積むと、550海里飛べる。
 実戦では、艦を発して片道110海里の洋上を飛び、敵地陸上に至り、そしてまた洋上110海里を艦まで戻る……といったところが、常識的な運用となる。

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 CNNの記事。
    中央アフリカにはロシアの傭兵部隊が堂々と入って政府軍に稽古をつけてやっている。ラジオではロシア語講座。
 ワグナー社というロシアの傭兵派遣会社に所属する者たちだ。

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 Simon Lester & Huan Zhu 記者による記事「Closing Pandora’s Box: The Growing Abuse of the National Security Rationale for Restricting Trade」。
 いかなる国際貿易合意も、諸国家が国家安全保障のために貿易を制限することを邪魔することはできない、とGATTが宣言している。

 米国の場合、これは1962年の国内法たる「貿易拡大法」によって、補強されている。
 ※文左衛門は日本と戦争して勝ちたいのかというとそうじゃないんだ。みんな、ここがわかっていない。文左衛門は「対日戦争」の状態を惹き起こすことによって、在韓米軍を麻痺させ、戒厳令特権を手に入れ、兵務庁の徴兵権を操ることで、韓国財閥と韓国陸軍をぶっ壊し、続いて米軍を半島から追い出し、北の三代目以上の英雄になるつもりなんだ。なんで自国の陸軍が敵かというと、そこには大統領室の直接統制が効かぬ。米国は「戦後の韓国は戦前の日本」だと見抜いていて、韓国陸軍を徹底的にがんじがらめにしてきた。まあ詳しくは月末の某別冊記事でも読んでくれれば、納得できるだろう。しかし特戦司(大使館に対するなりすましテロもやってくれる)やミサイル・コマンド(日本の全原発を射程1500kmの巡航ミサイルで攻撃可能)や海兵隊や空軍の高射部隊(S-400の技術をロシアからもらい続け、いまやF-35情報をロシアに流せる立場なのに、トルコと違って米国からの制裁をなぜかまぬがれている)は、大統領が事前の共同謀議で勝手に動かしやすいんだ。竹島海域で演習すればそこには米軍の「御目付け役」もついて行くのを遠慮するしかないので、韓国海軍と海兵隊は好きなことができる。逆倭寇が始まる。それを2020東京五輪前の、海保警備が裏日本で手薄くなる時期に始めればいい。日韓戦争状態となれば日本は東京大会を返上するしかなくなる。文左衛門はそれだけでも半島でヒーローだ。徴兵権は、自分に従わない陸軍将官の部隊(師団・旅団・連隊)の充員をさまたげ、それどころか(選別的に新兵の徴兵年季を短縮してやることにより)解隊を強制し、自分に従う若手将校の隊だけを大増強して、親衛隊に仕立てることを可能にする。その親衛隊が、空弾倉のライフルだけ担いだ北鮮の乞食陸軍を38度線から招き入れ、いっしょになって米軍基地をひしひしと包囲する。ここにおいて米軍も、もはやおん出て行くしかない。文左衛門主導で、高麗人民民主主義共和国連邦の樹立が宣言される。北鮮には核爆発装置はあっても、通常弾薬も糧食も燃料ももはやない。文左衛門親衛隊(武装SS)が半島を統一できるだろう。いったん戒厳令が敷かれたあとは、赤紙召集で予備役を選別的にイヤガラセ徴兵できるので、国内で逆らう者は誰もいなくなる。それでも逆らう者は、軍法会議で銃殺か、街頭大衆リンチにかけるのみ。同時に中共には済州島の軍事基地租借を許し、ロシアには釜山港の99年間租借を認める。これで露支にも文句は無く、いろいろ援助もしてくれる。日本は半島とはすっかり縁が切れる。めでたしめでたしだ。

わが市周辺でホンモノのアイスクリームだと実感ができるのは、渡島当別のトラピスト修道院の売店のものだけ(重要観光情報)。

 BBC による2019-8-12記事「Rocket mystery: What weapon was Russia testing in Arctic?」。
    巡航ミサイル爆発事故で死亡した5人の核技師たちは、モスクワの東373kmのサロフ市に埋葬された。サロフ市は、核弾頭の工場町である。

 巡航ミサイルの実験は、沖合いの、海軍の試射場で行なわれていた。北極海。

 この爆発で、セヴェロドヴィンスク市では、放射線監視センサーの計測値が40分間にわたって跳ね上がった。同市は、ニョノクサ試射場の40km東。白海に面する。

 いったん 2マイクロ シーベルト/時に達し、そこからふたたび平常値である0.11 マイクロ シーベルトに復帰したと。
 ただし、2マイクロごときでは、ただちに人体に影響は無い。

