update:20180127

2017裏庭観察

(2018-1-19記)

 (兵頭 二十八 先生 より)

 地道に続けている自由研究、今回は冬季の野鳥のおもてなしに焦点を絞ってご報告する。
 掲載した写真以外の所見としては、ウバユリが裏庭に自生していることが確認できたこと、16年に結実したサワフタギとイボタノキが17年は開花も結実もしなかったこと、が備忘に値する。
 来年は、エゾウワミズサクラ、トサミズキ等について、一応の結果報告ができるだろう。

 

◎アキグミ
2015年3月に定植したアキグミが17年5月に初めて大量開花。しかし実はひとつもつかなかった。
日蔭にならない限り、枝の延び方はすさまじいので、来年に期待する。
降雪後もかなり長い間、青葉(色は常に薄緑)を付けているのが、生命力を印象させる。

 

◎ハマナス
2015年3月に定植したハマナスが17年5月に初めて開花し、実をつけた。
開花は、アキグミの満開時とも重なるようである。
6月の写真で、隣のアキグミの花が全部落ちて、その跡に実がないことも分かる。
野鳥はハマナスの実をいちどに全部食べてしまうようなことはしない。1月下旬以降の厳寒期のために残しておくのは合理的かもしれないが、いったい他の鳥とどうやって申し合わせているのかは謎。12月の写真をみると、ひからびるまで放置されている実もある。

 

 

 

 

◎ウメモドキ
2015年3月に定植したウメモドキ。雌株だけで結実する。16年に初結実したが、17年はご覧のような大量結実。しかもそれが積雪期までにほとんどなくなってしまった。野鳥がウメモドキを好むという解説は、間違っていないと確かめられた。
不思議なのはこの樹種が北海道の山野には滅多に生えてはいないこと。つまり野鳥の間で情報が共有されていないはずなのだ。昨年に「安全である」と見極め、今年はためらわずにパクついたのか。

 

◎ニワウメ
開花が早いニワウメは夏には結実し、秋にはすべて食べつくされる。ヒヨドリが執心しているのをみかけたことがある。

 

 

◎ノイバラ
山野に勝手に生えるものであるため、従来まじめに観察したことがなかったノイバラ。放っておくと空き地のあちこちにこいつが生えてくる。それは鳥が種を撒布していることを強く示唆する。しかし5月の写真を見ると、前年の実がまだ残っている。全体量が豊富なのだ。土手の一画がぜんぶ古株のノイバラだらけというところもある。
しかし6月下旬の開花期には、前年の実はほとんどない。ちびちびと何者かが食べたのだ。

 

 

 

◎エゾニワトコ
間違いなく鳥か小動物が撒布し、日陰耐性もあるため、いたるところに芽を出して強健に成育するのがこのエゾニワトコ。物好き以外は「これがそうか」と認識しないと思うが、7月に実が赤くなれば遠くから目立つ。わたしは今年の春先から気をつけてこの植物を抜除しない方針に切り換えた。若株を移植すると、活着はするがその年はほとんど生育しない。
古株はおびただしく結実する。けれども、ご覧のとおり、8月にはほとんど食べられてなくなってしまう。

 

 

 

 

◎アロニア
17年3月に大苗を植えたアロニアが、その年のうちに開花し、結実した。こういうのは珍しい。よほどショップで栄養を与えられていたのか、それとも、もともと異常に強健多産なのか。「ロシアのナナカマド」ともいわれている由。とうぜん耐寒性。
9月の写真の左手にひょろっと立っているのは、ニホンカマツカ。2015年5月に2m株を定植したのだが、こちらは未だに開花もしない。
アロニアの実は黒くなるという解説も目にするが、こいつは赤いまま。積雪期に入り、しなびかけても、野鳥は1粒も試食せず。珍種と見て警戒しているのか?

