没シナリオ大全集 part 7

(アイディア倒れ篇・おまけ)


自分で解説:これも、提案の梗概だけ。ここから先へは作業は進まなかった。基本アイディアは、ながい・みちのり氏との電話の馬鹿噺である。ながいさんは本当に「大脱走」が好きなんだよね。

(タイトル無し)


・199×年、新興思想政党の傀儡「仲よく地球に住もう党」略称なちす党は、「平和 」「護憲」「減税」をお題目に大衆迎合路線を取り、組織選挙によって合法的に日本議会の多数派を占めるに至った。政権党となった“なちす党”は、その年の通常国会でなちす党に法律の改廃権を与える「全権付与法」を可決成立させる。ただちに日本国憲法は停止され、国会は解散され、衆参両院はより「民主的」な“世論統計局”と“学識答申院”に改められ、“なちす党”党首・大湖男爵[おおこだんしゃく]による事実上の独裁政治が開始された。平和と思想を守るため、「高校徴兵制」が敷かれ、15才から18才の体制に忠実な男子は“男爵親衛隊”に、反抗的な生徒は下北半島の原発労働キャンプ送りとなった。自衛隊はなかなか男爵に忠誠を示さなかったが、世界制覇のため自衛隊の協力が欠かせないと痛感した男爵は、それまで私兵として使ってきたボディガード組織を突如粛清。かくして自衛隊の心証も良くなり、麻薬の蔓延により国力の疲弊していた北米大陸への出兵の機が熟す。カリフォルニアで“なちす党”新聞社が焼き討ちされたのにインネンをつけた男爵は、アメリカ政府に米議会および大統領のTVカメラの前での土下座陳謝を要求、これがハネつけられるや、2 コ師団が「大陸」に派兵される。この駐留軍の夜間演習中、一人の自衛官が用便のため一時行方不明となった。これをアメリカ民兵の攻撃と見なした現地司令官は、独断で西海岸一体を占領、最後のインディアン酋長の末裔を担ぎ出して日本の傀儡「エルドラド国」を樹立させ、カネの力で国連にも加盟させた。エルドラド国では小学校に“大湖の神”が奉られ、児童が毎朝遥拝する風景が見られた。だがエルドラド国のアメリカとの国境は安定せず、遂に軍は越境攻撃によりアメリカ東部占領を目指し、数個師団も増派されて、「北米事変」へと発展する。国としてはおちぶれたりといえどもアメリカ民衆の侵略者に対する反発は強く、「北米事変」は泥沼の様相を呈してきた。と同時に、日本国内でも大湖男爵となちす党に対するレジスタンス運動が活発化してきた。ここ、下北半島の原発労働キャンプで危険な放射能作業に従事させられていた、体制に反抗的な高校生たちも虎視眈眈と機会をうかがっていた。彼らは東京にある第三国の大使館・領事館に保護を求めんものと、知恵を絞って大脱走を計画する…。THE GREAT ESCAPE! 

※各試作品は、内容が重複的なので、省略。


戻る