 専門家いわく。テストは「9M730 ブレヴェストニク」(意味は「ミズナギドリ」)。

 王立研究所Rusiの専門家いわく。航空用の原子力エンジンはリスキーなチャレンジで、飛びながら放射能を吐き出しているおそれがある。

 じつは旧ソ連時代から、連中はそれにとりくんでいた。プーチン時代になって、お蔵入りのその設計資料がもういちど取り出され、新たな開発資金がそこに注ぎ込まれたのだ。

 プーチン自身の言葉によると、ブレヴェストニクの核推進機関は、無制限の航続距離を与えてくれる。

 ※この理系オンチの独裁者のアマチュアな発想に、プロの技師たちがふりまわされているのか。たいへんだな。

 しかし、こんどの爆発事故は、ブレヴェストニクとはまるで違った核弾頭運搬体の事故であるのかもしれない。

 すなわちその候補としては、ジルコン。対艦超音速巡航ミサイル。ロシア人はマッハ8で飛ぶと吹かしている。これに核弾頭を載せていたのが爆発したのかも。

 もしくは、潜水艦から発射される戦略レンジの核魚雷であるポセイドン。

 5人の名前は判明している。その専門領域も。一人はソフトウェアエンジニア。一人は電気技師。三人は試験の専門家。

 ロスアトムによれば、試験が終わったあと、とつじょ、火炎が噴き出し、エンジンが爆発。衝撃で現場の技師たちを海中に吹っ飛ばした。

 このニュースで近くの住民たちは薬局へ走り、沃素錠剤を買い求めた。

 ロシア国防相は、9月半ばまで、ドゥヴィナ湾の民間船の航行を禁止していた。つまり、洋上テストは9月まで続く予定だった。

 ノルウェーのウェブサイト Barents Observer によると、ロシアの核燃料運搬船『セレブリャンカ』は8月9日に、その航行禁止区域内に在り。

 放射能汚染されたデブリを海面から拾い集めているのではないか。

 RUSIの専門家のマーク・ガレオッティいわく。ブレヴェストニクは永久に実現しないのでは、との疑いを抱く。たとえば弾道ミサイルの「ブラヴァ」にロシア開発陣が本腰を入れているのは疑いもないけれども、これまでテストは失敗続きである。

 ガレオッティまたいわく。ポセイドンにしてもブレヴェストニクにしても、「終末の日」専用だ。米露の全面核戦争にならない限り、出番がありえない。
 ロシアの政府新聞は先月、ブレヴェストニクを「報復兵器」だと表現した。ナチスが2種類のロケット兵器を「V兵器」と呼んだのと同じ用語法である。

 同新聞によると、ロシアがICBMを撃ち尽くした後に、この報復兵器を発射して、まだ壊れずに残っている西側の施設を虱潰しにするのだそうだ。

 いずれにせよ、米国がINFを再充実させるので、ロシアも中距離核兵器にカネをかけねばならない。またロシアは中共に対してもINFを必要としている。

 ※昭和40年代まで薪で燃やす竈があった。その薪をよく燃やすために「火吹きダルマ」というおもちゃのような装置があった。加熱された水蒸気がごく小さい穴から噴出すことによって「送風」する。ひょっとしてだが、ラムジェットの初期加速に、「水」噴射を考えたりしてないか。火吹きダルマは竈の熱を吸収することで作動するのだけれども、ミサイル内部のアイソトープ原子炉を熱源とし、その周囲の水を水蒸気化してミサイル後方のノズルから噴出させ、ブースターの代わりにしたらどうかと……。そのようなメカニズムを試したとすれば「液体燃料」の説明もつくのではないか。あくまで偶懐。

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 Stratfor 記者による2019-8-13記事「China May Set Its Navy on Course for the Persian Gulf」。
      中共のUAE大使が8月6日、中共もペルシャ湾海域に軍艦を派遣して商船をエスコートさせることを検討中だと語った。ただし同海域が非常に危険になった場合に。

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 ストラテジーペイジの2019-8-13記事。
   タイが軍艦用のクォッドコプターを自主開発。

 ペイロード1kg。滞空30分可能。本体価格6500ドル。コントローラーとビデオカメラが1万1400ドル。夜間用撮影器材は1万4700ドル。

 すでにタイ軍は80機以上を調達した。

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 MATTHEW M. BURKE AND AYA ICHIHASHI 記者による2019-8-13記事「Marine arrested on Okinawa after punching patrol officer, police say」。
     海兵隊の兵長、ドモニク・ブルガラ(20)が沖縄県警に逮捕された。北谷町のアラハ浜の駐車場にて8-10早朝の4時18分。右のグーパンチで日本の警察官の左頬を殴ってしまった。

 この警察官は喧嘩を引き分けようとして入った。

 警察官は負傷はしなかったが、公務執行妨害の現行犯で逮捕した。
 那覇地方検察局が取り扱う。

 ブルガラはフェイスブックに自分の情報を載せているので、出身地や原隊は、分かってしまう。

マッカーサー「だからおまえはサッカー」

 Megan Eckstein 記者による2019-8-9記事「Navy Reverting DDGs Back to Physical Throttles, After Fleet Rejects Touchscreen Controls」。
      DDG-56『ジョン・S・マケイン』やDDG-62『フィッツジェラルド』が商船との衝突事故を回避できなかったのは、速力加減および操舵の端末が「タッチスクリーン」方式であって、新米水兵にはわけがわからなかったのが一因だったとして、既存駆逐艦および、今後新造される軍艦には、以前のような、レバー式のスロットルと、物理的な舵輪とが、復活することになった。
 ※プリウスミサイルと同じデザインミスを米駆逐艦もやらかしていたということか。

 DDG-51級の操舵系統のインターフェイスはクソだった。とつぜん、この真実が、米海軍の内部で、認識されたのである。2件の衝突事故の包括調査報告書に技術的な改善提言が含まれていたおかげで。

 ※最先端の航空機は、いくらグラスコクピットだといっても、スロットルとスティックとペダルとブレーキにはちゃんと物理的なインターフェイスを残してある。しかるに艦艇では、操縦をぜんぶタッチスクリーンに整理してしまったのか。いったい、何を考えていたのか? そしてまた、まさかとは思うが、LCSに無批判に追随せんとしている海自は、ブリッヂデザインでも米海軍の猿真似をしておらぬであろうな???