 

 

 

◎カジノキ
放っておくとどこにでも生えてくる野生のカジノキ。テレビアンテナの下の地面から生えてきたこともある。鳥がタネを撒布していると確信する。地上部を完全に切除しても、知らぬ間に復活するぐらい、タフ。
実が7月に黒変すると、急速に食べられて、秋までにはきれいさっぱりなくなってしまう。大人気なのだ。なお北海道にコウゾは自生しないとされる。

 

 

◎ガマズミ
植えた場所によって、成長する株と成長しない株の差が顕著なガマズミ。巨大化すればもう放任でもいいが、小さいうちは春のサンゴジュハムシ対策が欠かせない。9月の写真の手前に見えるのはヤマハギである。ちなみにガマズミと種類が近いカンボクは、サンゴジュハムシにはたかられないように見える。
ガマズミは函館山の稜線でもふつうに野生株を見かけるので野鳥はその実が安全であることを熟知しているはずである。したがって12月になっても一部の実が残っているのは、鳥が自主的に「長く食いつなぐ」方針を立てているのだと想像する。おそらく、人間の目にはわからないが、特定の強い個体による「利用権」も設定されていて、それの無いザコ野鳥が盗み食いすることはできないようになっているのだろう。

 

 

◎クランベリー
北米の寒い湿地で繁茂していて、初期入殖者を餓死から救ったともいわれるクランベリー。しかしこれだけ地面に近いと、積雪10cmでももう埋もれてしまうから、冬の野鳥の腹の足しにはなるまい。
写真を見るとスズメが実の表面だけ齧ったような跡もある。

 

 

◎サンショウ
いたるところにゲリラ的に萌芽するので、やはり鳥が撒布していると疑える野生のサンショウ。実がピリリと辛いのは問題ではないらしい(鳥は苦味の感覚を持たないという話を聞いたことはあるが……)。刺があるので従来は抜き捨てていたが、これも今年からは保護することにした。写真の若株はユキヤナギの根本から生えてきた。日蔭にもかかわらず良いペースで伸び続けている。

 

◎シレネヒヤシントイデス
共通一次にムーミンが出てきたというのでこのシレネヒヤシンソイデスを連想した。15年に球根を植えたが16年はロゼットだけで薹立ちせず。17年にこのように開花。別に実は成らない。

 

 

 

◎タニウツギ
いたるところに生えてくるので鳥撒布が疑われるタニウツギ。耐寒性があり、半日蔭でも元気があり(そのかわり樹形はランダム化する)、すこぶる成長は早い。しかし開花や結実するまでに何年を要するのかはまだ把握ができない。
7月の開花写真の株は、野生で相当の古株であるということしか分からない。実がどんなものなのかも、情け無いことに、確認ができていないのだ。

 

 

◎ツルウメモドキ
16年秋に苗×2を定植した雌樹のツルウメモドキ。17年5月から勢い良く成長し、冬までに十分に延びてくれた。来年以降の開花・結実を期待する。雄樹は野生のが近くにある。

 

 

◎マユミ
これは函館山の稜線近くに野生していた、マユミもしくはツリバナと思われるもの。こんな寒風吹きさらしの豪雪地で大木化できるのなら、平地ではもっと育ってくれてもいいと思うのだが……。

 

◎ロシアンオリーブ
16年3月に定植したロシアンオリーブ。どうもトゲがないので「沙棘」とは違うのかもしれない。16年には開花しなかったけれども17年にはご覧のように開花。
しかしその後が不稔。枝だけはやたらに伸びることがわかったので、秋に空き地へ移植したところ、すこしも樹勢は衰えない。タフな植物だと確認できた。冬季には、アキグミよりもさらに遅くまで葉(アキグミと似た薄緑色)を付けている。

 

 


(管理人 より)

私は東京都練馬区在住である。
朝、出社する前に顔と髪を洗うのが習慣だ。

そしてそうしないと髪が硬いので整える事が難しい。

一昨日の朝、寒波でお湯が出なくなった。給湯器が凍結した。

一日だけ、一朝だけ、冷水で髪を濡らした。昭和40年代か。(知らないけど)

皆さん。お湯は大切ですよ。

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