ACQUITAL(無罪放免)
没シナリオ大全集 part 3
ヨコタ事件とは…
五年前、ペンシルベニア大学法科博士過程[ロー・スクール]の優秀な学生であったヘイゼル・ヨコタは二才歳上の音楽家のイノックと付き合っていた。しかし表面好青年のイノックは、幼少より間違ったマスターベーションを続けてきたため性器短小となり、正常な性交ではどちらも満足しない体だった。そのため最初のセックスではむりやりヘイゼルに出血させようと器具を持ち出したりしたこともある。以来一度も普通の性交が成り立たないヘイゼルとイノックであるが、お互いを深く理解し合うようになり、婚約する。
そんなある朝、モーテルで男女が言い争う声に管理人が部屋を確かめると、鋏で性器を切断され首を刺されたイノックの死体と、口の回りを血塗れにしたヘイゼルがいた。
真相は、ヘイゼルとのセックスに満たされないため売春宿に通ううち、エイズに感染してしまったイノックが発作的に自傷、見兼ねたヘイゼルが自殺を幇助したのだった。その際、錯乱したイノックはヘイゼルに心中を迫りさえした。
しかしヘイゼルはイノックの名誉のためその真相を語らず、“不抗争の訴答”で全員一致の有罪評決を受け、短縮刑期5年を務める。マスコミは彼女を異常性格者と決めつけ、猟奇殺人者としてその名は全米に報じられたが、今日では覚えている人も少ない。
カラミティの過去は…?
彼女にはベンというジャズマンの交際相手がいたが、彼はなかなか才能が開花せず、ハンパ仕事にその日を送っていた。カーラは18才の時、ベンにデートレイプされて妊娠していたが、クスリでラリったベンが彼女の腹を切り裂き、瀕死の重傷を負う。子供は無事生まれたが、その子故の犯罪に手を染めて、彼女自らも服役する。ニュージャージー州女子刑務所では牢名主“カラミティ”となり、その間、仲間のリンチに合っても自分の罪を語ろうとしないヨコタの根性を見込んで助ける。あるとき、入れ替わりに出所したベンが盗みの現場を押さえられ、警官に激しく抵抗して逮捕され、子供が白人の里親に引きとられることになった。その措置に怒ったカラミティが看守を殴り、さらに人質にとるという挙に出たが、ヨコタがこの窮地を救い、子供もカラミティが育てられることになった。しかしその直後、放置されていた子供が病死したという知らせが…。号泣するのみのカラミティを慰めたのもヘイゼル・ヨコタである。