 DDG-51級には後付けで機械式スロットルなどをとりつける。作業は2020夏から開始。

 次。
 ストラテジーペイジの2019-8-12記事。
    2019年なかばに米海軍の「MQ-8C ファイアスカウト」は、作戦投入ができる初期的な状態(IOC)になる。

 まずはLCS上から飛ばされるだろう。

 米海軍はすでに19機の「MQ-8C ファイアスカウト」を保有。2021年には38機に増える。1機の値段は、フル装備で1800万ドルだ。

 先行して開発された無人ヘリMQ-8Bは自重1.4トン。そのメカニズムを、より大型の有人ヘリ「ベル407」に組み込んだのがC型。初飛行は2013-10。重さは2.7トンに増えている。

 70mm級のミニミサイルで武装させることもできるが海軍はそれをしないことに決めた。ペイロードは1.3トン。上昇限度4900m、最高速力270km/時、巡航207km/時、滞空12時間可能(熱地では10時間に縮む)。操縦する艦艇から最大270km離れられる。

 小型のMQ-8Bを海軍は2009年から実戦投入している。保有機数は23機(30機買ったうちの残存数)。
 MQ-8Bは、「シュヴァイツァー330」という1.5トンの有人ヘリを無人化した。

 「MQ-8C」用のレーダーは、イタリア製のAESAで「オスプレイ」という。このレーダーだけで重さ50kg。機体表面に張り付けられている。

 ※LCSを模倣した海自は「MQ-8C ファイアスカウト」も調達するらしい。果たして吉か凶か?

 次。
 CHAD GARLAND 記者による2019-8-12記事「Marine Corps Exchanges to end DVD, Blu-ray disc sales」。
   米海兵隊のPXは、(ゲーム以外のコンテンツの)ディスク記録媒体の売店取扱をやめる。もはやブルーレイとかDVDとか、そういう時代じゃないので。

 ビデオゲームのディスク媒体、カートリッヂ媒体については、ひきつづき、売る。
 というのも、XboxもPlayStationも、それらが必要だからだ。

チアトレーダー

 Joseph Trevithick 記者による2019-8-9記事「Russia Admits Mysterious Missile Engine Explosion Involved A Nuclear 'Isotope Power Source'」。
     8日のロシアのミサイル爆発事故は、核アイソトープ・エンジンを搭載した巡航ミサイルの試験中であった。だから放射能が検出されたのだ。
 国営ロスアトム社は、実験チームが「放射性同位体動力源」のテスト中であったことを認めた。5人が死亡。3人が火傷。

 2018-3にプーチンが、「ブレヴェストニク」と称する核動力巡航ミサイルの存在を、アルハンゲリスクに近いニョノクサ村でのスピーチで公表していた。NATOコードは「SSC-X-9 スカイフォール」である。

 この村が、今回の事故現場である。
 ここでは、弾道ミサイルも巡航ミサイルも実験される。しかしブレウェストニクのテストがそこでされていた事実は今回、初めて確認された。

 匿名の米高官は以前から語っていた。遅くとも2017年には核実験場のあるノヴァヤゼムリャで試験飛行させていたと。

 ロスアトムのステイメントによると、放射性同位体を熱源とする「液体推進システム」であったという。

 原子力のラムジェットエンジンとはどういうものかと想像すると、まず普通のロケットで超音速まで加速させ、ついで、発熱体の廻りに前方から空気を流入させる。そこで熱膨張した空気が後方から噴出する――という仕組みなのではないかと。

 事故現場の近くには、核燃料棒運搬船『セレブリャンカ』もちょうど所在していた。

 この船は昨年は、北極海に墜落したブレヴェストニクの残骸回収に出動していたという。

 現在、同船は、白海のドゥヴィナ湾内に留め置かれている。同海域の一切の艦船の出入はロシア政府によって禁止された。

 液体燃料とはどういう意味か? ラムジェット起動に必要な最初のスピードを与えるためのロケットブースターが液燃なのか。

 はたまた、原子炉の燃料が液体状であるのか。

 まったく不明だが、開発目的はわかる。
 超音速巡航ミサイルの射程を無限化できるエンジン。あるいは、巡航ミサイルを半永久的に在空させられるようなエンジンを、ロシアは開発中なのだ。

 このミサイルは、成功しようが失敗しようが、放射能を振り撒く。命中しても放射能。墜落しても放射能。飛んでいるだけでも放射能。

 ニョノクサ村の東にあるセヴェロドゥヴィンスク市。そこには民間防衛用の自動放射能センサーがあり、その2箇所の計器目盛りが、最高20ミリシーヴェルト/時 の短時間のスパイクを見せた。

 ちなみに平常時のバックグラウンド放射能は、同地においては、0.11ミリシーヴェルト/時である由。

 付近住民が自発的に沃素を購入する動きがある、と。

 ※韓国は竹島にアイソトープ発電所を置くかもしれない。そのメリットは、上空を飛行禁止とする有力な口実がひとつ増え、ロシア機が接近したときに、撃墜しやすくなる。

 次。
 Loren Thompson 記者による2019-8-9記事「Why China Can't Target U.S. Aircraft Carriers」。
           米空母が日本の商船のために南シナ海のシーレーン防衛に乗り出すとしたら、作戦は第一列島線より外側から為される。米空母が南シナ海に入るわけではないのだ。

 核空母が35ノットを出すと、中共の本土から発射されたミサイルが到達する30分後には、700海里四方のどこかへ移動してしまう。
 その移動先を見つけ出す能力が中共軍には無い。

 90分後であれば、必要な捜索海面は6000海里四方以上。

 中共軍はまず米空母を見つけなければならない。
 ついで、その動静を追い続けなければならない。触接が必要である。
 攻撃したら、その戦果を見届けて評価もしなくてはならない。
 これらをひっくるめて米海軍では「キル・チェイン」という。※韓国軍が使っている用語はぜんぜん原義とかけ離れていて米軍人には意味不明となっていることが分かる。

 中共はすくなくも2箇所、短波の電離層反射を利用するOTHレーダーを有しているが、これは探知したものが米空母なのかどうか知るすべがない。そしてまた、施設が巨大なので、その施設そのものを米軍の攻撃で破壊されやすい。※給電を止められるだけでアウト。したがって巡航ミサイルで機能停止させることはたやすい。

 衛星による敵艦艇監視は、高度660マイルのLEO衛星を使わなくてはならない。LEO軌道では衛星じたいが時速1万6000マイルで動き続けており、すぐに水平線の向こうに行ってしまう。ふたたび元の海面に戻って来られるのは、早くとも1時間後だ。

  米海軍の試算では、中共の沿岸部を常続的に衛星で監視したければ、中共は、3線の監視帯を地球の南北方向に設定して、それぞれの帯に常時、数十機の極軌道のLEOの監視衛星が通過するよう、衛星を充満させる必要がある。
 この多量の衛星からのデータを地上局で統合することが難しい。だからいままで試されていない。

 ※まさにAIの出番じゃね?

