没シナリオ大全集 part 6.4


自分で解説:セックスが娯楽であることを誰も否定できないように、戦闘も娯楽である。このマンガでは戦闘を娯楽として描ききりたかった。しかしそれのみではPTAなどの排撃に会いそうなのでパロディ仕立てとした。今はそんな配慮は無用だろうな。
 この「小説版」が、実はあるのだ。たった一回だけ、『LOGIN』か何かのCDの附録として書いたものだ。今持っている人は、宝物にしましょう。

シリーズ『決心変更セズ』

※当初の案は、『栄光への退却』


◎作品の基本ライン:テレビ映画『コンバット』の日本軍版パロディを基本ラインとするアクション。他の有名戦争映画やSF映画、古典小説などのパロディも随所に採り入れる。ただし、パロディの形にするのは、あくまでカムフラージュのためである。真の狙いは、前代未聞の本格的戦争娯楽マンガを提示することにある。

▽登場人物の名前、階級、年齢、武器等:

○辺利中尉 (26) 武器=私物の片手馬上刀、26年式回転拳銃→ヘンリーに対応。
○三田兵長 (25) 武器=100式短機関銃、消音改造94式拳銃→サンダースに対応。
○浄音上等兵(24) 武器=97式狙撃銃(=照準眼鏡付き38カスタム)→リトルジョンと衛生兵カーターに対応。
○経理上等兵(23) 武器=89式擲弾筒、38式騎兵銃、急造地雷をつくるのも得意→ケーリーに対応。
○華眉一等兵(21) 武器=11年式機銃→カービーに対応、但し高砂族の巨人。

◎登場人物のキャラクター(全員これ以外にも秘密の過去あり):

○辺利中尉=「な〜に、アメ公はこっちが着剣突撃すれば皆泣きながら逃げていきよるという話だ!」…ときどき九州弁が出る。常に半裸で過ごし、胸にはBT戦車のキャタピラで踏みにじられた傷跡が残っているという尋常ではない青年士官。またどんなに見捨てられても常に大本営の方針を弁護する。住民から徴発するときには必ず軍票を支払う。剣道の腕前に自信過剰で白兵戦を好むが、ノモンハンの生き残りのため、激しい火力戦になるとどこかに隠れ、勝ってから姿を表す。捕まえた捕虜は、「外道に国際法はなか!」といって斬首してしまう。

○三田兵長=長野県出身。「ケツの穴にチ○ポ突っ込むぞ」…が口癖の激しい性格ながら、その行動・指揮は常に計画的。不精髭を生やし、体格は筋肉質。陸軍中野学校で特殊戦教育を受けたらしいが過去を語らず謎めいた部分がある。

○浄音上等兵=福島県出身。メガネをかけた丸顔のインテリ兵。衛生兵でもないのになぜか医療知識に詳しく、人肉の正しい食べ方などを皆に教えたりする。射撃の名人。

○景梨上等兵=広島出身のチビの帰国二世で英語が得意で機転も早いがあまり教養はない。原住民や捕虜の女をみつけると必ず迫るものの常に痛い目にあい、三田兵長に一言「…バカなヤツだ…」と吐き捨てるように言われてしまう。身も心もサルに近い三枚目役。

○華眉一等兵=台湾奥地で徴集された元蛮族・高砂族出身の軍属で、一等兵待遇。体がでかく、11年式軽機を軽々と担いで疲れを見せない。常に無口だが戦闘では最も頼りにされているバケモノ。

○アメリカ兵=『コンバット』に出てくるドイツ兵と同じで、すべて同じ顔、同じ服装をしていて没個性。全員やたらに鼻が大きく、セリフは「ガッデム!」しかいわない。2人に1人はトンプソンSMGを装備し、ガッチャマンのギャラクターのように何千発も射ちまくるが日本兵にはカスリもしない。逆に日本兵が狙わずに撃つと一発で必ず死んでしまい、手榴弾1発で1コ分隊くらい宙に舞う。原住民や捕虜に対しては悪の限りを尽くし、負けそうになると平気で毒ガスを使ったりして将校はベルクカッツェのように逃げおおせ、せせら笑う。英・豪州兵には少しは個性がある。

◎この小隊の設定:過去に不祥事のある古参の兵隊が集められており、死地を転戦させられる「不名誉小隊」。しかし全員歴戦なので敵に大損害を与え、自らも必ず生き残る。尤も大本営や現地上級司令部の不明のためその局地的大成功が全体の作戦に活かされることはない。一度として論功もされないが、大本営ではこの小隊を重宝なスペシャルフォースとして使いたがり、戦闘決着後には必ず離脱・転進のための交通手段を用意してくれる。ただし補給は皆無に等しい。

◎毎回の内容:4〜8ページ、1話完結。場所は南方だが毎回変わる。話はいつも、後退状況から始まり、戦車など重装備を含む米・英・豪軍に対して遭遇戦または待ち伏せ戦1回を実施し、完勝するのがヤマ。そして大発乗船、飛行艇搭乗などの撤収シーンをもって終る。それが、次回の場面が全く違っていることの説明となる。

連載初盤のあらすじ

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