急に寒くなった。もう夏は終わった。

 ストラテジーペイジの2019-8-9記事。
   携帯電話からインターネットにアクセスしている北鮮人の7.5%は、端末がアイホンである。

 また、海外のネットにアクセスしたPC端末の7%は、アップルのラップトップもしくはタブレットであると判明している。

 これには理由がある。二代目がファンだった。
 二代目はマックブックのユーザーだった。それは北鮮の博物館に行けば知られる。
 それで、三代目と親子続けてアップル・ファンである。

 アップル製品は高官の階級しか所持が許されていない。セキュリティがデフォルトで高いので好まれる。

 ところで現在北鮮住民の全世帯の7割が、最低1台の携帯電話を所持している。
 携帯端末の総計は数百万台。その四分の一は違法モノ。

 有線電話は頻繁な停電のため使い物にならないので、急速に普及した。
 充電には、個人用のソーラーパネルがよく使われている。

 2013年に北鮮当局はシナ企業に依頼して、国民に安心して押し付けられるスマホを、アンドロイドベースで開発してもらった。2015年にはそこに『労働新聞』をダウンロードできるようになった。たいくつな内容で、誰も関心を持たないが。

 北鮮のハッカーたちは、当局からトラッキングされないで海外のネットにアクセスできるアプリを自分たちで開発して、スマホに装填している。
 公安がそのスマホを検査しても、何も見つからないようになっている。

 ※これは米国が開発に一枚噛んでいる可能性が高い。過去にイランや中共向けに、通話者が当局から特定され得ないソフトを作って闇で流布させてやっている。NSAはその交信の傍受からだけでも多大な情報が得られる。

知らなきゃ僧。

 J.P. LAWRENCE 記者による2019-8-8記事「The incredible shrinking MRE: New tech zaps rations into a third their normal size」。
  あたらしい「真空&マイクロ波」調理技術により、水気のある調理済み食品をコンパクトサイズに圧縮・軽量化。兵士は1週間分の自分の食料(すなわち21パック)を苦もなく携行することができるようになる。水でふやかす必要がない。

 たとえばバナナの場合、サイズは三分の一にまで縮まる。しかし限定的にしか乾燥させていなないので、触ると弾力性があり、柔軟でしなう。

 どういうしくみか。
 真空状態でレンジ加熱すると、摂氏30度でボイル調理ができてしまう。
 おかげで、栄養は逃げないし、食品は固くならず、粉っぽくもならない。フリーズドライとは大違い。

 開発者の目標。ベーコンを、ビーフジャーキーのように固く乾燥させず、干し葡萄レベルの固さで、圧縮する。
 さらに、野菜と果物に応用を広げていく。

 この技術による軍用レーションが実現するのは5年先だろう。

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 ストラテジーペイジの2019-8-8記事。
   8-1。中共がケニア議会のために寄贈した電気製品が、コンテナの着いた港から行方不明。汚職官吏にかっぱらわれたらしい。

 7-31。台湾海峡にて、中共の2万6000トンの『071』型揚陸艦が、台湾のバラ積み貨物船に衝突して、そのまま逃亡。
 事故の現場は台湾の領海外である。時刻は夜。台湾の港からは35km離れていた。
 台湾コーストガードが揚陸艦を追いかけて臨検しようとしたが、止まらなかった。
 揚陸艦は貨物船の後方から追突する形になったようだ。直前まで気づかなかった模様。

 7月28日判明。北鮮から中共への輸出は過去1年で最低水準の1300万ドルに落ち込んだ。

 7月24日、シンガポール警察がまたしても中共のLNGタンカーを抑留。これはドイツ銀行の依頼による。中共の船主が、融資の条件に違反して、イランの液化天然ガスの密輸出に船を使った。

『防衛ハンドブック2019』の639頁に、韓国戦車の120ミリ滑腔砲を125mm滑腔砲とする謎の誤記がありやすぜ、旦那!

 ストラテジーペイジの2019-8-6記事。
   米海軍は、6隻ある繋留型巨大バージが艦齢70年以上になったので、新造して更新する。

 最初の3隻は2020年後半に就役する。
 量産が進んだときの単価は3000万ドルである。

 新型バージは2700トンもあり、将校74人、水兵537人で運航する。

 このバージ内には、事務所、教場、洗濯場、医療施設、床屋、食堂(いちどに284人が着席できる)等の設備がある。

 独身水兵のくつろぎの場を提供するのがこれら繋留バージの機能である。
 現在ほとんどが、米本土の軍港や海軍工廠に繋留されているのだが、ハワイ、グァム、日本にも少数が存在する。一部は、食堂機能専用である。

 海軍としては、陸上にバラックを建てるよりもいろいろと効率的なので、先の大戦以降、愛用し続けている。電力や上水は岸壁から供給される(つなぎっぱなし)。緊急にバージを必要とする場所があれば、航洋タグボートで曳航して移動もできる。

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 JAMES BOLINGER 記者による2019-8-6記事「Iwakuni-based Marines praised for helping Japanese man impaled by fishing spear」。
     岩国基地の海兵隊員(空中給油機型C-130Jのエンジン整備員の伍長)2人が、7-27に人命救助。銛で胴体を貫通された日本人を。

 錦帯橋の近くでドローンを飛ばして遊んでいたところ、怪我人の友人がやってきて助けを求めたという。

 銛先がその怪我人のアバラから飛び出していたという。錦川の水中における事故であった。

 怪我人はショック症状に陥らんとしていたので、救急車が来るまで意識を覚醒させ続けた。

 岩国警察署いわく。近くの病院に担ぎ込まれた患者は幸い、命に別状はなかった。

  ※ゴムで銛を打ち出す水中銃なのか? 手持ちのハープーンなのか? その辺がハッキリしないがたぶん発射する方だろうな。この事故の詳細は天下に知らせた方がいい。類似の事故防止のためにね。ところで日本では弓矢による漁(テグス付きの矢を使用)は禁止だと聞いたことがあるのだが、水中銃ならば許されるのか? それって、法令が整合してなくね?

夏本番、各地でレンジャー中。

 KAREN DEYOUNG, SOUAD MEKHENNET AND LOUISA LOVELUCK 記者による2019-8-4記事「US launches last-ditch effort to stop Turkish invasion of northeastern Syria」。
      2週間以内にトルコ軍がシリアの北東部に侵攻しようとしている。トランプ政権はそれを止めようとして必死。

 米国の提案。米土連合軍が、ユーフラテス(シリアに源流あり)からイラク国境にかけての、シリアとトルコの国境の中ほど三分の一に、幅9マイル、長さ87マイルの「クルド人立ち入り禁止帯」を設け、共同パトロールする。
 その地帯内のクルド軍陣地は米軍もいっしょになって破壊する。

 それが済んだら、残りの三分の二の地帯も同様に処理する。

 トルコはその案では不満。セイフ・ゾーンは幅20マイルは必要だし、管理はトルコ軍が単独でしたい。

 かつまた、現在トルコに逃げ込んでいる360万人のシリア難民を、そのセイフ・ゾーンに定住させたい。
 ※これはトルコがスポンサーとなる傀儡の新シリア民兵軍に同地帯を支配させようという狙い。

 エルドアンは4日に声明。これからわれわれはユーフラテスの東側に入るぞと。

 トルコが米側の懇願を蹴った場合、トランプにできることは何もない。というのもクルド軍(YPG)に対するトルコの攻撃を米軍が撃退するには、米議会の同意が必要だからだ。

 「シリア民主軍」と称する民兵の正体はYPGである。だいたい6万人。すべて米式装備。

 トルコ軍が侵攻すると、クルド軍が警固しているIS捕虜収容所が解放されるおそれがある。そこには8000人のシリア人と2000人の余所者が収獄されている。

 トルコ政府の目からは、YPGはPKKの一派としか思えない。

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 ストラテジーペイジの2019-8-5記事。
    先進諸国による過去のどんな後進国援助よりも、安価な携帯電話の市場任せな普及の方が、貧困地域を健康かつ文化的にするのに役立っている。

 携帯電話は、人々を悧巧にし、安全にし、人々の金銭管理を合理化し、商売の機会を均等にし、教育熱を底上げし、出生率を抑制し、独裁腐敗政権に対する人民のチェック機能を担保した。

 ※であれば、次のことが言える。先進国政府は、国民の携帯通信料金の最低限レベルを国費負担してやることで、他のどのような歳出と比べてもはるかに効率的に、国民の生活競争力を向上させることができるだろう。

 西暦2000年には、後進国の住民の3割しかインターネットにアクセスしていなかった。
 しかし携帯とスマホのおかげで、それからわずか13年にして、後進国地域からインターネットにアクセスするのに何の苦労もなくなった。

 たとえば、アフリカと中東で、出生率が劇的に低下し始めている。これは携帯のおかげなのだ。

 2011年の「アラブの春」は、デジタル通信端末を手にした後進地域人民がもはや腐敗政府には我慢をしなくなった、情報環境の反映であった。

 パレスチナ人はこれまで、難民数を実際より3割以上多く水増しすることで、世界から多額のドネーションを得てきた。ところが携帯が普及したことで、その数のインチキがバレてしまった。義捐金を最終的に受け取るはずの難民が、じぶんたちのリーダーのピンハネ腐敗をチェックできるようになったのだ。携帯のおかげで。

 パレスチナ指導者が、多額の「死亡見舞い金」を、対イスラエル特攻テロの殉教者遺族に渡していることや、彼ら自身の富豪家族のような暮らしぶりも、インターネットアクセス環境のおかげで隠せなくなってしまった。これがまた海外からのドネーションを減らした。

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 KIM GAMEL AND YOO KYONG CHANG 記者による2019-8-5記事「US, South Korea start low-key joint military drills after North Korean missile tests」。
   米韓演習が始まったが、エクササイズとは呼ばず、コマンドポスト・トレーニングと呼んでいる。

 この「訓練」は8-20まで続く予定だ。

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 Dominic Nicholls 記者による2019-8-4記事「Russian 'super quiet' submarines feared to be in British waters」。
     露海軍のキロ級ディーゼル潜水艦の最新バージョンがやたらに静粛になり、英艦隊を北大西洋で探知されずに追尾したり、インターネット・ケーブルを海底で盗聴する特殊原潜を現場まで曳航するのに活躍しそうだという。
 この新型は「プロジェクト636.3」、別名『ワルシャヴィヤンカ』級という。すでに6隻進水しており、年内にはその6隻が作戦可能になるという。

約束を守らぬ国と約束をしても無益にして百害あるのみ。

 KIM GAMEL 記者による2019-8-4記事「Analysis: North Korea flexes military muscle ahead of US-South Korean drills」。
 米韓演習は月曜に始まる。

 短距離ミサイルは駐韓米兵を脅かすものである。

 三代目は、ICBMテストさえしなければ、何をやっても大丈夫だというお墨付きをトランプから得た。だから、米韓の間に楔を打ち込む騒ぎをこれからも次々に起こす。

 5月前半と、7-25に発射された4発のSSMは、固体燃料で、車両上から発射された。ロシアのイスカンデルに似る。MD回避プロファイルで落下する。

 7-31に発射したのは大口径多連装ロケット弾で誘導システム付きだろう。それはキャンプハンフリーズにも、烏山[オサン]空軍基地にも届くのだろう。

 8-2のテストでは高度変更ができた。それはロケット弾ではなくSSMだろう。

 米国務省は北鮮代表がタイにやってこなかったことを怒っており、それについていろいろ発信している。トランプがグッド・コップ、国務省下僚たちがバッド・コップを演じている。ポンペオはトランプに寄り添ってニコニコしていなければならないので下僚とは一体ではない。

 北鮮としては、対米協議の場所とタイミングは北鮮が決める、と強調した。

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 AARON KIDD 記者による2019-8-3記事「Global Hawk surveillance drones relocate to Japan as typhoon season ramps up in western Pacific」。
      アンダーセン基地から、台風を避けて、RQ-4 グローバルホークが、ヨコタに飛来した。秋までここにいる。

 米空軍は、機数について公表していない。最大5機のはずである。人員は105名。

 ※軍民共用空港である三沢からグロホを運用するのでさえオレに言わせれば大問題なのに、首都圏内陸部で大型無人機が自由に発着……。これを許しておく日本政府は頭おかしいんじゃないの?

 離発着のリモコンだけはヨコタで行なう。それ以外の飛行経路と偵察ミッションは、ノースダコタ州のグランドフォークス空軍基地、もしくは加州ビール基地から衛星経由でリモコンする。

 グァムのグローバルホークは、マリアナ諸島のサイパン島、ティニアン島、ロタ島へ退避することもよくある。

 三沢が滑走路工事していた2017年には、ヨコタに臨時に引っ越した。
 2018年は、滑走路が竣工したので三沢に戻った。
 ところが今年、三沢に問題がないのにヨコタにいきなり飛来した。

 次。
 Ezra Dyer 記者による2019-8-2記事「How Porsche Built the Game-Changing Brakes on the 2019 Cayenne」。
     ディスクを両側から挟み締めるメカニズムのブレーキをキャリパーと呼ぶ。そこから転じて、ブレーキシステムに使われる金属ディスクそのものも自動車業界ではキャリパーと言う。

 ポルシェはこのたび、キャリパーの表面を、タングステンカーバイド合金で被覆し、かつ鏡面仕上げにした。これで、ブレーキングにともなう鉄粉の飛散汚れを劇的に抑制する。

 急制動をかけたときの摺り減りは、半分になった。

 ヴィッカースの硬さ単位で表せば、鉄は80なのに、タングステンカーバイドは1000である。それだけ、磨り減りには強い。

 また表面を鏡面化することは、プレーキパッドとの接触面積が増えることも意味する。
 増えるどころか、顕微鏡レベルでは、「ヴェルクロ」のような摩擦が働くのだ。

 部品のコストは鉄ディスクよりも高いが、「炭素-セラミック」ディスクに比べれば、三分の一だという。

 ただし、もしディスク全体をタングステンカーバイドにすると、価格は「炭素-セラミクス」よりも高くなってしまい、市場競争力を失う。だから、表面コーティングなのである。

 ポルシェ製品では、メッキ部分の厚みは「100マイクロ・メートル」。
 鉄表面にレーザーでメッキ前の下地処理を施してから、被覆する。

 酸素を超音速で吹きつけ、熱しながらタングステンカーバイドの粒子を付着させて行く。

 次。
 Mac Demere and Ezra Dyer 記者による2019-8-2記事「11 Things Your Car Is Trying to Tell You」。
      車速に応じて頻度も変わる、パタパタと叩く音が聞こえる。
 →すぐに車を止めてタイヤ廻りを点検せよ。

 パンケーキのシロップのような臭いがする。
 →それはエチレングリコール不凍液だ。エンジンの冷却系統、ラジエターホースか、水ポンプの配管からの漏洩を疑え。しかしもし、緑色、オレンジ色、黄色の液溜まりを車体の下に見つけたら、問題は別である。

 車を止めていた場所の地面に、液溜まりが見られる。
 →指先で擦ってみる。水であればエアコンのコンデンサーだろう。もし油のようだったら、パワステのオイルかもしれない。もし暗色であったら、直前のオイル交換のさいに作業員がドレーンプラグもしくはフィルターを正しく取り付けなかったかもしれない。

 赤茶色の液溜まりで、重粘ではない指触りであったなら、それはトランスミッションを冷却するオイルの配管にヒビが生じたか、トルコン油じたいが漏れているのかもしれない。

 タイヤの内側にオイル漏れがあったら、それはブレーキ油のトラブルだからすぐGSへ駆け込め。

 後軸の下に黒くて重粘な油が漏れていたら、それはディフェレンシャル・ギアのシーリングが不良である。

 車速に応じて変わる、豚啼きのような音。
 →エンジンにつながっている、回転伝達ベルトに異常がある。

 これらのベルトは、パワステ、水、エアコンのコンプレッサー、発電機などを駆動する。

 ブレーキを踏んだときだけハイトーンの豚鳴きが聞こえる場合は、それはブレーキパッド/ブレーキシューの寿命である。

 駐車しようとして大きくハンドルを切ったときにさまざまな摩擦ノイズが……。
 →FF車でありがち。等速ジョイントがイカれつつある。放置すると前輪の片方もしくは両方がトルクを発生しなくなる。

 さもなくばどこかのベアリングが壊れている。放置せずに工場へ。

 シュッシュッというノイズが聞こえる。
 →排気管の途中に錆び穴があいているかも。一酸化炭素中毒から車両火災まで、さまざまな事故の前兆たり得る。

 次。
 David Grossman 記者による2019-7-30記事「Could Rust Be a New Source of Renewable Energy?」。
       カリフォルニア工科大学とノースウェスタン大学の新発見。

 金属表面の「錆び」が格子構造となり、バイメタルの発電装置のようになり、動く海水とのコンビネーションで、太陽光発電パネルを効率で3割上回る発電が可能である。

 従来、そのためには、グラフェンでラティス構造をつくる必要があると思われていた。が、金属を勝手に錆びさせただけでも、似たような構造がつくられることが分かった。これで、価格破壊の可能性が見えた。

 理論的には、10平方mのこの「発電板」が、米国の平均的な家庭の消費電力を供給できるようになる。

 ※真っ暗な海でも発電可能とはすばらしい。これは「浮体工法」の海上空港の価値を倍増するだろう。滑走路の下の海中でも発電できるのだからね。将来、火山爆発で太陽光が地表に届かなくなっても、再生可能発電はできるわけだ。朗報。

海に撃ち込んだならば、それはGPS終末誘導のロケット弾ではない。精度検証ができないから。

 David Maxwell 記者による2019-8-1記事「Second Set of Test Launches Shows North Korea Not Serious About Disarming」。
          北鮮の弾道ミサイル試射は、国連安保理決議1718号へのあからさまな違反である。

 イスカンダルもどきのKN-23を部隊が使えるように慣熟させる意味があった。
 300ミリ多連装ロケット弾についても、同様である。※これがGPS誘導装置付きなのかどうかの報道が未だに無い。

 韓国はF-35が北鮮のSSMに対する「キル・チェーン」だと宣伝していた。北鮮の実験はこれに対する論理的反応である。多連装ロケットで飛行場を制圧してしまえばいいのだ。

 韓国空軍のF-35は清州[チョンジュ]国際空港にある。ここが「Cheongju Airbase」でもあるのだ。空軍基地兼用。
 ※これまで韓国第17戦闘機大隊(152、153、156飛行中隊)がF-4を運用してきたところ。滑走路は2743mが2本。北緯36度42分50秒にある。

 近来の北鮮放送は、この基地がデカい標的であって命中させるのはたやすいと宣伝してきた。非常に意識していることは間違いない。

 三代目は、トランプが「個人外交」方針を捨てないと読み切った上で今回の発射を決めた。

 韓国政府は、米国が対北鮮の追加制裁をしないと声明した。米韓が共同して、ミサイル発射の青信号を三代目に出してやったも同然となっている。

 当該地域に関するこうした態度は、三代目の脅迫外交を調子づかせるだけだろう。

 米海軍のSSNを釜山に配備するのも、米韓軍合同即応演習を計画するのも、すべて気に喰わないというわけだ。それらは国連決議を破り続けている北鮮からの攻撃に対する正当な準備なのに。

 三代目は、近々始まるという板門店での米国とのワーキングレベル交渉と無関係に、核を放棄する気が無いことを、部内で表明している。それは北鮮のリーク文書で明らかになった。

 半島非核化を本気で達成したいなら、「最大限の圧力2.0」を発動することだ。それは五つの柱からなる。すなわち、外交。軍事的抑止。攻撃的制裁努力。サイバー作戦。影響力行使。

 ※日本による対韓国制裁こそが、半島非核化の「マックスプレッシャー2.0」になるはずだ。文左衛門が北鮮エージェントと化しているのは明らかなのだから。とりあえず、過去に遡って竹島に不法上陸したことがある韓国人が日本に入国した場合は、日本の法律に基づいて逮捕して訴追する旨、政府が声明するのが妥当だろう。これで東京オリンピックには韓国人はやって来なくなるので、理想的な近代五輪が実現するだろう。

 次。
 Austin Bay 記者による2019-7-30記事「On Point: Deep Fakes and the New Age of Deception」。
        2017年にカタールのインターネットサイトにディープフェイク技術を使った嘘ニュースが投稿された。いかにももっともらしいニュース報道を装いつつ、カタール王家とサウド家の対立を煽る内容になっていた。それで誰が利益を得る? イランかロシアだと疑われている。

 ※ディープフェイクを外交謀略に使うためには「一発芸」ではダメなのだろう。(フェイクの)A国高官と(フェイクの)B国高官とが、非難・挑発・罵倒を延々と応酬し続ける、という、「最終回のないシリーズ物」とすることだ。これをあらかじめ作り溜めしておいて、計算されたインターバルで「連投」して行った場合、正規の政府当局は、真贋のチェックと否定声明を出す作業がおいつかなくなる。あとは民衆とマスメディアが勝手に拡散してくれる。今日では大手メディアこそが、政治の「連ドラ」ネタに飢えている。検証されないうちに噂を噂として報道するのは、彼らにとって気軽なはずである。

アヘ死にするという勢い。

 ストラテジーペイジの2019-8-2記事。
   米のINF離脱は対支の政治決定である。それはロシアも知っている。
 7月24日に判明したこと。露潜『ロシャク』の7-1の火災原因は、リチウムバッテリーの過熱によるものであった。
 火災は潜航中に発生した。消火はされたものの、煙によって乗員のうち14人が死んだ。
 乗員用の非常用の酸素吸入器はあったが、その酸素が、『ロシャリク』が浮上する前に尽きてしまった。

 もともと『ロシャリク』には、ウクライナ製の「銀-亜鉛」電池が用いられていた。しかし2014にウクライナに軍事侵略したロシアがウクライナからは必要物資を正常に輸入できなくなったため、ロシア製のリチウム電池に転換されたのだ。

 火災を起こした『AS-12 ロシャリク』は2003就役。全長65mしかない深海スパイ工作用の原潜である。6000mまで潜って海底ケーブルに盗聴器を仕掛けたり回収したり切断したりできる。

 乗員の定員は25名。

 西側の最先端軍用機が海に墜落したときもこいつが出て行って電子部品を拾おうと試みることがある。

 『AS-12』の母港はコラ半島にある。

 7月21日、シリアのホムス県で、テロリストが貨物列車を脱線させた。貨物は、最近ロシアが営業再開させた硫黄鉱であった。肥料の原料となるものである。

 ストラテジーペイジに潜入している韓国人による工作記事。UNCLOSの建前上、誰も島とは認めることができない Liancourt Rocks に韓国の主権があることをまるで日本政府が支持しているかのように書いている。

 ※わが外務省に「戦争のセンス」がないのは昔からだが、外相に韓国問題について語らせるときのスピーチ原稿の中に「毒針」を仕込むというあたりまえの宣伝テクニックがスピーチライターのおつむりの中に無いのは、いつ見てもみじめなものだ。間接的且つ適宜な表現で韓国主導の反日ヘイト、反日レイシズム、対支・対テロ支援の真相を世界に刻印し続ける話法はいくらでもあるのに、それができない。北陸の方言でタラズ(足らず)と言うけれども、あたかも河野外相が「タラズ」に見えているはずである。列強の外交スタッフの眼には。誰もが知っている基本。韓国を敵手とする宣伝戦は、無停止連続攻撃 でなくてはならない。防御や休止は墓穴を掘るだけである。

 7月15日、ロシアは77歳のロケット技師を国家反逆容疑で逮捕した。昨年には75歳の科学者も同様に逮捕されている。彼らは外国のマスコミから、ハイパーソニックについて質問を受け、それに答えただけである。

G型グラウラーの騒音は米北西海岸ですら訴訟沙汰になっている。

 NANCY MONTGOMERY 記者による2019-8-1記事「Top Gun: Maverick  is Navy approved, down to the plot details」。
   1986年の『トップガン』1作目のオリジナル・シナリオでは、マヴェリックの相棒のグースは空中衝突事故で死ぬ設定となっていた。が、内容を事前に相談されていた海軍航空隊が、当時、墜落死亡事故が相次いでいたので、失速旋回からエジェクトしようとして事故死するという展開に変えてもらった。

 第一作ではプロデューサーは海軍に180万ドルを支払っている。F-14を撮影のために1時間飛ばしたら7600ドル払うという契約だった。それも含めて。

 ちなみに、今日のF/A-18 スーパーホーネットを1時間飛行させた場合の実費は2万4400ドルである。これはジェーンの算定。

 次。
 Shigeki Tosa and Yoshihiro Makino 記者による2019-7-31記事「Bolton suggests fivefold rise in Japan’s spending on U.S. military」。
    7-21~22に訪日したボルトンは日本の外相らに対し、思い遣り予算を5倍に増やせと要求した。

 オバマ政権時代に日本は5年間で87億ドルを米国に支払うことで合意している。その期間は2016から2020である。

 よって2021から先5年間の思い遣り予算額は交渉対象になる。

 2004年のDoD報告によれば日本は米軍駐留費の74.5%をすでに負担しており、これは欧州のどのホスト国よりも高率だ。

 2019年に韓国が米国に支払う駐留費分担額は954億円くらいである。

  ※これは THE ASAHI SHIMBUN なんだが、朝日の日本語版ネットニュースでこの話を見かけた記憶がない。どういうこと?

在韓米軍主力である「米陸軍第八軍」の肩章(Shoulder sleeve insignia)がほぼ日章旗なので笑。

  David B. Larter 記者による記事「Korean Fat Leonard? Feds probe new US Navy corruption case in Asia」。
    米司法省は、釜山を拠点に米海軍のビジネスを取るためにさまざま贈賄していた韓国人“デイヴィッド”・キムを訴追した。身柄はすでに押さえられている。

 釜山にある「DKマリン・サービス」というハズバンディング・サービス・プロバイダの経営者(韓国人)だ。これは米海軍にとっては《第二のファット・レオナルド事件》になるかもしれない。

 ハズバンディング・サービス・プロヴァイダーとは、艦船が入港したときに、諸検査、タグボート手配、水先案内、通関事務、給油、給水、糧食補給、ゴミ回収、汚水回収、入渠修理、碇泊中のケーブルTVやインターネット環境の提供、スペアパーツ調達、倉庫貸し、乗組員の世話、陸送などを請け負う民間の港湾業者である。

 DKの経営者は元、米軍の軍事海送コマンドが傭い上げて太平洋で運用していたドライ・カーゴの貨物船『チャールズ・ドゥルー』の水夫頭だった。

 この関連で先に起訴されていたジェイムズ・ドライヴァーは7月16日に有罪を認めて結審。量刑の申し渡しを待っている。※収賄側か? 何の説明も記事に無し。

 DKマリンサービスは、米軍海上輸送コマンドだけでなく、空母『レーガン』と『GW』、掃海艇『チーフ』、駆逐艦『ステレット』など多数の米海軍艦艇の仕事も釜山港に於いて受注していた。したがって贈収賄=米海軍汚職の全容は相当に大きなものになり得る。

 2013露顕のレオナルド事件では経営者は、ゴルフ接待、売春婦、ブロードウェイミュージカルのチケットなどを米海軍の司令官/艦長たちに贈賄していた。それほどに、ハズバンディング・サービスは独占利益が大きいのである。

 キムはドライヴァーに対し、協力病院に通院するための韓国高速鉄道の切符、ホテルの部屋代(同伴家族分も)などを与え、就職斡旋も約束し、見返りとして、米海軍艦艇の入港予定表(部外秘)や、ライバルプロヴァイダーの付け値などを聞き出した。ドライヴァーはその打ち合わせ通信に、個人のeメールを使っていた。

 姓名未公表のシーリフトコマンドの幹部も本件には関与している。

 艦艇は、入港の前に、LOGREQというメッセージを送る。入港したときにどんなハズバンディング・サービスが必要なのかを知らせるものだ。

 米海軍の規則では、このLOGREGはまず横須賀にある契約エージェンシー「FISK」に送られねばならない。しかしドライヴァーはその手順を変更し、直接に、釜山の姓名未公表共犯者へ送っていた。